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2019年08月14日

【睡眠】『スタンフォード大学教授が教える 熟睡の習慣』西野精治


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スタンフォード大学教授が教える 熟睡の習慣 (PHP新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「Kindle本夏のセール」のPHP研究所編の中でも、注目を集めていた睡眠本。

著者の西野先生の前作『スタンフォード式 最高の睡眠』は、当ブログでも多くの方にお求めいただいております。

アマゾンの内容紹介から。
睡眠とは単なる休息ではなく、あらゆる生命現象の基盤である―。世界最高峰といわれるスタンフォード大学睡眠生体リズム研究所所長が、「脳の老廃物を洗い流す『グリンパティック・システム』」などの睡眠研究の最前線から、「寝具は『通気性』で選ぶ」といったすぐに役立つトピックまで、眠りにまつわるあれこれをこの1冊に網羅して紹介。さらに、女性・子ども・高齢者の睡眠問題や、知らないと危ない「睡眠障害」や「睡眠薬」についても解説。大いに話題となった「睡眠負債」という概念を日本に紹介した睡眠研究の権威が、眠らない国「日本」に改めて警鐘を鳴らす。

新書だけに中古は値下がり気味ですが、送料を加えるとKindle版が300円ほどお得な計算です。





Good sleeping Milk / J i J y


【ポイント】

■1.睡眠は脳の老廃物を洗い流す
 体内で産生された老廃物は、普通はリンパ系に集められて血管に流れ込み、尿として体外に排出されます。
 では、脳はどうでしょうか。脳は酸素の消費量も多く、活発に使えば使うほど、アミロイドβをはじめとする機能を果たしたタンパク質の老廃物も蓄積されていきます。
 ところが、脳にはリンパ系が通っていません。代わりに、グリア細胞の表面に水を取り込む仕組みがあり、「脳脊髄液」が脳内に取り込まれ、老廃物を洗い流しています。これを「グリンパティック・システム」と呼びます。
 このシステムは、睡眠中に活性化していることが判明しています。起きているときにも老廃物の除去は行われているのですが、眠っているときのほうが、4〜10倍ぐらい活発に行われているのです。
 覚醒時の脳には、たえずいろいろな刺激が入ってきます。さまざまな処理活動をしていて忙しい。しかし眠っているときは感覚が遮断されているので、集中的に老廃物の除去ができる。効率よく掃除するチャンスなのです。


■2.理想の眠りを獲得するための3原則
(1) 量(時間) が十分足りている
(2) 質のよい眠りである  
(3) すっきりと目覚められる
 まずは睡眠時間の確保。忙しいと睡眠の短縮で帳尻合わせをしようとする傾向の人は、特に心がけたいことです。睡眠時間をきちんと保持することを優先させる習慣をつける。
 必要な睡眠時間は人それぞれですが、指標としてひとまずは7時間程度を目安にするのがいいと思います。自分はもともとショートスリーパーである、ロングスリーパーであるという自覚のある人は、自分の眠りの状態を考えて増減してください。
 睡眠の質というのはなかなか測りにくいものですが、眠りの満足度がはっきりと出るところがあります。
 それが、目覚めのすっきり感。
 短時間の昼寝や仮眠でも、起きたときに非常にすっきりしているときがありませんか?
 目覚めがすっきりしていると、「気持ちよく眠った」という満足感があります。爽快な目覚めは、眠りにおいてかなり重要な条件なのです。


■3.眠れないときは、無理して寝ようとしない
 通常、夜になると1日の活動の疲れを感じて睡眠圧が高まっています。睡眠圧が高くなって寝るから、自然なかたちで最初に深い眠りに入る。そこで睡眠圧が一気に放出されます。つまり「眠りたい」という欲求が解消されるわけです。
 眠くないのに「眠らなくては」と無理して眠ろうとすると、自然な入眠になりません。睡眠圧があまり強くないと、寝入ってすぐに深い睡眠サイクルへと入りにくくなってしまいます。眠れても、すぐ目覚めたりして、健常な睡眠パターンにならない可能性があるのです。
 寝つけないと感じたら、一旦ふとんから出て、カフェインの入っていない飲み物でも飲んでみるとか、自分の気持ちを落ち着かせ、眠りに 誘ってくれるような音楽を聴くとかするといいでしょう。そのときには、スマホをいじったりしない、 煌々 と明かりをつけない、といったことにも注意しましょう。


■4.高齢者は短時間睡眠でいいわけではない
 若いときのようにぐっすり眠れなくなっているとはいえ、「高齢者は短時間睡眠でいいんだ」というのも誤った概念です。
 国立精神・神経医療研究センターの朝田隆氏、高橋清久氏らが2000年に行なった、337人の高齢アルツハイマー患者さんとその配偶者260人の「昼寝の習慣と認知症発症リスク」についての解析があります。
 それによると、「30分未満の昼寝」をする人は、「昼寝の習慣がない」人に比べて、認知症発症率が約7分の1。
 また、「30〜60分昼寝をする」人も、「昼寝の習慣がない」人に比べて、発症率が半分以下でした。
 夜、長く眠れなかったら、軽く昼寝をして脳を休めるといいのです。
 ただぼんやりと過ごしていて、気づいたらこっくりこっくり舟を漕いでいたというような中途半端な眠りと、30分横になって能動的に仮眠をとるのとでは眠りの質が大違いです。
 高齢者はいい睡眠サイクルがどんどん出にくくなってきます。だからこそ、睡眠の質を高める工夫をしましょう。


■5.夜の照明は暗めにする
 何でもかんでもアメリカがいいというつもりはありませんが、睡眠の質という観点からいうと、日本は夜の照明が明るすぎます。夜は本来暗いもの──。抑えるところは抑えて、身体が犁拌モード瓩貌りやすくなるような配慮をしたほうがいいでしょう。
 調光できるようであれば、リビングの照明などは、夜にはオレンジ系の色味にする。あるいは、間接照明に切り替える。
 風呂場やトイレの照明も落とす。
 寝室のライトも暗くする。
 特にブルーライト系を避けて、暖色系にする。
 寝る前の環境を整えて、体内時計を勘違いさせないようにすることです。
 よく、夜中にトイレに起きて、それから眠れなくなるという高齢者の方がいますが、途中で起きたときに、明るい照明がパッと目に入ることで、覚醒スイッチが入ってしまう可能性もあります。そうであれば、夜間にトイレへ行く際に光が直接目に入らないよう、足下を照らす照明にする。
 夜の照明を変える工夫はいろいろできそうです。


【感想】

◆前作を読んだ自分からすると、西野先生も色々と考えてらっしゃるなー、と思わされる作品でした。

冒頭でも挙げたこの本なのですが。

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スタンフォード式 最高の睡眠

参考記事:【「黄金の90分」とは?】『スタンフォード式 最高の睡眠』西野精治(2017年03月17日)

上記の記事でもポイントとして挙げている「(22時〜2時に寝ることよりも)眠りばなの最初の90分が大事」や「アラームは『2つの時間』でセットする」といった辺りは、本書でも再度言及されています(詳細は上記記事にて)。

……といいますか、これらは類書でもあまり見たことのない、西野先生の大きな特徴なのではないか、と。

ちなみにもう1点、「ショートスリーパーは遺伝に因るところが大きいから、訓練してもムダ」というお話も、私は再度ハイライトを引いて、あやうく今回ポイントとして挙げようとしていました。

そういう意味で、前作をお読みの方に、本書をさらにお求めいただく、というのは、正直なところいかがなものかな、と思う次第……。


◆逆に本書で新たに強調されているのが、上記で挙げたポイントの数々です。

たとえば、上記ポイントの1番目の「グリンパティック・システム」という脳の老廃物の除去の仕組みは、漠然と聞いたことはあったものの、「睡眠時は起きている時の4〜10倍ぐらい活発」というのは、初めて知りました。

また、年を取ると睡眠時間が短くなる傾向は、本で言われるまでもなく、私自身実感していましたが、上記ポイントの4番目にあるように、昼寝を追加すべき、という指摘も類書ではなかったハズ。

実際、認知症のリスクが下がるのであれば、今までとおり、可能な限り昼寝をしようと思います。

なお、今回は割愛していますが、「帰りの電車で居眠りする」ことについて、西野先生は「夜の睡眠に弊害を及ぼすリスクがある」としながらも、「それくらいはいい」と肯定的。

前作に続いて、本書でも「お酒も少しくらいならいい」と言われていますし、この辺はあまりガチガチな「正しい睡眠法」を押しつける方ではないようです。


◆一方、今回多くのページを割いているのが、第7章の睡眠障害や、第8章の睡眠薬のお話でした。

ただ、睡眠障害は、該当される方には非常に切実な問題なのですが、ここで一部を引用して誤解があるとまずいので割愛。

また、睡眠薬も、かなり「ガチ」なお話が多かったのと、軽々しく扱うべきお話でもないので、やはりパスさせていただきました。

唯一、私がなじみがあったのが、「睡眠薬」ではなく「睡眠改善薬」に属される「抗ヒスタミン剤」。

これはアレルギーの薬にも使われており、花粉症の時期に必死に眠気をこらえていた私にとっては、その副作用(?)が恨めしいものでした。

……確かにアレは効きますわー(断言)。


◆それと、本書では寝具メーカー・エアウィーヴ社のマットレスパッドについて、依頼を受けた西野先生が「科学的評価をくだす」くだりがあります。

その際、メーカー側としては、「反発力の高いエアファイバーが身体をしっかり支えるので、寝ている間も正しい姿勢を保つことができ、疲れを効率的にとることができる」「背骨の自然なS字カーブをキープすることができ、寝返りも打ちやすい」という点(広告ではそうですね)をアピールしたのですが、西野先生は別のポイントに着目(ネタバレ自重)!?

実際、西野先生はその点を掘り下げて「世界で初めて『寝具と睡眠の質』を科学的に証明」されてらっしゃいます。

エアウィーヴが実施した睡眠研究が、米国科学誌「PLOS ONE」に掲載されました。|ニュース&トピックス|睡眠の質を高めるマットレスパッド「エアウィーヴ」

本書ではグラフ(おそらく論文と同じもの)を用いて、その効果を明らかにしていますから、そちらもご覧ください。

ただ、あまり表だってHPで謳ってませんから、メーカー側としては、上記のように「高反発」でまとめてほしかったんでしょうけどw


◆いずれにせよ本書は、西野先生の睡眠TIPSを手軽に読むには適した作品ではないか、と。

ただし、繰り返しになりますが、本質的な部分が前作と大きく変わってない以上、前作をお持ちの方は、それ以外の部分へのニーズ次第でしょう。

なお、その前作も中古がそれほど値崩れしておらず、送料を足すと800円弱となりますから、本書の中古の方がまだお得ということに。

結果、「50%ポイント還元」でお求めいただけるこのKindle版が、一番お買い得となっています。


お求めになるならセール期間内に!

B07NW634ZV
スタンフォード大学教授が教える 熟睡の習慣 (PHP新書)
第1章 間違いだらけの睡眠常識
第2章 「睡眠負債」をいかに解消するか
第3章 生体リズムが熟睡のカギ
第4章 「仕事中の眠気」の恐るべきリスク
第5章 女性、子ども、高齢者のための睡眠常識
第6章 熟睡できる環境のつくり方
第7章 「睡眠障害」について知っておきたいこと
第8章 「睡眠薬」との賢いつきあい方


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【編集後記】

◆上記で触れたエアウィーヴですが、アマゾンでも取り扱いがありました。

そしてその中でも、一番安いのがこちら。

B01LYCACVF
エアウィーヴ スマート 025 高反発 マットレスパッド シングル 1-143011-1

「熟睡」を目指す方なら、ご検討いただいても良いかもしれませんね!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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Posted by smoothfoxxx at 09:00
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