スポンサーリンク

2017年04月19日

【読書術】『知的社会人1年目の本の読み方』山口謠司


知的社会人1年目の本の読み方
知的社会人1年目の本の読み方



【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、アマゾンを徘徊していて捕獲した「読書術本」。

下記にあるように「25万3200冊」という数字に、単純に圧倒されましたw(単純)

アマゾンの内容紹介から。
ケンブリッジ大学、フランス国立社会科学高等研究院で磨き、文献学者として完成させた「本物の知識」をつける読書術。25万3200冊を読んだから伝えられる技法。「わかったつもり」がなくなる!「知性、教養、創造力が欲しい」あらゆる年代の入門書!

なお新刊でありながら、Kindle版は「21%OFF」とお買い得になっています!





Reading / eekim


【ポイント】

■1.何かを教わるのではなく、自分で解決する
 たとえば、卑近な例ではこんなことが言えます。英語の単語、あるいは漢字や、日本語でも構いませんが、文章を読んでいてわからない言葉があったとします。
 子どもなら、「これ、どういう意味?」と聞くことでしょう。教えるのはいっこうに構いませんが、一回教わっただけでその言葉の意味を覚え、自分で使いこなすことができるようになるでしょうか。そんなことはありません。
 人から受身で何かを教わっているうちは、その言葉はまだ自分の言葉にはなっていません。
 わからない言葉が出てきたら、積極的に辞書で調べてみる。
 適度に例文がついた辞書を自分で引いて、その言葉が持っている本当の意味を知るなど、とにかく自分で積極的に調べてみると身につきます。


■2.初心者は「2ページに1個」線を引く
 知識をつけるための読書を始めた当初は、2ページに1個くらいは、自分なりに重要だと思った言葉に印をつけたり、マーカーで線を引いたりしましょう。
 私は、色とりどりのマジックでどんどん印をつけ、大事な話が書かれていれば、その部分をコピーしたりもします。(中略)
 マーカーで線を入れるメリットは、なんと言っても重要な箇所を見つけるために集中して本を読んでいくことになることです。
 また、その重要ワードの周辺の文章にもしっかりと意識を向け、内容の理解が深まります。


■3.読書メモは「章の最後のページに40文字で」
 本の場合は、章が終わるごとに記していきます。各章の最後のページに短くメモをするのです。
 初めのうちは、80文字を目指してメモしてみてください。慣れてきたら40文字を目指してメモしていきます。
 この章には「何が書いてあったのか」「どんな問題提起がなされ、著者はそれをどのような方法で解決したのか」ということを書き込みます。(中略)  
 読んだら必ず、各章にそのサマリーを書くようにする。自分が考えたことについて書いてももちろんかまいません。
 短くまとめた文章をつくることで、再度一気にその章の内容が頭の中で強化されていきます。
 こんなふうにしていくと、本が自分の養分になっていくのがわかってきます。


■4.「絶対賛成」の態度で読書しない
 客観的に本を読む秘訣に簡単な方法があります。それは、著者の意見に「絶対賛成」という態度で臨まないことです。
 本に書かれていたことに対して、たとえ賛同したとしても、あえて反対の意見を考えてみる。
「本当かな?」と疑ってみるのです。
 特に、本を書く著者という立場の人は権威があり、知識もあることが多いので、読者は盲目的にその人の論理や論調を肯定してしまう傾向にあります。言葉の力によって、骨抜きにされてしまうのです。そうなってくると、本質は見抜けなくなるので、本物の知識もつきません。
 だからこそ、本を読みながら、著者にいわゆる"つっこみ"を入れていってください。


■5.「読書ノート」に書くべき事項
 さて、ここで、ノートのつくり方をお話ししていきます。つくり方は簡単です。
「重要だと思ったところの要約文」「そのことが書かれている部分のページ数」を書いていくだけです。
 これを見返すだけで、調べたかったことの知識が一瞬でおさらいできますし、次なる知識の深掘りのために役立ちますし、創造性を生むイメージを広げるための役にも立ちます。

(詳細は本書を)


【感想】

◆冒頭で触れたように、本書の著者である山口謠司さんは、概算で「25万3200冊」もの本を読破されている方です。

ただ、それはひとえにそれは、山口さんのお仕事が「文献学者」であるがゆえ。

本書の「はじめに」には、その「25万3000冊」のざっくりした内訳があるのですが、「内容を把握し目録をつくる」ために読んだ本というのが、21万冊ほどのようです。

それ以外に「本を買って読んだり、図書館に行って読む」のが「1日3〜4冊」で、それを「30年続けている」そうなので、25万3000冊と21万冊との差が4万3000冊ですから、計算するとだいたいそんなものでしょう。

……もっとも4万3000冊でも十分スゴイですが。


◆さて今回は、当ブログの読者さんの「読書の目的」に沿うであろう部分を上記で抜き出したため、本書に対して、類書とそれほど変わらない印象をもたれたかもしれません。

それに対して、山口さんの「本領が発揮」されているのが、第5章の「研究者的『知識の深掘り術』入門」。

こちらでは例題として「今年は2017年だけど、"100年前の1917年の人たちは、どんな暮らしをしていたのか? どんな考え方をしていたのか?"」というものを掲げて、徹底的に掘り下げています。

詳しくは本書を読んで頂きたいのですが、1917年に起こった「とある事件」を調べに、防衛研究所まで行っているというw

しかもそちらで見せてもらった本というのが、当たり前とはいえ、かなりコアでして、たとえばその中の1冊がこれでした。

海軍軍備沿革
海軍軍備沿革


ただ、こういったアプローチは、実際の仕事でも十分使えますし、「調べもの」をする際には参考にしていただきたいところです。


◆一方、通常の読書で使えるのが、上記ポイントの2番目以降。

線を引く量については、本次第だとは思いますが、上記ポイントの2番目にもあるように「2ページに1個」というのは、まぁ妥当でしょう。

また、類書ではあまり見た記憶がないのが上記ポイントの3番目で、「章ごとにメモする」という考え方は新鮮でした。

私の場合、捨てる章は丸ごとスルーしたりしているのですが、「本全体」を把握するには、山口さんのやり方の方が妥当だと思います。

ちなみに、上記ポイントの5番目にある「読書ノート」に関して、本書では実際に使われているノートの銘柄まで記されていました。

「マルマンの『BASIC STYLE』」というので、調べていったら、どうも「ニーモシネ」のこのタイプのようw

マルマン ノート ニーモシネ7mm罫 A5 N195A
マルマン ノート ニーモシネ7mm罫 A5 N195A


「ミシン目が入っていて切り取りやすいこと」や、「紙質が良くて書きやすいこと」「日付やタイトルを入れる枠が各ページにあること」等から、「読書ノートにはピッタリ」とのことです。


◆ところで、上記ポイントの4番目にあるように「つっこみ」を本書に入れさせてもらうとするなら、「速読」の扱いがちとビミョウ。

冒頭の「はじめに」では、「速読をしないで精読する」と断言しており、実際、第2章には「知性がある人ほど、速読しないという事実がある」なんて小見出しまであります。

そちらを読んで「そりゃ、『論語』や『聖書』は速読しないよな……」と思っていると、第3章にはオーディオブックについての言及があり、そこに
アマゾンのオーディオブックは、2倍速、3倍速で本を聴くこともできます。
という一文が……。

        ノ L____
       ⌒ \ / \
      / (○) (○)\
     /    (__人__)   \      
     |       |::::::|     |   速読はダメでも速聴はいいんかい!
     \       l;;;;;;l    /l!| !
     /     `ー'    \ |i
   /          ヽ !l ヽi
   (   丶- 、       しE |そ  ドンッ!!
    `ー、_ノ       堯l、E ノ <
               レY^V^ヽl


実際には、ちょこちょこ「『情報の収集』(新聞・雑誌を読む)ならば、速読でもいい」的なエクスキューズもあって、それなら「はじめに」でちゃんと断っておくべきではないかと……。

本書の立ち位置からしたら、「速読」に否定的なのは分かるのですが、いずれにせよ「1日3〜4冊」という読書量(読書メモ、読書ノートも書いて)を誇られていながら「速読」をdisられると、普通に働いているビジネスパーソンとしては立つ瀬がありませぬ(涙目)。

……まぁ、臨機応変ってことでw←日和見的スタンスw


より深く本を読むために!

知的社会人1年目の本の読み方
知的社会人1年目の本の読み方

第1章 “本物の知識”をつける読書こそ知的社会人の基礎の基礎―「知性」「教養」「創造力」に富む人の読書は何が違うのか?
第2章 「時間」と「労力」をムダにしない本の選び方―自分の血肉になる本だけを厳選する
第3章 読解力が高まる本の精読術―速読、部分読みをして、本当に内容を理解できましたか?
第4章 本質を見抜く読書術―知識を「削ぐ」「つなぐ」作業が創造力につながる
第5章 研究者的「知識の深掘り術」入門―問題設定から結論を導くまでのシンプルな流れ
第6章 「記憶に残し、引き出す」「積ん読防止」のための情報整理術―効果的な「読書ノート」と「読書スケジュール」のつくり方
第7章 “社会人としての魅力を磨く”本の使い方―頭の良さと品格は『古典』『歴史本』『海外小説』『伝記』『電子書籍』がカギ


【関連記事】

【読書術】『「読む」技術〜速読・精読・味読の力をつける〜』石黒 圭(2017年04月14日)

【読書術】『遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』印南敦史(2016年03月07日)

【読書術】『本をサクサク読む技術 - 長編小説から翻訳モノまで』齋藤 孝(2015年08月08日)

【読書術】『「深読み」読書術: 人生の鉱脈は本の中にある』白取春彦(2015年01月23日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

シンプル・ライフ 世界のエグゼクティブに学ぶストレスフリーな働き方
シンプル・ライフ 世界のエグゼクティブに学ぶストレスフリーな働き方


出た当時は気が付いていませんでしたが、今にして思えば、この本が「マインドフルネス」の先駆けだったかもしれません。

中古が値崩れ気味とはいえ、送料加味すればKindle版の方がお買い得となります。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「読書・速読」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
Posted by smoothfoxxx at 08:00
TrackBack(0)読書・速読このエントリーを含むはてなブックマークYahoo!ブックマークに登録BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク

スポンサーリンク




この記事へのトラックバックURL


●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
http://trackback.blogsys.jp/livedoor/smoothfoxxx/52251940