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2020年06月12日

【集中力?】『ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] 集中力』ハーバード・ビジネス・レビュー編集部


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ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] 集中力 (ハーバード・ビジネス・レビューEIシリーズ)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて、現時点までで一番多くお求めいただいている作品。

今までも何度かこのシリーズの作品は目にしていましたが、初めて購入した「ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] 」からの1冊です。

アマゾンの内容紹介から。
GAFAなどのテクノロジーやサービスは、私たちから注意関心を奪う。しかし、仕事であれ学業であれ、集中力なくして成果を出すことはできない。日常生活に溢れる雑音をシャットアウトし、本当に大切なこと、すべきことに集中するにはどうすればよいか。集中力を培うテクニックとともに、自分の人生を取り戻す方法を示す。

ダイヤモンド社さんの作品ですから、Kindle版は1割引きでのご提供となっています!





Concentration / zedhed


【ポイント】

■1.デジタルデトックスをする
 米国心理学会(APA)が2017年に行った「ストレス・イン・アメリカ」の調査で、「常時チェッカー」──メール、テキスト(ショートメッセージ)、ソーシャルメディアを絶えずチェックしている人──は、そうでない人よりストレスを強く感じていることが判明した。常時チェッカーの42%がソーシャルメディアでの政治的・文化的議論がストレスになっていると答えたのに対し、それ以外の人は33%にとどまった。
 コミュニケーション・テクノロジーを完全に遮断することは不可能に思えるが、たまにアクセスを遮断したり制限したりするデジタルデトックスは、精神衛生にとって望ましいとAPAは報告している。


■2.不安で集中できないときは、そのことを認識する
 何かに対する不安のせいで集中できない時は、「一時停止して自分を見つめ、不安のために神経が刺激されていることに気づいてください」とフェルナンデスは言う。「次に、注意のスポットライトを向ける先を切り替えます」
 言うは易く行うは難しだが、私たちが不安を感じる時、その対象は「即時の実存的な脅威ではない」ことを思い出すことが効果的だ。脳の論理的な部分を働かせるには、「たとえば呼吸など、身近にあって直感的に把握できるもの」に意識を集中するのがよい。「私はこのツイッターのスレッドに注意力を奪われた。いまから自分の呼吸に意識を向け、自分を不安にさせているものから離れる」と宣言するのだ。


■3.「気分が乗る」必要はない
 ちょっと考えてみてほしい。私たちはいつの間にか、無意識のうちにこんな考えを抱いてしまっている——「モチベーションを高めて優れたパフォーマンスを上げるには、その行動をしたいという気分になる必要がある」。情熱的に取り組むべし、というわけだ。
 なぜ私たちがそう考えるようになったのか、まるで見当がつかない。それは100%間違いだからだ。たしかに、ある程度は決意を持って臨む必要はある。「プロジェクトの完成を見届けたい」「もっと健康になりたい」「一日を早くに始めたい」などの気持ちだ。しかし何も、「気分が乗る」必要はないのだ。(中略)
 バークマンは、著名なアーティストであるチャック・クローズの言葉を引用している。「インスピレーションが必要なのはアマチュアです。私たちプロは、ただ仕事場に行って仕事をするだけです」。だから、気分が乗らないという理由で、座ったまま何かを先延ばしにしているなら、こう思ってほしい。気分など必要ない、あなたを止めるものは何もないのだ。


■4.下り坂発進のすすめ
 ミネソタ大学のテレサ・グローム教授は、仕事を「下り坂発進」できるように整理することを勧めている。下り坂に車を停めれば、ブレーキから足を離すだけで発進できる。仕事もそれと同じだ。では、どうすればよいか。たとえば、新しいタスクに着手する前にデスクを片づけよう。退社時に、明日やるべき優先事項を紙に書いて貼っておこう。(中略)
 私の場合、書きたい記事のアイデアを思いついても、それを具体的なアクションに変換しなければ、インスピレーションが消滅してしまうことがある。なので、何はともあれ数分かけて大まかなアウトラインを作成することにしている(最初の確実な前進)。時間があれば、より広く深いアウトラインに発展させることもできる(さらなる前進)。アウトラインを書くのは、実際に原稿を書くよりもはるかに速くできる簡単な作業だが、やり終えると気持ちがよく、執筆の次の段階を促す具体的な一歩となる。


■5.自分の感情を認識し、それに名前をつける
 激しい仕事の増加で動揺している時は、状況を受け入れることは難しい。私にはこなせそうもない、やり遂げる自信がない、家も仕事も混乱している、といった否定的な考えにとらわれがちだ。ニューロ・リーダーシップ研究所のディレクターであるデイビッド・ロックは、著書『最高の脳で働く方法』 のなかで「ラベリング」という認知上のテクニックを紹介している。自分の感情を抑制したり否定したりするのではなく、感情を観察して名前をつけることが有効だというのだ。(中略)
  苦手な仕事をすることになったり、追い込まれていると感じたりした時は、ロックのアドバイスに従い、一歩下がって、思考と感情の状態を観察し、それを言い表す言葉を探そう。たとえば「プレッシャー」「罪悪感」「不安」といった言葉だ。そんな単語を1つか2つ見つけるだけで、ロックの研究が示すように、辺縁系が支配する闘争か逃走かという動物的本能が後退し、思考力や判断力に関与する脳の前頭前野が活性化されるのである。


【感想】

◆冒頭でも触れたように、「ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] 」は、過去何冊かリリースされていましたが、今回初めて読んでみました。

一応版元サイトには、このような説明がありまして。

ハーバード・ビジネス・レビューが贈るEIシリーズ | ダイヤモンド社
価値観が多様化する時代、戦略性や論理性だけでなく、感情的知性が求められている。
世界のエグゼクティブや、感度の高いビジネスパーソンが注目する「E I」が、テーマ別の書籍シリーズとなりました。

実際、上記サイトに掲載されているラインナップは、どれも当ブログ向きと言いますか、人気が出てもおかしくないテーマばかり。

そして本書のテーマである「集中力」は、当ブログでも過去何度か類書をご紹介して、その多くが人気となりましたから、「満を持して」と言ってもいいと思います。


◆さて、その構成についてですが、思ったよりも多くの執筆者が登場しており、1人ひとりのボリュームはそれほどではありません。

私はKindle版を買ったので、ページ数は分からないものの、個々の量としては、雑誌の連載コラム1回分くらいだと思います。

その分、ハイライトを引き始めたら、半分以上が該当してしまったり、逆に何もハイライトを引かないで終わった執筆者もいたり等々。

ちなみに当ブログでもおなじみの方としては、ダニエル・コールマン、ハイディ・グラント、デビッド・アレンあたりでしょうか。

もちろん、名前の有名無名にかかわらず、上記ポイントではハイライトを引いた中から選んだ次第です。


◆ただし、類書でも既に触れられているお話が登場するのは、本書の性質上、致し方ないかもしれません。

たとえば上記ポイントの1番目の「デジタルデトックス」のお話は、過去複数の書籍で読んだことがありますし、ハイディ・グラント女史のパートでは、今回は割愛しましたが、この本でも登場している「if-thenプランニング」に触れられています。

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やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学 (コロンビア大学モチベーション心理学シリーズ)

参考記事:【科学的自己啓発書】『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』(2017年07月01日)

とはいえ、このメソッドを使うと、目標達成の確率と生産性が平均で200〜300%も向上するそうですから、それは繰り返しでも言いたくなります罠。

また、同じ本書の中でも似たようなお話が登場するのは、テーマに対して複数の執筆者が特に連携等を取らずに書いているからかもしれません。

実際、「デジタルデトックス」とは言わないものの、メールやSNSのメッセージで集中力が途切れてしまうことは、本書内でも複数の執筆者が指摘していました。

さらには、上記ポイントの2番目と5番目のTIPSも、自分の状況を「メタ視点」から俯瞰する、と言う意味で、考え方としては近いと思います。


◆また意外だったのが上記ポイントの3番目で、考えようによっては「ゾーン不要」と言ってる気が。

なるほど「プロ」であるなら、気分関係なく、淡々と作業すべし、と言うのは、理屈としては分かりますし、むしろ「ゾーン」に入るよりも汎用性は高いでしょう。

ちなみに、前半部分を割愛しているので唐突に名前が出てくる「バークマン」というのは、『ガーディアン』紙の記者である、オリバー・バークマンのこと。

そして一連の発言は、下記の本が元となっているようです。

4809413497
解毒剤 ポジティブ思考を妄信するあなたの「脳」へ

……Kindleなくて、中古が1万円しますから、手も足も出ないのですが。


◆本書は純粋な意味での「集中術本」と言うよりは、集中力を増すことで、生産性を高めて、成果を出すための「仕事術本」、と言った方が近いかもしれません。

実際、「『集中力』を高めてどうするの?」と考えると、下記目次の小見出しから抜き出しても、「生産性を高め」たり、「注意力を管理」したり、「想像力を発揮」したり、「仕事の効率を向上」させようとしているワケです。

逆に言うと、そういった「目的」を達成するための方策のうち、特に「集中力」に関するものを集めた感じ。

各執筆者によって、まとめ方がまちまちなので、1人の著者がまとめて「集中術100選!」としたハック本よりは読みにくいのですが、逆に色々と考えながら読むことができ、非常に勉強になりました。


「集中力」を身につけたい方なら、一読の価値アリ!

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ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] 集中力 (ハーバード・ビジネス・レビューEIシリーズ)
"[日本語版によせて]
どうすれば人は集中できるのか
石川善樹(予防医学者)

1 リーダーは集中力を操る
ダニエル・ゴールマン 心理学者

2 EIはストレスを減らし、集中力を高める
カンディ・ウィーンズ ペンシルバニア大学教育大学院ファカルティ・メンバー

3 なぜ人は集中できないのか
マイケル・リプソン 臨床心理学者

4 仕事に集中できない時はどうすればよいか
エイミー・ギャロ 『ハーバード・ビジネス・レビュー』(HBR)寄稿編集者

5 どうしてもやる気が出ない時、自分を動かす三つの方法
ハイディ・グラント 心理学者

6 生産性向上テクニック嫌いの人のための生産性向上テクニック
モニク・バルコア エグゼクティブコーチ

7 仕事にエネルギーを集中させる五つの方法
エイミー・ジェン・ス パラヴィス・パートナーズ共同創業者

8 時間よりも注意力を管理せよ
モーラ・トーマス 講演家

9 集中力をコントロールし、創造力を発揮する三つの方法
スリニ・ピレイ 医学博士

10 仕事の効率を飛躍的に向上させる習慣
デビッド・アレン デビッド・アレン社長
トニー・シュワルツ ザ・エネルギー・プロジェクト社長兼CEO
ダニエル・マッギン 『ハーバード・ビジネス・レビュー』(HBR)シニアエディター"


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

B01H4YJ9ME
10歳までに読みたい世界名作24 海底二万マイル

私がムスコの教育で失敗したな、と思ったことの1つは、幼児期にこの手の古典的な名作を、マンガでもなんでも読ませなかったことでした。

中古は値崩れしていますが、送料を足すとKindle版が400円以上お買い得ですから、小学生のお子さんがいらっしゃるご家庭は、ご検討ください!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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