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2019年06月28日

【勉強】『小学生のうちに身につけたい!「勉強」のキホン―――「中1ショック」&「反抗期」までに【親がやるべき】こと』國立拓治


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小学生のうちに身につけたい!「勉強」のキホン―――「中1ショック」&「反抗期」までに【親がやるべき】こと


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、今月の「Kindle月替わりセール」の中でも気になっていた子育て本。

今週末でセール終了になるところでしたから、あわてて読んでみた次第です。

アマゾンの内容紹介から。
この1冊で中学生になっても困らない!「中1ショック」&「反抗期」までに“親がやるべき”こと。

現状在庫切れのため、中古の方が定価よりもお得となっており、結果Kindle版が1200円弱、お買い得です!





Lewis Hine: Boy studying, ca. 1924 / trialsanderrors


【ポイント】

■1.効率のいい覚え方とは?
(1)まずは読んで(見て)覚える
 子どもに「覚えてみよう」というと、かなりの確率でノートにその語句を書きはじめてしまいます。
 しかも、牾个┐討い茲Δ、覚えていまいが瓩垢戮討慮豢腓魄貭蠖繰り返し書いてしまうのです。
 確かに、この方法が有効な場合もあります。ただ、ほとんどの場合は時間ばかりが過ぎ効率が悪すぎます。
 基本的に、「読んで(見て)覚えたほうが断然早く効率がいい」のです。
 漢字であっても、口でいえる、つまり読めるようになってから、書けるようにするほうが、これまた狠覗柿瓩効率がいい瓩里任后
 中学生からは「読んで覚える」が基本。小学校6年生のうちに、慣れておきましょう。
(2)制限時間を作って覚える
 覚えるときは、5分または10分の制限時間を作ります。
 覚える分量によって、時間を調整してみてください。


■2.テスト前「覚える」と「解く」は3対7!
 テスト勉強でもやることは一緒です。
 大会というべき、定期テストを目指して仕上げていかなければなりません。
 勉強においての練習試合というのは、問題演習にあたります。
 テスト前は、問題演習にどんどん取り組んでいく、つまり解くべきです。そして、弱点が見つかれば克服すべく、覚える勉強をして調整をします。
 サッカーと同じく、テスト前は問題演習が勉強の中心にならなければなりません。テスト直前に、ひたすら覚える勉強だけするなんてことはありえないのです。
 勉強時間の配分の理想は、「覚える」と「解く」が3対7。
 覚える勉強は、テスト前までに大半を終えておくのが理想ですね。
 テスト直前に、社会の語句や英単語を、ひたすらノートに書くだけのような勉強をする子がいますが、これは明らかに「覚える」勉強でいわば筋トレです。
「テスト前は、筋トレではなく練習試合をしろ!」と当塾の生徒には、口を酸っぱくして伝えています。
 普段の勉強においても、お子さんが覚える勉強をしているのか、解く勉強をしているのかを、確認するようにしてください。


■3.危険な勉強法の筆頭「教科書まとめ勉強」
 この勉強法の危険なところは、取り組むべき人が取り組めば、しっかりと成果が出てしまうところです。
 そして、この勉強法をオススメする学校の先生が一定数いらっしゃるのも、また事実です。
 ですが、世の中の大半の子どもたちは、これで成果を出すことはできません。
 それはなぜか?
「教科書まとめ勉強」は、一見誰もができそうに見えて、実はとても高度な勉強法だからです。
 教科書まとめ勉強で行われている作業は、
(1)教科書を読んで理解し
(2)脳内で要点を整理して
(3)ノートに要点を再配置する
 という内容です。
 こんな高度な勉強をちゃんとやれるのは、40人クラスで2人いたらいいほうです。
 つまり、学年で常時上位5%に入れる生徒だけがこなせる勉強法なのです。
 これをクラス全員にやらせようものなら、要点がどこかわからず、要点整理も要点の再配置もできず、大半の生徒が「ただの教科書丸写し」になります。


■4.スマホ以外の誘惑対策もしっかりする
 その他の勉強を妨げる誘惑についても、少しだけ書いておきます。
 ラインナップは「ポータブルゲーム機」「マンガ」「本」ぐらいでしょうか。
 誘惑対策の基本は「誘惑とは戦わせない」「物理的に制限する」。
 その子にとって、勉強の妨げになっていそうなものは、勉強する場所から遠ざけましょう。
 ポータブルゲーム機は、スマホと同様に常に部屋に持ち込ませないことを基本にしつつ、テスト前になったらしばらく預かる、と約束するのがいいですね。
 実際に当塾では、定期テスト前に生徒たちの勉強を妨げるグッズを預かって、物理的に制限します。
 スマホやゲーム機、ときにはバスケットボールやデスクトップパソコンの本体まで!
 生徒によっては、塾での休憩時間だけ触ってもいいという約束をしたりと、制限具合は調整しています。
 厳しいことをいうようですが、お子さんが誘惑に負けて勉強時間中に他の事をしてしまうならば、それはそんな環境を作った親御さんに責任があります。
 誘惑と戦わなくてもいい環境を、用意してあげてください。


■5.最初にほめて、後からアドバイス
 中学生になると、定期テストの結果だったり、通知表だったり、お子さんの勉強の成果を見て所感を伝える場面がやってきます。
 ここでの鉄則は「まずほめる」。
 何かしら、ほめポイントを見つけてほめてあげてください。
「何をいわれるだろう……叱られるかな……」なんて身構えているお子さんの心を、ここで開くのです。(中略)
 最初にしっかりほめて子どもの聞く姿勢を整えた後に、伝えたいことを話していきましょう。
 ここでまた小学生の頃に接していたように、100%いいたいことを一方的に伝えてしまったら、これまでの下ごしらえが台無しになります。
 お子さんは再び心の扉を閉じて、こう思うはずです。
「ハイハイ、またはじまったよ。そうそう、お母さんがいうことがすべて正しいよ」
 こうなってしまっては、どんな言葉もお子さんの心には響きません。
 お子さん自身の意見にも耳を傾けながら、仲のいい友だちにアドバイスをするようなつもりで伝えていきましょう。


【感想】

◆最初に申しあげておかねばならないのは、本書は「小学生」とその家族に向けて書かれたものではありますが、俗世間で言う「有名校」ないしはそのレベルの学校を受けるためのものではない、ということ。

アマゾンレビューの1つに「中受しない高学年の子向けの内容。公立優位の地方在住の小学生におすすめ」とあって、まさにそんな感じです。

たとえば第5章の「親が心がけたい学習サポート」にある、「生活のリズムは親が死守」という節では、親が子どもを早く寝かしつけることを推奨しているのですが、その時間がなんと「21時(遅くとも21時半)」!?

お子さんがSAPIX等の大手塾に通ってらっしゃるご家庭ならご存じのように、21時は6年生だと、ちょうど塾の授業が終わる時間です。

ウチのムスコの場合、さらに地下鉄に乗る必要がありますから、家に着くのが21時45分ごろ。

それからやっと夕食を食べて、お風呂に入り、学校の宿題をやって寝ますから、どんなに急いでも22時半は過ぎてしまいます。


◆とはいえ、第5章のそれ以外の部分は納得できる部分が多々ありました。

上記ポイントの4番目の「スマホ以外の誘惑対策」については、有名校受験のご家庭でも留意していただきたいところ。

最後の「誘惑と戦わなくてもいい環境を、用意する」というのはまさにそのとおりで、本書では特に指摘されていませんでしたが、「誘惑と戦う」ことで、「限られた資源」である自制心が消費されてしまいます。

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なぜ「つい」やってしまうのか 衝動と自制の科学

参考記事:【衝動?】『なぜ「つい」やってしまうのか 衝動と自制の科学』デイビッド・ルイス(2018年02月23日)

また、「スマホ以外」とあるように、そもそも「スマホ」は「誘惑の権化」ですから、小学生が持つべきものではないでしょう(本書では中1の3学期を推奨)。

この本を読むと、「スマホを使うだけで学習効果が落ちる」と指摘されていますから。

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2時間の学習効果が消える! やってはいけない脳の習慣

参考記事:【脳科学】『2時間の学習効果が消える! やってはいけない脳の習慣』横田晋務(著),川島隆太(監修)(2016年08月12日)


◆さらに本書で興味深かったのが、第3章の「取り組んではいけない危険な勉強法ワースト5」で、上記ポイントの3番目もそのうちの1つです。

資格試験の勉強本をお読みの方ならお分かりのように、資格試験ではむしろノートは作らないのがお約束。

問題集に書き込み(「テキストのどの部分か」等)してカスタマイズし、作るにしても「まちがいノート」くらいにしておくのが王道です。

一方でこの「教科書まとめ勉強」だと、「できあがったキレイなノート」という「偽りのアウトプット」がある分、「やったツモリ」になってしまうのが怖いな、と。

しかも作るのにそれなりの時間がかかりますから、「本当の勉強」の時間がそれだけ減るという、踏んだり蹴ったりのもの。

一応上記では「学年で常時上位5%に入れる生徒だけがこなせる勉強法」とありますが、たとえ入っていても、そんな暇があったら、少しでも問題を解かせた方がいいと思います。

なお、それ以外の「危険な勉強法」については、本書にてご確認ください。


◆では逆に「『正しい勉強法』とは何か?」について触れられているのが、本書の第1章と第2章。

第1章の「基礎編」では、それこそ「学校の授業をしっかり聞く」ところからスタートします。

しかしこういう「勉強法以前」の部分こそ、学習のベースとなりますし、「学校」を「大手塾」に置き換えたら、他人事ではありませぬ。

上記ポイントの1番目もこの「基礎編」からであり、この(1)(2)の後に、簡単なテスト(口頭で)を行い、覚えることができたか確認します。

ムスコも大手塾の理科や社会では、赤い下敷きのチェックシートを使って、自分で確認しながら暗記している模様。

一方、上記ポイントの2番目は、本書の第2章の「応用編」からのもの。

ただし「3対7」という比率は、「解答中心」なのは良いものの、具体的な比率は、目指すところによっては多少異なるかもしれませんね。


◆なお、第4章では教科ごとに具体的な勉強法等が紹介されています。

意外だったのが、科目のうちもっとも大事なのが「国語」だとされていたこと。

確かに、言葉や漢字を知らないと、他の教科で問題が解けないこともありますし、最近の有名校の問題では、理科社会はもちろん、算数の文章題でも読解力がないと、解けない可能性が大。

ウチのムスコも、昔から国語が弱点だったので、本書で紹介されていたこの本辺りで、学び直すべきなのかも……。

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ふくしま式「本当の語彙力」が身につく問題集[小学生版]

本書ではもちろん、他の科目のオススメ教材も紹介されていますから、参考にしてみて下さい。


勉強法を足元から見つめ直すために読むべし!

B07QG9299N
小学生のうちに身につけたい!「勉強」のキホン―――「中1ショック」&「反抗期」までに【親がやるべき】こと
1章 中学生になるまでに身につけたい勉強のやり方(基本編)
2章 中学生になるまでに身につけたい勉強のやり方(応用編)
3章 取り組んではいけない危険な勉強法ワースト5
4章 教科別・中学校入学までに必ずマスターしたい要点
5章 親が心がけたい学習サポート


【関連記事】

【オススメ!】『マインドセット: 「やればできる!」の研究』キャロル・S. ドゥエック(2016年01月18日)

【脳科学】『2時間の学習効果が消える! やってはいけない脳の習慣』横田晋務(著),川島隆太(監修)(2016年08月12日)

【衝動?】『なぜ「つい」やってしまうのか 衝動と自制の科学』デイビッド・ルイス(2018年02月23日)

【子育て】『合格する親子のすごい勉強』松本亘正(2018年05月03日)

【76の習慣】『中学受験で成功する子が 10歳までに身につけていること』村上綾一(2016年05月21日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」は、当ブログ向きな作品がてんこ盛り!?

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最高の体調 ACTIVE HEALTH

昨日まで延長されていたセールの対象作品だったこの本は、相変わらず600円弱お得。

参考記事:【健康】『最高の体調 ACTIVE HEALTH』鈴木祐(2019年06月12日)

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キャッシュレス覇権戦争 (NHK出版新書)

今まさに「旬」なテーマのこの本は、送料を足せばKindle版が200円ほどお得に。

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この日本で生きる君が知っておくべき「戦後史の学び方」 池上彰教授の東工大講義 日本篇 (文春文庫)

セールではおなじみである池上彰さんの作品は、中古が底値ですが、Kindle版は「199円」と送料以下となっています!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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