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2019年08月05日

【働き方】『働き方改革による「自己実現」 元グーグル人事担当が世界企業トップと語った“本当にやるべきこと”』ピョートル・フェリークス・グジバチ


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働き方改革による「自己実現」 元グーグル人事担当が世界企業トップと語った“本当にやるべきこと” (ビジネス+IT BOOKS)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日取り上げた「知っておきたい歴史と雑学セール」の中でも、個人的に読みたかった1冊。

当ブログではおなじみの著者の1人であるピョートル・フェリークス・グジバチさんの、「働き方」について述べた作品です。

アマゾンの内容紹介から。
元グーグル人事担当ピョートル・フェリークス・グジバチ氏が、グーグルに在籍していた時の経験や、世界的マーケティング・コンサルタントで米フォーブズ誌で全米トップ5の経営コンサルタントにも選ばれたジェイ・エイブラハム氏、情熱を持って働き続けた大学中退Altruology CEO アンソニー・ミンク氏、米国で最も幸せな職場と呼ばれているメンロー・イノベーションズのリチャード・シェリダン氏との対談内容を元に、「イノベーション」を起こすための働き方やマインドセットについて紹介する。
日本企業が「オープンイノベーション」を起こせない理由に鋭く切り込むビジネスパーソン必読の書。

単行本がないので、お買い得かどうかはわからないものの、本来のお値段は1080円のようなので、半値でのご提供になっています!





Office / DavidMartynHunt


【ポイント】

■1.日本の企業がイノベーションを起こせない理由
 テレビのリモコンを例にとって考えてみましょう。テレビのリモコンを使いこなしている人ってほとんどいないと思うんです。ボタンが何十個もありますからね。僕は以前何度か変なボタンを押してしまって、見ていた番組へ戻れなくなったことがあります。しかし、Apple TVにはボタンが5つしかありません。あれは完全にイノベーションです。
 一度、日本のメーカーの人に聞いたことがあるんですよね。「なぜ、あんなにボタンが多いのか?」と。そうしたら「隣の会社がそういう風に作っているから、同じように作らないと売れないんです」という答えが返ってきました。「そのボタンが必要かどうか」ではなく、「他社が何をしているか」が優先されてしまったわけですね。
 日本企業の考え方には「商品重視」「ユーザー無視」の傾向があると思います。お客さんの方を向いていない。利用者調査はしていますが、商品を使っていることが前提になっていて、ゼロからお客さんが求めているものを考えようとはしていません。「潜在的なニーズを顕在化すること」もイノベーションなのです。


■2.「心理的安全性」を高めて成果を出す
 たとえば、僕がいない3人で作ったものと、僕がいる4人で作ったものはどちらがいいものになる可能性が高いかといったら、後者です。それは僕が特別な人間だからというわけではなくて、ダイバーシティ(多様性)が増えたからです。外国人で、男性で、日系ではない企業の経験があって、というような属性や立場の違いによって、異なるものの見方ができます。イノベーションを起こすには、多様性に富んだ集合知が不可欠です。
 ただし、これを実践するには職場で心理的安全性が担保されていなければなりません。心理的安全性とは、人が持つ「信頼されている」「尊重されている」「必要とされている」「努力をわかってくれる」という感情です。人はこの心理的安全性を感じることができると、相手のことを信頼して気持ちが楽になり、今まで以上に成果を出せるようになるのです。以前グーグルの研究でわかったことなのですが、職場の心理的安全性が高くないと、個々のメンバーはうまく力を発揮できないのです。


■3.社員の62%が仕事に熱中していない国、日本
 ジェイ氏は「日本において、特に気になるものがあります。企業と社員の関係です。いまの企業と社員の関係は非常に拘束的で、社員同士が関係性を構築すること、コラボレーションすること、教育をしあうことが難しい。これが企業の成長や協力関係を阻害しています。ピョートルから、日本企業の社員のエンゲージメントは62%(62%の社員しか仕事に熱中していない)とも聞きました。それが企業の生産性に悪影響を及ぼしているのです。この状況を改善しないといけません」と語る。
 もちろん経済的な効果を高めたり、企業のブランド力を向上させるという定石の改善方法は大切なことに違いない。
「しかし何よりも、自由で創造的な職場環境をつくりあげることが、いまの日本にとって最も重要なことです。すべての社員の働き方が最適化され、創造的でフレッシュな考え方を持ちながら働ける環境が求められています。そんな環境を築ければ、企業や従業員の力を何倍にも拡大でき、彼ら自身も仕事にもっと意義と情熱を持てるようになるでしょう」(ジェイ氏)


■4.J・エイブラハム氏が提唱する「マインドセットを変える7つのアドバイス」
1.出会うすべての人たちに対して、心からの興味を持つこと
2.誰もが自分に対して、何か関連性を持っていることを認めること
3.人生の目的は、出会うすべての人々たちの何かをよくしてあげること、改善してあげることだと意識すること
4.誰しも人生に対する見方が違うことを認め、それに対する感謝の気持ちを持つこと
5.出会う人たちを成長させてあげること。何かの点で改善させる手伝いをすることで、自身を成長させることにコミットすること
6.あなたのビジネスと無関係な業界にも足を運び、自分から進んで探求し、どんな違いがあるのかを積極的に調べてみること
7.どんな人もユニークな個としての存在であることを認め、それに対する感謝の心を持つこと。すべての人たちが、我々が生きる世界の大事な一部である点を認めること
(詳細は本書を)


■5.二人一組でコードを書いたらどうなるか
 ソフトウェア開発において、常に2人でコードを書く行為は、普通ならば非生産的だと思うはずだ。しかし、シェリダン氏は「ソフトウェア開発はタイピング・コンテストではありません」と断言する。
 コンピュータは、教えたとおりのことしかできない。誤ったコードを書けばバグになってしまう。そこで、早く問題を見つけ、クオリティとスピードを両方保つことが大切だ。
「1人でプログラムを書くと間違えに気づきづらいのですが、ペアで進めれば早くミスを発見でき、高品質な成果物をスピィーディに完成できます。もちろん2人で仕事をすれば、意見の違いも出てくるでしょう。しかし対立があっても、それが生産的なものであれば問題ありません。優れた製品をつくるために何をすべきか。その方向性をしっかりとお互いが共有し、両者が信頼しあえることが重要なのです。我々はチームの中にあるエネルギーを大切にしています」(シェリダン氏)


【感想】

◆まず最初に、本書の構成について。

下記目次にもあるように、本書は6つのセクションから成り立っており、それぞれが、サイト「ビジネス+IT」における、グジバチ氏のインタビューが元になっているようです。

ですからぶっちゃけ、サイトで該当インタビューを全部読む、というのでもアリかもしれません。

……ただ、試しに「グジバチ」で検索かけたらゼロ件だったので、とりあえず断念したのですが(根性なし)。

もっとも、他の記事を見る限りでは、結構サイドバーの広告や他の記事が余計なので、Kindleの方が集中しては読めるとは思います。


◆さて、上記ポイントの2番目の「心理的安全性」については、まさにグジバチ氏の古巣であるGoogleが、「プロジェクトアリストテレス」として見出したものでした。

Google re:Work - ガイド: 「効果的なチームとは何か」を知る
Google のリサーチチームが発見した、チームの効果性が高いチームに固有の 5 つの力学のうち、圧倒的に重要なのが心理的安全性です。リサーチ結果によると、心理的安全性の高いチームのメンバーは、Google からの離職率が低く、他のチームメンバーが発案した多様なアイデアをうまく利用することができ、収益性が高く、「効果的に働く」とマネージャーから評価される機会が2倍多い、という特徴がありました。

また本書では、グジバチ氏がいたモルガンスタンレーやグーグルでは当たり前で、日本企業の多くでは当たり前でないこととして、「1対1面談」を挙げています。

たとえば「この先どう進めようとしていますか」「何かボトルネックがありますか」「仕事をしていて楽しいと思う瞬間はいつですか」といったことを部下に聞くことで、心理的安全性を高めることができるのだそう。

もちろん、その際に相手を否定したり、意見を拒否することは、絶対にしてはいけない、とのこと。

日本では、この真逆をしているマネジャーの方が多そうですが。


◆また、上記ポイントの3番目で「ジェイ氏」とあるのは、あのジェイ・エイブラハム氏のこと。

どうもエイブラハム氏は、日本のことを気にかけてくれているようで、以前ご紹介したこの本の執筆にも、日本が関係しているらしく。

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限界はあなたの頭の中にしかない 小さなアクションで、最大の成果を引き寄せる

参考記事:【スゴ本!】『限界はあなたの頭の中にしかない: 小さなアクションで、最大の成果を引き寄せる』ジェイ・エイブラハム(2015年04月26日)

さらにエイブラハム氏は、上記ポイントの4番目でも「7つのアドバイス」を挙げています。

ただこれは、その前段として「卓越論」なるものが、まずありまして……。

簡単に言ってしまうと「『自分には他人の人生を変えるほどの力があり、なんだってできる』と信じること」なのですけど、スペースの関係で書き切れませんから、、詳しくは本書にてご確認ください。


◆なお、おしまいの第5章と第6章では、「デジタルマーケティングで高い実績をもつAltruology CEOアンソニー・ミンク氏」と「医療・健康関連の企業向けソフトウェアの受託開発をする米メンロー・イノベーションズCEO兼チーフ・ストーリー・テラーであるリチャード・シェリダン氏」がそれぞれ登場し、グジバチ氏と対談しています。

そして上記ポイントの5番目は、後者のシェリダン氏のお話からのもの。

これなどはまさに「心理的安全性」あってのものですけど、そもそも会社が認めてくれるかというと、難しいかもしれませんね。

それでも、上記の「1対1面談」辺りは、マネジャーレベルでもできないことはないでしょうし、あとはどれだけ「心理的安全性」の重要性を認識するか次第ではないかと。

もちろん、トップが決断して、トップダウンで変革できたら、「62%が仕事に熱中していない日本」もきっと変わると思うのですが。


働き方を変えてイノベーションを起こすために!

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働き方改革による「自己実現」 元グーグル人事担当が世界企業トップと語った“本当にやるべきこと” (ビジネス+IT BOOKS)
Chapter1 日本企業が「オープンイノベーション」を実現できない理由
Chapter2 「心理的安全性」を作るマネージャーがイノベーションを起こす
Chapter3 "伝説のマーケター"ジェイ・エイブラハム氏「日本の熱意のなさは危機的」
Chapter4 卓越論とは何か? ジェイ・エイブラハム氏とピョートル・グジバチ氏からの7つの助言
Chapter5 大学中退CEOがピュートルさんと「ありのままで働くこと」を考えてみた
Chapter6 なぜ「米国で最も幸せな職場」では個人を評価しないのか


【関連記事】

【Google流?】『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』ピョートル・フェリクス・グジバチ(2018年08月23日)

【生産性向上?】『Google流 疲れない働き方』ピョートル・フェリークス・グジバチ(2018年10月23日)

【仕事術】『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法』ピョートル・フェリークス・グジバチ(2017年01月31日)

【スゴ本!】『限界はあなたの頭の中にしかない: 小さなアクションで、最大の成果を引き寄せる』ジェイ・エイブラハム(2015年04月26日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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一流ランナーは必ずやっている! 最高のランニングケア

「すべてのランナー必携のランニングケア本」というふれ込みの1冊。

送料を加算した中古よりは、Kindle版が600円以上、お買い得です!


【編集後記2】

◆その「知っておきたい歴史と雑学セール」の記事で人気があったのは、この辺でした(順不同)。

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絶対に負けない交渉術 やってはいけない35のルール

参考記事:【交渉】『絶対に負けない交渉術 やってはいけない35のルール』植田 統(2013年09月25日)

B079JPVNXG
「お金」で読み解く日本史 (SB新書)

B0719RZ4TR
実はおもしろい経営戦略の話 (SB新書)

参考記事:【経営戦略】『実はおもしろい経営戦略の話』野田 稔(2017年06月09日)

B07FFMSL1L
働き方改革による「自己実現」 元グーグル人事担当が世界企業トップと語った“本当にやるべきこと” (ビジネス+IT BOOKS)

よろしければ、ご参考まで!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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