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2018年03月11日

【禅ことば】『理工学部卒のお坊さんが教えてくれた、こころが晴れる禅ことば』泰丘良玄


理工学部卒のお坊さんが教えてくれた、こころが晴れる禅ことば
理工学部卒のお坊さんが教えてくれた、こころが晴れる禅ことば


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日の学研さんのセールの中でも、前々から気になっていた自己啓発書。

アマゾンに著者紹介がなかったので、本書を買ってから知ったのですが、著者の泰丘良玄さんは、慶応大学理工学部情報工学科卒というガチの理系男子でしたw

アマゾンの内容紹介から。
多くの著名人が注目する「禅」文化。本書では、わかりやすい31個の禅ことばを紹介しています。「禅」の入門書として気軽に楽しんでいただくことができます。坐禅の仕方から禅の文化までことば以外にも理工学部出身のお坊さんがやさしく詳しく教えてくれます。

オンデマンド版なので「88%OFF」というのはマユツバですが、このKindle版は「243円」という激安設定ですから、セール期間内にぜひ!






Searching the Ox - I / h.koppdelaney


【ポイント】

■1.看脚下(かんきゃっか) 靴を揃えて心機一転
 靴を揃えるという行為は、玄関で靴を脱いで、くるりと振り返って腰をかがめ、手を使って靴をまたくるりと回して揃えます。
 靴を整えると同時に自分の心も調え、新しい気持ちになって別の空間に入る、そういう意味をもたせたのがこの看脚下ということばであります。
 忙しい毎日だからこそ、ふと立ち止まって、今の自分の立ち位置を知るのは大切ではないでしょうか。
 そして、今の自分の状況をしっかりと把握し、自分自身を見つめ直すというのも、時には必要です。
 自分の脚下を見つめ直すことで、改めて新しく見えてくることもあるわけです。


■2.百尺竿頭進一歩(ひゃくしゃくかんとうしんいっぽ) 成功した場所に留まっていてはいけない
 成功したこと、何かを成し遂げたことはとても素晴らしいことです。
 そのために努力をすることも人が成長するうえではとても大切なことです。
 しかし、成功や何かを成し遂げた時点で、それはもう過去のことなのです。
 自分はその後のがんばりに目を向けていかなくてはなりません。
 そこに安住して留まっていては、真の成長は望めないわけです。
 目標を達成するまでに努力をするのは当然ですが、目標を達成したときにいかに努力をするのかで、その先に違いが生まれるのではないでしょうか。
 ゴールを切ったときこそ、いかに鞭を入れられるか。
 とても厳しい選択ではありますが、そこに人の成長の真価が問われそうです。


■3.忘筌(ぼうせん) 目的と手段を取り違えないように
 修行僧は仏教における悟りというものを得るために、一生懸命に仏教の教えを学び、坐禅をして公案という禅問答において仏道を鍛えます。
 即ち悟りを得ることが目的であり、仏教を学ぶことや禅問答はその手段であるわけです。
 しかしながらいつの間にか、仏教の知識や禅問答にこだわりすぎてしまうことがあります。
 お経にはこう書いてあるから必ずこうしなければならないとか、それは間違っていてこれは正しいといった知識ばかりの頭でっかちな禅になってしまうと、悟りを得るという本来の目的を見失い、手段が目的に変わってしまうわけです。


■4.耳で見て目で聞く 常識を覆してこそ見えてくるものがある
 坐禅をして心を調えて静かに坐っていると、自ずと自然や周囲の音が聞こえてきます。
 小鳥や虫が鳴いている音や、水が流れている音や、風の吹いている音までその音は様々です。
 そしてそうなると、たとえ目で見ていなくても、周りの情景というものが頭に浮かびあがり、それを見ることができるようになります。
 自分はどんなところで、どんな環境で坐っているのかが分かり、さらには自然と一体となる境地へと入っていくわけです。
 たとえ目で見ていなくても、耳で聞くだけで周りの世界が見えてくるというのは想像できるのではないでしょうか。
 そしてこれは視覚で音を感じ、触覚の肌で感じて周りの景色が見えてくるのも同様です。
 自然と一体となる境地まで集中して坐ることができれば、そこには視覚や聴覚といった境界がなくなってくるわけです。


■5.回向返照(えこうへんしょう) 自分の光を探してみる
 人は何かと周りに目を向けて、常に自分のアンテナをはって生活しています。
『空気を読む』なんてことばもありますが、その空気を気にしすぎていると、逆に空気を読めていなかったりもしてしまいます。
 周りばかりに目を向けるのではなくて、まずは自分自身に目を向けてみるというのは、仏教の根本的な教えです。(中略)
 自分を光らせることができるのは、自分だけです。
 玉は磨かなければ光りませんが、その玉を磨けるのも自分のみなわけです。
 周りの人はその玉がどう輝いているかを見ているだけなのです。
 そして、その玉は必ず平等に皆に与えられているということを、仏教および禅は教えてくれています。


【感想】

◆本書を読んで初めて知ったのですが、明治時代より前は、禅宗のお坊さんは結婚することが許されておらず、それゆえ、著者の泰丘さんのようないわゆる「お寺の子」は、それまで存在しなかったのだとか。

そしてその泰丘さんは、文系の学問が極端に苦手で、冒頭で触れたように慶応大学理工学部情報工学科に進学。

卒業研究には「コンピューター上の三次元の人体の点群データに表面を復元する」なんてことを行ったのだそうです。

普通の人でしたら、そこからお坊さんになる、などというキャリアはありえなかったところ、泰丘さんは寺を継ぐために、自分のお寺の本山の系列大学に編入し、今度は仏教の基礎を学習。

そこで、仏教の考え方というのが、とても理にかなっており、論理的で現実の生活にマッチすることを発見します。

泰丘さんいわく、「論理的な思考を好む理系頭だった私の脳が、自ずと仏教にのめり込んでいった」そうで、こうして「理工学部卒のお坊さん」が誕生した次第。


◆本書では、第1章にて、簡単に「禅」について説明した後、第2章以降ではメインテーマである「禅ことば」が解説されています。

ちなみに、上記ポイントの各タイトルは、本書の小見出しそのままのもの。

ただし、禅ことばの直後に載せたふりがなは、本書では小文字でルビを振ってあるのですが、ブログでは表現できないのでカッコ書きで表しました。

長くなりますし、載せなくてもいいかな、と思いつつ、どう考えても知らなかったら読めない語句も多々あるので記載せざるをえず。

その結果、多少見にくくなりましたが、お許しください。


◆さて、読めないくらいですから、内容も分からないものがほとんど。

本書では、その語句の意味や由来と、そこからどういう「教え」があるかにも触れ、さらには私たちの生活とどう結びつくかも解説しています。

上記ポイントでは、どの部分を抜き出すか迷ったのですが、由来を書くと、それだけで分量的に一杯になってしまうので、「教え」を中心にしてみました。

由来にも触れておくなら、たとえば上記ポイントの3番目の「忘筌」はこうなります。
『筌』というのは、魚を捕まえるために使用される竹で編んで作られた網のような道具です。
 また『蹄』というのも、兎を捕まえるための罠のことです。
 魚や兎を捕まえるという『目的』が達成されたのなら、それに使用した道具である『手段』のことは忘れなさいという教えであります。
 そしてさらに、この目的と手段を取り違えてはいけないというのが、この『忘筌』の言わんとするところでもあります。
字面だけ見ても、全然わからなかったのですが、なるほど、そういうことだったのか、と。


◆冒頭の内容紹介にもあるように、本書にはこうした「禅ことば」が合計31収録されています。

実はこれら31個は、すべてアマゾンの商品ページに列挙されているのですが、上記ポイントの小見出しレベルなので、内容については本書を読まないとまず分からないでしょう。

一方で、「禅ことば」の意味・由来から、私たちの実生活への移行へは、スムーズに行われており、作品としては丁寧な作りだと思います。

……というか、ここまで真っ当だと、タイトルの「理工学部卒」はあまり関係なかったような?

むしろ個人的には、理系のぶっとんだ理論とか研究と結びつけたお話があっても良かったのではないか、と(暴論)w


禅の教えを、日々の暮らしに活かすために!

理工学部卒のお坊さんが教えてくれた、こころが晴れる禅ことば
理工学部卒のお坊さんが教えてくれた、こころが晴れる禅ことば
はじめに

第1章 仏教と禅

第2章 禅のことば

おわりに


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【編集後記】

◆昨日の学研さんのセールで人気だったのは、この辺りの作品でした(順不同)。

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まだセール期限は先ですが、一応ご参考まで。


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Posted by smoothfoxxx at 10:00
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