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2017年02月21日

【マネー・リテラシー】『外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話』ジョン太郎


外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話
外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話



【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「翔泳社祭り」の中でも、意外な人気を集めていた「お金本」

タイトルや装丁から、子ども向けの簡単な内容なのかと思ったら、意外と歯ごたえがあって、いい意味で裏切られました。

アマゾンの内容紹介から。
本書は、現役の外資系金融マンである著者が、「自分の子供に教えておきたいお金の話」をまとめた書籍です。景気の不安定さもあり、「コツコツ貯金をすることが最も堅実」という昔ながらの考え方は、もはや通用しなくなっています。それよりも、幼いうちから「お金(=金融)」についてしっかり理解させ、「自分の資産をどう守るか」という思考を身に付けさせなくてはなりません。実際欧米では、日本と違い、「金融教育」が学校でも盛んに行なわれています。本書では、「お金とは何か」「投資とは何か」ということについて、著者が「自分なら子供にこういう内容を教えたい」という視点から、丁寧に解説しています。「子供にお金で苦労させたくない」というすべての親に、ぜひ手に取っていただきたい書籍です。

一応、単行本の中古もそれなりに値下がりしていますが、明日までのセール期間内なら、このKindle版の方が実質600円以上お得です!





Money / free pictures of money


【ポイント】

■1.日本の経済成長は止まった
 詳しくは後述しますが、これからの日本は人口が減少し、高齢化が進んで働き手が少なくなります。つまり、これだけで国のGDPは減り、成長率はマイナスになります。
 もちろん、経済の効率を高め、みんながもっと儲かる商売をして、1人当たりGDPを高めることができれば、国全体のGDPを減らさずに済むかもしれません。しかし、日本はすでに1人当たり400万円を稼げるようになっています。これをさらに倍にするのは相当難しいでしょう。ということは、これからの日本が高い経済成長率を記録していくことは難しいということになります。経済成長率が低いということは、「給料が増えない」「貯めたお金が増えない」ということです。かつての時代とは違うのです。


■2.資産運用が必要な理由
 「資産運用」や「投資」と聞くと、私たち日本人はどこか「博打」というイメージを抱きがちですが、その認識は間違っています。確かに預金と違い、運用の結果次第では、当初の元手よりも減ってしまう可能性はあります。また資産運用を行うには、手数料も必要です。しかし資産運用を行えば、低成長・低金利国の日本の銀行預金では到底実現できないような、どんどん成長している国(昔の日本)のようなペースで、お金を増やせる可能性があるのです。元本が減ってしまうかもしれないリスクをとり、手数料を払ってでも、高い運用利回りを目指す意義は十分にあります。投資は「やった方がいいこと」ではなく、お金を減らさないために「必要なこと」なのです。


■3.年商10億円は本当にすごい?
 ところで、TVを見ると、よく「年商10億円の敏腕社長が……」みたいな表現が使われています。「年商10億円」って何だかすごいと思いがちですよね。でも損益計算書の見方がわかると、「年商10億円」と聞いても、何とも思わなくなるはずです。
 「年商」とは、すなわち「その年の売上高」のことです。ただ年商10億円というだけなら、簡単に実現できます。
 極端な話、20億円で買ったものを10億円で売ろうとすれば、誰かが買ってくれるでしょう。もちろん大損ですが。でも、これだけで売上高10億円、「年商10億円の会社」の出来上がりです。
 これを見ればわかる通り、大事なことは、「いくらの利益が出ているのか」という部分で、決して売上高ではないのです。


■4.投資とギャンブルの違い
 宝くじの期待値は、44%〜48%、つまり賭けたお金の約半分程度しか戻ってこないことになります。なお、競馬は74〜82%程度ですから、宝くじよりも競馬の方が効率がよいことになりますね。いずれにせよ、ギャンブルはやればやるだけ、このマイナスの期待値に近づいていきます。
 このように、ギャンブルはそのギャンブルを運営する人の儲けが差し引かれるので、期待値がマイナスになるのが普通なのです。
 しかし、投資は違います。投資は、「期待値がプラスになるもの」にお金を投じるのが基本です。
 ギャンブルのように「期待値がマイナスのもの」にお金を投じ続ければ、最初はまぐれでお金が増えることはあっても、次第に結果は期待値に近づいていき、お金が減っていきます。
 反対に「期待値がプラスのもの」にお金を投じ続ければ、最初はお金が減ることがあっても、次第に結果が期待値に近づいていき、お金が増えていくことが期待できるのです。これが投資とギャンブルの大きな違いです。


■5.保険会社の儲けのカラクリ
 保険に入る側からすれば、5万円の保険料で、万が一のときには100万円の保険金がもらえるから、悪くない話のように思えます。しかし、99%の確率で5万円が0になり、1%の確率で5万円が100万円になるので、期待値は「99%×0円+1%×100万円」で「1万円」ということになります。5万円払って期待値が1万円というのは、あまりよい話ではないですよね。しかも、保険はたくさん加入すれば加入するほど、分が悪くなります。 保険というのは、ただこれだけのことです。私は将来を考えるなら、保険に入るよりも、運用したお金で備える方がよいのではないかと思っています。


【感想】

◆冒頭でも触れたように、「意外と歯ごたえがある」作品でした。

というのも、各章の前半部分は「親として知っておくべきこと」ということで、基本的には普通の実用書レベルの難易度だから。

この部分は一切「手加減」がありませんし、正直、過去のお金本で読んだことのないレベルのお話もありました(私のレベルの問題もありますがw)。

逆に、続く後半部分は「おさらいと子供への教え方」であり、この部分なら「子どもにもわかる」内容かと。

といっても、理解させるのは、あくまで私たち「親」の役目ですから、本書をそのまま子どもに読ませるのは、ちょっと無理があると思います。

そういう意味では、やはり表紙のイラストは、間違ってはいません(親鳥が子どもと一緒に読んでいる)が、パッと見ただけだと、勘違いを起こしかねないかも。


◆中身の方を見ていくと、まず本書の第1章では、現在の日本が衰退しつつあるお話、特に、預金利率がかつては8%もあった、というお話や、それがゆえに、当時は資産運用など考える必要もなく、真面目に働いて、銀行にお金を預ければOKだった、というお話等々。

この辺りのくだりは、私の世代では思い当たるフシがありまくりでして、実際私も、新卒で勤め始めた頃、株などやらずに真面目に働くよう父から言われていました(遠い目)。

一方今では、上記ポイントの1番目や2番目にあるように、成長率はマイナスとなり、預金利息も1%未満である以上、ただお金を持っているだけでは、逆にインフレによってお金の価値自体が下がってしまいます。

そこで、こういった「これからの世界」を生きるこどもを育てる、私たち親の世代は、こどもに資産運用の知識を持たせることが必要である、と。

同様に、第2章の「ストック」と「フロー」の概念も、子どもには少々難しそうですけど、機会があれば教えてやりたいと思います。


◆ただ、第3章では「鬼門」とも言える(?)「決算書関係」のお話が。

上記ポイントではまるごと割愛しましたが、正直このあたりの内容は、大学生以上のレベルでしょうから、親がいくら噛み砕いたところで、少々無理がありそうな気が。

ただ、上記ポイントの3番目にあるように、たとえば「年商10億円」というだけでスゴイのではない、というようなお話ならば、子どもにも教えておきたいところです。

似たようなケースとして、「サラリーマンでマンションを10億円所有」していても、「借金15億円」あったら、むしろ借金の方が多いよね、とか?

……いや、単に資産部分だけ明らかにしている「不動産投資本」の著者の方とか、結構いそうなんですが。


◆もうちょっと後まで来ると、また子どもにも興味のありそうな話が出てきます。

たとえば上記ポイントの4番目の「宝くじ」。

我が家でも「確率」(まだ習ってません)の前段階として、子どもに宝くじの話は何度かしたことがありました。

ただ、同じ第5章の「長期投資」「分散投資」や、次の第6章の「債券」や「REIT」辺りは、説明しようがありませぬ。

ですから我が家では、ポイントの5番目にあるような「保険」や、割愛しましたが「持ち家」の話を、いずれしてやろうと思います。

ちなみに、「保険」は損だ、とよく聞いていましたが、確かにこの期待値の計算からすると、もったいないですよね……(今さら)。


親子そろって「お金」の知識を得るために!

外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話
外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話

第1章 基礎編 子供に教えたい「国」と「お金」の話〜今の子育てと昔の子育ての違い〜
第2章 基礎編 子供に教えたい「フロー」と「ストック」の話〜お金を増やすことの意味〜
第3章 基礎編 子供に教えたい 「会社」と「決算書」の話〜年商10億円は本当にすごい?〜
第4章 基礎編 子供に教えたい「資本家」と「労働者」の話〜会社で一番偉いのは社長ではない〜
第5章 実践編 子供に教えたい「投資」と「運用」の話(1)〜宝くじを買うより大切なこと〜
第6章 実践編 子供に教えたい「投資」と「運用」の話(2)〜より実践的な投資の知識〜


【関連記事】

【投資】『せめて25歳で知りたかった投資の授業』三田紀房,ファイナンシャルアカデミー(2017年01月27日)

【お金】『お金を整える』市居 愛(2016年03月05日)

【お金】『知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生』大江英樹(2015年11月08日)

【名著再び】『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ』橘玲(2014年09月29日)

【お金持ち】『今こそ「お金の教養」を身につけなさい』に学ぶ7つのコツ:マインドマップ的読書感想文(2013年05月24日)


【編集後記】

◆本書と併せて読みたいのがこちら。

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ
お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ


現在、幻冬舎さんのセールのおかげで、「60%OFF」と激安状態。

結果、送料足した中古よりも900円以上お得となっています。

参考記事:【名著再び】『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ』橘玲(2014年09月29日)


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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