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2019年09月04日

【5選】『「本音で話す」は武器になる』に学ぶ本音テク5選


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「本音で話す」は武器になる


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日の「未読本・気になる本」の記事の中でも、反応が良かった角田陽一郎さんの最新作。

職業柄(?)、日頃から本音の言えない私にとっては、学ぶところの多い作品でした。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書では、言いにくい本音を言いやすくするための心構え、環境づくり、言葉の選び方などを、本音を言い続けて一介のADから売れっ子プロデューサーにまでなった自身の経験談を交えながら解説する。
個人の「ストレス解消」や「能力最大化」、さらに組織の「イノベーション」や「生産性向上」に必ず役立つ“意識大改革”の書。

今回は、本音で話すための具体的なテクニックを5つ選んでみましたので、ご覧ください!

なお、中古が定価の倍近くしますから、「20%OFF」のKindle版がオススメです!






Sean & Martin / Damien Pollet


【ポイント】

■1.チャーミングなキャラで言う
 チャーミングは得です。会議で「A」という案に決まりかけていて、自分だけが「B」という別の意見だったとしても、気負いなく発言できます。なぜなら、「また角田だけ違う意見みたいだけど、しょうがねえなあ、とりあえず聞いてやるか」という空気になるから。「皆さんAというご意見なのでAでいいんですけど、僕はちょっとBかなと思いまして。理由は……」と、ちゃんと本音が言えます。
 結果、会議でB案が却下されたとしても、会議メンバーには「角田はBを推していた」と記憶に残る。すると、いつかどこかのタイミングで「そう言えば角田はBって言ってたよな。ちょっと角田呼んでこい」とならないとも限らない。(中略)
 さらに言うと、チャーミングな人が「礼儀正しさ」も身につけると、最強です。本音は全部言う。主張は曲げない。ある意味では生意気。だけど、ちゃんと挨拶はする。ビジネスマナーには気を使う。そういう礼儀を備えていれば、本音を言う時に多少ズケズケ言っていても、許される。礼儀正しさは1つのキャラなのです。


■2.体を鍛えて自信をつける
 一流のスポーツ選手が若くして堂々とした態度だったり、シンプルだけどなぜか一言一言に説得力があるのは、彼らが日々肉体を鍛え抜いていて、その点においては絶大な自信があるからです。だからこそ、大衆は一流のアスリートの声に耳を傾ける。
 自信ありげな本音に、人は意外と耳を傾けてくれるものです。自信があるということは、その本音には道理があるんだなと、聞いたほうは思います。(中略) 
 欧米の経営者がこぞって朝から筋トレをしているのは、「カッコいい肉体を手に入れてモテたい」だけが目的ではありません。自分に自信をつけるためです。
 彼らは日々、大きなプレッシャーに晒されながら、秒単位で数えきれないほどのジャッジを下さなければなりません。時にハッタリをきかせながら、多くの人を説得し、お金を手配し、デカいビジネスを動かさなければならない。そんな時「自分に自信がある」のは大きな助けになるのです。


■3.本音に「二言目」を添える
 たとえば、部下をどうしても強い言葉で指導しなければならない時。何度も同じミスを繰り返し、クライアントからクレームが入ったとします。本音ではガツンと言って部下に反省を促したいと、あなたは思っていますよね。
「こう何度も繰り返すと、先方から担当者替えを求められても仕方ない。次の発注が取れるかどうかの瀬戸際でもあるから、次からは絶対に間違えないでほしい。死ぬ気でやってくれ」
 部下はシュンとしています。そこで、二言目です。
「お前、 地頭 はいいんだからさ」
 本音をソフトにするための、もう一言。これがあるかないかだけで、相手が受けるショックや「聞く耳」は大きく変わってきます。


■4.本音はメールで言わない
 たとえば、仕事でこちらが提示した条件に対して、「ぜひやらせてください」と言っている人の顔がこわばっていたら、「本当はやりたくないのに、事情があってどうしてもお金が欲しいから、無理して条件を飲もうとしてるんだな」とわかるので、こちらもそれを汲んで、無理強いはしません。
 あるいは、こちらに余裕があれば、気持ちよく仕事をしてもらうために「ギャラ10万乗っけますよ」と申し出ることもできるでしょう。
 ところがこれがメールだと、先方は「本当はやりたくないけど」とは書けませんし、こちらも「本当はやりたくないんですよね? じゃあ10万乗っけますけど、どうですか?」とは書けない。さらに先方だって「10万乗っけてくれたから、本当はやりたくなかったけど今回の仕事受けます」とは書けません。
 なぜなら、メールをはじめとしたテキストは、「伝えたいことしか書けない」から。大事なコミュニケーションであればあるほど、「あえて可視化して伝えたくはないけど、伝わってほしいこと」がたくさんあるものです。


■5.「仮に」を頭につけて伝える
 そこで提案します。ストレートに催促しにくい相手には、「仮に」という言葉をマクラに置いて話してみましょう。たとえば、田中さんという担当者に納期の遅れを催促したい場合です。
「田中さん、仮に、この納品が間に合わなかったとしてね。仮に僕がキレるとするじゃないですか。いえ、仮にですよ。もしキレたら……どう出ます?」
 これを、ものすごく柔らかく言ってください。私は結構これ、使っています。
 こんなパターンもあります。
「この遅れ、僕だったら大丈夫なんですけど、仮に田中さんが僕の立場だったら……絶対に許さないですよね?」
 田中さん、ドキッとしますよね。でも、あくまでも笑顔を崩してはなりません。
 実際、状況を相手にとっての「自分ごと」に転換するのは非常に効果的です。


【感想】

◆個人的にピンときたテクを選んでみましたが、実は本書は「TIPS集」というわけではありません。

そもそも、まず第1章の「本音で生きるべき理由」では、海外との比較や過去との比較によって、本音の必然性を提示。

たしかに会社内で皆が本音で話し始めたら、終身雇用制が崩壊する、というのはそうかもしれませんね。

続く第2章では、「本音」の「真実」を追求しています。

「ビジョン」「共有すべきもの」「効率化をやめること」「承認欲求」等々……。

なるほど「本音」を、単なる「自分のわがまま」と考えがちな私は、新たな視点を得ることができました。


◆一方第3章では、実際に「本音」を言うための下ごしらえを。

まず考えねばならないのが「相手との関係性」です。

もっとも「言える相手」に対して、「言い方」と「言うタイミング」さえ誤らなければ、大丈夫。

さらに上記ポイントの1番目のように「チャーミング」なキャラをあらかじめ作ってあれば万全でしょう。

ここを読んで思い出したのが、セカンドブレイク当時に、上島竜兵氏にかわいがられていた有吉弘行氏です。

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竜兵会―僕たちいわばサラリーマンです。出世術のすべてがここに

参考記事:【人心掌握】有吉弘行の人心掌握術がスゴすぐる件(2009年04月18日)

上記の本が出た当時に、再び売れ出してきたわけですから、かれこれ10年以上、あの「にくめないキャラ」で毒舌(=本音)を吐いているという。

同じく、上記ポイントの2番目のように「体を鍛える」のも、日ごろから行っておくべきもので、より「本音」が言いやすくなる次第。


◆そして第4章では、具体的に「本音を言う技術」が紹介されています。

上記ポイントの3番目は、実は「二言目を言う」のテクニック2つのうちの1つで、題して「中和法」とのこと。

確かに「二言目」によって本音が中和されつつも、効果を保っていることが分かります。

ちなみにもう1つが「押してもダメなら引いてみる法」なるもので、こちらは「本音の主張トーンを落とし『二言目』を添える」やり方なのですが、結構高度なので、詳細は本書にてご確認を。

また、上記ポイントの4番目の「本音はメールで言わない」は、まさに「本音を言う」際の留意点のキモだと思います。

同じく割愛した例にあった「大丈夫」も、実際に顔を見れば「だいじょばない」ことが分かることが多々。
 でも、本当の本音を伝えるには、やっぱり実際に会うしかありません。なぜなら、コミュニケーションの本質は「伝えたくない(伝えにくい)ことが伝わるかどうか」だから。
なるほど、おっしゃるとおり!


◆なお、最後の第5章は「仕事の場面別・本音の言い方」と題された、ケース集になります。

上記ポイントの5番目も「納期が遅れている取引先に催促したい」という場面のものであり、特に相手が気難しかったり目上だったりして、言いにくい場合に使うべきもの。

ほかにも「仕事の量が多すぎる」「部下に修正を促したい」「会議で上司や先輩に反対意見を述べたい」といったシーンでの「本音の言い方」が用意されていますから、「言いたくても言えない!」と悩んでいる方なら、一読の価値があると思います。

もちろん、わざわざ本音を言わなくても済むのが一番なんですけどね……。


我慢している「本音」を言えるようになる1冊!

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「本音で話す」は武器になる
第1章 本音で生きるべき理由
第2章 そもそも「本音」って何?
第3章 本音を言うための準備と心構え[本音・基本編]
第4章 本音を言う技術[本音・実践編]
第5章 仕事の場面別・本音の言い方[本音・応用編]


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【人心掌握】有吉弘行の人心掌握術がスゴすぐる件(2009年04月18日)


【編集後記】

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