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2018年10月21日

【お金】『銀行・保険会社では教えてくれない 一生役立つお金の知識』塚原 哲


銀行・保険会社では教えてくれない 一生役立つお金の知識
銀行・保険会社では教えてくれない 一生役立つお金の知識


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「Kindle6周年記念キャンペーン」日経BP社さん分の記事の中でも人気だったお金本。

著者の塚原さんは、ファイナンシャルプランナーとして、大手企業の従業員を対象とした講演をなさってきた方です。

アマゾンの内容紹介から。
保険、年金、ローン…「ムダなお金」払っていませんか?“お金の構造”を知れば、一気に1000万節約も!40代から考える定年後の人生設計。

なお、中古がまだあまり値下がりしていませんから、セール期間内であれば、このKindle版が600円以上お買い得となります!





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【ポイント】

■1.お金を貯められる人が即答できる3つの質問
 私は主に主要企業の従業員向けに、お金をテーマにした講演活動をしています。折に触れて会社員のお金に対する意識を調べてきましたが、その結果を眺めると「お金を貯められる人は3つの質問に即答できる人が多い」というはっきりした傾向が見て取れます。3つの質問は次の通りです。
質問 現在の資産総額は?
質問 引き落とし日・引き落とし額は?
質問 月の収支の差額は?
(詳細は本書を)


■2.年収の高い人ほど生活水準を引き下げる訓練をする
 50歳を過ぎ、ねんきん定期便などで将来、受け取れる年金の見込み額が分かったら、現在と比べて、月当たり収入がいくら減るのか、一度、試算してみてください。もし、大幅に減ることが分かったら、定年の5年前ぐらいから、少しずつ生活費を引き下げる訓練を始めましょう。
 退職後の月収を想定し、1年目は2月、8月のような比較的、支出の少ない月を選んで、その月だけ生活費の引き下げに挑戦してみます。
 定年を迎える頃には、生活水準に関する意識と金銭感覚はすっかり変わっているはずです。いわば、生活のダウンサイジングです。毎月、いくらで暮らす必要があるのか、具体的な金額を早めに理解して、家族を含めて皆で課題を共有することが大切です。


■3.介護が始まった時まず駆け込む「地域包括支援センター」
 介護に関する困りごとがある時、まず、どこに相談したらよいかご存じでしょうか。ここ10年ほどの間に介護を経験した方ならよくご存じでしょう。「地域包括支援センター」です。
 とても頼りになる公的な相談窓口ですが、介護と無縁の暮らしをしている方にはほとんど知られていません。
 介護は突然、始まります。予兆があっても介護経験がなければ、それが始まりのサインであることも分かりません。明らかに介護が必要な状態だと分かっても、知識や経験がなければ何から始めればいいのかも分からないでしょう。
 介護に直面した時、介護の全てのスタート地点となる地域包括支援センターのことが頭にあれば、いざという時、慌てずに適切な行動を取ることができます。


■4.終身医療保険はBPRで比べる
 例えば、入院時の保険給付が日額5000円の全労済では、180日の限度日数まで入院すると90万円受け取れます。
 一方、55歳男性の平均余命は334カ月です。全労済の掛け金である月額4700円を平均余命まで払い続けるとしたら、掛け金の総額は156万9800円となります。
 ここでBPRを計算してみましょう。掛け金総額(P)を分母に、給付総額(B)を分子に置けばBPRは57.3%。つまり掛け金総額に対して約6割の給付を受けられるという計算になります。
 BPRの本質的な意味は、「長患いをした時に受け取れる給付金で、一生で支払う保険料の何%を取り戻せるか」ということなので、値は大きければ大きいほど望ましいということになります。
 同じように計算すると、ソニー生命保険のBPRは36.5%、マネー誌の医療保険ランキングでもたびたび上位にくるオリックス生命保険に至っては、27.8%と全労済のおよそ半分しかありません。


■5.住宅ローンの繰上返済ができる人、できない人の違い
(1)繰上返済ができる人
 住宅ローンを組んだ時、「繰上返済」のことをよく知らずに過大な借り入れをしなかった人。返済の途中で繰上返済の存在を知り、「そんな方法で利息が大きく浮くなら!」と実行に移すケースが一般的です。
(2)繰上返済が難しい人
 住宅ローンを組んだ時、「繰上返済」について多少は知っていたものの、売り手側に「余裕資金ができた時に繰上返済をすれば大丈夫ですよ」と、借入額を増やす口実に使われたような人。特に子供の進学を控えているような世帯は、「今返せないお金は、将来、なおさら返せない」というパターンに陥りがちです。住宅ローンを組んだ時から、ありもしない将来の余裕資金を当てにすると、相当な努力をしなければ、当初の返済計画は達成できません。それが現実です。


【感想】

◆本書は下記目次にあるように、全部で7つの章から構成されています。

このうち、第2章の「配偶者が働き過ぎると本当に損なのか」に関しては、今年の年末調整から改正される配偶者控除について言及されているのですが、これはそもそも誰が説明しても複雑というか、表を出さないと分かりにくいので割愛。

同じく医療費控除も、基本的には多額の医療費を払う方は、50代未満ではほとんどいないと思います。

また、第3章の「誰も教えてくれない退職金の仕組み」についても、その会社の退職金制度次第の部分が大きいので、優先順位的には下かな、と。

もちろん、お勤めの会社が「ポイント制退職金」制度を導入されているのであれば、この章は読んでおいても良いとは思います。

用語解説コラム(ポイント制退職金):三菱UFJ信託銀行


◆逆にこの2つの章以外については、ご紹介しておきたいことばかり。

まず上記ポイントの1番目は、第1章の「会社員がお金を貯めるということ」なのですが、指摘されてドッキリですよ。

さすがに資産総額はだいたいなら分かりますが、引き落とし日やその金額は、通帳を確認しないとちょっと……。

そこで本書が推奨しているのが、月末や給料日等の毎月同じ日における「資産残高推移表」を作成すること。

本書では具体例が表になっているのですが、各銀行や証券会社ごとに、月々の残高を1つの表にまとめるものです。

それほど手間もかからない上に、家計改善に効果があるそうなので、ぜひお試しを。


◆さて、前述の2つの章を飛ばした第4章の「正しい老後資金の作り方」では、年金について解説。

公的年金についてはある意味強制なのでさておき、個人でできるものが「個人年金保険」です。

本書では利回り的に「個人年金保険」をあまり推してはいないのですが、それでも職場の「団体年金保険」なら検討の価値アリとのこと。

それよりも上記ポイントの2番目にあるように、現役時代の年収と退職後の年金との差額が大きい方が問題であり、特に年収900万円の人だと、公的年金との差額は月額50万円を超えるそうです。

……そもそも年収900万円というのも今どき難しいとは思いますが、それ以下であってもこの点については意識しておきたいもの。

また、いわゆる「お金本」であるにもかかわらず、私は本書の第5章で、はじめて「地域包括支援センター」なるものを知りました。

そして同じく第5章で学んだのが、要介護認定・要支援認定の手順です。

なるほど、あらかじめ「かかりつけの病院・医師」を準備しておかないと、後で大変なことになりそうな。


◆一方、第6章の「保険の構造を学ぶと見方が変わる」では、保険の選び方等について指南。

ただ、この辺りは「お金本」では定番ネタなので、既知のお話もあるかもしれません。

とはいえ上記ポイントの4番目にある「終身医療保険はBPRで比べる」というTIPSは、私にとっては初耳でした。

さらに本書では、第7章の「住宅ローンの借り方・返し方」にて、マイホームを持った際の住宅ローンについて、しっかり解説しています。

著者の塚原さんいわく、多くの主要企業の従業員世帯でも、教育費と住宅購入費は二者択一になるのがごく標準的とのこと(詳細は本書を)。

そして、この章に限らず何度も指摘されているのですが、住宅ローンという負債を抱えながら資産運用するくらいなら、住宅ローンを減らす方がよほど利回りの良い商品になるようです。

かといって上記ポイントの5番目にあるように、はじめから繰上返済を見込んでいる方が、かえってできなくなるらしく……。


◆なお、忘れてはならないのが、私たち消費者と、銀行・保険会社とでは利益相反関係であるということ。

上記の住宅ローンにしたって、私たちは少しでも早く返した方が得ですし、銀行にしてみたら、少しでも長く借りていてもらった方が得になりますから、繰上返済には積極的にはなりません。

それはまた生命保険でも同じであって、会社としては商品設計を複雑にして目論見を分かりにくくしたり、月々の負担を低めにしつつ、払い込み期間を長くしたりしています。

営利企業である以上、ある意味当然なのですが、それこそ本書のタイトルにもあるように「銀行・保険会社では教えてくれない」以上、本書のような作品を読んで、知識武装しておきたいところ。


金融機関に言いくるめられないために読むべし!

銀行・保険会社では教えてくれない 一生役立つお金の知識
銀行・保険会社では教えてくれない 一生役立つお金の知識
1 章 会社員がお金を貯めるということ 【お金の構造】
2 章 配偶者が働き過ぎると本当に損なのか 【税金編】
3 章 誰も教えてくれない退職金の仕組み 【退職金編】
4 章 正しい老後資金の作り方 【年金編】
5 章 元気な老親の介護に備える方法 【介護編】
6 章 保険の構造を学ぶと見方が変わる 【保険編】
7 章 住宅ローンの借り方・返し方 【住宅ローン編】


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【編集後記】

◆先日の「こっそり買いたい本セール」で人気のあったのはこの辺でした(順不同)。

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「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい 9割の医者が知らないストレス社会の新病 (SB新書)

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誰とでも会話が弾み好印象を与える聞く技術 相手の話を自然と引き出す「聞き上手」になる (サイエンス・アイ新書)

宜しければご参考まで!


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Posted by smoothfoxxx at 10:00
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