スポンサーリンク

2020年11月04日

【メール術】『段取り上手のメール さくさく仕事が進む超速文章術』中川路亜紀


B08F51RGFD
段取り上手のメール さくさく仕事が進む超速文章術 (文春e-book)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、明日で終了となる「Kindle本ストア8周年キャンペーン」の中でも、当ブログ向きとも言えるメール術本。

著者の中川路亜紀さんの作品は、昨年ご紹介した『あなたのメールは、なぜ相手を怒らせるのか?』も人気でしたが、本書はよりアップデートされた内容となっています。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
とにかく「段取りよく」メール仕事を片づけたい、だけど相手に失礼のないちゃんとしたメールを打ちたい……そんな多くの人が抱えている悩みを解決するのが本書。
相手が気持ちよくメールを返信できるようにする「気のきいたフレーズ」と「その一通で終わらせるメール術」を徹底解説。

送料を足した中古よりは、このKindle版が500円以上お買い得となります!






Email / Bruno Girin


【ポイント】

■1.「誘導フレーズ」で用件をインプット
 未知の文章を読むとき、最初なんのことを言っているのかわからず、とんでもない想像をしていたら、最後に「なんだ。そのことか」と腑に落ちるという体験をすることがあります。(中略)
 メールでも同様です。最初に「何を伝えるメールか」という全体のテーマを明示する「誘導フレーズ」文を置くと、読みやすいメールになります。たとえば、「お世話になっております」などのあいさつのあと、「実は」「このたび」などと切り出し、「〇〇についてお願いがあり、ご連絡いたしました」など、用件を端的に示す一文を入れます。これによって、相手は〇〇についてお願いされることを前提にして本文を読み進めることができます。「誘導フレーズ」は、相手に「読むための枠組み」をインプットし、モヤモヤ感の発生を防いで、メールの内容を理解する時間を短縮する効果をもたらします。


■2.「見た目」を読みやすくする5つの法則
 メールの「見た目」を読みやすくすることも重要です。  読みやすい「見た目」にするために、次の5つの法則を頭に入れておくとよいでしょう。(中略)
(1) 長い文章はキリのいいところで改行する。
(2)段落の間は1行アキにする。
(3)なるべく5行に1回はアキを入れる。
(4)箇条書きが始まる前と終わったあとは1行アキにする。
(5)1箇条が長い場合は、箇条の間も1行アキにする。
(詳細は本書を)


■3.二刀流で相手の心をつかむ
メールと異なり、電話での会話はその場限りで、後から詳細を確かめたいと思っても確認ができません。私自身も、仕事の依頼内容を確認しようとメールを検索しても見つけられず、よくよく考えてみたら「電話で言われたんだった!」と気がついた経験があります。
 このようなことを防ぐために、電話で大切なことを伝えた場合には、メールでも確認事項を送っておくとよいでしょう。たとえば、
・さきほどのお電話でご説明した内容を改めてお送りしておきます。
・さきほどはお電話で失礼をいたしました。今後のスケジュールについてまとめましたので、お送りしておきます。
 などと書いて、箇条書きにしたりして読みやすく整理したメールを送ります。
 電話で話しているときも、「のちほど詳細はメールでお送りいたしますが」と、ひとこと言っておくと、相手はあわててメモをとらずにすみます。


■4.「単刀直入」で損をしない
「単刀直入」なメールは、相手から怒っているように見えたり、威張っているように見えたりすることがあるので、注意が必要です。いつも、誰に対しても「単刀直入」に返していると、いつの間にか「あの人、こわいよね」という、うれしくない定評をもらってしまいます。
 頭の回転が早く、どんな疑問にも即座に回答できる自信のある人こそ、メールでは相手のペースに合わせることも大切です。「単刀直入すぎるかな」と思ったときは、次のようなフォローができないか、考えてみてください。
(1)「あいさつ」に該当する言葉を置く。
(2)相手のメールの内容を受け止めるフレーズを入れる。
(3)相手にわからない専門用語を無造作につかわず、わかるように書く。
(4)「絶対的な結論」のような書き方にならないようにする。
(5)相手の意向を聞くフレーズを入れる。
(6)「よろしく」フレーズを入れる。


■5.お詫びの際の事の軽重に応じた言葉づかい(抜粋)
「ご心配」
→相手に迷惑はかかっていないが心配してもらった場合や、迷惑をかけそうだったけれどもかけずにすんだ場合などにつかう。
「不手際」
→こちらの手順や対応が悪く、相手に迷惑をかけたり嫌な思いをさせた場合につかう。
「不始末」
→物事の始末がつかないこと、主に、自社の社員のミスや不注意、不正などにより困った事態が起こったときにつかう。
「不行き届き」
→サービスや配慮などが行き渡らないこと。社員の不適切な対応について指導や監督の不行き届きとして詫びる文面でもよくつかわれる。


【感想】

◆なかなか「かゆい所に手が届く」系の、よくまとまったメール術本でした。

まず第1章では、本書のテーマでもある「段取り上手のメール」に関する4つの心得を指南。

上記ポイントの1番目の「誘導フレーズ」を置く、というのもその中の1つです。

実際に本書ではその「誘導フレーズ」の具体例を紹介。

たとえば「お願い」であれば、
・実は、弊社の○○に関する研究事業において先生のご指導をお願いできないかというご相談があり、ご連絡いたしました。
のように、最初にこう書いてあれば、何のメールか迷うこともありませんね。

なお、残りの3つの心得については、本書にてご確認ください。


◆続く第2章では、さまざまな目的のメールの「基本構造」について分析しています。

確かに類書でも「ひな型」のような形で、メールの構造に触れていたことはありましたが、本書は6つのテーマに分けて、それぞれについて言及。

そして最後に全部に共通する「『見た目』を読みやすくする5つの法則」が収録されていたので、上記ポイントの2番目として掲載しました。

ただし注意すべきが、昨今のスマホの存在です。

以前はPCのメールソフトが1行40文字程度の表示だったので、35文字程度で改行することを著者の中川路さんは推奨していましたが、それだとスマホで見た場合に改行位置が不自然になってしまいます。

そこでスマホ用のマナーを提案(この辺が冒頭で言う「アップデート」かと)。
(1)文章の途中では一切改行を入れないで打つ。
(2)その代わり、切れ目ごとに1行アキを多めに入れる。
相手がスマホを使っているようでしたら、意識してみてください。


◆一方第3章では、メールの長さの短縮に挑戦しているのですが、この辺は類書でも触れていることが多いので、割愛させて頂きました。

また第4章では、メールの本数の削減(ムダな往復)を目指しており、ここで問題となるのが、一応読んだことを伝えることだけを目的とした「とりあえず返信」です。

そしてその背景にあるのは、「即返信」という風潮だったり、「返事の期日」を書いていないメールの存在。

確かに「即返信」という考えがあるからこそ、「とりあえず返信」するわけですし、「返事の期日」が明記されていれば、それに間に合わせればいいですもんね……。

本書ではこれらを改め、さらにはやりとりを切り上げるアドバイスも掲載しています。

また、アポイントを決める際、自分の都合を先に書く、というTIPSは、皆さんおなじみでしょうから省略いたしました。


◆さらにメールで問題になるのが、いわゆる「メールマナー」と呼ばれるもの。

本書の第5章では「署名に住所等はなくていいか」「返信引用はつけておいてよいか」「添付ファイルはどこまで重くてよいか」等々の疑問について解説しています。

ぶっちゃけこの手の問題は、同じ会社内で「常識」だったことが、外部では「非常識」になることがあるので要注意かと。

さらに第6章では、「電話とメールの使い分け」を論じています。

それぞれについて長所短所があることはご存知だと思いますが、本書では上記ポイントの3番目にあるように、お互いの短所をおぎなうような「二刀流」を推奨。

なるほどこれなら、電話の迅速性とメールの保存機能が生きますね。

なお、本来の「メール」の話ではないのですが、この第6章では電話関連のフレーズ(「待たせるときの言い回し」等)を多数掲載していますので、電話が不安な方は、一応目を通しておくと良いと思います。


◆また、上記ポイントの4番目の「単刀直入」のお話は、第7章の「『メール下手』はこうして直す」からのもの。

言ってることは間違ってなくとも、この「単刀直入」のように、相手の心証を悪くするような書き方は、改善したいところです。

さらに第8章では、「書きにくいメール」のアドバイスと文例を多数収録。

上記ポイントの5番目の「お詫び」はもちろんのこと、催促したり、間違いを指摘したり、依頼を断ったり、ギャラを打診したり、といった書きにくいケースが満載ですから、これはいざ、というときに役に立ちそうです。

なお、最後の第9章では、ビジネスチャットのマナーまで指南しているのですが、ボリュームの関係でこちらはカットさせていただきました。

……と、ここまであれこれ述べてきましたが、内容的にもかなりの充実ぶりですし、正直この1冊でメールスキルはかなりアップすること必至かと。


スマートなメールスキルを身につけたい方は要チェックで!

B08F51RGFD
段取り上手のメール さくさく仕事が進む超速文章術 (文春e-book)
第1章 「段取り上手のメール」の4つの心得
第2章 メールの基本構造をおさえる
第3章 メールはどこまで短くてもいいか
第4章 メールの本数はどこまで減らせるか
第5章 メールマナーはどこまで必要か
第6章 電話すべきか メールすべきか
第7章 「メール下手」はこうして直す
第8章 書きにくいメールの攻略
第9章 チャットにマナーはあるか


【関連記事】

【メール作法?】『あなたのメールは、なぜ相手を怒らせるのか?〜仕事ができる人の文章術〜』中川路亜紀(2019年12月16日)

【メール術】『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』平野友朗(2017年09月22日)

【上級メール術?】『結果を出す人のメールの書き方』に学ぶ5つのメール術(2015年01月07日)

【新社会人必読?】『ビジネスメールの作法と新常識』杉山美奈子(2013年04月12日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

B07FVY7QWJ
中国五千年の虚言史 なぜ中国人は嘘をつかずにいられないのか

大使館から抗議が来そうな(?)1冊は、Kindle版が700円弱お得。

B08BR1PK51
あなたの才能があなたを苦しめる

おなじみ大嶋信頼さんのコミュニケーション本は、Kindle版が800円強、お得な計算です!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「メルマガ・ライティング関係」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
Posted by smoothfoxxx at 08:00
メルマガ、ライティング関係このエントリーを含むはてなブックマークYahoo!ブックマークに登録

スポンサーリンク