スポンサーリンク

2019年01月17日

【おもしろさ】『初対面でも話がはずむ おもしろい伝え方の公式』石田章洋


初対面でも話がはずむ おもしろい伝え方の公式
初対面でも話がはずむ おもしろい伝え方の公式


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、今月の「Kindle月替わりセール」の中でも、個人的に読んでみたかった1冊。

以前は落語家だったという、異色の経歴の持ち主である放送作家の石田章洋さんが、「おもしろさ」というものをロジカルに分析してくれています。

アマゾンの内容紹介から。
「おもしろさ」は、最強の武器である。「どうしたらおもしろい伝え方ができるのか」30年間考え続けてきた、元落語家であり、ベテラン放送作家でもある著者が、その答え―シンプルだけど奥深い、だれでもおもしろい人になれる「伝え方の公式」―を解き明かす。

なお、今回のセールでは「79%OFF」の「323円」という激安設定ゆえ、Kindle版が実質800円以上お買い得です!





laughs / marc kjerland


【ポイント】

■1.技術理論「キンカンの法則」
「人はなぜ笑うのか?」
 このシンプルだけど根源的な疑問について、古今東西の哲学者が考え続け、さまざまな理論を発表してきました。
 その中で、私がもっとも納得できたのは、アリストテレスでもモリオールでもベルクソンでもありません。「浪速の爆笑王」と呼ばれながら1999年に59歳の若さで他界した落語家、二代目 桂枝雀 師匠の言葉です。
 枝雀師匠が唯一の笑いの原則としたもの、それこそが「緊張の緩和」の理論です。
 それを、枝雀師匠は「緊緩(キンカン)の法則」と名付けました。
 この理論は、いたってシンプル。
 人は緊張が緩和された時に笑うのです。(中略)
「マジメに考えすぎてしまうので人を笑わせるのが苦手」だと話す日本テレビのアナウンサー桝太一さんに、明石家さんまさんは、こうアドバイスしていました。
「笑いに教科書なんてないですからね。突きつめれば犇枋イ隆墨足瓩世韻覆鵑任后⊂个い覆鵑董6枋イ気擦憧墨造気擦襪世韻覆鵑任后


■2.自慢を自虐に変える
 他人の自慢話ほど、鼻持ちならないものはありません。自慢話は、極力しないよう気をつけたいものです。
 そんな嫌われる自慢話も、伝え方次第で「笑い」に変えることができます。
 たとえば、自虐に落とし込む。これならばOK。自慢を聞かされている時の「嫌だな」という緊張が緩和され、聞き手は必ず笑顔になってくれます。(中略)
例:合コンの成果を話題にする時
あなた「昨日は、イケメン軍団とBBQ合コンだったのよ」
友人「へえ、いいわね(はいはい、自慢ね)」
あなた「でも網の上のカボチャと同じで、結局、売れ残ったんだけどね(笑)」
「どうせ私はモテないし……」といった自虐ネタだけだと、相手は肯定するわけにもいかず、リアクションに困ってしまいます。
 ですが、あげてからオトせば、自然と笑いが生まれるのです。


■3.思い込み(予想)を裏切る
例:居酒屋での注文
あなた「すぐにできるツマミは何ですか?」
店員「枝豆、キムチ、もつ煮なら、すぐです」
あなた「じゃあ・・・ポテトグラタン」
友人「なんで聞いたんだよ!」(中略)
 最初の会話は、とんねるずがロケで食事をする時によく使うパターン。
 まず店主に、この店のお勧めを聞き、「お勧めは味噌煮込みうどんです」との答えを聞いたあと、「じゃあ、俺はカツ丼で」。自分でお勧めを聞いたのだから、当然、それを頼むと思わせておいて違うものを頼むことが、視聴者の予想を裏切り、笑いへとつながるのです。


■4.ノリツッコミ
○○「ソースとってくれる?」
××「はい(ホースを渡す)」
○○「そうそう、やっぱトンカツにはホース・・・って違うやろ!」
 つまりボケに対して、いきなり「違うやろ!」と否定するのではなく、いったん受け入れるフリをしたあとでつっこむパターンですね。
 明石家さんまさんや雨上がり決死隊の蛍原徹さんが、よく使いますね。
 これも「そうそう」と乗った瞬間、相手が「あれ? 否定しないのかな」と違和感(緊張)を感じたあとで、「ああ、やっぱり否定か」と安心する、というしくみです。
 ただし、関西の一部地方をのぞいて、日常で「ソースとって」と言われてホースを渡すようなボケをする人はあまりいません。


■5.おもしろい人が「おもしろい出来事」を引き寄せる理由
 雑誌「日経ビジネスアソシエ」(2006年4月4日号)の記事によると、大阪〜東京を仕事で行き来することが多い鶴瓶師匠は、新幹線内で必ずネタにできるようなおもしろい人や出来事を探すそうです。
 そうして見つけた「今日はこんなおもろいことがあった」といった出来事を、毎日ノートに記入しているのだとか。
 記事によると、鶴瓶師匠の周辺では1年間でなんと584個のおもしろいことがあったそうです。
 鶴瓶師匠は、この習慣を20歳の頃から約45年間、毎日続けてきたといいますから、1年で500個としてもノートには2万2500個のおもしろいことが記されている計算になります。
 それを何度も読み返し、すべて頭の中に入れておく。
 すると、どんな場面でもその場に最適なネタが、すっと浮かんでくるそうです。
 こんな地道な努力の積み重ねが、鶴瓶師匠を「笑いの達人」にしていたわけです。


【感想】

◆思ったよりも(失礼!)面白く、かつ、ためになる作品でした。

そもそも「お笑い」というのは、結構デリケートなもので、著者が「面白い」「爆笑」として挙げたオリジナルのテクニックが、全然笑えなかったりすると、もう続きを読むのがツラくなります。

その点本書は、「自虐」や「ノリツッコミ」のような、定番とも言えるテクニックを中心に解説。

また、上記ポイントの4番目のように実際にそのテクを使う芸人さんを挙げることで、少なくともその芸人さんを知っている人にとっては「はいはい、あれね!」とストーンと腑に落ちるようになっています。

ただし、そのポイントの4番目の「ノリツッコミ」は、引用部分の最後にもあるように、ボケてくれる人がいないと活用しようがないので、関西限定かもしれませんね。


◆なお、構成から見ていくと、本書はまず第1章にて「おもしろくない話」のNGパターンを解説しています。

具体的に挙げていくと
・ひとつの話がダラダラと長い!
・ウケを狙いすぎて外してしまう!
・ウケたいがあまりデリカシーに欠ける
・「自分をかっこよく見せたい」と考えている
等々。

このうち「かっこよく見せたい」「自慢したい」ところ、上記ポイントの2番目のように、あえて自虐に持っていくと、笑いに昇華できるのですが。

いずれにせよ、6つのNGパターンに当てはまる心当たりのある方は、ご注意ください。


◆一方、どうすればおもしろい話ができるのかの「戦術論」が述べられているのが、本書の第3章。

ここではまず、上記ポイントの1番目にある、基本となる考え方である「緊張の緩和」が解説されています。

上記では割愛しましたが、分かりやすい例が「葬式でのおなら」。

葬式という「緊張」した場面で、誰かがおならをしたら、参列者にとっては笑いをかみ殺さざるを得ません。

ちなみに著者の石田さんの曾祖母のお葬式では、お経を読む住職の後頭部に飛んできたミンミンゼミが止まったのだそう。

しかも、そのミンミンゼミが木魚のリズムに合わせて鳴き始めたので、一同大爆笑……って

石田さん、話盛ってません?

なお、上記ポイントの2番目から4番目は、この第3章からのものなのですが、その他のテクも含めて実践的ですから、ぜひここはお見逃しなく!


◆また、今回割愛してしまったものの、非常に大事なのが第4章の「伝える技術」です。

たとえおもしろいネタであっても、伝え方次第では全然伝わらなかったり、おもしろくなかったりするのは、皆さん覚えがあるのではないか、と。

ここでは「映像化すれば、同じネタでも2倍おもしろくなる」という指摘が初っ端にあって、なるほど確かに!

実際、ビートたけしさんも下積み時代にある大先輩から、「頭の中に、先に映像を思い浮かべること」というアドバイスを受けたのだそうです。

さらに続く第5章では、「状況別の伝え方」を指南。

たとえば落語では、相手(客)によって演目を決める、というのは知りませんでした。

そして客の「笑いの感度」を確認するために、春風亭小朝師匠が使っていた小話というのも、なかなか秀逸(ネタバレ自重)。

プレゼンや講演の際、当日の客層によって、話し方や事例を変える、というテクニックもありますから、私たちビジネスパーソンも参考になると思います。


このお値段でこの内容なら、「買い」の1冊!

初対面でも話がはずむ おもしろい伝え方の公式
初対面でも話がはずむ おもしろい伝え方の公式
はじめに おもしろさにセンスはいらない!
第1章 なぜ、あなたの話は「おもしろくない」のか?
第2章 おもしろい人は空気を読む
第3章 今日から使えるたったひとつの"笑いの原理"
第4章 今より2倍おもしろくなる「伝える技術」
第5章 シチュエーション別 おもしろい伝え方
第6章 今よりもっとおもしろくなる! おもしろい人の習慣


【関連記事】

【ツッコミ?】『最強のコミュニケーション ツッコミ術』村瀬 健(2015年03月20日)

【お笑い】『有吉弘行のツイッターのフォロワーはなぜ300万人もいるのか 絶望を笑いに変える芸人たちの生き方』てれびのスキマ(2014年04月04日)

【人心掌握】有吉弘行の人心掌握術がスゴすぐる件(2009年04月18日)

【戦略】『芸能人に学ぶビジネス力』山田隆道(2011年08月26日)

【99】ナイナイが売れるためにした7つの事(2012年11月15日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

「仕事ができるやつ」になる最短の道
「仕事ができるやつ」になる最短の道

人気ブログ、「Books&Apps」の管理人である安達裕哉さんの仕事術本。

送料を加算した中古よりも、Kindle版が400円弱、お買い得です!

参考記事:【仕事術】『「仕事ができるやつ」になる最短の道』安達裕哉(2015年08月01日)


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「コミュニケーション」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
Posted by smoothfoxxx at 08:00
コミュニケーションこのエントリーを含むはてなブックマークYahoo!ブックマークに登録

スポンサーリンク