スポンサーリンク

2019年01月16日

【手書き】『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書きノート」を使うのか?』太田あや


B07J9ZGQQW
外資系コンサルはなぜ、あえて「手書きノート」を使うのか?


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、明日で終了となる「Kindle本 新春セール」において大人気の1冊。

画像が必要なノート術本ですから、てっきり固定レイアウト式だと思ってスルーしていたのですが、そうではないと知り、さっそく読んでみた次第です。

アマゾンの内容紹介から。
シリーズ累計50万部突破!「東大ノート」の著者が門外不出のスキルにせまる!IBM・アクセンチュア・マイクロソフト…外資系コンサル10人のノート写真収録!

中古は値下がり気味ですが、送料を加味するとKindle版が400円弱お得となります!





Notes / English106


【ポイント】

■1.小さなアウトプットがあふれたノート
「基本的には、脳に引っかかったキーワードのみを書いています」
 澤さんが使用しているB6サイズのノートを開いてみると、短い文章や単語で箇条書きされた小さな文字がバランスよく並んでいる。長い文章で書かないのは、言葉の純度を上げるため。また、テーマごとに文頭には、 や・など記号が書いてあるため、内容が変わったことが視覚的にすぐにわかる。情報をコンパクトに書き留めたノートだ。
 書く内容に関しては、常に「アウトプット」、プレゼンテーションを意識して書いているという。(中略)  
 このノートは、情報の整理や知識のインプットのためではない。「大きなアウトプット」(プレゼンテーション)を前提とした「小さなアウトプット」(ネタ)を繰り返す、澤さんにとってのネタ帳でありまた、アウトプットのためにクリエイティビティを刺激するための道具でもあるのだ。
(日本マイクロソフト株式会社 澤円氏)


■2.考える効率を高めるのは「手書き」が最善
「自分の伝えたいメッセージがわからなければ、意味不明の資料にしかなりません。これは暴論かもしれませんが、パワーポイントを使うと、何も考えてなくても資料が作れてしまう。でもそれは、資料っぽいもの、データのスクラップでしかないんです」(中略)
 清水さんは、資料作成の研修に呼ばれているにもかかわらず「パワーポイントは極力使わないでほしい」と話し、「生産性を向上するためにもパワーポイントで資料作りはやめませんか?」と投げかけている。清水さんのこのアドバイスにより、幾つかの会社が実際にパワーポイントでの資料作成をやめ、生産性を上げたそうだ。
(株式会社AND CREATE 清水久三子氏)


■3.ロディアのノートと3色ペンがクリエイティブな作業を助ける
「当時は、もっとクリエイティブにやっていきたいと思うようになっていました。そのために、僕のアイデアを作る道具はなんだろうと探していたんです」
 そんな中、ふと入ったお店でオレンジが表紙のノートが目に入った。開くと、紫色の方眼罫線。「なんて素敵なんだろう」と一目惚れ。それが「ロディア」のメモパッドだった。それ以来、多武さんは、A5サイズの「ロディア」を愛用している。(中略)
 ノートの相棒であるペンは、無印良品の「組み合わせが選べる3色ボールペン」だ。無駄を排除したシンプルさが気に入り、使っているだけでテンションが上がる。選んだ色は、ピンク、パープル、そしてブルーだ。
 ベースとなる部分は冷静さを感じさせるブルーで書き、論理的なことを書く場合は知的なパープルを、そして、注意や行動を促すような内容は、前向きになれるピンクを使っている。
 この「ロディア」のノート、そして、無印良品の3色ペンが多武さんのアイデアを作る道具となった。
(総合コンサルティング社会 多武高博氏)


■4.ドラフト作成の3段階の思考法
 1段階目で、一人ブレストを行う。ミーティングのメモを見直し、気づきに注意を払いながら、思いつくことを書き出していく。
 2段階目は、粗い下書きだ。ブレストした内容を整理し、何を伝えたいのかを熟慮し、資料全体の流れを考えながら、スライドの中身がわかるよう、簡単な図を描いていく。こうすることで、完成形のパワーポイントのイメージがより明確になっていくという。
 そして3段階目は、ドラフト作成だ。パワーポイントに向かったらそのまま落とし込めるレベルまで書き上げる。
 ここまでできて、「手書き」の作業は完了だ。なお、完成形のパワーポイントのイメージが明確なときは、2段階目の粗い下書きを飛ばして、いきなり3段階目のドラフト作成に移ることもある。
(フリーランス経営コンサルタント 島田陽介氏)


■5.短時間で理解できるビュレットポイント
「コンサルタントは、短時間で情報を集め、仮説を立てた後、さらに大量の情報をその論点に沿って整理し、そこから得た洞察をクライアントやチームに随時報告をしなくてはいけません。自分が言いたいことは何なのか、また、それをどういうファクトでサポートするのかを常に問われました。そのため、ノートを書くときには、メインのメッセージを大きな項目にし、それに対して言いたいポイントを複数書く、という風にビュレットポイント(階層化された箇条書き)を使うようになりました」
 ビュレットポイントを使う際には、研修で叩き込まれたピラミッドストラクチャーが役に立った。結論となるメッセージに対し、それを支える根拠を複数提示し、さらにそれぞれの根拠に対してファクトとなる詳細なデータを複数ひも付けていく。
(ベイン・アンド・カンパニー 山崎翔氏)


【感想】

◆ご存じの方も多いと思いますが、本書の著者の太田さんは、冒頭の内容紹介にもあるように、10年ほど前に書かれた「東大ノート本」で名を馳せた方。

東大合格生のノートはかならず美しい (文春e-book)
東大合格生のノートはかならず美しい (文春e-book)

出た当時、すでに私は当ブログを運営しており、かつ、「勉強本」は当ブログにとって、大きな柱の1つでした。

ですから必然的に類書というか、さまざまな勉強本を読んでおり、その上で下した結論としては、「必要がない限り、ノートは取らない」ということ。

書きたいことやメモしたいことがれば、テキストもしくは参考書にすべきですし、もしノートを作るにしても「間違いノート」くらいなものでしょう。

そういう考えでしたから「東大合格生のノートはかならず美しい」と言われても、タイトルだけでスルーしたくなったワケでして。

ただし、私のスタンスはあくまで「資格試験の受験」が前提なので、大学受験だと違うのかもしれません(ちなみに私は大学付属校出身なので大学受験はしておらず)。

……とはいえ、知り合いの東大卒ブロガーの某氏も、「ノートが美しいということはありえない」とその頃憤慨していましたし、この本のレビューが賛否両論で、評価の平均が「3.1」というところからも、必ずしも皆が納得したのではないのでしょう。


◆一方本書は、受験とは無関係の「社会人のノート」です。

さらに「外資系コンサル」の「手書きノート」という縛り付き。

当初は、冒頭で触れたように固定レイアウト式だと思っていた(上記の『東大合格生のノート〜』は固定レイアウト)ので、読むつもりはなかったのですが、「テキスト読み上げ機能」が「有効」になっていたので、リフロー式だと判断し、購入した次第です。

そして実際に読んでみてすぐ気が付いたのが、本書はテキストメインである、ということ。

なるほどこれなら、一般の本にグラフやイラストが挿入されているのと大差ないですから、リフロー式でも違和感がありません。

結果、上記ポイントのように、10人の外資系コンサルタント(もしくは経験者)の、ノート術、特に「手書き」に対するこだわりが、詳しく明かされているわけです。


◆中でも上記ポイントの2番目の清水さんの、「パワーポイントで資料作りはやめませんか?」という言葉は、清水さんが資料作りのプロであるだけに重みがあるな、と。

他にも
「パワーポイントは機能が多すぎるので、そのことに足をすくわれるんだと思います。フォントやデザインに悩んでしまい、肝心の考えることが後回しになってしまう」
ですとか、
「例えば犧播なソリューションを提案すべきである瓩判颪い討靴泙Α2燭盡世辰討い覆い謀しいのに、パワーポイントに書いた途端、それっぽく見えるから怖いんです」
という指摘も、思い当たるフシがある方も多いのでは?

この考えに近い方としては、上記ポイントの4番目の島田さんもそうです。

パワポに向かう前に、ひたすら思考を深めて、手書きで書き上げてらっしゃるという。

ちなみに本書には、その島田さんのノートが掲載されているのですが、決してキレイなものではありません。

もちろん、その後にパワポで清書されたものは美しいので、結局は何を優先するか、なのだと思います。


◆そしてもう1つの「手書き」ならではの利点が、クリエイティビティ。

上記ポイントの1番目の澤さんは、造形作家の奥さまに「クリエイティビティなことを考えたい」と話したところ、「それなら手を動かしたらいいよ」とノートを手渡されたのだそうです。

同じく上記ポイントの3番目の多武さんも、3色ペンを駆使したり、iPadに指書きで書くことで、「クリエイティブな作業」をなさっている模様。

特にiPadに指で書かれた絵はカラフルであり、お客さんとの対面でこれだけ書けたら、スゴイ「武器」になること必至です。

逆に本書が、こうしたイラストばかりを駆使した方が登場しないのが意外だったのですが、それはやはり「外資系コンサル」という縛りゆえなのかもしれません。


ノート好きなら要チェックな1冊!

B07J9ZGQQW
外資系コンサルはなぜ、あえて「手書きノート」を使うのか?
01 日本マイクロソフト株式会社澤円
02 株式会社AND CREATE清水久三子
03 総合コンサルティング社会多武高博
04 アクセンチュア株式会社中寛之
05 総合コンサルティング会社NAE
06 フリーランス経営コンサルタント島田陽介
07 総合コンサルティング会社安永恵子(仮名)
08 ベイン・アンド・カンパニー山崎翔
09 株式会社シグマクシス清水健太郎
10 スマートニュース株式会社熊野整


【関連記事】

【ノート術】『たった1分ですっきりまとまる コクヨのシンプルノート術』コクヨ株式会社(2017年10月30日)

【絵心!】『ラクガキノート術』タムラカイ(2015年04月17日)

【ノート思考】『マッキンゼーのエリートはノートに何を書いているのか』大嶋祥誉(2015年02月28日)

【ノート術】『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』高橋政史(2014年05月22日)

【MOLESKINE】『モレスキン 「伝説のノート」活用術』堀 正岳,中牟田 洋子(2010年09月09日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

毎月5000円で自動的にお金が増える方法
毎月5000円で自動的にお金が増える方法

ちょっとタイトルが盛り気味ですが、中身は比較的真っ当な模様。

送料を加算した中古よりも、Kindle版が700円弱、お買い得となります。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「ビジネススキル」へ

この記事のカテゴリー:「文房具その他ツール」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
Posted by smoothfoxxx at 08:00
ビジネススキルこのエントリーを含むはてなブックマークYahoo!ブックマークに登録

スポンサーリンク