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2017年06月26日

【仕事術】『世界の一流36人「仕事の基本」』戸塚隆将


世界の一流36人「仕事の基本」
世界の一流36人「仕事の基本」


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日告知した「翻訳書&ビジネス書 大感謝祭」でも人気だった「働き方本」。

著者の戸塚隆将さんは、かつて『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』が大ヒットしたことで、当ブログでもご存知の方が多いことかと。

アマゾンの内容紹介から。
一流人の仕事の原則を知れば、いま自分が実践するべき具体的な努力の道筋が見えてくる! 【ゴールドマン・サックス×マッキンゼー×ハーバード】ベストセラー『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』後、待望の新刊! 気持ちを奮い立たせ、鬼上司を納得させ、お客様に感動してもらうために、どれか一つでも口グセにしたい「基本」がこれだ!

セール期限である7月6日まででしたら、「42%OFF」であるKindle版がお得です!





tim-cook-steve-jobs / thetaxhaven


【ポイント】

■1.「夢は無料。ただし目標にはコストがかかる」(ウサイン・ボルト)
 ボルト選手の言葉から、私たちは何を学ぶことができるでしょうか。それは、目標を設定する際には、必ず、目標とセットで「コスト」を明確にすることではないでしょうか。
 早起きしてジョギングすることを「目標」と定めるのであれば、その「コスト」は、前日の夜更かしを我慢することかもしれません。働きながらの資格取得を「目標」とするのであれば、その「コスト」は土日どちらかの余暇時間を削ることかもしれません。
 目標設定時には、自分自身への宣戦布告として、「目標」と「コスト」をセットで考えましょう。


■2.「私は喜んで制約を受け入れてきた」(チャールズ・イームズ
一般的なビジネスパーソンにとって、情熱でキャリアを選択するのは容易ではありません。情熱を感じる対象が複数あれば、そのうちの何を実行すればいいのかが絞りきれず、そもそも情熱だけで選んでよいのかという問題もあります。
 そんなとき、「制約」をポジティブに捉えて活用すると、目の前が開けてきます。たとえば、「やりたいこと」があったら、それが自分の「やれること」と「やるべきこと」に重なるかどうかを自問してみましょう。言い換えれば、「情熱」を、「自分の能力」と「世の中のニーズ」という2つの制約でスクリーニングしていくわけです。こうすることで、制約が、創造的なキャリアの選択につながっていきます。


■3.「とても重要なのは、振り返りの習慣を持つことです」(イーロン・マスク)
 私は日頃からノートを持ち歩いています。毎週必ず時間を確保し、ノートを開いてはその週の活動を振り返るよう心がけています。
 どんなに些細なことでも、うまくいったことを書き出してみると、失敗ばかりの1週間のなかにも、実は大きな前進があったことに気づきます。それが自分に小さな自信を与えます。その自信こそが、改善にむかうエネルギーを生み出してくれるのです。
 一方で、改善点を書き出すと、やるべきことが頭の中で整理され、課題をクリアしていくための道筋が明確に見えてきます。1冊のノートと1本のペンが、気持ちの整理と課題解決にとても役立つのです。


■4.「しっかり焦点を絞り続けなさい。それも、レーザー光線のように焦点を絞るのです」(ティム・クック)
 クック氏によると、アップル社内では日々素晴らしいアイデアが飛び交うものの、それらのほとんどに「ノー」が突き付けられるのが現実だと語っています。「どれも素晴らしいアイデアだからやってみる」ではなく、「どれも素晴らしいアイデアだからあえて却下する」という哲学です。
 それに従えば、自分たちの貴重なエネルギーを投下する領域を小さく絞れます。このアプローチこそ、最高の機能とデザインで世界を夢中にさせるアップル製品の競争力の源泉なのです。


■5.「成果をあげるには自由に使える時間を大きくまとめる必要がある」(ピーター・ドラッカー)
 ドラッカーによると、経験の浅い経営者は「組織にとって重要な方向付けや計画作り、意思決定と社内コミュニケーションを、わずかな時間でこなせる」と考えがちだそうです。氏はまた、「多忙なビジネスパーソンはスキマ時間を活用して成果をあげようとするが、それだけでは目的を達成できない」とも断言しています。
 自らの経験を振り返って、この指摘に納得する人は多いはずです。1つの業務を、足して1時間になる短い細切れの時間でこなすよりも、連続した1時間で集中して取り組む方がはかどることは明白でしょう。ドラッカーは、私たちの多くが抱く「スキマ時間の活用」幻想を真っ向から否定しているのです。


【感想】

◆著者である戸塚さんのヒット作『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』では、戸塚さんが実際に接したゴールドマンサックスの上司、先輩、同僚たち、並びにハーバード・ビジネス・スクールの教授やクラスメイトから学んだポイントが記されていました。

世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?
世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?

参考記事:【仕事術】『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』戸塚隆将(2013年08月18日)

対して今回の作品では、メディアや書籍を通じて出会った「世界の一流人」たちの言葉から、「仕事の基本」を引き出し、36のポイントにまとめてらっしゃいます。

その際の基準は以下の3つ。
(1)幅広い業界や職場で役に立つこと
(2)日常で実践できること
(3)私たちの心に響くこと
なお、上記のKindle版のアマゾンのページでは割愛されているのですが、単行本のページですと、章ごとに36人を列挙していますので、そちらもご覧頂ければ、と。

「仕事の基本」ではあるものの、上記ポイントのボルトのようなスポーツ選手やヘミングウェイ、マイケル・ジャクソンのような小説家やアーチストも登場しております。


◆さて、この「36のポイント」ですが、項目としては下記目次の10個の章に対応。

上記の各ポイントのようなフレーズが、扉ページにドーンと記載され、以降のページに解説が付される仕様です。

どんなに有名な一流人であろうと、一応人物紹介と、そのフレーズが発せられた状況や背景も収録。

この辺は、いわゆる「名言本」の類とほぼ同じです。

ただし、本書が類書とやや異なるのが、戸塚さんがご自身の状況に当てはめていたり、独自の分析をされていること。

たとえば、上記ポイントの1番目のボルトの発言は、ボルト自身は引用した文章のような「学び」は意図していないでしょう。

そしてそれこそが、タイトルにある「仕事の基本」ではないか、と。


◆また、選ばれたフレーズ自体も、必ずしも「お約束の定番」ではない気がします。

たとえば、上記ポイントの3番目のイーロン・マスクの言葉は、私は知りませんでした(有名でしたらすいません)。

もっとも、割愛した中で言うなら、ビル・ゲイツの「多くを与えられた人は、多くのことを期待される」や、ジェフ・ベゾスの「つまるところ、人はそれまでの人生で選択したことの総体である」あたりは、大学の卒業式のスピーチからのものですから、ご存知の方もいらっしゃると思います。

ただ、基本的に1人で1つしか選べないときに、それを選びますか、という意外性はこの2人以外でも何度か感じました。

さすが、「世界のエリート」は、目の付けどころが違う、と言いますか……。


◆繰り返しになりますが、本書はいわゆる「名言本」に比べると、かなりビジネスシーンを意識しているため、「一流人36人の厳選名言集」というのとは、少々違います。

むしろ、各界の一流人から「仕事の基本」を学ぶ際に、仕様上「名言」を持ってきている感じ(こじつけではないですが)。

ですから、ぶっちゃけ、扉に掲げられたフレーズは、たとえなかったとしても本としては読めますし、そこにこだわらなくても良いのだと思います。

実際、本書のタイトルや表紙では、「名言集」を感じさせる部分はありませんし、そういう意味では誠実な作りではないか、と。


一流人に近づきたい方なら、要チェックです!

世界の一流36人「仕事の基本」
世界の一流36人「仕事の基本」
第1章 目標を高く持つ
第2章 決定の土台を持つ
第3章 前向きにとらえる
第4章 あきらめずに行動する
第5章 時間を活かす
第6章 行動を律する
第7章 変化に生き残る
第8章 自分と社会を俯瞰する
第9章 適切な場所にいる
第10章 勇気を持つ


【関連記事】

【エリート再び?】『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?【実践編】』戸塚隆将(2014年08月08日)

【仕事術】『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』戸塚隆将(2013年08月18日)


【編集後記】

◆今回の「翻訳書&ビジネス書 大感謝祭」では、今日の作品のほかでは、この辺が人気となってます(まだ1日だけの集計ですが)。

ハードワーク 勝つためのマインド・セッティング
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「与える」より「引き出す」! ユダヤ式「天才」教育のレシピ (講談社+α文庫)
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スタンフォード大学dスクール 人生をデザインする目標達成の習慣
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一応、ご参考まで。


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