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2021年04月08日

【集中術】『深い集中を取り戻せ ―― 集中の超プロがたどり着いた、ハックより瞑想より大事なこと』井上一鷹


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深い集中を取り戻せ ―― 集中の超プロがたどり着いた、ハックより瞑想より大事なこと


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気を集めていた1冊。

著者の井上さんは、仕事の関係で人の「集中」について研究をされてきただけあって、本書でも多角的に集中を高める方法が多数収録されていました。

アマゾンの内容紹介から。
なぜ今、集中が必要か。そして、なぜ集中だけでは足りないか。
スマホの普及によって、1つのことに集中する力が落ち、1つのことを考える力が弱ってきた私たち。どうすれば能動的に働けるのか、あの頃の「深い集中」を取り戻せるのか。
1万人以上の豊富なデータと、新規事業の実践が生み出す、働き方を変える戦略を大公開!

なお、版元がダイヤモンド社さんなので、Kindle版は「10%OFF」とお買い得になっています!






Concentration / Mustafa Khayat


【ポイント】

■1.簡単なことを小さく始める
 デスクのPCの周辺には、仕事に関係のないものをあまり置かないようにします。
 そして、すぐ仕事に取りかかれるように、最初に作業したい内容を開いた状態で、PCを開きっぱなしにしておくことが大事です。
 前日の夜や、朝の食事の前など、仕事に取りかかる前の段階で、その準備をしておきましょう。
 私自身は、朝、最初に仕事に取りかかるのが 億劫 なタイミングに、PCが起動している状態になっているようにしています。
 そして、作業を休むときも、あえて単純なタスクの中途半端なところで中断するようにしています。こうすることで、次のタイミングの仕事のスタートが単純作業になり、集中の「立ち上げ速度」がアップします。
 簡単なことを小さく始める。これは、他の本でも紹介されているかもしれません。しかし、基本中の基本には、やはり王道しかありません。
 最初から難しいことを「よーし、やるぞ」と始めないようにしましょう。


■2.「照明の調光・調色」で視覚を最適化する
 一般的なオフィスの照明は「寒色系の昼光色」という光の種類です。
 これは、いわゆる「ブルーライト」という青い光の配合が多いのが特徴です。
 この光は、昼の空の光を模して作られています。
 一方で、家の照明は、夕方の空の光を模した「暖色系の電球色」であることが多いです。
 これは、一般的に家は夕方以降に過ごす場所だという前提で照明が設計されているためです。(中略)
 そこで、ぜひやっていただきたい技法が、「時間帯で照明の色みを変更する」という方法です。
 最近では、リモコンによって照明の色みを調整できる照明が多いでしょう。
 それを利用して、仕事に取り組んだり、集中力を高めたい時間帯には「寒色系」を選び、仕事が終わってリラックスしたい時間帯には、「暖色系」に切り替えるのです。
 時間を決めて調光することで、体内時計も整い、コンディションもよくなります。


■3.「植物の配置」で視覚を最適化する
 人は、情報の約87%を視覚から取得していると言われています。
 既に述べたように、PCと壁と机だけに向き合っていると、人工物かつ無機質な物だけしか視界に入ってきません。
 それが8時間以上、毎日続いてしまうと、あまりに目の前に「ゆらぎ」がなく、つらくなってくるはずです。
 それを和らげてくれるのが、観葉植物などで緑視率を高める方法なのです。
 植物を見ると「落ち着いた気持ちになる」のは、植物によるゆらぎが副交感神経を優位にしているからです。
 副交感神経を優位にし、リラックスした状態を作り出せば、仕事への集中は長続きしやすくなります。
 それに、副次的な効果として「直感の脳」を誘発し、アイデアが出やすい状態にもなるはずです。


■4.換気によって「二酸化炭素の濃度」を保つ
 五感とは直接関係ないように思えることですが、実は「換気」も効果的な方法です。
 部屋の二酸化炭素(CO2)濃度が集中力や仕事のパフォーマンスに影響を与えることが実験でわかっています。
 これも私たちの実験の結果ですが、CO2濃度が低いほうが集中しやすいのです。
 また、室温も影響します。男性の場合は「23℃程度の環境」、女性の場合は「25〜26℃の環境」が、もっとも集中しやすいという結果が出ました。
 CO2濃度については、具体的には、室内では800ppm以下が望ましく、1000ppmを超えると集中が途切れてきます。
 といっても、濃度を測ることはないと思いますので、方法としては「数時間に1回、窓を開ける」ことで、低い濃度を保つことができます。


■5.「やらされ仕事」に集中できるのは4ヶ月間だけ
 ここで大事になってくるのが、ある脳神経科学の研究者から聞いた次の話です。
爛▲疋譽淵螢鷏呂覇阿韻襪里4ヶ月間、
ドーパミン系で動けるのは4年間である。
 これはつまり、強制的に無理やりやっても4ヶ月しか続かないけれど、自発的にやりたいことは4年間続けられるということを言っています。
「やらされ仕事」に集中できるのは4ヶ月間だけなのです。
 一方で、能動的に自ら楽しいと思えることのために動けば、脳内物質のドーパミンが出て、意欲的に取り組むことができます。
 もしかしたら、事業を革新し、偉業を成すには4年でも足りないかもしれません。とはいえ、長いスパンで夢中で働くためには、決められた枠の中でだけ働いているようではダメなのです。


【感想】

◆抜き出し方が、少々いびつ(?)になってしまいましたが、まず上記ポイントの1番目は、本書の序章から。

著者の井上さんいわく、「集中力」には3つの要素があるとのことで、そのうちの1つである「立ち上げ速度」を改善するのが、この「スタートダッシュ」です。

ちなみにあえて「キリが悪いところでやめる」というTIPSは、「ツァイガルニク効果」として広く知られているTIPSかと。

ツァイガルニク効果 - Wikipedia

ただ、それを「集中力」絡みで触れられていた作品はなかったと思いますし、確かにスムーズに作業に入れますから、「立ち上げ速度」の観点からは、明らかに効果があるでしょう。

また、この序章では二元論の「オン・オフ」ではなく、「攻めのオフ」として
「視覚・聴覚以外の五感を刺激すること(風にあたる、風呂に入る、アロマを嗅ぐなど)」や「静から離れ、動の状態を作ること(歩行、筋トレ、反復運動など)」
が推奨されていました。


◆続く第1章では、「個人」で行うことのできる「集中」のためのTIPSが多々。

上記ポイントの2番目の「照明の調光・調色」もその1つで、ここを読んで私も自室の蛍光灯を白色に近づけました(単純w)。

すると確かに、それまでよりも目に見えて集中の度合いが高まりましたし、考えもクリアになったような。

ただし、その状態はおそらく脳が興奮してしまっているのでしょうから、睡眠の立場からすると、あまり良くはないんでしょうね。

……って寝る寸前まで毎晩ブログを書いている自分が悪いんですが。


◆また上記ポイントの3番目の「植物の配置」も、視覚絡みでのTIPSでした。

なるほど「緑は目に優しい」と良く言われますが、「植物によるゆらぎが副交感神経を優位にしているから」だったとは。

そしてそのことが結果的に「仕事への集中が長続きしやすくなる」のであれば、試してみてもいいかと。

私も以前の家は、窓の外が「同じマンション群の向かいの棟」で殺風景だったのですが、今の部屋の窓からだと街路樹が見えるので、ふとした機会に眺めてみたいと思います。

実際、人の視野の120度内に緑色が含まれている割合を「緑視率」と呼び、
その緑視率が「10〜15%」のときに、人の集中のパフォーマンスがもっとも高まる
のだとか。


◆さらに上記ポイントの4番目も同じく第1章からであり、こちらは私も思い当たるフシがありました。

おそらく普通のオフィスや自宅だとありえないんですが、塾や予備校等で皆が一斉に集中して勉強していると、室内の酸素が薄くなるんですよね。

これって結果的に二酸化炭素の濃度が高くなることなんですが、特に冬場で窓が閉めっきりだったりすると、誰かが気を利かせて換気しない限り、全員の脳がぼんやりしてしまうワケでして。

ちなみに中にいると意外と気が付かなくて、外に出た時に空気がおいしくて頭がシャキッとし、中の惨状(?)に気が付くという。

塾の自習室ですと、なかなか窓を開けたりできなかった(寒がりの人に睨まれたりするので)のですけど、自宅や会議室なら換気を意識していただきたいところです。


◆さて、上記で「抜き出し方がいびつ」と申し上げたのは、ここまででまだ本書の4割弱しかカバーできていないから。

続く第2章では、集中できる「時間」と「場所」をテーマにしており、個々人の集中力のTIPSというよりも、むしろ「働き方」が中心となっています。

もちろんここでもハイライトは引いてはいるのですが、第1章のような小ネタ感はややとぼしい感じ。

また第3章では、「誰」と「何」をするか、等のお話が中心であり、やはり「働き方」がテーマと言えそうです。

ただし、章題にもある「夢中」に関わってくるのが、上記ポイントの5番目。

能動的に自ら楽しいと思えることのために働くのであれば、長く集中できるのですから、もしリーダーの立場であれば、ぜひそれを意識した目標やチーム作りを心掛けてください。


「深い集中」を実現したい方なら、要チェックの1冊!

4478112452
深い集中を取り戻せ ―― 集中の超プロがたどり着いた、ハックより瞑想より大事なこと
序 章 「1つのこと」に集中するための考え方
第1章 「深い集中」を取り戻す
第2章 「1人で集中できる場所」を取り戻す
第3章 「夢中で働く自分」を取り戻す
終 章 「場所に縛られない働き方」がもたらす効果


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すぐに使える『自分を操る超集中力』テクニック5選(2016年05月31日)


【編集後記】

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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