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2018年02月14日

【オススメ!】『ポスト平成のキャリア戦略』塩野誠,佐々木紀彦


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ポスト平成のキャリア戦略 (NewsPicks Book)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である幻冬舎さんの「電本フェス」の中でも、人気の高い1冊。

経営共創基盤(IGPI)取締役の塩野 誠さんと「NewsPicks」編集長の佐々木紀彦さんによる、「これからのキャリア」に関する対談本ということで、大量にハイライトしまくってしまいました。

アマゾンの内容紹介から。
日本という天国に危機が迫っている。もはや「昭和モデル」や「平成モデル」は通用しない。これからの日本人には「ポスト平成」のキャリア戦略が必要だ。ハングリー&ノーブルな仕事人生を送るためのヒントを、20代、30代、40代以降の年代別に提案する。

まだ昨年暮れに出たばかりの作品ですから、今回のセール期間内であれば、Kindle版が実質600円以上お買い得となります!





Alec Ross and Emily Banks at the AMCHAM reception in Auckland, August 31, 2012 / US Embassy New Zealand


【ポイント】

■1.「組織固有スキル」を自分の実力と勘違いしない
塩 野   組織固有スキルを自分の実力と勘違いしてしまう人は多いです。実際には、組織を離れたら、100あった自分の力が50や40になってしまう可能性もあります。
 最近は以前ほどではないですが、転職した人は古巣から「裏切り者」扱いされかねません。そうなると、過去の人脈も使えなくなるので自分の力は100から30になってしまうかもしれません。自分の力が30になっても本当に戦えるんですか、という問いは、転職するときにはしっかり考えたほうがいいですね。

佐々木   そういう意味では、強力なシステムがある企業ほど、組織内スキルのほうが高いので、転職したときに大変でしょうね。トヨタや三菱グループのような業界のトップ企業に入るのは組織人としてはメリットが大きいですが、個の力が弱まるおそれもあります。


■2.世界で語るための3条件
佐々木   世界で語れる日本人がいないというのは、長らく続く問題です。
 先日、「中央公論」でハーバード特集を行っていたのですが、その中で、グレン・フクシマさんが「日本からの登壇者を出してほしいというリクエストがよく来るのに、推薦できる人がいなくて困っている」と書いていました。登壇者の条件として、「英語ができる」「話に中身がある」「多様な視点から話ができる」の3つがあるそうなのですが、その3条件を満たす人が極めて少ないそうです。
 ですから、日本はチャンスがないわけではなくて、みすみすチャンスを逃している。欠席裁判になっているのです。
 逆に言うと、日本は層が薄いだけに、若くても、どこかの分野で頭角を現して英語もできれば、日本を飛び越えて世界を舞台に発言できるチャンスがあります。


■3.言い訳を用意しない
塩 野   どういう進路でもいいと思うのですが、まずは自分の無力さを知るべきですよね。挫折して、「本当に俺はダメだ、私はダメだ」と根拠のないプライドをリセットする。そのうえで、また自分というものを作っていくべきです。そうした経験がないと、謙虚さと大胆さは生まれません。(中略)

佐々木   それは興味深い。多くの学生は就活がゴールと思っているけれども、それは新たな自分の始まりであって、できるだけ早くリセット体験をして、生まれ変わることが大事だということですね。

塩 野   その失敗を通じて、「言い訳をしない一生懸命」を実行できることが大切です。失敗したときに備えて、「実はあそこは手を抜いたからね。てへ」という言い訳を用意している人は、一生懸命やらないんですよ。一生懸命やって、失敗して、無力さを知らないと一流にはなれません。


■4.出世する人の共通点
塩 野   私はいろんな会社の人に、「あの人はなんで上に行けたんですか?」と聞いてみるんです。そのときに、割と多いのが「あの人は課長のときから結構上の目線を持っていた」という答えです。自分のランクよりも、1段階、2段階上の目線を持って行動していた人は、やっぱり上に行っているんですよ。(中略)
 もうひとつ、出世している人に対してよく使われるのが「あの人は力がある。剛腕だね」という言葉です。このキーワードを聞くと、「それはどういう意味ですか」「どういう行動様式ですか」と聞くようにしているんですが、「みんなが当たり前だと思っていたことを変えた」という答えが多いんですよ。
 そもそも、組織の中には「なぜこれが当たり前なのか」という理由がよくわからない慣習などが多くあります。その爐澆鵑覆療たり前瓩鯤僂┐襪函◆屬△凌佑麓体呂ある」という評価になるんです。


■5.自分の専門性を英語化する
塩 野   そうです。英語を学ぶのではなく、自分の専門性を英語化することです。あとは、もし「自分は領域を超えてどうしても活躍したい」という思いがあるのであれば、「準備できるときに死ぬほど準備せよ」としか言えない。英語に関して、著名な同時通訳の方が「これだけ教材やインターネットの情報があふれている中、それをやらない意味が私にはわからない。誰でもできるのに」と言っていました。私のお勧めは通勤時間に自分の専門分野を検索してポッドキャスティングを何度も聞き続けることです。世界の有名教授の講義なんかも全部タダで聞けます。すごい時代だと思います。まずはこれが続けられるかですね。


【感想】

◆冒頭でも触れたように、久しぶりに付箋……じゃなかった、ハイライトしまくりました。

ハイライトの特徴として、あまり広範囲に引くと、全文表示されず省略されてしまうので、間を空けた上で引き直した部分もあるのですが、過去最多レベルであることは間違いなし。

しかも、上記で挙げたような「一般ビジネスパーソン向け」のTIPSだけでなく、経営者や起業家に向けたお話もバカスカでてきます。

ゆえに、キャリアデザインだけでなく、「経営」や「起業」に興味のある方は、こことはまた別の部分で、お楽しみいただける仕様。

アマゾンレビューに「自分は対象読者では無いと感じた」という方がいましたが、おそらくこの辺を読んでそう感じたのだと思います。

なにせ、本書の第1章が「ハングリー&ノーブルな生き方」ということで、日本や海外の著名起業家を論評しているくらいですから。

……実際、一般ビジネスパーソンだと「国家感」とか「天命感」とか言われても、ピンと来ないかもしれませんね。


◆一方、続く第2章では、日本の問題点、第3章では、AIについてフォーカスしています。

前者ではさらに、この本も引き合いに出して、人口動態に触れているのですが、確かに東京にいると「人口減」と言われても実感しにくいかも。

未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)
未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)

参考記事:【少子高齢化】『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』河合雅司(2017年06月27日)

また、AIについては、塩野さんが「人工知能学会倫理委員会委員」をなさっているだけあって、予想以上に深い内容でした。

特に、技術的なお話だけでなく、実際のビジネスとの絡みについては、技術者の書いた一般的なAI本では踏み込めないハズ。

ということで、どちらも私個人としては、やはり「ハイライトの嵐」だったんですけど、どちらの章も「一個人」ができることはそう多くないかもしれません。


◆それに対して第4章からの3つの章では、20代向け、30代向け、40代向け、と世代別に分かれた「一般ビジネスパーソン向け」のお話が登場。

ここはもう、当ブログの読者さんにとっては、どの章も必読だと思います。

ちなみに、この世代別のところから1つずつ選ぶと、それだけでポイントの半分以上になってしまうので、今回は30代向けは割愛しました(すいません)。

ただ、上記ポイントの3番目以外にも、20代向けの第4章には金言が多々あったので、年齢を問わずお読みいただきたく。

たとえば上記では割愛していますが、「今回の対談のキーワードの1つ」である「コーチャビリティ(Coachability)」(いろんな人の意見やアドバイスをいったん受け止めて、何でも「イエス」と言うのではなく、自分に必要なものを咀嚼する能力)が、成功のための必要条件である、とのことです。

また、「『学歴エリート』がひ弱なのは、努力が結果に比例する『正比例ワールド』に生きてきたから」という指摘も、なるほど確かに。


◆ところで、当ブログ的にもありがたかったのが、各章の終わりに、お二人の推薦図書が挙げられていること。

基本、各章それぞれ5冊ずつで、第3章のAI本だけ、専門家でもある塩野さんが10冊選んでらっしゃいます。

7つの章で10冊ずつですから、合計70冊も掲載されているという(「シリーズ」として挙げられているものもあるので、冊数としてはもっと多いのですが)。

ところが当ブログでは意外とレビューしておらず、第4章までは何とゼロでした(恥)。

結局その後もこの3冊しか読んでいなかったのですが……。

40歳が社長になる日 (NewsPicks Book)
40歳が社長になる日 (NewsPicks Book)

参考記事:【キャリアデザイン】『40歳が社長になる日』岡島悦子(2017年09月17日)

「権力」を握る人の法則
「権力」を握る人の法則

参考記事:本当は残酷な『「権力」を握る人の法則』 の話(2011年07月23日)

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか
影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

参考記事:【速報!】『影響力の武器』の[第三版]を[第二版]と比較してみました(2014年07月14日)

お二人それぞれの趣味というか傾向が出ていてなかなか興味深かったです。


これはもう、当ブログとしてはオススメせざるを得ません!

B078GCRDLB
ポスト平成のキャリア戦略 (NewsPicks Book)
第1章 ハングリー&ノーブルな生き方
第2章 日本という大天国に、危機が迫っている
第3章 AIという黒船。「若者の下克上」が始まる
第4章 20代のうちに自分をリセットせよ
第5章 30代はリーダー経験を必ず積むべし
第6章 40代からは教養と人脈の勝負になる
第7章 優秀から偉大へ


【関連記事】

【仕事術】『世界で活躍する人は、どんな戦略思考をしているのか?』塩野 誠(2015年03月28日)

【大変革?】『日本3.0 2020年の人生戦略』佐々木紀彦(2017年02月14日)

【少子高齢化】『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』河合雅司(2017年06月27日)

【キャリア】『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』(2013年09月01日)

【必読!】『10年後に食える仕事、食えない仕事』渡邉正裕(2012年02月04日)


【編集後記】

◆上記で「お二人の推薦図書」として挙げていたこの本は、実は今回の「電本フェス」の対象だったりします。

40歳が社長になる日 (NewsPicks Book)
40歳が社長になる日 (NewsPicks Book)

送料を加えた中古よりは600円弱お得なので、本書と合わせてお読みください!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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