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2020年04月13日

【マネジメント】『最高のリーダーは「命令なし」で人を動かす』鈴木颯人


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最高のリーダーは「命令なし」で人を動かす


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「KADOKAWA春の文芸書・ビジネス書フェア」の中でも人気のマネジメント本。

著者の鈴木颯人さんは、主にアスリートを指導するメンタルコーチですが、そのメソッドはビジネスにも十分応用できるものです。

アマゾンの内容紹介から。
リーダーの悩みの9割は「5つのギャップ」から生まれる。「5つのGAP」を使えば相手が自分から動き出す!1万人のアスリートのやる気に火をつけたメンタルコーチのメソッド。

なお、現時点で中古が定価より大幅に高値となっていますから、Kindle版が800円弱、お買い得です!





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【ポイント】

■1.相手の「大切にしている感覚」を意識する
 人はそれぞれ、同じことを聞いても受け止め方が異なります。このような「感覚のギャップ」が、相手とのコミュニケーションに大きな影響を及ぼすのです。
 もともと人は、「人の話を聴くときは相手の目を見るべき」「自分から質問しないのはやる気がないからだ」といった犲分ルール瓩鯤えています。
 ところが、他の人が同じようなルールを抱えているとは限りません。
 リーダーは常に自分ルールを疑い、メンバーにそのルールを押し付けてしまっていないかを振り返る必要があります。
 そしてふだんから、相手が「どの感覚を優位にして物事を考え、表現しているか」を探ること。目の前の人が大切にしている感覚を知ることができれば、伝え方や接し方も変わってきます。コミュニケーションの質も、格段にアップするでしょう。


■2.「伝えた言葉を相手がどう受け取るか」までこだわる
 言葉を発した側には悪気がなくても、受け取り手がその言葉をどう捉えるかは、コントロールすることができません。いくらプラスの意味で発していたとしても、相手がマイナスの意味で捉えているなら、その時点で言葉のギャップが生じています。(中略)
 気になる人は、自分がよく使っている言葉を周りの人に聞き、どんな印象を持っているかヒアリングしてみるのも1つの方法です。
 あなたがプラスの意味で使っているつもりでも、意外とマイナスの意味で捉えられていることがあるかもしれません。もちろん、その逆もあるはずです。
 些細なことではありますが、言葉が人の意識に与える影響は大きい。そう感じるからこそ、言葉の使い方には敏感であろうと私も気をつけています。


■3.問題点を指摘するときは「具体的+なるはや」で
 問題点を指摘する場合は、「××くん(さん)なら、もっと新規顧客にアプローチできると思うけどな」「僕と話すときのようにお客様と会話できたら、もっと相手に良い印象を与えられるのに」などのように、改善点をストレートに伝えること。そのうえで、どうすれば実行できるか、一緒に考える姿勢を見せましょう。
 また、指摘するタイミングは、「なるはや(なるべく早く)」がベストです。
 相手と常に一緒にいるわけではないと思いますし、私自身、常にクライアントである選手やコーチ、監督のそばで試合や練習を見続けることはできません。
 そこで、相手の「素」が見えやすいシーンなどをスマートフォンなどで撮影しておき、後で振り返る方法をおすすめします。


■4.依頼したい理由も添えて「YOU目線」で伝える
 メンバーに何か頼み事をしたいとき、忙しかったり余裕がなかったりすると、つい「××やっておいて」と「I目線」で言ってしまいがちです。
 そんなときこそ「YOU目線」を意識し、「××しましょう」と伝えてみる。
 あるいは、頼む段階で、「次の会議で皆がスムーズに発言できるよう、企画書は事前に用意しておこうか」などと、依頼したい理由も添えて伝えるようにします。
 すると、あなたがなぜその仕事を自分に頼みたいのかという「理由」がわかるので、相手は納得して動くことができますし、人によってはあなたに貢献できているという満足感を抱いてくれるかもしれません。
 一言で指示の意図や重要性が伝わると、相手もあなたも、より気持ち良く仕事できるようになり、チームの雰囲気も変わっていくはずです。


■5.「あり方」を軸に目標設定させる
 Be、Do、Haveには、それぞれ次のような意味があります。
・Be……心の持ちようや考え方などの「あり方」
・Do……手段や方法を含む「行動」
・Have……結果や手に入れたものなどの「成果」
 コーチングの世界では、一番内側の「Be」(あり方)が「Do」(行動)を生み、その結果として一番外側の「Have」(成果)につながると考えています。
 つまり私たちが手にする成果は、方法論によって導かれるものではないということ。成果は、「あり方」を意識してはじめて、得られるものなのです。
 ところがスポーツの世界でもビジネスの世界でも、リーダーは真っ先に「結果(成果)」を出すことを求められます。(中略)
 最初に成果に目を向けてしまうと、この流れになるのも無理はありません。
 それでも「Be」(あり方)を大切にしてほしいと考えるのは、相手のあり方が変われば、成果を手にする方向に自然と意識が向くようになるからです。
 そうなれば、リーダーが色々指示する必要はなくなります。言葉を選ばず言うと、リーダーが何も言わなくても、チームのパフォーマンスがぐんぐん上がっていくのです。


【感想】

◆冒頭の内容紹介に「5つのギャップ」とありました。

これは下記目次にもあるように、「感覚」「言葉」「意識」「期待」「目標」の5つであり、本書ではそれぞれ1ずつ、章を設けて解説されています。

まず第1章は「感覚」ということで、これはNLPで言うところの「視覚」「聴覚」「触覚」のこと。

上記ポイントの1番目は、この3つのうちのどれが相手の優位な感覚かを意識すべき、というお話です。

実はこの3つは「相手の目の動き」からも知ることができるようで、たとえば「視覚優位タイプ」だと、「上」を見ることが多いのだそう(他にも「早口」といった特徴が)。

なお本書では、これらの3つの感覚の特徴をさらにまとめた一覧表が収録されていますので、そちらもご覧ください。


◆続く第2章では「言葉」ということで、そのギャップがあれば、確かに問題です。

上記ポイントの2番目の「言葉のギャップ」の例として挙げられていたのが、「期待しているよ」というフレーズ。

声をかける方がポジティブのつもりでも、かけられる方がネガティブに受け止めていたら逆効果になってしまいます。

また、ありがちなのが、「〜しないで」のような否定語での声かけ。

「無意識(潜在意識)は、否定語を認識できない」ので、できるだけ肯定語で伝えるようにしましょう。


◆一方、上記ポイントの3番目の「問題点+なるはや」は、第3章からのもの。

この章でいう「意識」とは、「考え方」や「思い込み」を指しています。

こうした意識の違いは、特に世代が違うと起こりがちですから要注意!

とはいえ、抽象的な指摘だとピンときませんし、言われた方も戸惑ってしまうでしょうから、ぜひご留意ください。

ただし、問題点の指摘は、場合によっては相手の自尊心を傷つけてしまいますから、皆の前では行わないよう、とのことでした。


◆また第4章では、「期待」にフォーカス。

上記ポイントの4番目はこの章からなのですが、「I目線」「YOU目線」のお話は、類書でも紹介されていたと思います。

本書では「YOU目線」を意識するだけでなく、さらに「依頼したい理由」も伝えることを推奨しており、これは私は初めて知りました。

また、割愛した中で興味深かったのが、オフィシャルな「会社の目標」とは別に、本人独自の「やる気になる目標(裏目標)」を考えさせるというTIPS。
 裏目標が決まったら、次に、「会社から求められる目標」(ムチ)を達成する方法を一緒に考えます。いきなり「会社の目標をどうやって達成しようか」と言っても、相手はその気になりづらいもの。裏目標が決まって本人がワクワクしているときに「よし、裏目標が決まったところで、会社の目標はどうやって達成しようか」と提案すると、前向きな気持ちで取り組みやすくなります。
……ムスコに活用してみようかなw


◆そして最後の第5章は、「目標」のギャップがテーマであり、上記ポイントの5番目は、ここから抜き出したもの。

確かにリーダーとしては、真っ先に「結果」を求められますから、「『Have』ありき」になりがちです。

ただ、本書によると「Be」を軸に目標設定した方が、「時代や状況が変わっても成果を出しやすい」し、「本人のモチベーションを引き出すことができ、継続して努力することができる」のだそう。

この章の後半では、「『Be』目標設定のポイント」についても触れられていますから、そちらも参考にしてみてください。


人の上に立つ方なら、読んでおきたい1冊!

B082TXG5R3
最高のリーダーは「命令なし」で人を動かす
第1章 感覚のギャップに注目→相手との距離が一気に縮まる
第2章 言葉のギャップに注目→メンバーを伸ばす「伝え方」がわかる
第3章 意識のギャップに注目→コミュニケーションの「すれ違い」を防ぐ
第4章 期待のギャップに注目→メンバーのパフォーマンスが劇的に上がる
第5章 目標のギャップに注目→「正しい」目標設定でモチベーションを引き上げる


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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参考記事:【交渉術】『本当に賢い人の 丸くおさめる交渉術』三谷 淳(2017年04月05日)


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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