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2017年03月27日

【目標達成】『やり抜く技術』伊東泰司


やり抜く技術
やり抜く技術



【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「Kindle本春のセール」でも人気だった自己啓発書

「目標達成」は、当ブログ的にも押さえておきたいテーマですから、さっそくチェックしてみました。

アマゾンの内容紹介から。
最初はやる気もあったのに、挫折…気合を入れて目標も立てたのに、挫折…つい誘惑に負けて、挫折…どうすればいいの!?脳科学(34のトリセツ)を使えば、楽に達成できる!

昨年暮れに出たばかりで中古がそれなりに高いため、今回のセール期間中なら、このKindle版が700円以上お買い得です!





diet / mahmoud99725


【ポイント】

■1.「やり抜いたあとのイメージ」をする
 まず、都合良く脳をダマすために「やり抜いたあとのイメージ」をしてください。
 そしてできれば、そのイメージを絵に描いたり、近い写真があればそれを手に入れて、いつも見えるところに貼っておくとより効果的です。
 これはいわゆる「夢」や「ビジョン」と言われるもので、使い古された言葉ですが、非常に重要なキーワードです。
 挫折してしまう人には、やり抜いたあとのイメージを明確に描かずに実行してしまう傾向が多くあります。
「とりあえずビール!」ならぬ、「とりあえずやってみよう!」はスタート時点から失敗する確率を上げているようなものです。


■2.行動計画の「5つの問いかけ」
【ステップ1】「本当にやりたいと思っているのか? なぜ、それを実現したいのか? を明確に語れるか?」

【ステップ2】「達成したら、今と比べてどのように成長している自分がいるのか? また、その成長を見たまわりの人たちから、どのように称賛されているのか? さらには、今と比べて見えている景色にどのような違いがあるのか?」

【ステップ3】「あなたの力で実行できないことは何なのか?」

【ステップ4】「あなたの力で実行できることは何なのか?」

【ステップ5】「【ステップ4】の中で、継続的に実行できる行動を、具体的な計画に落とし込めるか?」

(詳細は本書を)


■3.「小さな成功」を確認する
 強いチームと弱いチームでは、「PDCA」のCAに決定的な違いがあります。
 強いチームの監督やコーチたちは、必ず球児たちに「日記」を書かせているのです。
 実は、これは高校野球に限った話ではありません。
 トップアスリートや世の中の成功者と言われる人たちも、よく日記を書いています。
 この日記の書き方に着眼すべきポイントがあります。
 成功者は「できなかったこと」よりも、小さくても良いので「何ができたのか?」を特筆しているのです。
 つまり、行動を変えたことによって、「小さな成長」を確認することを狙いとしているのです。
 これは、脳科学的にも非常に良い振り返り方法だと言えます。


■4.ご褒美は小刻みに与える
 次に、「ご褒美制度」の導入です。最後までやり切った時や達成した時に、自分へのご褒美をあげる人はよくいると思います。
 ここでは、ご褒美を小刻みにあげることをオススメします。
 つまり、途中に小さな目標を設定しておいて、その達成のたびに、小さくても良いので自分へのご褒美をあげるのです。これは、そのご褒美によって多くの達成感を味わうという経験が、脳を飽きさせにくくするという作戦です。
 例えばダイエットで、「3カ月後に10キロ減量する」という最終目標があるとします。
 私なら、1週間に一度は自分へのご褒美をあげます。1週間が終わって、予定通りの行動が実行されていたら、ダイエットにもかかわらず、あえて「大好きなハーゲンダッツのアイスを食べても良いよ」というようなご褒美を設定しておきます。
 そして、脳内でそのご褒美を1週間後に食べているイメージをすればするだけ、1週間の行動にささやかな意味づけが明確にされるので、脳がそのイメージを実現しようとしてくれるのです。


■5.常に自分で自分を褒める
 脳の特性からいえば、大きなことでなくても、少しでも自己成長できていると認識さえできれば脳は活性化します。それも、まわりから褒めてもらおうが自分で褒めようが、「誰が褒めてくれたか?」ということを、脳は積極的に識別しようとはしません。
 世の中で成功者と評されている人たちも、脳内で自分のことを自分で頻繁に褒めています。つまり、「自分大好き人間」が多いのです。
 ぜひ一日の終わりの就寝時に実行してください。「今日は何ができた(小さなできた! で十分です)かな?」と自分に問いかけ、一日を振り返っていただきたいのです。ぜひ、扁桃体をプルプルと震わせながら、脳を活性化した上でぐっすりとお休みください。


【感想】

◆本書はテーマ的には「目標達成」ということで、自己啓発の分野になります。

ただしその根拠となるのは、いわゆる「脳科学」に近いもの。

具体的には、脳の4つの部分の働きから「目標達成」への道筋を解説しており、その4つの部分とは以下のとおりです。

海馬 (脳) - Wikipedia

扁桃体 - Wikipedia

淡蒼球 - Wikipedia

側坐核 - Wikipedia

……Wikipediaだらけでスイマセン。

もちろん本書では、これらの部位の働き等にも触れられているものの、ポイントで引用すると長くなってしまうので割愛させてもらいました。


◆そして「目標達成」のために立てるべきなのが、いわゆる「PDCA」の「P」に当たる「行動計画」です。

本書ではそれに先立ち、上記ポイントの2番目にあるように「5つの問いかけ」を設定。

著者の伊東さんいわく、これらに明確に回答できることが大事なのだとか。

ちなみにこの「5つの問いかけ」の中で意外だったのが、【ステップ3】の「自分の実力でできないこと」をわざわざ挙げさせていること。

実際、多くの人が手っ取り早く目標達成したいがために、この「できないこと」を計画の中に入れてしまっているのだそうです。

たとえば本書では、ダイエットをテーマにした行動計画例が掲載されていたのですが、そこの【ステップ3】では「アルコールを飲まない」「ラーメンを食べない」「毎日走る」といった「できないこと」が列挙されていました。

そしてこの「できないこと」を計画の中に入れてしまうと、必ずどこかで頓挫してしまうとのことです。


◆また、「PDCA」の「CA」部分にも工夫が必要なのは、上記ポイントの3番目にあるとおり。

私は大昔に読んだ自己啓発書のTIPSで、今でも「その日良かったこと3つ」を、サブアカウントのGoogleカレンダーに毎日書いているのですが、目標達成の点からしたら、「良かったこと」よりも「できたこと」を書いた方が良さげです。

同様に、ご褒美も上記ポイントの4番目のように「小刻み」の方が良い模様。

私はてっきり「将来をイメージ」するのは、上記ポイントの1場目のような「最終的なゴールだけ」だと思っていたのですが、「ご褒美を1週間後に食べているイメージ」なんてスモールゴールで実践して良いようです。

確かに途中途中でもイメージして、それをクリアして成功体験(&ご褒美)を得られた方が、より最終的なゴールも達成できる気が……。


◆結局本書は、「目標達成」のTIPS的な部分では類書とそれほど変わらないものの、「脳科学」的な根拠がある分、腑に落ちやすいと思います。

私自身もさることながら、ムスコの勉強について、かなり応用できそうなのもポイント高し!

ただ、具体的なエビデンス(実験や研究の文献等)が明記されていない分、「科学的自己啓発書」というには、ちと弱いかもしれません。

それと、小見出しごとに1ページを費やすのは、できれば避けて欲しかったな、と……。

まぁ、「自己啓発書にありがち」と言われたら、そのとおりなんですがw


お求めになるなら、セール期間中がオススメです!

やり抜く技術
やり抜く技術

1 脳をダマす「やり抜く力」とは?
2 イメージ力を上げるトリセツ
3 行動力を上げるトリセツ
4 目標達成しやすい体質を作るトリセツ
5 モチベーションを上げるトリセツ


【関連記事】

【グリット?】『やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』アンジェラ・ダックワース(2016年09月12日)

【自己啓発】『ペンタゴン式目標達成の技術 一生へこたれない自分をつくる』カイゾン・コーテ(2015年02月09日)

【スゴ本!】『やってのける 〜意志力を使わずに自分を動かす〜』ハイディ・グラント・ハルバーソン(2013年09月24日)

【目標達成!】『絶対に達成する技術』永谷研一(2013年07月28日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

読むだけで「うまい」と言われる字が書ける本
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私もさることながら、ムスコは小学校の成績表にまで「字をキレイに書きましょう」とか書かれており、血は争えない模様w


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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