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2018年06月15日

【科学的!?】『スタンフォード式 疲れない体』山田知生


スタンフォード式 疲れない体
スタンフォード式 疲れない体


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中でも、予想外に人気だった1冊。

著者の山田知生先生は、「スタンフォードスポーツ医局に最長在籍する、回復の神髄を知るリカバリーの超プロ」ということで、確かに類書とはひと味違った疲労対処法が満載でした!

アマゾンの内容紹介から。
体をほぐすのでもなく、筋肉を鍛えるのでもなく、体内の圧力を高める。人体のメカニズムにそった、絶対的リカバリーをもたらすコンディショニング・アプローチ。スポーツ医学の回復知見を全集約。今ある疲れは解消し、明日の疲労は予防する―知られざるスタンフォードの回復理論を完全網羅・初公開!

ちょうど単行本が在庫切れになってしまったので、ここはKindle版一択で!





Leuders_Masifilio / Towne Post Network


【ポイント】

■1.お腹を「へこませず」に息を吐く「IAP呼吸法」
 人間のお腹の中には「腹腔」と呼ばれる、胃や肝臓などの内臓を収める空間があり、この腹腔内の圧力が「IAP」です。「IAPが高い(上昇する)」という場合は、肺に空気がたくさん入って腹腔の上にある横隔膜が下がり、それに押される形で腹腔が圧縮され、腹腔内の圧力が高まって外向きに力がかかっている状態を指します。
 IAP呼吸法とは、息を吸うときも吐くときも、お腹の中の圧力を高めてお腹周りを固くする呼吸法で、お腹周りを固くしたまま息を吐ききるのが特徴です。
 私はわかりやすく、「腹圧呼吸」とも呼んでいます。(中略)
 腹式呼吸の場合、「息を吐くと同時にお腹をへこませる(IAPを弱める)」のですが、腹圧呼吸では反対にお腹をへこませずに、息を吐くときも圧をお腹の外にかけるように意識して(=高IAPを維持)、お腹周りを「固く」します。
 腹腔の圧力が高まることで体の軸、すなわち体幹と脊柱という「体の中心」が支えられて安定し、無理のない姿勢を保つことができるのです。


■2.デスクワーク疲れを取る「3レッグスメソッド」
(1)フィストプレス
椅子に座ったまま足を少し開き、ひざの間に両手の握りこぶし(fist)を横並びに入れる。女性なら、こぶし1つでもOK。
ひざをぎゅっと内側に押し付け、こぶしを潰すように15秒プレスする。
(2)ニー・プレス
椅子に座ったまま両ひざを開き、ひざの外側に手を置く。
ひざ(knee)はより開くように外側に向かって15秒、力を入れる。
手は、開こうとするひざを押し返すように内側に向かって15秒、力を入れる。
(3)レッグ・タップ
両足のつま先を床につけたまま、かかとを15秒、ゆっくり上げたり下げたりする。
そして今度は、両足のかかとをつけたまま、つま先を15秒、ゆっくり上げたり下げたりする。


■3.「シャワー×半身浴」で疲労回復
 まず、バスタブに、37〜38℃のお湯を溜めておきます。
 全身浴、半身浴、どちらでも効果は得られるようですが、エビデンスを見る限り、「心臓への負担」を考慮して「半身浴」をすすめる意見がやや多いようです。(中略)
 交互浴を実践する前に、350ミリリットルのペットボトルに水を入れ、その半量(コップ1杯分くらい)の水を飲みましょう。交互浴は、意外と水分を消費します。脱水症状を防ぐため、あらかじめ水を摂取してください。
 水を飲んだら、いよいよお風呂です。
 まず、冷水シャワーを1分ほど浴びてから、「バスタブに 30秒、冷水シャワー30秒」の1分間1セットの交互浴を約10回くり返し、最後に冷水シャワーを1分ほど浴びて終了します。
 終了後、ペットボトルに残った水を飲み干して水分補給したら完了です。


■4.疲労回復には「トリ胸肉」
 アスリートのみならず、「疲労回復」という観点で私が一番おすすめしたいのはチキン、とくに「トリ胸肉」です。トリ胸肉に含まれている「イミダペプチド」というアミノ酸は、細胞が傷つく現象「酸化」を防ぐ作用が高く、活性酸素を取り除き、脳の疲れを取る効果が報告されているためです。
 イミダペプチドは、疲労回復物質として近年とくに注目を集めている物質。 「鳥の羽の付け根(胸肉付近)にイミダペプチドが含まれているから、渡り鳥は長時間疲れずに飛びつづけられる」といわれています。
 もっとも、イミダペプチドは鳥だけにあるわけではなく、動物の体のうち、「よく使って疲れやすい部位」に含まれています。
 たとえば、マグロは「止まったら死んでしまう」といわれる回遊魚。泳ぎつづける間ずっと動かしている尾びれの付け根付近にイミダペプチドがあります。眠っている間さえ働いている人間の脳にも、イミダペプチドが豊富です。


■5.疲れない座り方
 座るときのポイントは、基本姿勢同様、耳と肩の位置が一直線になっていること。座っているときも、そのラインを意識しましょう。
 さらに、肩甲骨を寄せるように意識し、顎をまっすぐ引きましょう。肩こりの予防になります。
 肩甲骨を寄せようとすると、「肩甲骨周りの下部僧帽筋」が働きだします。すると、「肩周りにある上部僧帽筋」は逆にリラックスすることに。
 私たちがとくに意識せずデスクワークに励んでいるとき、つねに肩周りの上部僧帽筋は働いていて、反対に肩甲骨周りの下部僧帽筋は伸びた状態になっています。
 そのため肩甲骨はゆるんで猫背になり、肩周りの筋肉は盛り上がって「肩がこって」しまうのです。肩甲骨を寄せることで逆の動きをすれば、肩こりは防げます。
 さらに上部僧帽筋がリラックスすれば、首がまっすぐ伸びて正しい位置に頭と首が整いだします。


【感想】

◆そもそも当ブログの読者さんにとって、「スタンフォード大学」と言ったら、「エリート」「起業家」といったイメージが強いのではないでしょうか?

ところが、実はこのスタンフォード、スポーツのメッカでもあり、たとえば2016年のリオ五輪でアメリカが獲得したメダルのうち、22%(27/121)をスタンフォードの学生が占めたのだそう。

また、アメリカの大学スポーツにはNCAAという組織があって、野球や水泳、アメフト等の主要24競技の成績を総合的に評価してランク付けをしているのですが、スタンフォードは1994年から昨年までの23年間、連続して1位を獲得しているとのこと。

本書の著者である山田知生先生は、そんなスタンフォードの医局で、23名のスタッフを統括するアソシエイトディレクターであり、選手の怪我はもちろん、リハビリや予防をも診てらっしゃいます。

要は、本書で触れられているTIPSは、ある意味全米最高峰のものであり、「科学的な理論とデータに基づき、効果があると実証されたもの」ばかりである、ということ。

なるほど、類書と少々違っているのも、至極当然なのかもしれません。


◆さて、まず本書の第0章では、「疲労発生のメカニズム」を掘り下げており、ハイライトも引きまくったものの、ボリュームの関係で割愛。

なお「『疲れた体』判定が下る4条件」の1つに、「『脈』がいつもと違う」というのがあって、これは私が子どもの頃から意識していたことであり、深く納得しました(残りの3つは本書を)。

また、ここで登場した「疲労予防に効果のある『IAP呼吸法』」に関して丸々解説しているのが、次の第1章「世界最新の疲労予防『IAP』メソッド」。

この「IAP呼吸法」とは、上記ポイントの1番目にあるように「お腹を『へこませず』に息を吐く」呼吸法なのですが、いわゆる「腹式呼吸」とは真逆になります(腹式呼吸はお腹を「へこます」)。

ただし、単にへこまさなければいいわけではなく、本書ではそのやり方について、イラストによって分かりやすく解説されていますので、詳しくはそちらでご確認を。

コツとしては椅子に座って呼吸する際に、「足の付け根に指先を軽く差し込む」のがキモなのではないか、と。


◆さらに「イラスト」で言うなら、続く第2章の「疲れを持ち越さない 究極のリカバリー法」でも、豊富な図解でリカバリー法が解説されています。

上記ポイントの2番目の「3レッグスメソッド」もその1つであり、本書ではしっかり図解されていますから、ご安心を。

他にも「重心ジャンピング」「ヒールアップ・ランニング」「ハムストリング・リセット」等々、色々あるのですが、とにかくテキストだけで説明するのには限界があるので、バッサリ割愛しております。

個人的にすぐ試したいのが「肩甲骨ムービング」という肩こりに即効くメソッドで、今こうして記事を書きながらも試しているというw

また、上記ポイントの3番目の「シャワー×半身浴」は、スタンフォードではバスタブが2つあって「交互浴」ができるところ、一般家庭用にアレンジしたものなので、これもぜひお試しいただきたいところです。

上記の「IAP呼吸法」に、こうしたリカバリーメソッドを組み合わせれば、効果がさらに期待できそうなヨカン。


◆なお、本書の第3章では「抗疲労体質になる 一流の食事術」と題して、食事術が指南されているのですが、こちらは結構類書と近い感じ。

糖質控えめだったり、栄養価が高いものを摂るというのは、健康の観点から考えても、さすがに共通の認識のようです。

ちなみに上記ポイントの4番目にある、「トリ胸肉」の「イミダペプチド」の効果については、この本でも触れられていましたっけ。

隠れ疲労 休んでも取れないグッタリ感の正体 (朝日新書)
隠れ疲労 休んでも取れないグッタリ感の正体 (朝日新書)

参考記事:【疲労回復?】『隠れ疲労 休んでも取れないグッタリ感の正体』梶本修身(2017年11月23日)

また、特に触れておりませんが、やはり間食にはナッツやフルーツが良い模様。


◆一方、最後の第4章では、特にデスクワーカーのためのメソッドが紹介されていました。

立っていようが、座っていようが、
A:「鼻の先端」と「肩甲骨が一番膨らんだ部分」を結んだライン
B:「首と肩の付け根」と「乳首の上あたり」を結んだライン
を結んだラインが、綺麗な「Xのライン」になっていると疲れない良い姿勢なのだそう……ってこれこそ本書のイラストで確認してもらわないと分かりにくいのですが。

そこでこれを簡単に言っているのが、上記ポイントの5番目にある「耳と肩の位置が一直線になっていること」という表現です。

……今この部分を書きながら、思わず姿勢を正しているのは内緒でw

なお、この正しい姿勢から「ほど遠い状態」というのが、「スマホを見る姿勢」だそうなので、スマホを長時間ご覧になる方は、ぜひ注意してください。


◆以上、簡単に本書を紹介してきましたが、やはり食事以外の部分については、イラストがないとその魅力は伝わりにくいと思います。

Kindleのサンプルでは、さすがにそこまでは含まれていないので、気になる方はぜひ本書をお求めになってご確認いただければ、と。

ただ、私自身というか当ブログでも「腹式呼吸」を推奨してきたので、本書の「IAP呼吸法」というのは、実際にある程度の期間試してみないことには何とも言えず。

と言いつつ、今もお腹に力をいれているのですが、これ、むしろ腹筋が鍛えられるような気がしますし、腹筋が付いて疲れにくい、という可能性も否定できないのですがw


疲労に関する全米最新の知見がここに!

スタンフォード式 疲れない体
スタンフォード式 疲れない体
プロローグ 全米最強のスポーツ医局が明かす「疲れない体」の作り方
0章 スタンフォードで突き止めた「疲労発生」のメカニズム
1章 世界最新の疲労予防「IAP」メソッド
2章 疲れを持ち越さない 究極のリカバリー法
3章 抗疲労体質になる 一流の食事術
4章 スタンフォード式 ハードワーク・メソッド
エピローグ "再起動"を完遂して「最強の自分」になる


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【疲労回復?】『隠れ疲労 休んでも取れないグッタリ感の正体』梶本修身(2017年11月23日)

【疲労解消】『寝てもとれない疲れをとる本』中根 一(2017年10月05日)

【休息法】『ハーバード×MBA×医師 働く人のための 最強の休息法』猪俣武範(2017年08月29日)

【疲労回復?】『仕事力を上げる「脱疲労」「脱ストレス」の技術』中野ジェームズ修一(2016年09月23日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

「数字」が読めると本当に儲かるんですか?
「数字」が読めると本当に儲かるんですか?

送料を加算した中古よりは、500円超お得な1冊。

会計が苦手な方なら、要チェックです!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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