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2019年06月23日

【チームとは?】『THE TEAM 5つの法則』麻野耕司


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THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中の「幻冬舎フェア」の中でも人気の1冊。

リンクアンドモチベーションで経営コンサルタントとして活躍されてきた麻野耕司さんが、成功するチームづくりを指南してくださいます。

アマゾンの内容紹介から。
偉大なチームに必要なのは「リーダー」ではなく「法則」だ。売上、時価総額を10倍にしたチームの法則。

中古があまり値下がりしていませんから、このセール期間中ならKindle版が、実質700円弱お買い得となります!





Go Team! / madame.furie


【ポイント】

■1.目標を達成するより、目標を適切に設定する方が大事
 チームの活動は、チームとして掲げる目的や目標に支配されていると言っても過言ではありません。
 チームとして何を目標に設定するかによって、メンバーの思考や行動は大きく変わっていきます。
 その前提に立つと、
「目標を確実に達成するのが良いチームだ」
 これは必ずしも間違っているわけではありませんが、それ以上に大切なことは、
「目標を適切に設定するのが良いチームだ」
 ということなのです。
「どうすれば目標を達成できるか?」を考える前に、「どのような目標を設定するのか?」を定めることに、より力を注ぐべきなのです。
 多くの人が、勉強においてはテストでできるだけ高い点を取る、スポーツにおいてはできるだけ高い順位を取る、という「与えられた目標を達成する競争」に小さな頃から慣れ親しんでおり、自ら目標を設定するということには不慣れです。
 しかし、チームづくりにおいては、「自分たちで最適な目標を設定する」という意識を強く持つことが非常に重要です。


■2.チームのメンバー選びは「環境の変化度合い」によって異なる
 実は先程ご紹介したチームのタイプ分類の軸である「環境の変化度合い」によってチームのメンバー選びは入口と出口のどちらにこだわった方がいいかが変わります。
「環境の変化度合い」が小さければ、メンバー選びは入口にこだわった方が良いです。何故ならば、環境の変化度合いが小さいということは、状況に応じてメンバーを入れ替える必要がないからです。であれば、入口でメンバーをじっくりと厳選し、長期間にわたって固定的なメンバーで活動する方がチーム全体のパフォーマンスが高まりやすくなります。(中略)
 一方で、「環境の変化度合い」が大きければ、メンバー選びは出口にこだわった方が良いです。何故ならば、環境の変化度合いが大きいということは、状況に応じてメンバーを入れ替えていく必要があるからです。入口のハードルを多少下げた上で、その都度パフォーマンスをあげるメンバーに残ってもらい、そうでないメンバーに去ってもらう形でメンバーを構成していった方がチーム全体のパフォーマンスは高まりやすくなります。


■3.モチベーションタイプの4つのパターン
「アタックタイプ」(達成支配型欲求)
「自力本願で強くありたい。成功を収めたい。周囲に影響を与えたい。意志薄弱な状態や人への依存を避けたい」という欲求を持っています。反応しやすいキーワードは「勝・負」「敵・味方」「損・得」で、言われて嬉しい言葉は「すごいね」です。
「レシーブタイプ」(貢献調停型欲求)
「人の役に立ちたい。平和を保ち、葛藤を避けたい。中立的な立場でいたい。他者との戦いよりも協調を大切にしたい」という欲求を持っています。反応しやすいキーワードは「善・悪」「正・邪」「愛・憎」で、言われて嬉しい言葉は「ありがとう」です。
「シンキングタイプ」(論理探求型欲求)
「様々な知識を吸収したい。複雑な物事を究明したい。勢いだけで走ること・無計画な状態を避けたい」という欲求を持っています。反応しやすいキーワードは「真・偽」「因・果」「優・劣」で、言われて嬉しい言葉は「正しいね」です。
「フィーリングタイプ」(審美創造型欲求)
「新しいものを生み出したい。楽しいことを計画したい。自分の個性を理解されたい。平凡であること・同じことの繰り返しを避けたい」という欲求を持っています。反応しやすいキーワードは「美・醜」「苦・楽」「好・嫌」で、言われて嬉しい言葉は「面白いね」です。


■4.DA(Decision Analysis)は、選択基準と優先順位を決める
 DAでは、合議をスピーディにするために最初にすべきこととして、選択肢を選ぶための基準を出すことを定めています。
 次にすべきことはその選択基準に優先順位をつけることです。そして、その選択基準を満たすであろう選択肢を複数出します。
 そして最後に、優先順位の高い選択基準に合致する選択肢を選びます。
 ついつい選択肢同士を比較して、どちらを選ぶべきかの議論をいきなり始めてしまいがちですが、それではいつまで経っても結論が出ないことがあります。
 また、結論が出たとしても、そのような合議の仕方では何故その結論に至ったかが明快にならない場合があります。(中略)
 チームによる合議をスピーディに、再現性を持って進めるためには、選択肢同士ではなく、まず選択基準と優先順位を決めるべきだ、というのを是非覚えておいて下さい。


■5.エンゲージメント(共感創造)の4P
 例えば、大学入学後にサークルを選ぶ場面を思い浮かべて下さい。あなたがサッカーや野球などの他のスポーツよりもバレーボールが好きだから、バレーボールサークルに入ろうとしたとしましょう。これはバレーボールという活動の魅力、つまりProfession(活動)の魅力に惹かれているということになります。
 そして、活動は同じバレーボールでも、日本一を目指して試合に臨むサークルAではなく、バレーボールを和気あいあいと楽しむことを目指しているサークルBを選んだ場合は、それはそのチームのPhilosophy(方針)に魅力を感じたからと言えるでしょう。
 同じように、和気あいあいと活動するバレーボールサークルの中でも、気が合いそうな先輩たちがいるサークルCを好んで入ったとしたら、これはPeople(人材)に基づいて選んでいます。
 自分と波長が合いそうな先輩たちがいるバレーボールサークルの中でも、有名企業に送り出した人数が多いサークルDがあり、「就職に有利そうだ」という理由からそのサークルを選んだとしたらPrivilege(特権)に影響を受けていると言えます。


【感想】

◆まず本書のタイトルを見て、「『5つの法則』とはなんぞや?」というのが自然に浮かぶ疑問ではないか、と。

ただしこれに関しては、ネタバレでも何でもなく、下記目次にあるとおり、この5つが該当します。
Aim(目標設定)の法則
Boarding(人員選定)の法則
Communication(意思疎通)の法則
Decision(意思決定)の法則
Engagement(共感創造)の法則
そして、このそれぞれの法則につき1つの章を費やし、かつ、どの章も
Method(法則)
Episode(具体的事例)
Action checklist(チェックリスト)
Theory(学術的背景)
という構成になっており、気になる章から読んでもよい、とのこと。

なお、この中の「具体的事例」は、「サッカー日本代表」や「AKB48」「ピクサー」「アポロ11号月面着陸」といった、誰でも知っているばかりですから、理解もしやすいと思います。


◆さて、上記ポイントの1番目は、第1章の「目標設定」からのもの。

ちなみに目標設定には「意義レベル」「成果レベル」「行動レベル」の3つがあり、それぞれメリットとデメリットがあります(詳細は本書を)。

ただし「意義目標」がないと、単純に作業と数字に追われることとなるため、意義目標の設定が、非常に重要となってくるのだとか。

この章の具体例として登場する、「新幹線お掃除の天使たち」として知られる新幹線清掃員チーム(「JR東日本テクノハートTESSEI」)も、かつては仕事に誇りが持てませんでした。

そこで意義目標として「『新幹線劇場』のキャストとして、お客様に感謝感激を与えよう」を設定。

さらに、成果目標に「7分でお客様に温かな思い出を持ち帰って頂く」を、行動目標に「さわやか・あんしん・あったか」を設定したところ、メンバーたちの仕事ぶりが一変したのだそうです。


◆続く第2章では、メンバー選びについての言及が。

本書では「環境の変化度合い」と「人材の連携度合い」をそれぞれ軸として、2軸4象限のマトリックスに当てはめて解説がなされています。

ここでユニークなのが、4パターンの具体例として「サッカー型」「野球型」「柔道団体戦型」「駅伝型」というスポーツの例を用いていること。

これはイメージする際に、分かりやすいと思います。

上記ポイントの2番目も、この第2章からであり、「メンバーが入れ替わらないチームが良いチームなのか?」という問いに対するもの。

上記のスポーツの例でいうと、環境の変化の度合いが小さいのが「野球」で、大きいのが「サッカー」になります(詳細は本書を)。

この章では他にも「多様性」や「人員選定」についても触れられていますから、そちらもぜひご確認ください。


◆一方上記ポイントの3番目は、第3章からのもの。

かなりボリューミーになってしまいましたが、どこも割愛できませんでした。

この4タイプを理解し、コミュニケーションを取る相手がどれに該当するかを判断すべし!

特に最後の「言われて嬉しい言葉」は、うまく活用すると効果が望めそうです。

なお、これに続いて「ポータブルスキル」と呼ばれる「能力」(「対自分力」「対人力」「対課題力」がそれぞれ2パターンずつで計6個)にも触れられていたのですが、こちらはさすがに割愛。

ただ、同じチームのメンバーの、このような「志向」や「能力」を理解することで、お互いのコンテキストに合わせたコミュニケーションが可能になるのだそうです。


◆さらに上記ポイントの4番目を含む第4章は、個人的に一番ハイライトを引きまくりました。

特にこのポイントの4番目の「DA」の考え方は、押さえておきたいところ。

本書では具体例として、リンクアンドモチベーションとして製品のテレビCMを打つとしたら、どういうタレントを選ぶのか、というお話がありました。

ここでの選択基準は、「ターゲットへの認知度」「ブランドとの合致性」「コスト」だとします。

これらの優先順位を定めると「ターゲットへの認知度」⇒「ブランドとの合致性」⇒「コスト」ということに。

ここでタレントの選択肢が「人気若手女優」「大物俳優」「人気芸人」だとした場合、それぞれを比較してもらちがあきません。

そこで、上記ポイントにもあるように、「選択肢同士ではなく、まず選択基準と優先順位を決める」ことで、答えが得られる次第(答えは本書を)。

なるほど、今後の意思決定において、活用してみたいと思います。


◆最後の第5章も、上記ポイントの5番目では「サークル」のお話を選びましたけど、これは普通に企業についても言えること。

たとえば、マッキンゼーとリクルートとディズニーでは、それぞれ4Pが異なります。

確かにディズニーに「Privilege(特権)」を求めるとは思いがたいですしメンバーを束ねるには、この4Pを意識しておくべきかと。

これを踏まえて、本書には「エンゲージメントの方程式」なるものも収録されていますから、こちらも参考にしてみて下さい。


チーム編成や運営を、ロジカルに行うために読むべし!

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THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)
はじめに 売上、時価総額を10倍にした「チームの法則」
第1章 Aim(目標設定)の法則 [目指す旗を立てろ!]
第2章 Boarding(人員選定)の法則 [戦える仲間を選べ]
第3章 Communication(意思疎通)の法則 [最高の空間をつくれ]
第4章 Decision(意思決定)の法則 [進むべき道を示せ]
第5章 Engagement(共感創造)の法則 [力を出しきれ]
[特別収録]チームの落とし穴~あなたのチームは足し算か、掛け算か、割り算か?~
[最終章]私たちの運命を変えた「チームの法則」
終わりに チームから組織へ


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【起業&仕事術】「小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則」(2010年02月26日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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英治出版さんのこの本は4月に出たばかりということで、Kindle版が1100円強お得。

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セール初登場となるこのダイエット本は、Kindle版が400円弱、お買い得となっています。


【編集後記2】

◆昨日の「Kindle本ポイント還元キャンペーン」では、「どの本がお得」というのがないせいか、見事にばらけてお求めいただいているのですが、この2冊だけは最近レビューしただけあって人気でした。

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時間術大全――人生が本当に変わる「87の時間ワザ」

参考記事:【超時間術?】『時間術大全 人生が本当に変わる「87の時間ワザ」』ジェイク・ナップ,ジョン・ゼラツキー(2019年06月21日)

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読みたいことを、書けばいい。

参考記事:【超文章術?】『読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術』田中泰延(2019年06月18日)

まだ未読の方は、ぜひご検討ください。


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Posted by smoothfoxxx at 10:00
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