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2019年10月24日

【思考法】『OODAループ思考[入門] 日本人のための世界最速思考マニュアル』入江仁之


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OODAループ思考[入門] 日本人のための世界最速思考マニュアル


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先月の「未読本・気になる本」の記事にて取り上げていた思考術本。

先月の時点で既に読んでいたのですが、セール等と重なって失念していたところ、Twitterのタイムラインに流れて来て「あれ? これ読んでね?」となった次第です。

アマゾンの内容紹介から。
「面接で想定外の質問が」「イベントでクレーム!」「会食で注文が決められない」「営業先で困った」「成績が伸びない」…そんな時どうする?瞬時に判断し、すぐ動ける人になる技術“OODAループ思考”を、日本で唯一OODAループを専門とする戦略コンサルタントがやさしく解説。

中古は若干値下がりしてきましたが、ダイヤモンド社さんだけあってKindle版が1割引きとなっており、中古よりお買い得となっております!





OODA - Simple Version / purpleslog


【ポイント】

■1.OODAループ思考と他の思考法との違い
例えばロジカルシンキングは適用範囲が広く、複雑な問題でも整理・分析し、筋道立てて精緻に結論を導き出すため、そのプロセスさえ間違えなければ誰がやっても基本的に同じ答えが出るところが強みです。その反面、答えを出すまでに時間がかかるのが弱点と言えるでしょう。
 また、デザイン思考は主に製品やサービスの開発・改善プロセスで用いられます。プロトタイプを作って、その結果をさまざまな立場の人が一緒になって議論するので、ユーザーをどこまで理解しているかで結果は異なりますし、必然的にある程度の時間はかかります。
 さまざまな思考法を検討してみてわかるのは、OODAループには他の思考法が抱えるような明らかな弱点がないということです。どんなテーマにも、時間があってもなくても、そしてとりあえずは誰でも使うことができる思考法なのです。その万能性は世界中の軍事組織が戦術はもちろん戦略レべルでも採用していることからもわかります。OODAループはどんな状況でも使える、スピードに主眼を置いた稀有な思考法なのです。


■2.OODAループ思考が速い6つの理由
(1)「フレームワーク」だから、やるべきことが明快
(2)「直観」で行動するから、不要なプロセスを端折れる
(3)「気づける」から、ピンチやチャンスを見逃さない
(4)「意味づける」から、行動する理由を探す必要がない
(5)「効果起点」だから、役に立たないことは一切しない
(6)「主体的」だから、誰かではなく自分の最善策になる

(詳細は本書を)


■3.状況に応じたショートカットの典型的例
領域A:「みない」で「うごく」最速パターン[わかる→うごく」
領域B:2回の「みる」で世界観を更新する[みる→わかる→みる」
領域C:仮説検証でどんどん「わかる」[わかる→きめる→うごく]
領域D:想定外に強いOODAループの本領[みる→わかる→きめる→うごく→みなおす]
 先回りして言ってしまえば、この組み合わせは典型的な例にすぎません。同じ象限の中でも縦軸・横軸ともに幅があるので、大まかな目安と考えてください。
 それでも、こんなときにはこのパターンが使えるという基本形を知ることが、OODAループ実践への近道になります。重要なのは使えることで、さまざまな場面でOODAループを使い、それによってまた世界観を磨き込むことが、より速く、より的確な判断と行動につながります。


■4.思考を方向付けるVSM
 世界観の各要素についてはこれから順に見ていきますが、簡単にまとめれば、自分は何を実現したいのか(V:ビジョン)、そのためにどんな道筋をたどるのか(S:戦略)、具体的にどう行動するのか(A:行動方針)が、最初のVSAです。
 VSAによって自分の進むべき方向がしっかり定まっていれば、どんな状況に置かれても瞬時に判断することができます。自分の目指す目的に向かっているのだから、めったなことではあきらめないし、方向性が揺らぐこともありません。OODAループの強さの秘密が、ここに凝縮されていると言っても過言ではないのです。
 ビジョンや夢というと大げさに感じるかもしれませんが、ごく身近な出来事や普段の行動にも、その背景にはこうありたいという思い、願望はあるはずです。例えば、序章の冒頭に登場した赤坂さんは、店や注文をなかなか決められなかったせいで、彼女との初めての食事を気まずいものにしてしまいました。


■5.相手のOODAループの中に入る
 サービスのプロでなくても、相手のOODAループの中に入ることでコミュニケーションがうまくいく状況はたくさんあります。その最たる例が、就職や進学の際の面接です。
 彼らは、初対面の場にどんな表情で現れるのか、こちらの挨拶にどんな言葉で応えるのか、まずはじっくり観察する必要があります。次に、彼らの問い掛けにこちらがどんな反応をすると目が輝くのか、逆に曇るのかに注意を払いましょう。思わず顔を上げたり、メモを取ったりするしぐさなどを見ていると、どんなことに興味を持っているかとか、その日の気分といった重要なシグナルに気づくかもしれません。受け答えのテンポは、早めと遅めのどちらのときに満足そうにしているのかも重要なポイントです。
 こうしたことを注意深く観察していくと、相手の次の発言や行動が何となくつかめるようになります。そうなれば、想定外の質問や、俗に言う圧迫面接にもあわてることはありません。


【感想】

◆本書のテーマである「OODAループ思考」は、今まで当ブログでも、ご紹介したことがありませんでした。

そこでまずは、上記ポイントの1番目にて、他の思考法と比較。

ロジカルシンキングや、デザイン思考は、逆に当ブログでさんざんご紹介してきましたから、その特徴等はご存知だと思います。

実は本書では、上記テキストだけでなく表にまとめられており、「無謬性志向」や「スピード志向」「柔軟性志向」といった基準で評価されているのですが、特に「スピード志向」「柔軟性志向」の2項目で、最高得点を取っているという。

そのうち後者の「柔軟性志向」というのは、適用範囲の広さを指しており、それはたとえば上記ポイントの4番目の最後にある「店や注文をなかなか決められなかったせいで、彼女との初めての食事を気まずいものにしてしまった赤坂さん」の例でも明らかです(詳細は本書を)。

……デートにロジカルシンキングやデザイン思考は、普通使えませんものねw


◆一方、もう1点の「スピード志向」の方は、OODAループ思考の最も特長的な部分になります。

なんたって下記目次にもあるように、本書の序章のタイトルは「OODAループ思考が最速である6つの理由」と、まさにそのもの。

上記ポイントの2番目では、その理由を列挙しましたので、詳しくは本書にてご確認ください。

このうち注意いただきたいのが(2)の「直観」で、これは「直感」とは違います。
直感が感覚的に何かを感じ取るのに対して、直観は推論を用いずに対象に合致するパターンを直接的に捉えます。実際には重なり合う部分もあって明確に線引きできるものではありませんが、直観は瞬発的ではあっても冷静に知覚している点が、より感情的で感覚的な直感とは大きく異なります。
なお、英語だと、「intuition(直観)」と「inspiration(直感)」という風に単語自体違うそうなのでご留意を。

また(5)の「効果起点」というフレーズも見慣れませんが、これは「効果があることに優先して集中する」ことを意味するようです。


◆……とここまで書いてきたものの、いったいOODAループ思考とは何をどうするのか、解説していないわけでして。

それが明らかになるのが第1章の「最速思考法のアウトライン」です。

実は、OODAループ思考とは「ごく一般的な」思考のプロセスと同じなのだそう。
 人は誰でも、何かを見て理解し、判断して行動し、その結果を見直します。つまり「みる」「わかる」「きめる」「うごく」「みなおす」という基本のプロセスそのものは、けっして特別なものではありません。
この第1章では、個々の要素についての解説があるものの、確かにそれだけでは「スピード」が出せるとは思えず。

そこで登場するのが、続く第2章の「ショートカット」です。

上記ポイントの3番目では、前提となる「領域」の説明もしないで、ショートカットのパターンだけ引用してしまいましたが、基本的にはこの4つのショートカットを用いることによって、高速での思考ができる模様。


◆ただ、そもそもこれらの4領域は、このようなマトリックス図にて説明されておりまして。



本来は各象限の中に、説明文が入っているのですが、細かくてちょっとできませんでした(すいません)。

また、このマトリックスと同じ軸を使って、上記ポイントのショートカットも図解されているのですが、そちらはさらに再現不可能という(涙目)。

……こういうのって、版元さんが、アマゾンの方に図を見繕ってアップしてくれていると助かるんですけどね。

なお、それぞれのショートカットについては、ケーススタディ(転職支援企業で営業の仕事をしている小田悠馬さん、28歳のケース)を使って、物語形式で説明してくれていますから、腑に落ちやすかったです。

ボリューム的に長くなるので、やはり上記では引用できませんでしたが、こちらもマトリクス図と併せて本書にてご確認ください。


◆ちなみに上記ポイントの5番目は、このOODAループを自分で用いるだけでなく、相手のOODAループの中に入る、というハイテクニックなもの。

正直、自分が使いこなせていないのに、相手のOODAループに入るだなんて、ハードルが高すぎる気がしますが、著者の入江さん曰く「知っておくだけでかなり役立つ」とのことなので、本書の第5章もお見逃しなく。

いずれにせよ、まずは自分自身がOODAループ思考を使いこなせなくては。

東日本大震災の際の「トモダチ作戦」や、1991年の湾岸戦争の際にも活用されたと言われているOODAループ。

素早い決断や状況判断が求められる際には、きっと力になると思います。


即断即決したい方なら要チェックな1冊!

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OODAループ思考[入門] 日本人のための世界最速思考マニュアル
はじめに――OODAループ思考で最速の状況適応力を手に入れる

序章 OODAループ思考が最速である6つの理由
第1章 最速思考法のアウトライン
第2章 OODAループ思考をショートカットで使う
第3章 世界観をつくるフレームワーク
第4章 さらに思考を加速させるために必要なこと
第5章 「相手のOODAループに入る」使い方


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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