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2020年08月20日

【投資】『教養としての投資入門』ミアン・サミ


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教養としての投資入門 (朝日新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて、1番人気だった作品。

実際、レビューしないうちから、それなりにお買い上げいただいており、ぶっちゃけもう取り上げなくてもいいかな(ヲイw)と思ったくらいです。

アマゾンの内容紹介から。
本書は、投資をすることに躊躇していた人が抱えている不安や迷いを一気に吹きとばすほどの衝撃を与えるだろう。「自動投資」「楽しむ投資」「教養投資」の観点から、資産10億円を構築した筆者が、学術的な知見やデータに基づき、あなたに合った投資法を伝授。

朝日新書らしく、Kindle版が「29%OFF」と大変お買い得となっています!





Investing / InvestmentTotal.com


【ポイント】

■1.生涯収入の計算式
 投資には、大きく分けて3種類あり、その合計は次の公式で表すことができます。一見難しそうに見えるかもしれませんが、とてもシンプルなものです。
生涯収入=お金を投資して得られた価値+時間を投資して得られた価値
「お金を投資して得られた価値」は大きく2つに分けることができます。
 お金を投資して得られた価値=「自動投資」と「楽しむ投資」です。「自動投資」をβ(ベータ)、「楽しむ投資」をα(アルファ)とします。
 また、時間を投資して得られる「教養投資」をλ(ラムダ)と呼びます。
 それらの3つを合計したものが、あなたの人生で得られる価値の合計であり、生涯収入です。
生涯収入=β+α+λ、略してβαλ(バル)法と呼びます。
 βの「自動投資」で得られるお金、αの「楽しむ投資」で得られるお金、さらにλの「教養投資」で得られるお金を合計したものが、生涯収入です。


■2.「現金投資」のリスクは高い
 これはほとんどの人が誤解している点です。投資はリスクがあると言いながら、現金を持ち続けることこそが、そもそも投資だということを理解していないのです。
 現金という資産に長期投資することほど、リスクが高い投資行動はありません。
 なぜなら、経済ショック後に短期的に現金需要が高まったとしても、長期的には現金の価値は着実に目減りするからです。
 ここで紹介する自動投資は、あなたの持っている現金を自動的に世界のすべての資産と交換をする手法です。これにより、あなたの資産がなくなるリスクはほぼありません。なくなるどころか、反対に、あなたの大切な資産を減らさないための必須の方法であり、賢明な選択の1つです。
 自動投資からあなたが未来に得られるアウトプットとは、世界が今よりもよくなる限り、必ず得られる世界経済から保証された贈り物なのです。


■3.自動投資の優先順位
 自動投資には優先順位があります。まず、損をせずに確実に資産が増える可能性が高いものから投資していきます。資金が残っているなら、次に損をしないで確実に資産が増えるものに投資していきます。それでも資金が残っているなら次のレベルに行きます。
 ポイントは、無知による納税が低い投資から上限いっぱいにしていくということです。具体的には、次の順です。
(1)iDeco、企業型DCなどの確定拠出年金を上限いっぱいに使う(還付金がある)
(2)NISA、つみたてNISAを年間上限いっぱいに使う(配当金、譲渡益等の利益が非課税)
(3)税金が低くて、損益通算できる金融商品(税率が 20.315%)
(4)税金が以下の通りで、損益通算できない金融商品(税率が所得に応じて5〜 45%、住民税10%)


■4.投資に勝てない人の10個の脳の癖
(1)「損は絶対したくない」(プロスペクト理論)
(2)「取り返すためにリスクを取る」(後悔回避)
(3)「絶対上がると思い込む」(主観確率)
(4)「願えば叶う」(ウィッシュフル・シンキング・バイアス)
(5)「過去が未来を予測する」
(6)「戻ったら売ろう」(アンカリング・バイアス)
(7)「後悔したくない」(後悔理論)
(8)「そうなると思ったよ」(ハインドサイト・バイアス)
(9)「自分なら勝てる」(自信過剰)  
(10)「わたしは違う」(ブラインド・スポット・バイアス)

(詳細は本書を)


■5.自分に足りないものは、他の人とチームを組む
 私の尊敬する起業家にこのようなアドバイスを受けたことがあります。
 HOW(どうやって?)ではなく、WHO(誰?)に注目しろ、と。
 つまり、自分でどうやってやるかを1から学ぶことに時間を注ぐより、その分野ですでに自分よりよい仕事をできる人を探しだすことに時間を注げ、という意味です。性格スキルが反対の人とチームになって物事をこなしていくほうが圧倒的に効率的なのです。
 まずは、自分の性格スキルを把握して、その特徴が生かせるものだけに時間を投入していきましょう。
 すると、最小の時間で最大のアウトプットを引き出すことができるようになります。
 大事なことは、自分の中にないものは何かを分析し、あなたはアウトプットが最大になることのみに時間を費やすようにしていくことです。そして、自分に合わないことはそれが得意な人を探してチームを作ることです。


【感想】

◆今まで当ブログでご紹介してきた「投資本」とは、やや毛色が異なる作品でした。

まず、上記ポイントの1番目にあるように、株式投資等の一般的な「投資」に加えて、「教養投資」(いわゆる自己投資)にも言及していること。

前者が「金銭」の投資であるのに対して、後者は「時間」の投資であり、どちらかというとキャリアデザイン本や自己啓発書で扱われることが多いところ、本書では生涯収入をもたらすものとして、パラレルに述べられています。

さらには、単に私が今まで避けていただけではあるのですが、能動的な資産投資(本書でいう「楽しむ投資」)にまで踏み込んでいること。

もう1つの「自動投資」は、ほったらかしでもいい一方、こちらはそれなりの手間なり知識なりが必要ですから、正直ある程度のレベルに達していないと、実践するのは難しいと思って、敬遠していました。

そもそも私自身が、一切投資らしい投資をしていないので、レビューするにも完全な「受け売り」になってしまうからなのですが。


◆しかしそんな私がドッキリしたのは、上記ポイントの2番目。

これは、本書の第2章から抜き出した「投資の4つの誤解と真実」からのものなのですが、「『現金投資』のリスクは高い」のだそうです。

ちなみに「現金投資」という表現だと分かりにくいのですが、たとえばお金をそのまま預金するのは、「日本円」に投資した、と考えればよいのではないか、と。

実際、たとえば海外で働いていて、外貨で支給された給料を日本に持ち込んだときに、それを円転するのかしないのか、と考えたら、こんな私でもさすがに全額日本円にはしないと思います。

もちろんこれは為替リスクだけの話ですが、今後インフレになることや、円の価値が下がることを考えたら、現金(日本円)で持ち続けることは確かにリスクが高いかもしれません。


◆そこで現金をそれ以外のものに変えるべく、本書の第3章では、「自動投資」の具体的な解説が登場。

「自動」というくらいですから、1度始めたら手を付けなくても良いよう、さまざまなものが自動化されています。

その1つが、上記ポイントの3番目にある優先順位の自動化。

他にも、金額や投資タイミング、銘柄買付まで自動的に決めていきます。

このうち、銘柄買付については、どのように自動化するのかと思ったら、「成績が一番いい投資家の銘柄を参考にして同じような銘柄を選択する」とのこと。

本書ではいくつかのポートフォリオの投資配分と、その過去の運用成績をグラフで表示していますから、ぜひご確認ください。


◆一方、第4章からの3つの章では、「楽しむ投資」について解説がなされています。

「自動投資」と違って、必ずしも勝てる投資ではない(その代わり大きなリターンが期待できるのですが)のは、知識だけの問題ではないから。

そこで必要となってくるのが「平常心」です。

なぜなら、いつでもどこでもスマホで投資状況が確認できる環境の中では、人は平常心を失い、誤った行動をとってしまうかららしく。

その誤った行動を引き起こす、「脳の癖」を列挙したのが、上記ポイントの4番目です。

行動経済学本ではおなじみの「バイアス」がわんさか登場していますが、これら10個の「脳の癖」が、投資とどのように関係してくるかは、本書にてご確認ください。

なお、この「楽しむ投資」に関する具体的なお話は、本書の第5章と第6章に詳しいのですが、当ブログで今までご紹介してきた投資本よりややハイレベルな分、リターンも期待できそうな気がします。


◆そして「教育投資」について述べられているのが、本書の第7章と第8章。

ここでは上記でも触れたように、有益な自己投資のためのヒントが収録されています。

たとえば「『何をやらないか』を明確にする」なんて、まさに自己啓発書ではおなじみのTIPSですが、本書では「やらないこと」を3つ列挙。

そのうちの1つが「自分の性格スキルに逆らう」であり、その解決策が、上記ポイントの5番目にある「他の人とチームを組む」になります。

たとえば、本書では税務と会計の知識は必要ではあると言いつつも、税理士や公認会計士の資格を取る必要はなく、有能な専門家とチームを組めばよい、とのこと。

いずれにせよ、この「教養投資」は、マイナスとなる失敗がない(残るものがある)ワケですから、個人的にも推したいところ。

……当ブログの読者さんなら、読書によって日々実践されてますね。


「理想のライフスタイル」を実現されたい方なら、一読の価値アリ!

B08FC9WW4M
教養としての投資入門 (朝日新書)
第1章 投資があなたの人生を豊かにする
第2章 「自動投資(β)」で安心と自由を手に入れる
第3章 「自動投資(β)」システムを作る
第4章 学ぶ人だけにチャンスがやってくる「楽しむ投資(α)」
第5章 「楽しむ投資(α)」のウォーミングアップ
第6章 「楽しむ投資(α)」の勝率を70%に引き上げる
第7章 生涯賃金がアップする「教養投資(λ)」
第8章 「教養投資(λ)」を加速させるためのヒント


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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