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2018年06月12日

【コミュニケーション】『話し下手のための雑談力』沢渡あまね


話し下手のための雑談力 (幻冬舎単行本)
話し下手のための雑談力 (幻冬舎単行本)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日の「幻冬舎キャンペーン」からのコミュニケーション本。

類書で言うところの「雑談」とは違って、もっと広範囲の意味でのコミュニケーションを論じた作品でした。

アマゾンの内容紹介から。
雑談は仕掛け8割、スキル2割。オフィスコミュニケーション改善士による、管理職・リーダーこそ知っておきたい強いチームを作る雑談術。スキルが低くても雑談が生まれるような職場の仕掛けづくり、仕組みづくりのポイントを伝授。

中古が1000円しますから、送料を考えるとKindle版が700円弱お得となります!





Lunch Time Talk: Mericia Palma Elmore / University of Hawaii - West Oahu


【ポイント】

■1.職場の雑談の効果5つ
(1)心理的安全性が担保される
(2)ホンネが言いやすくなる
(3)生産性が上がる
(4)問題解決のスピードが上がる
(5)ハラスメントを予防できる

(詳細は本書を)


■2.たまたまと必然、どちらも雑談には大切
 雑談が生まれやすい職場は、環境に工夫を凝らしています。逆の見方をすれば、環境さえ整っていれば個人のスキルやメンタリティに依存しなくても雑談が発生しやすいと言えます。
 職場の環境づくりのポイントは2つ。「偶然の出会い」と「必然の出会い」の創出です。(中略)
「偶然の出会い」を創出する取り組み
 オフィスレイアウトの変更(フリーアドレス化など)、リフレッシュコーナーの設置、社内SNSなど
「必然の出会い」を創出する取り組み
 社内勉強会の実施、朝礼での持ち回りスピーチ、ランチ会、飲み会、社員旅行、社内運動会など


■3.相手の話には「リピート」+「感情ワード」で返す
 相手の話を聞くとき、相手が使った言葉やセンテンスを一部リピートして、そこに感情を示す言葉を一言添えてみてください。
 たとえば、あなたが部下からこう話しかけられたとします。
部下「いやー、参っちゃいましたよ。朝から渋滞に巻き込まれちゃいまして……」
 このとき、
「(無言)」
「ふーん……」(中略)
 こんな感じで流してしまったら、相手はなんだか気まずいですよね。
 こう返してみてはいかがでしょう?
「渋滞か! そりゃ、大変だったね」
 部下が使った言葉をリピートして、さらに「大変だった」という相手(もしくは自分)の感情を示す言葉を添える。
 これだけでも、その後の会話が続きやすくなります。 「リピート」+「感情ワード」 ぜひ、試してみてください。


■4.社内SNSやSlackを導入する
 社内SNSやチャット、Slackなどのデジタルコミュニケーションツールも積極的に取り入れましょう。
 私もNTTデータでIT運用チームのマネージャーをしていたとき、チャットを大いに活用していました。普段なかなか自分から話してくれないけれど、チャットでは雑談したり、困り事を気軽に相談してくれたり、意見や提案をしてくれるメンバーもいました。
私「最近残業続きだったし、たまには早く帰りなよ。あとは大丈夫だからさ」
メンバー「そうですね。実は気になっていた映画があって、観たいなって思っていたんです」(中略)
 皆の前ではなかなか(わざわざ)しにくいカジュアルな話も、1対1のチャットだと言いやすくなる場合もあります。


■5.机にクッキーを置いておく
 いつものあなたの机の上。クッキーを缶ごと置いてみてはいかがでしょう? 蓋には次の文を書いた付箋を貼ります。
「おなかが減った人、ご自由につまんでください」
 それだけで、やがて人が一人、また一人と集まるようになります。
 私は転職した当初、あるいは新しい職場に異動した当初はいつもこれをやっていました。周りの人たちを早く知りたいし、自分のことも知ってもらいたいからです。
 冬にお勧めなのが、イケアで売られているジンジャークッキー。大きくて量がありますし、缶もクリスマスカラーで季節感があって楽しい雰囲気。置いておくだけで、机の上が明るくなります。


【感想】

◆冒頭でも触れたように、今までご紹介してきた「雑談本」とは、かなり毛色が違う作品でした。

そもそも内容紹介にある「雑談は仕掛け8割」というフレーズを最初に見た際、「雑談になんの仕掛けが必要なの?」と疑問に思ったのですが、本書を読んで、なるほど納得。

類書が「自分自身の雑談スキルを高める」TIPSが中心だったのに対して、本書は「雑談が生まれる職場をつくる」ことにフォーカスしているという。

では、なぜそうまでして職場に雑談が必要かということに関しては、上記ポイントの1番目にあるとおりです。

実際、ホンネを言うことで、職場のムリ・ムダが省けますし、結果的に生産性の向上にもつながるのも当然でしょう。

詳しくは本書の第1章を読んでいただくとして、個人というより、職場全体で取り組む必要があることが理解できるかと。


◆では、どのようにして職場に雑談を生むか、に関しては、まず上記ポイントの2番目にある2種類の「出会い」に分けて考えます。

このうち特に大事なのが、前者の「偶然の出会い」。

正直、ここだけで1本記事が書けそうなくらい本書は充実していましたが、スペースの関係で泣く泣く割愛した次第です。

たとえば、昨今話題の「フリーアドレス」については、その導入のコツだけでなく、実際に導入に踏み切った某企業の実例も紹介されており、これがなかなか興味深くて。

導入前のアンケートでは、社員76名中、66名がフリーアドレスに反対だったところ、導入後のアンケートでは69名が賛成となったそうで、やってみないと分からないものだな、と。

もちろん、どうしてもそこまでできない場合でも、たとえば定期的に席替えを行うことで、雑談が生まれやすい環境を目指すことは可能でしょう。

ほかにも「休憩スペースにおもちゃを置いてみる」なんてアイデアも、悪くないと思います。


◆ただ、やはり私にとって「目からウロコ」だったのは、上記ポイントの4番目にあるデジタルコミュニケーションツールの活用です。

確かに社内SNSや、チャット、Slackも「雑談」と言えば「雑談」。

リアルでは口下手でも、Slackでは饒舌、という技術者さんも結構いそうです。

実際、私たちにもオーディオブックでおなじみのオトバンクさんでは、社内情報のやりとりを、従来のメールをやめて、Slackに統一したのだそう。

本書では、Slackを導入した上でのメリットをヒアリングしているのですが、「業務スピードが速くなった」「コミュニケーションのテンポが良くなった」「業務の漏れや抜けが少なくなった」といいことづくめ。

私のような個人事業者はさておき、一定規模以上の企業なら、検討する価値は十分ありそうです。


◆ただ、こういう職場全体としての取り組みは、ある程度上の地位にいないと難しいのは事実。

そこで本書では、個人でもできる取り組みについても言及されています。

その1つが上記ポイントの5番目の「机の上のクッキー」。

クッキーだけ無言で取っていく人はいないので、自然と雑談が始まるのだそうです。



ちなみに本書の表紙の挿絵は、このクッキーのTIPSを導入した結果ですねw

また、私はやっていませんが、チャットやメッセンジャーのプロフィール欄に、プライベートなメッセージや、仕事に関するメッセージをひと言書いておくと、それがきっかけとなって会話が始まったりするのだとか。

私はメールしか使っていませんが、署名欄を活用するのも手ですし、あれこれ工夫する余地はまだありそうです。


円滑なコミュニケーションを目指すなら、一読の価値アリ!

話し下手のための雑談力 (幻冬舎単行本)
話し下手のための雑談力 (幻冬舎単行本)
第1章 そもそも雑談とは何か
第2章 雑談が生まれやすい職場とは?
第3章 雑談を仕掛ける工夫、あれこれ
第4章 雑談が生まれやすい環境づくり、あれこれ
第5章 雑談の仕掛け事例、集めてみた


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【編集後記】

◆昨日ご紹介したで人気だったのは、この辺りの作品でした(順不同)。

成功ではなく、幸福について語ろう (幻冬舎単行本)
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日本再興戦略 (NewsPicks Book)
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AIとBIはいかに人間を変えるのか (NewsPicks Book)
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ブレインフィットネスバイブル 脳が冴え続ける最強メソッド (幻冬舎単行本)
ブレインフィットネスバイブル 脳が冴え続ける最強メソッド (幻冬舎単行本)

参考記事:【脳ネタ】『ブレインフィットネスバイブル 脳が冴え続ける最強メソッド』盪害躪,杉浦理砂(2018年05月11日)

よろしかったら、ご参考まで。


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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