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2020年08月22日

【科学的自己啓発書】『やる気が上がる8つのスイッチ』ハイディ・グラント・ハルバーソン


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やる気が上がる8つのスイッチ


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「Kindle本ポイントキャンペーン」でも人気の科学的自己啓発書。

著者のハイディ・グラント・ハルバーソンの作品は、過去当ブログでも2冊ご紹介したことがありますが、本書はそれらの「実践編」とも言える内容となっています。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
モチベーションと目標達成分野の第一人者で、 コロンビア大学ビジネススクールで教鞭をとる社会心理学者の著者が、 自分自身と他者のモチベーションを上げる方法を紹介する。

中古がほぼ1000円近くしますから、送料を加味するとKindle版が600円以上お買い得となります!





Motivation / PlusLexia.com


【ポイント】

■1.2つのマインドセット
●証明マインドセット
  証明マインドセットを持つ人は、自分の能力の証明に焦点を当て、エネルギーを注いでいます。すなわち、人に自分の能力を見せつけ認めさせようとしているのです。
●成長マインドセット
 このマインドセットを持つ人は、自分が向上することに焦点を当てています。能力を高める、新しいことを学ぶ、そして時間とともに向上していく、それらが重要だと思っています。
 証明マインドセットとこの成長マインドセットの違いをわかりやすく説明すると、こうなります。
・証明マインドセットを持つ人は「すごい人と思われたい」。
・成長マインドセットを持つ人は「すごい人になりたい」。
 成長マインドセットの持ち主は他人の目をあまり気にしません。他人が自分をたとえ認めてくれなくても、やると思ったことをやります。そして比較対象は他人というよりも自分自身です。
 昨日、先月、そして昨年の自分に比べて今の自分は成長できているかということこそが大切なのです。
 

■2.獲得フォーカスと回避フォーカス
 ある人たちにとっては、高いレベルの仕事とは達成であり獲得でしょう。経済学の用語を借りてくるなら、それは獲得しうる最大限の利益であり、最小限の機会損失(チャンスを見逃さぬようにしていること)のことと定義されるでしょう。
 このような心の焦点を獲得フォーカス(Promotion Focus)といいます。
 また、ある人たちにとっては、高いレベルの仕事とは安定感であり信頼性であると定義づけられるでしょう。
 このような心の焦点を回避フォーカス(Prevention Focus)といいます。
 こういう人たちは、危機を回避すること、責任を全うすること、義務感を感じていることをやり遂げることに重点を置きます。(中略)
 同じ目標に向かっていても、獲得フォーカスと回避フォーカスではやり方が異なります。戦略も持っている強みも、起こしがちな間違いも違います。
 獲得フォーカスの人は称賛を得ることに動機づけられますが、回避フォーカスの人は批判を避けることに動機づけられます。
 また前者は見切りをつけるのが早すぎるのに対して、後者はいつまでも続けている傾向があります。


■3.自信は必須の要素
 自信を持つことが大切だという台詞は聞き飽きたかもしれません。しかしその重要性は何度繰り返しても足らないほどです。
 自信は目標を達成するためには必須の要素です。
 その目標が高ければ高いほど自信の有無がものを言いますし、たとえその達成が困難を極めても、粘り強くやり抜く力を与えてくれます。
 ここで私が言う自信とは、「俺様が最高だぜ」的な他人を力で圧倒するようなタイプのものではありません。もっと謙虚でしなやかな、静かに「私にはそれをやり遂げる力がある」と確信しているタイプのものです。
 社会心理学の分野で大きな貢献をしたアルバート・バンデューラは、このような自信を「自己効力感」と呼びました。自己効力感とは、望む結果を得るために必要とされる能力が自分にはあるという確信です。
 目標を達成するために必要な力を自分が持っていると信じているとき、あなたは自己効力感を持っていると言うことができるのです。


■4.やる気から見た8つのタイプ:(1)中二病
「中二病」と言っていますが、もちろん年齢は関係ありません。
 このタイプはモチベーション的には最も大きな問題を抱えています。
 どんな人たちかというと、
 ‐斂瀬泪ぅ鵐疋札奪
◆ヽ容瀬侫ーカス
 自信はなく不安定
 このタイプは見たらすぐにそれとわかります。(中略)
[診断:破滅的です]
 自信がないくせに、自分の能力のなさを周囲に知られたくない、この中二病タイプは非常に扱いにくいといえます。
 大概の場合、この人自身が、自分の最も厳しい批判者となっています。OJTの効果が出にくいのもこのタイプです。なぜなら、わからないのにわからないと言えない傾向があるからです。助けを求めるのを自分の無能の証明だと勝手に決めつけています。
 周囲が褒めても、自分自身への不信はぬぐえないのです。かといって周りが何も干渉しないでいると、もっとダメになっていってしまいます。


■5.たとえうまくいっていても能力を褒めるのは避けるべき
 もちろん、誰でも自分がどんなに賢いか、才能があるかを認められるのは嬉しいと思います。だから当然、相手もそれを聞きたいだろうと思うのも間違っていません。ただ、それが相手のやる気を持続させるためには好ましくないのです。
 能力を評価されている人は、ひとたび物事がうまくいかなくなると容易に自己不信に陥るという実験結果も報告されています。成功したのは自分に能力があったからだと思っていると、うまくいかないときにはそれは自分に能力がないせいだと結論づけやすくなるのです。
 褒めるのは、その人がコントロールできるものにすべきです。能力ではなく、やり方や工夫、粘り強さ、ポジティブな態度を認めていくのです。
 人ではなく、行動を褒めることです。そうすれば今後、苦難にぶつかっても、以前はどうやって切り抜けたのか、どんな行動が自分を助けてくれたのかを思い出して対応できるようになります。


【感想】

◆冒頭でも触れたように、著者のハルバーソン女史の過去の著作を読んだことのある方にとっては、腑に落ちる内容でした。

まず、第1章から抜き出した、上記ポイントの1番目の「2つのマインドセット」……「証明マインドセット」と「成長マインドセット」は、こちらの本ではそれぞれ「硬直マインドセット」「しなやかマインドセット」と呼ばれていたものだと思います。

マインドセット「やればできる! 」の研究
マインドセット「やればできる! 」の研究

参考記事:【オススメ!】『マインドセット: 「やればできる!」の研究』キャロル・S. ドゥエック(2016年01月18日)

版元も翻訳者も異なるので、元の英単語が同じかは分からないのですが、文脈的には間違いないかと。

上記作品では、このテーマでほぼほぼ1冊書き上げていますし、実際、本書のタイトルにもある「8つのスイッチ」を区別するのには、この「マインドセット」もっとも重要なようです。


◆続く第2章でテーマとなるのが、上記ポイントの2番目にある「獲得フォーカス」と「回避フォーカス」。

それぞれについては、上記ポイントだけでなく、この第2章にて詳しく解説されていますが、留意すべきは「無理に自分のフォーカスを変えようとする必要はない」ということです。
獲得と回避のどちらにしても、そのよさを活用していけばよいのです。ここのところが、前章でお話しした「証明」と「成長」の2つのマインドセットとは違います。
 獲得と回避のどちらのフォーカスも成功のためには必須です。ときにはリスクを取っていかなければならないでしょうし、ときには慎重かつ丁寧に事を運ばなければならないでしょう。
これはむしろ、自分自身より、相手を理解する際に役立つ視点になりそうな。

つまり、たとえば相手がやたらとリスクを取りたがったり、逆にリスクに対して慎重すぎたり、といったことも、このフォーカスの違いによるもの、と考えれば理解しやすいと思います。

また、最終的な「8つのスイッチ」においても、このフォーカスはどちらであっても、他の軸が問題なければ「優秀」とみなされる模様(詳細は本書を)。


◆一方、第3章の章題は「自信は必須の要素」ということで、上記ポイントの3番目はまんまそちらを引用しました。

確かに自信があるのにはこしたことがないのは、上記ポイントのとおりでしょう。

ちなみにここで名前の出てきているアルバート・バンデューラによると、ここで言う「自己効力感」は、以下の4つの要素によって成り立っているのだそうです。
(1)成功体験
(2)他者の体験から学ぶ
(3)他者からの保証や警告
(4)その時々の私たちの気分
ただしこの章では、安易なポジティブシンキング(「目標を達成した場面ばかりを想像して、そのための準備を何もせずに待っている」等)には警鐘を鳴らしていますのでご留意を。

もっとも、この点については同じ著者の前作に当たると思われる、この本でも触れられていましたね。

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やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学

参考記事:【科学的自己啓発書】『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』(2017年07月01日)

……この本も今回のセール対象でお買い得!(アサマシw)


◆そしていよいよ第4章では、本書のタイトルにある「8つのスイッチ」の解説が登場します。

これは今までの1章から3章までの軸が、それぞれ2つずつあって、その組み合わせが「2×2×2」で8つということ(ツリーを書いて確認しました)。

ただ、それぞれのスイッチについては、実は本書の詳しい内容紹介に列挙されていまして……。
タイプ1 中二病(Teenager)
タイプ2 うざいやつ(Showoff)
タイプ3 臆病者(Neurotic)
タイプ4 退屈な人(Stick in the mud)
タイプ5 やる気の空回り(Eager Beaver)
タイプ6 まじめな見習い(Alert Apprentice)
タイプ7 新星(Star Who’s (almost)Born)
タイプ8 熟練の匠(The Expert in the Making)
しかも、それぞれのタイプ(タイトルだと「スイッチ」なんですけど、実際は「タイプ」の方がしっくりきますね)の「症状」は、単行本の「出版社より」の部分に詳しく書かれているという。

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やる気が上がる8つのスイッチ コロンビア大学のモチベーションの科学 (コロンビア大学モチベーション心理学シリーズ)

参考までに上記ポイントの4番目にて、タイプ1の組み合わせと、その「診断」を引用してみました(「症状」はアマゾンの方に列挙されているので割愛)。

それ以外に該当する方も、ぜひ実際に本書をお読みになって、ご自身がどれに当てはまるかチェックしてみてください。


◆これらを踏まえた上で、最後の第5章では、スイッチ(タイプ)に関係なく、「すべてのタイプに共通する処方箋」が解説されています。

これは「3つの段階」を踏んで改善していくものなのですが、全体的なお話はボリューム的に収まり切れないので、とりあえず割愛。

代わりに、冒頭の内容紹介で挙げられていた「他者のモチベーションを上げる」方法に関連したお話として、上記ポイントの5番目を引用してみました。

一応これは、私自身も子育てにおいて意識していることではあるのですが、改めて自戒を込めて。

ちなみに本書は、前作同様ポイントを絞って書いているせいか、ぶっちゃけお値段の割には本が薄めなので、こういうセールでお求めになるのがお得だと思います(小声)。


モチベーションを高めるために読むべし!

B07ZCZYW2Y
やる気が上がる8つのスイッチ
序章 やる気を上げる方法は1つではない
第1章 2つのマインドセット…「証明」を求めるより「成長」を目指そう
第2章 やる気のフォーカス…「獲得」か「回避」かを知って強みにする
第3章 自信は必須の要素
第4章 やる気から見た8つのタイプ
第5章 すべてのタイプに共通する処方箋


【関連記事】

【科学的自己啓発書】『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』(2017年07月01日)

【スゴ本!】『やってのける 〜意志力を使わずに自分を動かす〜』ハイディ・グラント・ハルバーソン(2013年09月24日)

【グリット?】『やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』アンジェラ・ダックワース(2016年09月12日)

【オススメ!】『マインドセット: 「やればできる!」の研究』キャロル・S. ドゥエック(2016年01月18日)

『成功するには ポジティブ思考を捨てなさい』のあまりの凄さに戸惑いを隠せない(2015年06月10日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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銀座 マルディ グラのストウブ・レシピ 和知 徹シェフのワールド・ビストロ料理

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カメラはじめます!

本来なら、子どもが小さいうちに私も読みたかった初心者用写真テク本は、Kindle版が700円以上、お得な計算です。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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Posted by smoothfoxxx at 10:00
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