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2017年03月24日

【脳番地】『イヤな自分を1日で変える脳ストレッチ』加藤俊徳


イヤな自分を1日で変える脳ストレッチ
イヤな自分を1日で変える脳ストレッチ



【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「春満開!2300タイトル一挙50%OFFフェア」でも人気だったメンタル本。

著者の加藤俊徳さんは、いわゆる「脳番地」というフレーズでおなじみの医学博士です。

アマゾンの内容紹介から。
イライラする、自信がない、決められない、他人が怖い。思い通りにならない性格は脳を動かせば変わる!脳科学者が教えてくれるもっと人生がラクになる7つのヒント。

なお、中古が1000円近くしますから、このKindle版の方が500円以上お買い得です!





Right Brain; Left Brain / mikecogh


【ポイント】

■1.「悩んでしまった」ら、まず体を動かす
 自発的に動けずに引きこもっている人、何かに思い悩んでいる人に共通している特徴は、眼球さえ動かさず、ある1点をじっと見ていることが多いのです。まずはこの癖から脱することができるように、目を動かしてみましょう。目を動かすと視線の移動とともに視覚系脳番地も刺激されます。
 また、体を動かすことができるのなら、単純な体操やストレッチだけでも十分な変化を促せます。
 ほとんど動くことのなかった状態から、体操やストレッチをするので、体にとっては大きな変化となります。それだけで動きのバリエーションが一気に増え、あなたの思考にも影響が出てくるでしょう。


■2.できることに意識を向ける
 ここで、A100点、B95点、C90点、D75点という点数を取った高校生がいたとします。「できない」という悩みを抱えていない人は、「Aで100点を取ることができた。やった! 他もそんなに悪くなかったのでホッとした」と受け止めることができます。
 しかし、「自分は何もできない」と思い悩む人の場合は、Dの75点にだけ目がいってしまい、自分は75点しか取ることのできない人間だと思い込んでしまうのです。(中略)
 こうした「できない」という勘違いから抜け出すためには、「できる」ことに意識を向けるように考え方を変えていくことです。
 誰にでも、何かしらの成功体験があることでしょう。それを思い出して、まずは自信を持つように気持ちを変えていきましょう。
 世の中で一般に「成功者」と言われている人たちは、決して完璧な人たちではありません。彼らの多くが、人生の中で成功した体験を自信として脳に染み込ませ、それを自分の強みにしてチャレンジを続けているのです。
 反対に、「できない」と言って悩んでいる人は、成功体験があっても、それを自信として脳に記憶させることがうまくできていません。そのせいで、「できない」と悩んでしまうことになるのです。


■3.「できない感」を徐々に壊す
 1つ決めたら、それを達成した段階を100とします。その後は、その段階を10ずつに分割して、1段階ずつクリアしていく計画を立てていくのです。
 たとえば、英語の試験の合格を達成するのであれば、まずは勉強を始めることを段階10として、これをクリアすることに専念します。次に、参考書を1冊すべて理解することを段階20、模擬試験を受けてみることを段階30として、少しずつステップアップしていくのです。
 できることが徐々に増えていくというのは、「前進型の脳活動」ができていることを意味します。どんなことでもいいのですが、脳の中に学習活動が起こると無意識のうちに「できる気持ち」が強くなり、物事をうまくこなせるようになるのです。反対に、こうした学習活動が脳の中で起きていないと「できない気持ち」が優位になり、悩みで前に進めない脳になってしまいます。


■4.行動力のある人に近づく
 そこで、悩みグセがある人に行ってほしいのが、家族や知り合いの中から「ナビゲーター」を探すということです。行動に移せないのは、何かをする能力がないのではなく、アクション開始のボタンが押せないだけなのです。ですから、自分の背中を押してくれるような「ナビゲーター」を見つけ出し、彼らの言動をきっかけにして行動するようにしてください。
 アクション開始のボタンを押せるようになり、自発的に行動が起こせるようになってくると、くよくよ悩むことも少なくなり、前に進んでいくことができます。 「ナビゲーター」がそばにいるだけで、「そんなに変われるものなのか」と思うかもしれませんが、人はそれだけで劇的に変われます。
 このように断言できる理由は、脳が驚異的な適応力を持っているからです。行動を起こせる人のそばでその人の真似をしているだけで、脳はいつの間にかその行動パターンを自分のものとしてしまうのです。


■5.「イライラのスイッチ」をコントロールする
 脳の中に「イライラのスイッチ」があると仮定して、イライラしてきたらこのスイッチがオンになってしまったのだと考えます。
 その際、無理にイライラを抑えつけようとせず、しばらくスイッチをオンのままにしておきます。
「これから5分間だけ、イライラするぞ」
 こんな具合に、わざとイライラの感情を表に出してしまうのです。その後、スイッチをオフにして、イライラを一気に沈めていきましょう。
 ここで大切なことは、イライラはコントロールできると考えることです。
 これができれば、脳の中に作った感情のオン・オフスイッチを有効に使うことが可能になります。
 脳の中には実際に物理的なスイッチがありますが、私たちはそのスイッチを見て、手で押すことがないだけなのです。発想の転換を図り、スイッチがあるものと想定することで、意図的に脳の働きをチェンジさせてイライラを軽減することができるようになっていきます。


【感想】

◆自分でまとめていて思ったのですが、結局のところ、本書で提唱されている具体的なTIPSは、普通の自己啓発書ときわめて近いな、と。

たとえば上記ポイントの2番目は、いわゆる「ポジティブシンキング」と言われているものでしょう。

さらには、「成功体験」が重要なことも自己啓発書ではよく目にしますが、「脳に記憶させられるか否か」で変わってくるとは知りませんでした。

結局、根拠があろうがなかろうが、「自分にはできる」と思える人が、成功し続けるのも納得です。


◆同様に、上記ポイントの3番目の「問題をブレイクダウンする」というTIPSも、自己啓発書ではよく見られるもの。

この場合であれば、「スモールゴール」という言い方の方が近いですかね?

いずれにせよ普通の本では、そのことと「脳のはたらき」とを結びつけてはいませんでした。

……「前進型の脳活動」なんて言葉、初めて聞きましたよ。

つまり、こうした考え方は、脳の仕組みにマッチしたものと言えそうですから、今まで理屈は分からなくともやっていたことが、腑に落ちた感じです。


◆逆に少々意外だったのが初っ端のポイントの1番目。

「悩んでいたら体を動かす」のがいいのは分かりますし、「うつ病には運動がいい」的な表現を目にしたことも多々ありました。

ただ、「目を動かすだけでもいい」というのは、目からウロコ。

「視線の移動とともに視覚系脳番地も刺激される」と言われたら、確かにそうなのかもしれません。

……でもそれなら、ひきこもってアクション系ゲームをやっていても目は動いてそうですけどね?


◆なお本書では、最初の方で簡単な「脳番地」の説明もありますから、初めて加藤先生の本を読まれる方でも大丈夫。

ただ、本書は「脳番地ありき」の内容ではなく、下記目次にあるような諸問題を解決することがメインで、その根拠として「脳番地」が登場する感じです。

そういう意味では、本書も一種の「科学的自己啓発書」と言えるかもしれませんね。

繰り返しになりますが、「問題」とその「解決法」は、自己啓発書に近いものですから、当ブログの読者さんにもなじみやすいと思います。


「悩み」を「納得」した上で解決したい方に!

イヤな自分を1日で変える脳ストレッチ
イヤな自分を1日で変える脳ストレッチ

1 「イヤな自分」は、脳ストレッチで変えられる!
 序章 ネガティブオーラを消し去る方法

2 「イヤな自分」を変えるための脳ストレッチ実践編
 第1章 「できない」がなくなる脳ストレッチ
 第2章 「悩みグセ」がなくなる脳ストレッチ
 第3章 「伝わらない」がなくなる脳ストレッチ
 第4章 「決められない」がなくなる脳ストレッチ
 第5章 「イライラする」がなくなる脳ストレッチ
 第6章 「他人が怖い」がなくなる脳ストレッチ
 第7章 「忘れっぽい」がなくなる脳ストレッチ

3 脳ストレッチ習慣で、「イヤな自分」から永遠にさよならできる
 終章 脳を成長させるには選択肢を増やすこと


【関連記事】

【読書】『1万人の脳を分析した医学博士が教える 脳を強化する読書術』加藤俊徳(2017年02月24日)

【脳番地?】『高学歴なのになぜ人とうまくいかないのか』加藤俊徳(2015年06月17日)

【脳科学】『「すぐにやる脳」に変わる37の習慣』篠原菊紀(2016年09月19日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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