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2019年04月11日

【オススメ】『UCLA医学部教授が教える科学的に証明された究極の「なし遂げる力」』ショーン・ヤング


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UCLA医学部教授が教える科学的に証明された究極の「なし遂げる力」


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、3月半ばの未読本記事にて大人気だった、スキルアップ系の「科学的自己啓発書」。

著者のショーン・ヤング教授はUCLAの医学部教授であり、過去15年にも渡って「なし遂げる力」の探求に情熱を傾けてきた、という人物です。

アマゾンの内容紹介から。
最新脳科学×心理学でわかった、脳をだまして結果を出す最強の技術。人生が変わる7つの「成功原理」。自分にも他人にも使える「行動を操る」技法。

なお、相変わらず中古は定価を大きく上回っていますから、以前よりお求めやすくなったKindle版がオススメです!





google lunch / Charles Haynes


【ポイント】

■1.目標を小さく刻む
 親や教師も、「夢」ではなく「ステップ」に意識を向けるアプローチを子供に教えるべきだ。特に学校ではこのアプローチが有効だ。ニューヨークでの研究では、2年間で7年生373人の成績を追跡した。まず生徒に質問票に記入してもらい、良い成績をとるために、漠然とした「夢」を抱いている傾向が強いか、段階的な「ステップ」に意識を向けている傾向が強いかを調べた。2年後に調査したところ、ステップを重視する梯子型のアプローチに焦点を当てていた子どもたちは、学期末に良い成績をとろうという長期的な夢に意識を向けていた生徒よりも、徐々に成績を上げ、最終的な成績も優れていた。その後のフォローアップ研究で生徒たちに段階的に目標を目指すことの価値を教えたところ、成績は徐々に向上していった。他にも、遠い将来の夢ではなく近い将来の目標に集中することに大きな利点があることを示す研究は数多くある。


■2.「なし遂げる力」のあるコミュニティに必要な6要素
(1)メンバーを信頼できる
(2)価値観を共有でき、自分の居場所だと実感できる
(3)自尊心を保ちやすい
(4)ソーシャル・マグネットが機能している
(5)報酬が得られる
(6)権限が与えられ、能力を発揮できる

(詳細は本書を)


■3.物事を簡単にする
 グーグルでは、社員が望ましい行動をとりやすくするための試みもしている。グーグルで働くことの特権は、なんと言っても全社員のデスクから50メートル以内の場所に無料の軽食が置いてあることだ。だが、そのために社員が食べ過ぎてしまうという問題もあった。入社後に6、7キロ太るケースも珍しくなかった。
 そこで、不健康な食べ物はとりにくく、健康的な食べ物はとりやすくするための工夫がなされた。サラダバーを社員食堂の入口付近の中央に移動し、盛り皿とテイクアウト用容器のサイズを小さくし、チョコレートの「M&M」の容器を不透明にして目立たなくした。その結果、社員が甘い物から摂取するカロリーは9%減り(29%から20%)、脂質の摂取量も11%減った(26%から15%)。


■4.ニューロハックスを用いる
 世間一般では、「行動を続けるには、まずそのことを頭で考えなければならない」と思われている。だが、それは発想が逆なのだ。つまり、まず小さな行動を起こし、それを頭で認識することによって、行動を続けられるようになる。
 このときにカギを握るのが自己認識だ。人は、自分自身をどうとらえているかに基づいて行動をとることが多い。(中略)
 たとえば、狄得擇平佑砲覆蠅燭き瓩汎で 考える のではなく、困っている人を実際に助けてみる。そうすることで、親切な人に なれる。そこでつくられた自己認識によって、親切な人であり続けることは簡単になる。
 これがニューロハックスの基本的な考えだ。これは心をリセットするための簡単な心理的トリックだ。それまではできなかった方法で自分自身をとらえられるようになり、それまではできなかったことを続けられるようになる。これは自分にも他人にも使える。


■5.夢中になるための2種類の「フィックス」
●クイック・フィックス
クイック・フィックスとは、人が何かを続けるために欠かせない即時的な報酬だ。カジノに入った瞬間に聞こえてくる、スロットマシンの吐き出すコインがぶつかり合う景気のいい音がその好例だ。その音を聞くと、簡単に当たりを出せそうな気持ちになり、スロットマシンの前までいってコインを入れ、ゲームを始めてしまうのだ。
●トリック・フィックス
「トリック・フィックス」とは、犂峽臈瓩癖鷭靴嚢堝阿魘化することだ。(中略)
 カジノも、不定期に客を勝たせることでトリック・フィックスを活用している。何度も負けた客が、犧2鵑發匹Δ札瀬瓩世蹐Ν瓩隼廚辰燭箸に勝たせるほど、カジノにとっては思うつぼになる。研究によれば、間欠的に勝つ方が、人はギャンブルにのめり込みやすい。


【感想】

◆非情に納得感の高い「目標達成本」でした。

まず、内容紹介にある「人生が変わる7つの『成功原理』」については、アマゾンのページにも列挙されていますし、下記目次の第2章から第8章までの各章題のとおりです。

いくつかについては、類書でも目にしたことがあると思いますし、さっそく上記ポイントの1番目の「目標を小さく刻む」あたりは、ご存じの方も多いことかと。

ただし、単に細かく刻めばよいのではなく、本書は「夢」「目標」「ステップ」の3要素からなる、「梯子モデル」を構成する必要があります。

このうち「目標」とは「夢」を達成するまでの中間的な計画で、長期(1〜3ヵ月で達成)と短期(1週間〜1ヵ月で達成)に分類。

さらにそれより短期間なのが「ステップ」であり、本書では「1週間程度で達成できる短期目標を立て、その実現のために2日未満のステップを計画する」ことを推奨しています。


◆逆に、類書とひと味違っていたのが、上記ポイントの2番目にある「コミュニティ」の活用。

「周りに宣言すると止めにくい」「仲間と励まし合えば続けられる」程度のお話なら、類書でも目にしますが、本書はより本格的です。

何せ著者のヤング教授は、「HIVリスクがもっとも高い集団(アフリカ系/ラテンアメリカ系の男性同性愛者)にHIV検査を受けさせやすくなるコミュニティの構築」を手掛けたこともあるというお方ですから、説得力が大。

さらに「コミュニティ」を実践するには、この6要素に加えて、他のメンバーの見本となる「ロールモデル」が必要なのだそうです。

ちなみにこの「ロールモデル」は、「コミュニティ」の約15%を占める必要があり、彼らにはわずかながらもインセンティブ報酬を支払っていたとのこと。

……なるほど、最初から自然にうまく回るわけではないんですな。

ただし12週ほど経つと、コミュニティは通常、メンバーのみで自律的に運営されるそうですし、そもそも私たちは運営する側ではなくて、コミュニティを活用して、目的を達成する方なのですが。


◆もう1点、本書で特徴的なのが、上記ポイントの4番目の「ニューロハックス」。

これにはさまざまなタイプがあり、本書では「行動」「身振り」「生理的/感情的な反応」「言葉」「認知」といったカテゴリーに分けられています。

よく知られている話としては、ベンジャミン・フランクリンが政敵に本を借りて友人になった(敵なら本を貸し借りしない)、というのは「行動」。

頭を「上下」か「左右」に動かしながら広告を聞くと、「上下」に動かしている方が主張に同意しやすくなる、というのは「身振り」に該当します。

いずれにせよ、何かを続けたり、変えたりするには、「心」よりもまず「行動」が大事ということ。

……私もできるだけ日頃から口角を上げて、自分の顔を笑顔に近づけておりますw


◆また、類書(特に古くからある)と異なっているのが、上記ポイントの5番目にある「夢中になる」という指摘。

「報酬」によって、習慣が根付かせるには、単なる「報酬」ではなく、「夢中になる」必要があるのだそうです。

そこでポイントの5番目にある「2つのフィクス」を活用すべき!

特に「クイック・フィックス」に関して言うなら、まさに「即時」で、「何かを始めたらすぐにその行動を強化する報酬」がないとダメなのだとか。

つまりご褒美は、行動と間をあけずに与える必要があるワケです。

一方「トリック・フィックス」で典型的なのは、ソシャゲーのガチャでしょうか。

なるほど、ソシャゲーに中毒性がある、というのも分かります。


◆……と長々と「7つの力」(のいくつか)について述べてきたものの、実は本書の最終章である第9章が、本書のキモ。

実は行動には3つのタイプがあって、それぞれ「自動行動」「衝動行動」「一般行動」に分けられます。

特徴を簡単に言うと、「自動行動」とは無意識にやってしまうもの(爪を噛む等)で、「衝動行動」とは、やめたくてもやめられないもの(ゲーム等)。

それ以外が「一般行動」で、なかなか運動ができない等が該当します、

そして本書では、この3つの行動別に、「7つの力」のどれを組み合わせて使うと効果的かが処方されている次第。

たとえば「自動行動」なら「簡単にする」と「ルーチン化する」が星3つで、「ニューロハックス」と「夢中になる」が星1つといった具合です。

もちろん、本書ではもっと詳しく、さらに具体例を挙げてアドバイスがなされていますから、実践しやすいと思います。


「科学的自己啓発書」好きの方なら、きっと満足することうけあいの1冊!

4492046429
UCLA医学部教授が教える科学的に証明された究極の「なし遂げる力」
第1章 「なし遂げる力」の科学
第2章 目標を小さく刻む―“十分”に小さなステップに集中しよう
第3章 コミュニティ―仲間の力を借りよう
第4章 重要性を認識する―大切なものが何かを考えよう
第5章 簡単にする―状況をコントロールし、選択肢を減らし、ロードマップをつくろう
第6章 ニューロハックス―脳を騙して、心をリセットしよう
第7章 夢中になる―報酬をうまく使い分け、行動を熱中するほど魅力的なものにしよう
第8章 ルーチン化する―繰り返して脳に記憶させよう
第9章 心に効く7つの力を組み合わせて、「なし遂げる力」を最大化しよう


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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