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2017年05月22日

【睡眠】『最新の睡眠科学が証明する 必ず眠れるとっておきの秘訣!』櫻井 武


必ず眠れるとっておきの秘訣! 最新の睡眠科学が証明する~今までの睡眠本では眠れない人へ
必ず眠れるとっておきの秘訣! 最新の睡眠科学が証明する~今までの睡眠本では眠れない人へ


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて取り上げた睡眠本。

個人的にも好物のジャンルですから、見逃すわけには参りませぬ。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
眠りにまつわる不思議な生理現象や症例を通して、最新の脳科学の知見から、我々が生きる上で不可欠な“睡眠"の謎を、将来のノーベル賞候補と言われる、睡眠学会の第一人者が解き明かす。
今までの睡眠法、睡眠本があまり役に立たないのはなぜか、必ず眠れるとっておきの方法をわかりやすくご説明!

なお、現時点では単行本が「1〜4週間待ち」で、かつ、中古にプレミアが付いていますから、お得なKindle版がオススメです!





welcome home insomnia / wrecked design


【ポイント】

■1.顕著性の高い情動が眠りを妨げる
 たとえば、子どもの頃、遠足や旅行の前日になかなか寝つけなかった記憶はありませんか? あるいは、社会人になって、仕事上のトラブルが心配で眠れないという経験、ありませんか?
 遠足が楽しみという喜びも、仕事が気になってしょうがないという不安も、真逆の感情のように見えて、「眠りを妨げる」という点では同じです。それは、ポジティブとネガティブという違いはあっても、どちらも顕著性の高い情動だからです。
「眠れない」ことが大きな関心ごとになっている人にとって、「眠れない」という不安、不眠に対する恐怖そのものも、やはり顕著性の高い情動になります。だから、眠れないのです。
 眠れないことを意識するほどに、皮肉なことに眠れなくなります。


■2.睡眠に「ゴールデンタイム」はない
 22時から2時までが睡眠のゴールデンタイムと言っている人の話を聞くと、決まって語られているのが「その時間帯に成長ホルモンが活発に分泌されるから」ということです。(中略)
 ただし、成長ホルモンの分泌は時間に左右されるわけではありません。成長ホルモンが活発に分泌されるのは、「22時から2時」という特定の時間帯ではなく、「就寝後、最初にあらわれる深いノンレム睡眠に入っているとき」なのです。(中略)
 このいちばん深いノンレム睡眠に入ったときに成長ホルモンが分泌されるのであって、「何時に寝るか」は関係ありません。夜中の2時に寝ようが、もっと遅く寝ようが、眠りはじめたときに深いノンレム睡眠に入れれば同じように成長ホルモンが分泌されます。逆に21時、22時に寝ても、眠りが浅ければ成長ホルモンはあまり分泌されません。


■3.「睡眠学習」が効果のある記憶がある
 記憶には、言葉で語ることができる「陳述記憶」と、それ以外の「非陳述記憶」があります。試験勉強のための暗記や、実際にあった出来事を覚えておくというのは陳述記憶のほうで、海馬がかかわっています。
 一方、自転車に乗れるようになる、楽器が弾けるようになるといったことは、「なぜできるようになったのか」と尋ねられても、答えるのは難しいですよね。そうした、言葉にできないタイプの記憶を非陳述記憶といい、こちらには海馬はかかわっていません。
 先ほどの「マウスでなぞる」「図形を描く」というタスクも非陳述記憶のほうです。そして、さまざまな非陳述記憶において、睡眠をとることで技術が向上することが証明されています。ピアノの練習も料理の腕前もサッカーのボールさばきも、寝ずに練習するより、途中で睡眠をとったほうがうまくなるということです。


■4.「15分」眠れなかったら居間に戻る
 寝る場所を変えるのもひとつの方法ですが、寝室を変更できるケースは少ないでしょう。それよりも大切なのは、「その場所が眠れる場所である」という学習をすること、つまりは「その場所で眠れた」という成功体験を積むことです。
 だからこそ、眠くてしょうがないという状態になるまで寝室には行かないほうがいいのです。眠くなるのを待ってから寝室に行って、それでも15分寝つけなかったら、また居間に戻って、眠くなるのを待ってください。寝つけないのになお寝ようとすると、かえって情動が高まり、覚醒に向かってしまいます。(中略)
 マイナスの条件づけが確立されないようにするには、15分以上眠れなかったら一旦寝室を離れること。居間に戻って、テレビを見るなり、本を読むなりすればいいのです。そしてまた眠くなったら寝室に行くということを繰り返せば、眠気は溜まっているはずなので、必ず眠れます。


■5.必要以上に早く寝ようとしない
 たとえば、普段夜11時に寝る人であれば、その直前の夜8時から10時くらいにかけては、「睡眠禁止帯(Sleep Forbidden Zone)」と呼ばれて、1日のなかでいちばん寝られない時間帯にあたります。
 みなさんも、翌朝いつもよりも早く起きなければいけないときに、普段より早めに寝ようとしたら、なかなか寝つけなかったという経験はないでしょうか?
 それは睡眠禁止帯にあたってしまったからです。
 翌朝早く起きなければいけないときにも、普段通りの時間に寝るのがじつはベストなのです。体は、1日くらいの睡眠不足にはちゃんと対応できるようになっています。たった1日の睡眠不足なら、ノンレム睡眠の深さが増えることによって翌日に解消できることが多いのです。前日の睡眠を今日の覚醒に持ち込まないという感覚が大切です。不足分は、翌日の睡眠で補えば問題ありません。

 

【感想】

◆冒頭の内容紹介に、本書の著者である櫻井 武博士について「将来のノーベル賞候補と言われる、睡眠学会の第一人者」と言われており、気になった方も多いと思います。

一応Wikipediaにもページがありまして。

櫻井武 - Wikipedia

ここの経歴欄にも記載されているように、ナルコレプシーの原因となる「オレキシン」という物質を発見された方とのこと。

とはいえ、元々は睡眠の研究をされていたわけではなく、脳内物質の研究をしていて、そこで上記の「オレキシン」と出会い、その機能を解明していく上で、必然的に睡眠の研究を行うようになったのだとか。

……そういう堅めな経歴のせいか(?)、本書は類書に比べると、やや学術的なお話(脳や脳内物質等の)が多く、途中「それ、睡眠に直接関係なくね?」と思ったことも何度か(小声)


◆そんな中興味深かったのが、上記のポイントの数々です。

まず上記ポイントの1番目では、「顕著性の高い情動」の弊害について。

人の情動(感情)というのは、「顕著性」(はっきりとした感情かどうか)と「感情価」(ポジティブな感情かネガティブな感情か)という2つのベクトルで表すことができるのだそう。

ところが「顕著性の高い情動」は、ポジティブなものだろうとネガティブなものだろうと、「心臓が高鳴り、血圧が上がり、呼吸が速く浅くなる」等々、「覚醒レベルが高まる」という意味では、共通の反応が起こり、これは睡眠とは真逆の状態です。

ちょうど先日、私も仕事で珍しくストレスが溜まり、なかなか寝付けなかったのですが、確かに自分自身、「顕著性の高い情動」があった気が。


◆また、上記ポイントの2番目の「睡眠のゴールデンタイム」は、私は結構真に受けていました。

最近は朝起きてから作業をすることもあって、できる限り「22時〜2時」の間に眠るようにしていたんですけどね……。

もちろん、「2時以降寝ても大丈夫」とはいっても、早く寝た方が「睡眠の必要量を確保できる」のは確かでしょう。

ただし、結局布団に入っても眠れなかったら「良質な睡眠」とはなりにくいワケで、そこで上記ポイントの4番目のように「15分以上眠れなかったら一旦寝室を離れる」べき、とのこと。

この辺、類書によっては「寝付けなくとも目を閉じていれば疲れが取れるから、そのまま横になっているべし」と指南しているものもありますから、結構真逆だと思います。


◆同じく「寝つけない理由」として挙がっているのが、上記ポイントの5番目の「いつも寝る時間より早く寝ようとする」。

逆に言うと、日中体を動かしていたりして、眠気が激しければ、この「睡眠禁止帯」であっても爆睡すると思います。

私自身、税理士試験の勉強中は、なかなか寝付けなかったのですが、水泳を始めてからはよく眠れるようになりましたし。

逆に、試験合格後、水泳どころか運動らしき運動をまったくしていないのに、普通に眠れるようになったのは、結局脳をほとんど使ってないからではないか、と……。


◆なお、今回は丸ごと割愛しましたが、本書の第5章では「睡眠薬」について、1つの章を費やして掘り下げています。

私はまったく服用したことがなかったので、今ひとつピンと来なかったものの、現在服用されている方や、今後服用を検討されている方は、ここは要チェックだと思われ。

よく「睡眠薬をガブ飲みして自殺する」なんて話が昔はありましたが、今の睡眠薬はそんなことはない模様。

ただし、現在広く使われている睡眠薬(「ベンゾジアゼピン系」&「非ベンゾジアゼピン系」)も、現在色々と問題(「認知機能が低下する」等)が指摘されており、アメリカではバッシングが始まっているのだそうです(詳細は本書を)。


「なかなか眠れない」方なら、一読の価値アリ!

必ず眠れるとっておきの秘訣! 最新の睡眠科学が証明する~今までの睡眠本では眠れない人へ
必ず眠れるとっておきの秘訣! 最新の睡眠科学が証明する~今までの睡眠本では眠れない人へ
1章 巷には睡眠神話が溢れている
2章 人はなぜ眠るのか
3章 睡眠をつくりだす脳、覚醒をつくりだす脳
4章 より良い睡眠をとるためのTIPS
5章 睡眠薬を飲む前に知ってほしいこと
6章 眠りのギモン


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【快眠!】『"睡眠満足度"があなたの年収を変える! 眠りの技法』山本恵一(2014年07月13日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

イキイキ働くための経営学
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翔泳社さんのセールで見かけたことがありましたが、今回はそれを上回る「59%OFF」でのご提供。

結果、送料加味した中古よりも600円弱お買い得となっています。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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