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2019年10月23日

【起業】『大人の週末起業』藤井孝一


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大人の週末起業


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、久しぶりに今月の「Kindle月替わりセール」からの起業本。

「週末起業」でおなじみの藤井孝一さんが、中高年以上の起業のキモを指南してくださっています。

アマゾンの内容紹介から。
ベストセラー『週末起業』から16年、令和の時代に待望の“大人版”が満を持して登場!サラリーマンは会社にいながら自分のビジネスを始めなさい。誰も教えてくれなかったあなたの「経験」「人脈」「趣味」をお金に換える方法。

中古に送料を足すと、ほぼ定価並みとなりますから、Kindle版が800円以上、お得な計算です!






Entrepreneur Macbook Pro / MorseInteractive


【ポイント】

■1.お金をかけてはいけない
「起業するのにお金がかかる」と心配をする人もいるかもしれません。たしかに、事務所を借りれば保証金、人を雇えば給与が発生します。あっという間に貯金は底をつきます。これを継続的に支払った上で、自分の取り分を確保するのは相当に困難です。最初は、貯金をどんどん切り崩すことになります。これは危険な行為です。
 だから、できればお金がかからないことをやるべきです。ただし、できることは限られてきます。それでも、ここではあえてお金のかかるビジネスは選択肢から外しておきます。そして、冒頭に申し上げた、自分の専門性を活かし、講演や著述、コンサルティングをするのです。(中略)
 個人が、自分のできる範囲で、借り入れもせず、規模の拡大も目指さずに一人で仕事をやっていくべきです。これならリスクも小さく済ませることができます。


■2.本業を活かした起業ネタにする
 起業というと「新しいことを始める」イメージがあります。そのため「自分の専門分野」という財産を見逃しがちです。でも、実は「本業を活かす」ことが一番確実です。これまで、週末起業をお手伝いしてきた経験からも、本業と同じ分野で始めた人のほうが、成功確率が高く、成功までのスピードが早いと断言できます。下地ができているからです。
 仮に、今の仕事がそのまま起業ネタにできなくても、会社の中にネタがある可能性があります。その場合は、それができる部署に異動するとか、自分で新規事業として立ち上げるなどの方法もあります。
 これができれば、今の会社で給料をもらい、会社のリソースを使いながら、起業に挑戦することができます。そのまま独立できるかもしれません。それが無理でも培った能力や人脈を奪うことはできませんから、これを活かして始められます。


■3.ビジネス性のチェックの「6つの切り口」7
1.「市場性」──お客さんはいるか?
2.「発展性」──どこまで大きくできるか?
3.「収益性」──どれほど儲かるか?
4.「継続性」──どれくらい続けられるか?
5.「独自性」──他との差別化はできているか?
6.「実行可能性」──週末起業で可能か?

(詳細は本書を)


■4.営業しても顧客は獲得できない
 なぜ、売り込みは、専門家の顧客獲得においてタブーなのでしょうか? それは、売り込んだ途端、相手はあなたのことを「スペシャリスト」でなく「営業マン」と見るからです。
 考えてもみてください。あなたはいきなり飛び込み営業に来た人や、売り込みの電話をかけてきた人に自分の重要なこと、たとえばお金のことや、人材のことを相談したいと思うでしょうか? そういう人にお金を払うでしょうか? (中略)
 特に「大人の週末起業」で目指すのはスペシャリストです。スペシャリストは、お客様から「先生」と呼ばれる仕事です。ところが、売り込んだ途端、あなたは相手にとって「先生」でなくなります。  人は、売り込む人を「先生」とは呼びません。「営業マン」と呼びます。「営業マン」の話にお金を払う人はいません。むしろ「いかに早く話を打ち切って帰ってもらうか」を考えます。  あなたが「営業マン」になってしまえば、その瞬間、あなたの話には「お金を払う価値」がなくなるのです。それどころか、聞いてもらうことさえ難しくなります。そうなれば、あなたの専門家としてのキャリアはおしまいです。


■5.本業をおろそかにすべからず
「週末起業はリスクフリー」と言ってきました。あえてリスクがあるとしたら「本業を失うこと」だと思います。「会社にバレて追い出された」「上司ににらまれて居心地が悪くなり、結局辞めてしまった」などは聞かない話でもありません。
 長い間、働いてきた会社です。なんだかんだ言ってもお世話になったはずです。辞める時には送別会だってやってもらいたいはずです。いい大人なのですから、最後の最後に晩節を汚すことは避けるべきです。
 この、唯一のリスク、すなわち会社からおとがめを受けたり、会社ともめたりといったことを回避することこそが「大人の週末起業」のリスクマネジメントです。言わずもがなのことのようですが、ここであえて釘を差しておきます。
 なぜなら、週末起業で稼げるようになってくると、つい本業の仕事を軽んじて手を抜いたり、本業に身が入らなくなったりする人が多いからです。こういう態度は、必ず会社に見抜かれます。雇われて給料をもらっている以上、しっかり勤めを果たすことが、社会人の常識です。


【感想】

◆ひさびさに「藤井節」を満喫できた1冊でした。

そもそも「週末起業」という言葉自体、藤井さんが16年前に出された本のタイトルとして世に広まったもの。

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週末起業 (ちくま新書)

当時は私もブログを始めていませんでしたが、スタートしていたらおそらくレビューしていたと思います。

その後下記参考記事でも挙げたような「新装版」等はありましたが、今回、上記の本の編集者であった(当時)、クロスメディアの小早川社長からオファーを受けて書かれたものが本書とのこと。

その目的は、今現在「大人(中高年)」な人に、改めて「週末起業」の考え方を説くというものです。


◆16年前との大きな違いは、まずは定年や、年休支給開始時期が延びたこと。

さらには、その年金の支給額が減らされつつあることが本書では私的されています。

定年後もしくは、再雇用の雇い止め後、年金がもらえるまで暮らしの足しにしたり、実際に起業するための準備として「週末起業」はうってつけ。

また、以前と比べると副業が認められる会社が多くなってきたことも、「週末起業」のハードル下げに貢献してくれています。

さらには、昔よりもビジネスの立ち上げにお金がかからなくなったことも、プラス要素でしょう。

つまり、かつては「週末起業」をあきらめたり、興味がなかった方であっても、今、改めて検討する価値は十分にあるワケです。


◆そんな「週末起業」の始め方や、運営法を具体的に指南してくれるのが、本書の第2章。

上記ポイントの1番目にあるように、「お金をかけない」のは、もっとも心掛けねばならないことです。

ただしこれは逆に、ビジネス拡大のチャンスがあっても、借入まで起こしてやってはならない、ということ。

これが若かったら、たとえ失敗したとしてもやり直せるかもしれませんが、「大人の週末起業」は、安全第一となります。

なお、この第2章では、特に「大人」が「週末起業」をする際の「強み」や「弱み」も列挙されており、勉強になりました。

たとえば上記ポイントの3番目の「本業を活かす」という考え方も、長年働いてきたからこそのものでしょう。

また「長年働いてきたから」こそできる、「アドバイス」を中心としたコンサルタント業を、本書では特に推奨しています。


◆続く第3章では、「大人の週末起業」の立ち上げ方を、順を追って解説。

上記ではコンサルを挙げましたが、他にも起業のテーマは色々ありますから、その「ネタ探し」のやり方もアドバイスされています。

たとえば、「本業を活かす」と言っても、必ずしも「同じ業界で働く」必要はありません。
たとえば、金融業の営業マンでプレゼン資料をたくさん作ってきた人が「プレゼン資料づくりのスペシャリスト」として起業した例があります。
なるほど、そんな手がw

そして、テーマが決まったら、上記ポイントの3番目にある「6つの切り口」にてチェック!

個々の切り口については、本書で詳しく触れられていますので、そちらをご覧になってください。


◆一方第4章では、お客さんの見つけ方についてレクチャーが。

気を付けねばならないのが、上記ポイントの4番目の「売り込み」です。

これは本当にやりがちなんですが、税理士でも売り込んだりすると、足元を見られて金額を叩かれたりするんですよね。

では、どうやってお客さんを集めるか、というと、そこは藤井先生は意外とオーソドックスで、メルマガやブログ、書籍や雑誌などで、専門分野に関して「情報発信せよ」とのこと。

この辺は昔からあるやり方ですし、類書にも詳しいでしょうから割愛させていただきました。

ちなみに「SNSの活用」について触れられていなかったのは、「大人」がターゲットなだけに、メディアリテラシーを考えて、炎上リスクや運用の難しさを嫌ったのかもしれません。

また、最後の第5章では「起業のやってはいけない! 10のタブー」と題して、上記ポイントの5番目のほか、NG項目を列挙していますから、こちらもご確認を。


中高年での「週末起業」を考える方なら、必読な1冊!

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大人の週末起業
Chapter0 人生100年時代の衝撃。「稼ぐ力」で生き残る
Chapter1 こんな定年後はイヤだ! 定年残酷物語
Chapter2 小さな起業を成功させる! 「大人の週末起業」
Chapter3 大人の週末起業はこうやる! ~準備編 ネタを見つける~
Chapter4 大人の週末起業はこうやる! ~実践編 顧客を獲得する~
Chapter5 起業のやってはいけない! 10のタブー


【関連記事】

【起業】『【新装】週末起業 虎の巻 会社を辞めずにできる起業の練習帳』藤井孝一,森英樹(2016年06月11日)

【熟年起業】『50歳からの出直し大作戦』出口治明(2016年09月30日)

【5つのツボ】「会社を辞めずに年収を倍にする! 」藤井孝一(2009年06月09日)

【必読】『1万円起業』緊急レポート(2013年09月11日)

【起業】『我慢をやめてみる 人生を取り戻す「起業」のすすめ』森川 亮(2016年10月16日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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60歳からを楽しむ生き方 フランス人は「老い」を愛する

私たちも見習いたいフランス人の生き方の本は、Kindle版が700円弱お得。

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壇蜜日記 (文春文庫)

おなじみ壇蜜さんのエッセイは、「68%OFF」の「199円」ということで、送料よりもお買い得となっています!


【編集後記2】

◆先日の「ヤマケイ秋の実用書フェア」で人気なのは、この辺でした(順不同)。

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走る奴なんて馬鹿だと思ってた

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魔女のシークレット・ガーデン

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ヤマケイ文庫 タープの張り方 火の熾し方―私の道具と野外生活術

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ヤマケイ文庫 野草の名前 秋冬 和名の由来と見分け方

よろしければ、ご参考まで!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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