スポンサーリンク

2018年02月24日

【風邪対策】『一流の人はなぜ風邪をひかないのか?――MBA医師が教える本当に正しい予防と対策33』裴 英洙


4478102503
一流の人はなぜ風邪をひかないのか?――MBA医師が教える本当に正しい予防と対策33


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中でも、個人的にぜひ読んでみたかった作品。

著者の裴 英洙さんは、ビジネスパーソン向けの「睡眠本」や「疲労回復本」を出されている方であり、本書でも同様に、私たちがどのように風邪に立ち向かうかについて指南してくださっています。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書では、現代医学で解明されている最大限の医学的知見や科学的知識を、一般の人が日常的に実践できるレベルの具体策に落とし込んで紹介します。現役の内科医、救急救命医、薬剤師などの知見と、医療統計データ、150近くの最新の研究論文や文献を総動員し、「風邪をひかないための予防策」と「できる限り早く風邪を治す方法」を紹介していきます。

版元がダイヤモンド社さんなので、私はセール待たずに、ややお得なKindle版で読みました!





No273 13 Oct 2009 Sneeze / mcfarlandmo


【ポイント】

■1.身体が発する「シグナル」に気づく
 あなたの身体は、風邪をひく前のもっと早い段階で、「もうすぐ風邪をひきそうだ」というシグナルを、何らかの形で発しています。
 このシグナルを、本書では「超初期症状」と呼ぶことにします。
 超初期症状は、医学的に風邪の症状だと定義されているわけではありません。
 多くの人にとっても、「ちょっといつもと違うな」と思うくらいの「違和感」です。
 だから、ついそのままやり過ごして、そのまま本格的な風邪をひいてしまうのです。
 そもそも、風邪に多様な症状があるのは、ウイルスの種類、かかった人の身体の状態によって、症状に個人差が現れるためです。
 超初期症状も、人それぞれ異なるものですから、医者は断定的に教えてくれません。
 風邪を水際で食い止めるためには、「自分だけの超初期症状」を敏感にキャッチするしかありません。
 そして、即座に対策をとり「風邪をひきそうでひかない」状態でリカバーするのです。


■2.風邪ウイルスは手を介して感染する
 風邪の原因ウイルスとして最多の「ライノウイルス」が、手を介して感染することを検証した研究があります。
 あらかじめ感染者により汚染させた物体の表面を、健康な若い成人に触ってもらい、その手で自分の鼻などの粘膜に触れさせるという実験です。
 その結果、コーヒーカップの取っ手を触った被験者10人のうち、5人が感染。 同様に、汚染されたプラスチックのタイルを触った16人中、9人が感染しました。
 両方ともに、50%という恐るべき感染率です。
 このライノウイルスは、人々がよく触る場所に多く存在する可能性が高いです。
 とくに、出っ張っていて、かつ多くの人が触るところは要注意です。
 たとえば、公共施設のドアノブ、役所に設置された共用のペン。
 電車のつり革、会社の電気のスイッチなどもハイリスクです。


■3.使い捨てペーパータオルが圧倒的に清潔的
実際、トイレで手洗いしたあとは、ドライヤーよりペーパータオルによる乾燥が推奨されることが、乾燥時間、乾燥度、微生物の除去、汚染予防の観点から、多くの研究で示されています。
 また、公共トイレなどで、手洗いしたあと手を拭かずにトイレを出る人を見かけます。
 濡れたままの手にはウイルスが残っており、乾燥した手に比べて100〜1000倍のウイルスを運ぶ可能性があると言われています。
 そのウイルスは、ペーパータオルで乾燥させることで減少できるのです。 これらのことから、ペーパータオルが常設されたトイレを把握しておくと、不要なリスクを抱えずに済むと言えるでしょう。


■4.風邪に抗生物質は効かない
 風邪薬を服用するときの注意点は、「薬は毒になりうる」ということです。
 不要な薬を飲むと、身体にダメージを与えることになります。
 風邪薬は、風邪を「根治する」ものではなく、「症状を緩和する」だけです。
 適切な時期、適切な内容、適切な量で使って初めて役に立つものです。
 毒になる可能性が高い薬の代表的な存在が「抗生剤」(抗生物質)です。
 抗生剤を風邪の特効薬だと思っている人がいますが、非常に危険な考え方です。
 そもそも、抗生剤は「細菌」を殺す薬であり、「ウイルス」を殺す薬ではありません。
 ウイルスを殺す薬は「抗ウイルス剤」です。
 風邪の原因の8割以上はウイルスですから、ほとんどの風邪に抗生剤は効きません。


■5.できる限り「身体を横たえる」
 いうまでもありませんが、睡眠は風邪からの回復法の基本中の基本です。
 寝られるだけ寝ることが、回復への最短距離です。
 とはいえ、寝ようと思っても寝られないときもあるでしょう。
 そんなときも、寝られないことにストレスを感じる必要はありません。
 ベッドで横になっているだけで、回復効果があるからです。
 風邪だけでなく、疲れが溜まっているときや体調不良の際は、「横になる」が鉄則です。
 座位や立位は、それだけで身体への負担が増えます。
 座ったり立ったりしていると、身体は姿勢を保つために筋肉が緊張します。
 その緊張を維持するために筋肉に血流を送らなければならず、回復に集中させるべきエネルギーを消費します。


【感想】

◆風邪に関する本といえば、以前当ブログではこちらの本をご紹介しておりまして。

かぜの科学:もっとも身近な病の生態 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
かぜの科学:もっとも身近な病の生態 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

参考記事:お前らもっと『かぜの科学』の凄さを知るべき(2015年01月21日)

上記レビューでも書いたように、これがもう「目からウロコが落ちまくり」。

読後以降、私の風邪に関する知識は、ほぼすべてこの本の内容に準拠しておりました。

お時間があったら、ぜひ上記レビューもお読みいただきたいのですが、要は「風邪は予防がほぼすべて」ということ。

上記ポイントの4番目にもあるように、「風邪薬は、風邪を『根治する』ものではなく、『症状を緩和する』だけ」に過ぎません。


◆ということで、本書では「風邪の予防」にもしっかりページを割いており、まずは感染経路から。

これに関しては、上記ポイントの2番目にあるように、「ウイルスを触った手」を経由して、目や鼻の粘膜から感染するのが一般的なようです。

なお、上記『かぜの科学』では、「目と鼻」が重要な経路だとされていますが、本書では「鼻などの粘膜」と表現されているのは、それ以外にもどこかあるのかも!?

また、大きく違うのが「空気感染」についてで、『かぜの科学』では
唾液にはほとんど(あるいはまったく)ウイルスが含まれておらず、くしゃみによって飛沫になった唾液が感染を広げることはあまりありそうにない。
とまで書かれていたのですが、これは正直「?」だったワケでして。

さらには、「実験した結果、キスでもほぼうつらない」とまで『かぜの科学』では書かれているものの、そもそも、キスするということは、必然的に手は触れ合っているだろうし、あまり現実的はないと思っていました。

同様に、せきやくしゃみにまったくウイルスが含まれていないとも言い切れませんから、やはり本書で言及されているように、マスクは必須アイテムのよう。

本書の第2章では、正しいマスクの付け方やオススメマスクまで紹介されていますから、こちらにてご確認ください。


◆加えて本書がチカラを入れているのが、風邪をひいてからの対処法です。

なんでも「鼻・のど・せき」などの諸症状が出たらもう手遅れだそうで、上記ポイントの1番目にあるように、そうなる前の「超初期症状」からリカバリーする必要がある、とのこと。

本書では「超初期症状」の具体例が挙げられているのですが「食べ物の味が変わる」「エアコンの温度を変えていない寒く感じる」「朝の目覚めが悪くなる」「本が長時間読めなくなる」等々、思い当たるフシのある方も多いのではないでしょうか?

それを踏まえて本書では、「風邪をひく前1週間」を見える化する「風邪ログ」を作成することを推奨。

「どこで何をしたか?」「どんなリスクがあったか?」「どんな症状があったか?」を日ごとにまとめることによって、自分自身の「超初期症状」を突き止めるワケです。

実際、著者の裴 英洙さんは、「食べ物の味が変わる」のが「超初期症状」とのことで、そうなったらスケジュールを調整しているのだそう。


◆それでも風邪をひいてしまった場合であっても、本書の対策は万全です。

「ひき始め」から「いちばん辛いとき」、さらには「治りかけ」のそれぞれのモードでの具体的なアクションを指南。

個人的に意外だったのが、上記ポイントの5番目にあるように「横になる」ことで、それがそんなに身体にいいとは知りませんでした。

なんでも
安静にしている身体の中では、一生懸命に免疫システムが作動し、風邪ウイルスを排除する働きをしてくれています。
とのこと。

……風邪をひいても、熱さえでなければ、普通に机に向かっていたのですけど、それがいかんかったか。


◆なお本書の巻末には、大量の「参考文献」が掲載されており、その数124個!?(それでも一部抜粋とのこと)

そのうち70近くが英文なので中身は見ていないのですが、本書が「エビデンスベース」で書かれた作品であることは理解できました。

ちなみに『かぜの科学』で書かれていたことも、後の研究で否定されたこともありましたから(当ブログレビューご参考の事)、少なくとも「現時点」においては、本書の内容が「一番正しい」可能性が大。

版元さん的には間に合わなくて残念だったかもしれませんが、来年以降、受験生のご家庭では、本書の内容をしっかり実践して、風邪をひかない(ひいたらすぐ治す)よう心がけていただきたいと思います。


「風邪対策」としてオススメの1冊!

4478102503
一流の人はなぜ風邪をひかないのか?――MBA医師が教える本当に正しい予防と対策33
はじめに
序章 一流の人は、なぜ風邪をひかないのか?
第1章 医者が教えてくれない「風邪の正体」
第2章 「超初期症状(このタイミング)」で対処すれば風邪はひかない
第3章 「ひいてしまった……」 正しい医者のかかり方と「あの治し方」のウソ
第4章 ぶり返さない・他人にうつさないために やるべきこと
おわりに
参考文献一覧


【関連記事】

お前らもっと『かぜの科学』の凄さを知るべき(2015年01月21日)

【睡眠】『一流の睡眠―――「MBA×コンサルタント」の医師が教える快眠戦略』裴 英洙(2016年08月07日)

【疲労回復?】『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』裴 英洙(2014年08月01日)

【優先順位】『トリアージ仕事術』に学ぶ、仕事の順位の付け方7つのポイント(2012年12月06日)


【編集後記】

◆本書で「医療従事者が使っている」として紹介されていたマスクが、「N95マスク」なるもの。

アマゾンでググったらいくつかあったのですが、一番安かったのがこちらです。

山本光学 YAMAMOTO 7500 N95マスク 20枚入
山本光学 YAMAMOTO 7500 N95マスク 20枚入

本書でも指摘されているように、普段使いにはキツい見た目ですけど、どうしても風邪をひきたくない方なら、検討する価値があるかも。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「健康」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
Posted by smoothfoxxx at 10:00
健康このエントリーを含むはてなブックマークYahoo!ブックマークに登録

スポンサーリンク