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2017年07月14日

【仕事術】『プロアクティブ仕事術 コンサルタントが3年目までに身につける仕事をデザインする方法』石川和幸


プロアクティブ仕事術 コンサルタントが3年目までに身につける仕事をデザインする方法 (NextPublishing)
プロアクティブ仕事術 コンサルタントが3年目までに身につける仕事をデザインする方法 (NextPublishing)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった仕事術本。

著者の石川和幸さんの作品は、大昔に『「見える化」仕事術』をレビューして以来ですから、ずいぶんと久しぶりになります。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書は、アクセンチュアなどでコンサルタントを務めた後、独立コンサルタントとして10年以上にわたり多くのプロジェクトに参画してきた著者が、コンサルティングの現場から学んだ仕事の「基本」を整理したものです。
「指示待ち・受け身の姿勢で行き当たりばったりに仕事する」のではなく、「あなたが主体となってプロアクティブに仕事をまわしていく」ための方法をお伝えします。

なお、新刊でありながら、Kindle版は「33%OFF」と大変お買い得となっております!





Proactive / GoiMonitor


【ポイント】

■1.「プロアクティブ」とは何か?
 さて、何度もプロアクティブという言葉が登場します。この意味は何かというと、とても単純です。みなさんがご存じのリアクションと対比して考えるとわかりやすいので、対比してみましょう。
 リアクションとは、リ(後で)+アクション(行動する)ということです。何かことが起こった後に、反応して行動することです。一方プロアクティブは、プロ(前に)+アクション(行動する)ということです。ことが起こる前に行動する、もしくはことを起こすべく行動します。リアクションとプロアクションはまさに正反対の意味なのです。
リ(後で)+アクション(行動する) VS プロ(前に)+アクション(行動する)
 プロアクティブは、プロ(前に)+アクション(行動する)の形容詞形です。能動的に、事前にアクションを起こすことを言います。しかし、ただ能動的に動くだけでは不足です。計画性が必要なのです。


■2.初めての仕事では「WBS:Work Breakdown Structure」を行う
 初めての仕事はどこから手を付けていいかわかりません。しかし、わからないからいきなり走り出そうというのではいけません。ここでは、作業の展開方法をお伝えします。作業展開は単純なのです。手順は以下です。
1:大きめの作業の順番を書き出す
2:書き出した作業をさらに小さな作業に分解する
3:小さな作業をさらに作業処理くらいまでの小さな作業に分解する
 これだけです。


■3.スケジュールを短縮するためのECRSという視点
 E:Eliminate(なくす)は、作業そのものをなくしてしまうことです。せっかくWBSを切ったのですが、時に作業の「作りすぎ・展開しすぎ」も起きます。納期、作業の成果を考えた時に、やめてしまっても構わない仕事もあるはずです。まずは、無くしてかまわない作業がないか考えます。
 次にC:Combine(ひとつにする、同時に行う)です。これも、作業の「作りすぎ・展開しすぎ」を解消する手の1つです。細かくしすぎた作業も、合わせることで1つにして、1回で済ませるというものです。(中略)
 意外に盲点なのが、R:Re-Order(順番を変える)です。作業の順番を変えると時間が短くなることがあります。(中略)
 S:Simplify(単純化する、簡素化する)は、「やりすぎ」の単純化、簡素化です。作業イメージがないとできないことですが、あまりにも作業を「やりすぎ」品質で考えてしまうと、とんでもなく時間がかかります。「そこそこ」品質で良い作業は、「そこそこ」品質でとどめ、時間を短くすることです。


■4.自分で必ず行う2つの作業
質問1:その作業をすることで自分が成長できるか
質問2:その作業は仕事の主導権に関わる作業か
「質問1:その作業をすることで自分が成長できるか」という問いは、当然、自分が仕事を通じて成長できる機会を逃がしてはいけないということを確認しています。せっかく自分が成長できる仕事を、他人に依頼していては、そのうち要らない人材になりかねません。自分が成長できる仕事は、しっかり確保します。
「質問2:その作業は仕事の主導権に関わる作業か」という質問も重要です。仕事は、自らが作りだして、周りを巻き込んで行かない限り、誰かに巻き込まれます。そこで、せっかく自分から主導的に仕事を始めたのに、他の人に主導権を渡す必要はありません。


■5.作業報告を定例化する
 仕事の進捗、課題、予算は、上司に都度聞かれて都度報告しているようでは、不十分です。思い切って、作業報告を定例化してしまうことです。定例化できれば、報告も定例化し、期限がくれば確実に報告をすることができます。自分が報告を受ける側になった時も、作業報告を定例化してしまったほうが、管理が楽になります。
 たとえば金曜日の朝9時を必ず定例報告会にしておけば、かならず金曜日の朝9時になれば報告が為されるわけです。ある意味で、作業報告の定例スケジュール化による管理の自動化にもあたります。
 報告事項、報告内容も、スケジュールに記述した進捗報告と遅れの報告、遅れに対する対処方法の報告、課題の報告と課題解決の進捗報告、予算消化状況の報告なども事前に定義し、定例報告会を毎回開きます。
 作業報告の定例化は、必ず「ホウレンソウ」が実行される仕組みなのです。


【感想】

◆タイトルにもある「プロアクティブ」という言葉は、あまり聞きなれないモノだと思います。

実際私も、本書で初めて知ったのですが、簡単に言ってしまえば、上記ポイントの1番目にあるように「能動的に、事前にアクションを起こすこと」。

もっともそれよりは、「『リアクション』の反対」(の形容詞形)という表現の方がピンとくるかもしれません。

ただし、そう言われると、要は「段取り」や「先読み」と同じ、とお考えになる方もいらっしゃるかもしれませんが、著者の石川さんいわく、これらとも若干異なるとのだとか。

「先読み」だと、どうしても「状況に対するリアクションのイメージがある」し、「段取り」だと「リスクの勘案や緊急事態対策などの対応が抜け落ちるイメージがある」ので、あえてこの「プロアクティブ」という言葉を使っているのだそうです。


◆さて、本書によると、プロアクティブに仕事を進めるためには、「7つのスキル要素」が必要、とのこと。

具体的には、「スコーピング」、「手順展開」、「割り付け」、「見える化」、「リスク対応」、「コミュニケーションプラン」、「スキルプラン」の7つで、実はこれらは、下記目次の第3章から第9章に掲げられたとおりです。

つまり、これらの章ごとに1つずつスキルを学ぶことで、「プロアクティブ仕事術」が身につく仕様という。

そして、実際にどういう「症例」に対して、どのスキルが効果があるか、については、第2章の「症例別、あなたをプロアクティブにする処方箋」にて、詳しく述べられています。

……アマゾンの内容紹介にも、一部症例が掲載されています(「自分は何を達成すれば良いのかわかっていない」「いつも、バタバタしていて一日が終わる」等々)から、思い当たるフシのある方は、ご検討いただければ、と。


◆また、これらの「7つのスキル要素」とは別に、本書内で頻繁に出てくるのが、上記ポイントの2番目にある「WBS:Work Breakdown Structure」です。

実際にこれを行うことで、作業の「モレ」や「ダブリ」を防ぐ次第。

……って、まるで「MECE」の考えそのものですね(石川さんがコンサルだけに)。

また、ここでは触れませんでしたが、複雑だったり、長期に渡る仕事の場合は、作業を時間軸で切って「フェーズ」化してから、WBSを行うと良いのだそう。

たとえばシステム導入であれば、「構想策定フェーズ」「要件定義フェーズ」「設計フェーズ」……等々に分け、それぞれのフェーズの中の作業をWBS化するワケです。


◆一方、上記で「リスクの勘案や緊急事態対策などの対応」というフレーズがありましたが、一般的な仕事術本だと、確かにそうした「リスク対応」についてまでは、触れていないものが多いかもしれません。

その点本書では、第7章にて、この問題についても言及。

まずは、どんなリスクがあるのかを洗い出し、それらが顕在化した場合の影響度と発生確率を推定します。

次にリスクの原因を列挙し、それに対応した「リスク低減策」を検討。

それでもダメなときでも、「緊急事態」用の「プランB」を用意しておけば、被害を最小化できます。

ただ、それとは別に、本書にあった「日本人のリスク対応は『無視』か『回避』が多い」という指摘は耳がイタイ……。


◆本書はサブタイトルに「コンサルタントが3年目までに身につける」とありますが、職種や年度に関係なく、ほぼすべてのビジネスパーソンにとって有益だと思います。

ただし、下手したら各スキルそれぞれが、本が書けるくらいのテーマなだけに、このページ数(186ページ)だと、掘り下げ切れていない気が、しないでもなく……。

もっとも、フルバージョンで400ページとかにされても困りますから、まずは本書を読んで「プロアクティブ」という概念をしっかり身につけたいところ。

いずれにせよ、このお値段でこのコンテンツなら、個人的には「買い」だと思います。


コンサル流の「正しい仕事の仕方」を学べる1冊!

プロアクティブ仕事術 コンサルタントが3年目までに身につける仕事をデザインする方法 (NextPublishing)
プロアクティブ仕事術 コンサルタントが3年目までに身につける仕事をデザインする方法 (NextPublishing)
第1章 そしてあなたは「行き当たりばったり」の「受け身仕事」のエキスパートに
第2章 症例別、あなたをプロアクティブにする処方箋
第3章 次から次へとやることが生じないための仕事の「スコーピング」
第4章 「行き当たりばったり」で、とっちらかった仕事をしないための「手順展開」
第5章 自分で仕事を抱え込んで人に迷惑をかけないための「割り付け」
第6章 どれだけ大変で、どこまでできたかもわからない状態を避ける仕事の「見える化」
第7章 「想定外」のモグラたたき仕事で脱線転覆しないための「リスク対応」
第8章 まわりをシラけさせない、突然の横やりをさせない「コミュニケーションプラン」
第9章 いつのまにかいらない人材にならないための「スキルプラン」
第10章 プロアクティブに変身して、究極は「人生で漂流しない仕事のプロ」になろう


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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本日限りで「99円」ですから、私も当然即買いしましたw


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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