スポンサーリンク

2020年11月25日

【科学的自己啓発書】『人に頼む技術 コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学』ハイディ・グラント


B07V27Y42J
人に頼む技術コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「Kindle本キャンペーン 徳間書店特集」の中でも人気の1冊。

すでに当ブログでは、何冊も著作をレビューしている、ハイディ・グラント博士の科学的自己啓発書ということで、ハイライトを引きまくりました。

アマゾンの内容紹介から。
コロンビア大学心理学博士が最新科学をもとに、必要なときに人に助けてもらうテクニックを公開!すべての日本人必読!

中古が定価よりも1000円以上高値となっていますから、このKindle版が1000円弱、お得な計算です!





beg / Mister.Tee


【ポイント】

■1.人が頼み事をする際に体験する5種類の社会的苦痛
 人は他者に何かを頼むとき、無意識にそのことで自分のステータスが下がると感じやすくなります。それが自分の知識や能力の不足を意味し得るものである場合には、馬鹿にされたり軽蔑されたりするかもしれないという不安を覚えるからです。相手がこちらのリクエストにどう応えてくれるかがわからないので、確実性の感覚も下がります。また、相手の反応を受け入れなくてはならないので、自律性の感覚も低下します。相手に「ノー」と言われたとき、個人的に拒絶されたように感じることがあるため、関連性への脅威も生じます。そしてもちろん、「ノー」と言われたときに、相手との関係に特別な公平性を感じることはめったにありません。
 私たちが人に助けを求めることを疫病のように避けようとするのも当然です。むしろ、助けを求めるよりも疫病にかかるほうがましだと思うかもしれません。


■2.一度断られた相手は、むしろ「イエス」と言う
 私たちは狠かに頼み事をされたとき、親切で協力的であるべきだ瓩箸い考えを持っています。そのため、二度続けて断ることに耐えがたいほどの抵抗や罪悪感を覚え、その結果として「イエス」と答えやすくなるのです。
 過去に役に立てなかった相手に対して埋め合わせをしたいという衝動を持つのは、概して良いことです。助けることは、相手との絆を深め、ねじれた関係を修復するのに役立ちます。過去に拒絶されたことのある人への再度の頼み事で得られるのは、今度こそは「イエス」と言ってもらえる確率が高まることだけではありません。それは、相手に前回感じた気まずい気分を打ち消す機会を与えることにもなるのです。一度断られたからといって、二度と助けを求めなければ、お互いが得られるかもしれないメリットを逃してしまうことになってしまいます。


■3.忙しい人から助けを得るための3つのポイント
 1番目は、「何を求めているのか、どの程度の助けが必要なのかを、はっきりと、詳しく説明すること」です。「お願いしたいことがある」「ちょっと手を貸してほしい」といった曖昧な伝え方をすると、相手は自分の手に負えないほどの手間や時間がかかることを頼まれるのかもしれないと不安になります。
 2番目は、「妥当な量の助けを求める」です。相手のすべきことの妨げにならないような内容のものを頼むようにします。
 3番目は、「求めていたものとは違っていても、相手の助けを受け入れる」です。思ったほど助けてもらえなくても、それについて不満を抱かないようにしましょう。相手が与えてくれた助けがわずかであっても、感謝して、相手との関係を良いものにすることに目を向けましょう。そうすることで、私たちが考えている以上の恩恵が得られます。


■4.ダメな頼み方のパターン(抜粋)
●共感に頼り過ぎる
 相手の共感を引き出すのは、その度合いさえ適切であれば、助けを得るためのとても効果的な方法です。しかし、度が過ぎると逆効果です。「私は痛みを感じています。助けてください」というメッセージは、その痛みが大きくなりすぎると効かなくなることがあるのです。
●やたらと謝る
爐劼燭垢蕕房佞蕕譴覆ら頼み事をされる瓩箸いΑ覆△泙蟯鬚靴ない)経験をしたことはないでしょうか。(中略)
謝ると、同じグループにいるというアイデンティティが希薄になり、お互いのあいだに距離が生まれ、一体感が損なわれます。
●借りがあることを思い出させる
 返報性についての重要なポイントは、こちらから思い出させようとすると、逆に相手からは犲擇蠅ある瓩箸いΥ恭个薄れることです。自分には貸しがある、とアピールすると、相手はコントロールされた感覚を持ってしまいます。
(詳細は本書を)


■5.感謝を伝える
 従来、感謝に関する研究は人間関係に注目したものが多く、脳への影響はあまり考慮されていませんでした。しかしその後の脳に注目した研究によって、感謝を伝えられた相手は、その後も長期的にその人に興味を持ち、関係を維持しようとすることがわかったのです。感謝を伝えられることで、助けた側は、時間や労力を投じた価値があったと感じるのです。
 逆に言えば、感謝の気持ちを示さないことほど良好な人間関係を台無しにするものはありません。みなさんにも、こちらの親切に対して感謝の言葉もない無礼な態度をとられ、ショックを受けた経験があるはずです(子育てをしている人なら、朝食に感謝をしてくれない子供のことを思い出したかもしれません)。感謝がないと察知すると、相手はその人をもう助けようとはしなくなります。フランチェスカ・ジーノとアダム・グラントによる研究によれば、前回の助けに対して感謝されなかった場合、その人が将来的に同じ相手を助ける確率は半減します。


【感想】

◆かなり久々に、大量のハイライトを引きまくりまくった作品でした(70個所超)。

かつての単行本を読んでいた時期であれば、ポストイットを大量に張った画像を貼っていたに違いありません。

そもそもこの本、出た当時に未読本記事でこのように取り上げていまして。

【全20冊】未読本・気になる本(2019年05月14日)(2019年05月14日)

ただし、その時点ではKindle版がなかったためレビューできず、その後たった1度、「Kindle日替わりセール」の対象になっただけでした。

つまり、一定期間のセールの対象となったのは、今回の徳間書店さんのセールが初めてということ。

おかげで、このレビュー前の時点で、すでに結構な数の読者さんにお求めいただいているのですが。


◆さて、本書のテーマはタイトルどおり「人に頼む技術」であり、まず3つの部に別れています。

その第1部は「なぜ、頼み事をするのは難しいのか」というもの。

そして第1章では「誰かに何かを頼むのを気まずく感じる理由」というのを、5つの「社会的脅威」の視点から掘り下げています。

本書ではそれぞれについて、細かく事例を挙げて解説しているのですが、それをまとめたものが上記ポイントの1番目。

とにかく、私たちは人に頼み事をする際には、これらの「社会的脅威」を同時に体験する可能性があるワケです。

それは頼み事なんぞ、そう簡単にできないワケです罠……。


◆では、そもそも「なぜ"頼んでも断られるだろう"と思うのか」について論じたのが本書の第2章。

ただし研究によると、「人は私たちが思っているよりも約2倍、人は誰かを助けたがっている」のだそうです。

また私たちは、1度断られた相手にもう1度頼み事をしたら、当然断られると思いがちですが、これも違う、と断言しているのが上記ポイントの2番目。

実はこれ、本書で指摘されて気が付いたのですが、おなじみの「ドア・イン・ザ・フェイス」と同じロジックなんですよね。

それなら、1度了解された相手に、再度頼みごとをしたらどうなるか?

……これがなんと、最初の態度と変えたくない、という「認知的不協和」によって、やはり「イエス」と言いたくなるのだとか。

この辺はまさに、『影響力の武器』に通じるものですね。

4414304229
影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

参考記事:【速報!】『影響力の武器』の[第三版]を[第二版]と比較してみました(2014年07月14日)


◆続く第2部のテーマは「頼み方」の良し悪しについて。

特に第5章では、「必要な助けを得るための4つのステップ」なるものが紹介されています(詳細は本書にて)。

上記ポイントの3番目の「忙しい人から助けを得るための3つのポイント」はここからのものなのですが、相手が忙しいと思われる際には、ぜひ参考にしてみてください。

一方第6章では、逆に「ダメな頼み方」のパターンが列挙されています。

上記ポイントの4番目では、その中から3つほど抜き出したのですが、心当たりのある方はご注意を。

……私も「やたらと謝る」傾向があるので注意しなくては。

他にも「言い訳をする」「その頼み事が些細なものだとアピールする」なんてものがありましたので、詳細は本書にてご確認を。


◆そして最後の第3部では、「人を動かす3つの力」がテーマ。

具体的には下記目次にもあるように、「仲間意識」「自尊心」「有効性」の3つなのですが、それぞれ7〜9までの各章が割り当てられています。

このうち上記ポイントの5番目の「感謝」は、第8章の「自尊心を刺激する」からのもの。

なんでも、フランチェスカ・ジーノとアダム・グラントによる研究によれば、前回の助けに対して感謝されなかった場合、その人が将来的に同じ相手を助ける確率は半減するのだそうです。

他にも第7章の「仲間意識」のところにあった、「『一緒に』という言葉を使う」というTIPSも、実験結果を見る限り、効果が期待できそうな。

すいません、最後は駆け足になってしまいましたが、やはり「ハイディ・グラント本」にはハズレ無し、という結論で良いと思います。


これはオススメせざるを得ません!

B07V27Y42J
人に頼む技術コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学
第1部 なぜ、頼み事をするのは難しいのか
第1章 誰かに何かを頼むのを気まずく感じる理由
第2章 なぜ"頼んでも断られるだろう"と思うのか
第3章 "頼み事をしたら嫌がられるかもしれない"という誤解

第2部 良い頼み方、ダメな頼み方
第4章 "助けを求めること"が抱える矛盾
第5章 必要な助けを得るための4つのステップ
第6章 こんな頼み方をしてはいけない

第3部 人を動かす3つの力
第7章 「仲間意識」を活用する
第8章 「自尊心」を刺激する
第9章 「有効性」を感じさせる


【関連記事】

【科学的自己啓発書】『やる気が上がる8つのスイッチ』ハイディ・グラント・ハルバーソン(2020年08月22日)

【科学的自己啓発書】『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』ハイディ・グラント・ハルバーソン(2017年07月01日)

【スゴ本!】『やってのける 〜意志力を使わずに自分を動かす〜』ハイディ・グラント・ハルバーソン(2013年09月24日)

【速報!】『影響力の武器』の[第三版]を[第二版]と比較してみました(2014年07月14日)

【自己啓発】『元気は、ためられる』トム・ラス(2015年12月08日)


【編集後記】

◆一昨日の「Kindle本キャンペーン 翔泳社分」の記事で人気だったのは、この辺の作品でした(順不同)。

B07WP4YPW8
問題解決ができる! 武器としてのデータ活用術 高校生・大学生・ビジネスパーソンのためのサバイバルスキル

B07CP2KZF3
Excelピボットテーブル データ集計・分析の「引き出し」が増える本

B07LFT2RQM
図解でわかる!理工系のためのよい文章の書き方 論文・レポートを自力で書けるようになる方法

B07QQ9MKSH
KEYS TO RPA SUCCESS 日立ソリューションズのRPA成功法則

宜しかったら、ご参考のほどを。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「自己啓発・気づき」へ

この記事のカテゴリー:「コミュニケーション」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
Posted by smoothfoxxx at 08:00
自己啓発・気づきこのエントリーを含むはてなブックマークYahoo!ブックマークに登録

スポンサーリンク