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2018年12月07日

【スゴ本?】『NEW POWER これからの世界の「新しい力」を手に入れろ』ジェレミー・ハイマンズ,ヘンリー・ティムズ


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NEW POWER これからの世界の「新しい力」を手に入れろ


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中で、個人的に読んでみたかった1冊。

丁度一昨日、土井英司さんがメルマガで「今年最高の一冊」と激プッシュしてた、いわくつきの作品です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書の著者は、ハーバード大、マッキンゼー、オックスフォード大などを経て、現在は、ニューヨークから世界中に21世紀型ムーブメントを展開しているハイマンズと、約100か国を巻き込み、1億ドル以上の資金収集に成功したムーブメントの仕掛け人であり、スタンフォード大でも活躍するティムズ。
二人がいまの世界の変化を読み解くために編み出した画期的な枠組みが「ニューパワー」と「オールドパワー」だ。

なお、ダイヤモンド社さんの作品だけに、Kindle版は「10%OFF」でお求めいただけます!







【ポイント】

■1.ニューパワー・マトリックスとは?
 ニューパワー・モデルの企業や組織でも、本章で見てきたようなニューパワー的な「価値観」を必ずしも大切にしているとは限らない。生き残り戦略や成功戦略の違いによって、ニューパワーとオールドパワーの「モデル」と「価値観」の組み合わせはさまざまだ。(中略)
 横軸は、組織の価値観がニューパワーかオールドパワーかを示している。
 縦軸は、組織のビジネスモデルが、人びとの「参加」や「対等な関係」を促進する仕組みを持つニューパワー・モデルか、人びとに「規則の順守」や「消費」を求めるだけのオールドパワー・モデルかを示している。
クラウド:モデルも価値観もニューパワー
チアリーダー:価値観だけがニューパワー
キャッスル:モデルも価値観もオールドパワー
懐柔者:モデルだけがニューパワー
(詳細は本書を)


■2.「拡散」されるアイデアの3つの条件
Actionable (「行動」をうながす)
そのアイデアは行動をうながす。ただ憧れたり記憶したり、消費したりする以上の行動を起こすきっかけを人に与える。その「行動」はシェアにはじまり、さらにさまざまな形に発展していくことも多い。
Connected (「つながり」を生む)
そのアイデアは、大切な人たちや価値観を共有する人たちの仲間同士のつながりを促進する。アイデアの共有によって、周りの人を身近に感じ、自分は志を同じくする仲間の一員だと感じることができる。そこから、アイデアをさらに拡散させるネットワーク効果が生まれる。
Extensible(「拡張性」がある)
そのアイデアは、各参加者によって容易にカスタマイズやリミックスやシェアができる。共通のべースから、各コミュニティがアイデアをアレンジし、発展させられる構造になっている。


■3.「群衆」を生む5つのステップ
 地元の教育委員に選ばれたい、オンライン・コミュニティを立ち上げたい、新規ビジネスを流行らせたいなど、どんな人にとっても、いまの世界で勢いのあるムーブメントを立ち上げ、成長を持続させるために重要な5つのステップを紹介しよう。
STEP1:「コネクテッド・コネクター」を見つける
STEP2:「ニューパワー・ブランド」をつくる
STEP3:「参加の障壁」を下げる
STEP4:「参加のステップ」を上らせる
57EP5:「3つの嵐」を利用する
(詳細は本書を)


■4.ニューパワーを使うときに検討すべき「4つの問い」
●戦略
より良い結果を出すために、群衆を巻き込む必要があるか? 
群衆はあなたを必要としているか?
●正当性
巻き込もうとしている群衆があなたを無視したり「クラウド・ジャック」したりするおそれがないほど、あなたに正当性はあるか?
●コントロール
一定の範囲内で、群衆に権利を委譲するつもりはあるか?
予想外あるいは次善の結果となっても、受け入れられるか?
●コミットメント
群衆によるエンゲージメント(関与)を維持し、長期にわたって群衆の取り組みを促進する覚悟や能力があるか?


■5.トランプ大統領誕生の秘訣
 トランプが成功した秘訣は、ソーシャルメディアや主要メディアの注目を集める並外れた能力だけではない。彼のメッセージはネットワークの膨大な数の人たちを通じて、どんどん拡散され、自分なりに解釈されて変形していった(典型的な「ACE原則」の展開だ)。
 これに一役買ったのは、おもに近年、ティーパーティーや、銃所持の権利を主張する運動や、初期のオルタナ右翼などによって活性化したグループだ。トランプはそこに渦巻いていたエネルギーを利用し、最高潮まで持っていき、選挙運動を自らのパワーの「強化装置」へと変貌させた。
 選挙期間全体で、トランプは対立候補のヒラリー・クリントンよりもソーシャルメディアの活用度が断然高く、支持者が作成した関連コンテンツの量もはるかに多かった。全米の世論調査では、トランプの好感度はクリントンより10ポイント低かったにもかかわらず、支持の熱心さは、トランプ支持者のほうが10ポイント高かった。4Cインサイツ社の分析によれば、選挙前の重要な5週間におけるソーシャルメディアでの好感度でも、トランプがクリントンに10ポイント差をつけていた。


【感想】

◆なかなか内容的にも濃厚な1冊でした。

さすが土井さんが「これは『買い』ですね」とメルマガのタイトルの冒頭に付け、文中でも
今年最高の一冊は、『サブスクリプション』だと思っていましたが、土壇場に来て、それを上回る本が登場してきましたね。
と言われただけのことはあります。

実際、各界著名人の賞賛の声も多く、アマゾンにもリチャード・ブランソン、アダム・グラント、さらにはリンクトイン共同創業者のリード・ホフマンやプリンストン大学教授のアン=マリー・スローターといった面々のコメントが載せられているという。

また、ページ数的にも440ページと、結構なボリュームであり、読み応えも満点。

なお、上記ポイントではボリュームの関係で、最後のトランプ大統領以外、具体例が挙げられていませんが、本書自体は有名無名問わず、様々なケースが登場します。

ご存じフェイスブックやUber、Appleといった企業等はもちろんのこと、私たちがあまり知らない海外のグループやリーダーなどなど。


◆そしてその一部が掲載されているのが、上記画像の「ニューパワー・マトリックス」です。

ちなみに、この画像自体は本書に収録されているものなのですが、アマゾンのページにも掲載されているので転載可能と判断して、ご紹介してみました。

ここでのキモは、単に「ニューパワー」と「オールドパワー」の二元対立ではなく、2軸の4象限であるということ。

上記ポイントの1番目に、簡単に内容の解説がありますが、価値観もモデルも旧体制な「キャッスル」(代表的なのが国税庁)と、その真逆の「クラウド」(Airbnb等)だけでなく、価値観とモデルが「オールドパワー」と「ニューパワー」とで互い違いになっている「懐柔者」と「チアリーダー」なる象限もあるワケです。

興味深いのが、Airbnb‎が「クラウド」なのに、なぜUberが「懐柔者」(モデルは「ニュー」だが価値観は「オールド」)なのか?

また、価値観もモデルも「ニューパワー」に近いものの、Appleはどちらも「オールドパワー」な「キャッスル」に属している点も見逃せません。

……確かにAppleは、製品はさておき、やってること自体は「上意下達」ですし、ユーザーの意見がガンガン反映されるワケでもないですもんね。


◆同じく、マトリックスをご紹介したかったものの、アマゾンにページがないため泣く泣く割愛したのが、「ニューパワー・マトリックス」のリーダー版です(軸の切り方は上記と同じ)。

「オールド」×「オールド」の最高峰であり、キャッスルの隅に位置するのが金正恩氏というのは、なるほど納得。

またオバマ前大統領は、候補時代は真逆の「クラウド・リーダー」にいたものの、当選後は「オールドパワー・モデル」に組み込まれた「チアリーダー」になってしまった過程も、本書では明らかにされています。

確かに候補時代は、支援者たちと「手を取り合って」活動していましたけど、アメリカ大統領となるとそういうワケにもいかないのはしょうがないのでしょうね。

しかし同じアメリカ大統領でも、トランプ大統領は、「俺が俺が」の「オールドパワーの価値観」でありながら、ニューパワー(主にTwitter)を駆使する「懐柔者」に該当します。

本書では結構なページをトランプ大統領に割いているのですが、読めば読むほど、大統領選の勝利の理由や、オバマ氏と違って、未だ勢力を保ち続けているのも腑に落ちる次第……。


◆では、こうした「ニューパワー」を使いこなすにはどうしたらいいのか?

まず押さえておきたいのが、上記ポイントの2番目にある「『拡散』されるアイデアの3つの条件」。

これはチップ&ダンのハース兄弟が『アイデアのちから』で提唱した「SUCCESs」の法則にさらに付け加えたもの、という位置づけになります。

アイデアのちから
アイデアのちから

参考記事:【オススメ】「アイデアのちから」が予想以上に面白かった件(2008年11月25日)

……Kindle版は、今なら「50%OFF」とお買い得ですねw

さらには、支援者を増やすためにも、上記ポイントの3番目の「『群衆』を生む5つのステップ」を踏まなければなりません。

実はこの部分、本書だと具体例も挙げられていて結構なボリュームがあるので、できればそちらでご確認頂ければ、と。

他にも押さえておきたい箇所は多かったのですが、いかんせんスペースの関係で大部分は割愛せざるをえないのですが。


◆いずれにせよ本書は、土井さんがメルマガで断言されていたように、「経営者、宣伝広報、マーケターのバイブルとして、広く読まれるべき」であることは間違いなさそうな。

また、ネットでファンを増やしたい方にとっても、参考になる点が多々あると思います。

……さすがにトランプ大統領みたいに派手に炎上しまくるのは勘弁して欲しいですがw

なお、土井さんがメルマガで「高輪ゲートウェイ」について触れてらっしゃるのですが、多分、本書のある部分を読まれた方は「同じやん!」と思われること必至!?

私は土井さんのメルマガを読む前に、その部分を引用するつもりでいましたが、真似たと思われたくないので、スルーしました(小並感)。

とはいえ土井さん並みに、本書を推している点は変わりありませんのでご安心を。


「ニューパワー」を使いこなすために読むべし!

4478067600
NEW POWER これからの世界の「新しい力」を手に入れろ
第1章 ニューパワーの世界へようこそ――これからの時代を生き抜く力を手に入れる
第2章 オールドパワーvsニューパワー――いったい、なにがどう変わったのか?
第3章 「ミーム」を投下せよ――自分の「影響力」を爆発させる
第4章 「群衆」をつくれ――「史上最強の味方」の行動原則
第5章 ニューパワー・コミュニティという武器――群衆から「驚異的な献身」を引き出す
第6章 影響範囲を「拡大」する――いかにして、もっと広く浸透させるか?
第7章 がっちりつかんで離さない――人を引き込むまっとうでクレイジーな方法
第8章 オールドパワーから「ジャンプ」する――新たなパワーをつかむ最速戦略
第9章 新しい「リーダー」になる――ニューパワーで人を動かす
第10章 パワーを「ブレンド」する――この組み合わせが劇的な効果をもたらす
第11章 「未来」の波に乗る――ニューパワーの「最高傑作」をつくる


【関連記事】

【オススメ】「アイデアのちから」が予想以上に面白かった件(2008年11月25日)

【ソーシャル活用】『ザ・サンキュー・マーケティング』ゲイリー・ヴェイナチャック(著),金森重樹(監訳)(2012年02月02日)

【メディア】『MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体』田端信太郎(2012年11月19日)

【ツイッターの真実】『ツイッターで学んだいちばん大切なこと――共同創業者の「つぶやき」』ビズ・ストーン(2014年10月08日)

【フェイスブックの真実】「facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男」ベン・メズリック(2010年05月03日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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