スポンサーリンク

2017年02月16日

【動物】『LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方』麻生羽呂,篠原かをり


LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方
LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方



【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨夜の前日ランキングの記事にて、「文響社セール」の第5位だった作品。

このセール自体は本日で終了ですが、本書は今月の「月替わりセール」の対象にもなっていますので、今月いっぱいはお買い得となっています。

アマゾンの内容紹介から。
本書は、「生存戦略」がテーマのビジネス書。一味違うのは、動物たちの知られざる生態から、より人間らしい生き方を学ぼうということです。
週刊少年サンデーで連載の奇才漫画家・麻生羽呂氏、そして、生物学の天才・篠原かをり氏解説による、異色の「漫画」×「生物学」×「ビジネス書」です。
「イルカがジャンプをする3つの理由」「ナマケモノが実践しているお釈迦さまのような生き方」など、楽しくも深い世界をお届けします!

ぶっちゃけ「ビジネス書」というには、少々無理があると思うのですが、動物ネタが好きな方には一読の価値アリです!





Ybleo_3b / gvgoebel


【ポイント】

■1.安住の地はないライオンのオス
 オスは成長すると、育った群れ(プライド)を追い出され、単体、または兄弟数頭で獲物を狩って暮らさなければならない。放浪の身となるのだ。
 ただでさえ狩りが苦手なうえに、経験の少ない若いライオンの多くは飢えて死んでゆく。
 自分のプライドを手に入れるためには、他のオスに勝たなければいけないが、プライドの乗っ取りも簡単ではない。
 敵の王ライオンは当然自分のプライドを守るために全力で戦うし、プライドのメスたちも王が入れ替われば自分たちの子どもを殺されてしまうので必死に抵抗する。
 何とか王ライオンに勝つことができても、それでプライドが手に入るわけではない。群れのメスたちに値踏みされ、王として認められなければならない。そのため、ひたすら下手に出てメスの機嫌を伺う。決定権はあくまでメスにあるのだ。


■2.ネコは飼い主のこともネコだと思っている
 群れで生きてきたイヌの場合は、飼い主のことを群れのリーダーとして、主人として従う。つまり、人間のことをイヌとは違う動物として認識している。実際、イヌ同士で遊ぶときと人間と遊ぶときでは違う行動をとる。
 ところがネコは、飼い主を「何らかの理由で巨大化した不器用なネコ」だと考えており、たまたま住処を同じくしている友達だと思っている。
 たとえばじゃれつきながら噛みついてくることがあるが、これは兄弟など同じ年頃のネコでよく行うケンカごっこの誘いである。このときうっかり抵抗すると「了承」の意になり、より一層激しくじゃれついてくるので注意がいる。
 そのため、飼い主を自分より偉い存在だと認識することはないと思われる。餌をくれて遊んでくれる気の合う仲間か、図体が大きい割にどんくさくて仕方ないネコと思っているかもしれない。


■3.野生動物そのままのキリン
 そもそもキリンは品種改良を経ていない完全な野生動物なので、ペットに適した性格ではない。臆病で神経質だが、好奇心旺盛という掴みにくい性格である。
 毎日関わっている動物園の飼育員ですらキリンが近寄ってくるまでに2年かかると言われており、やっかいなのは、同じ飼育員であっても髪型や服装が変わると警戒するのだ。また、慣れることはあってもイヌやネコのように懐くことはない。自分より目線の高い相手に対して対抗心を燃やすという生態を持つため、上から見下ろしたりするとキリンの反感を買う。
 このように、キリンは温厚そうな見た目に反して、人間が扱うには手に負えない動物の1つである。野生動物をコントロール下に置くというのは、人間が考えているよりもはるかにハードルが高く、難しいことなのだ。


■4.過酷な環境に置かれるミツバチのオス
 新女王と交尾できるオスはほんの一握り。1匹の新女王はこのとき受け取った精子だけで一生分の卵を産み続ける。新女王にいち早くたどり着くことができた有力なオスのみが精子を新女王に託し、交尾にありつけなかったオスは元の巣に引き返すことになる。ところが、引き返したオスは働きバチたちに追い出される。追い出されまいと必死に巣の淵に掴まるオスバチもいるが、結局みな餓死してしまう。
 一方、交尾に成功したオスはどうだろうか。実はこちらも、幸せな老後が待っているわけではない。ミツバチのオスは交尾した瞬間に生殖器が破裂し、新女王の体内に精巣ごと取り込まれ、ショック死する。女王中心に回っているミツバチの社会では、働きバチもオスバチもみな過酷な環境に置かれているのだ。


■5.見つめ合うイヌと飼い主
 しかし、イヌは例外だ。見つめ合うことがまったく別の意味を持つことがわかっている。イヌと飼い主が見つめ合うと、両者ともに「オキシトシン」と呼ばれる愛情や絆の形成に関係するホルモンが上昇していることがわかったのだ。
 これは、イヌが狩りなどで人間と目を合わせてコミュニケーションをとっていたことから習得した能力だと見られている。実際、同じ実験をオオカミで行ってみたとき、飼い主・オオカミともにオキシトシンの上昇は見られなかった。
 見知らぬ人と交流したときは15〜25%、知り合いと交流すると25〜50%、子どもやパートナーなどの家族だと50%以上のオキシトシンが分泌されると言われている。
 実験では、イヌたちは平均して飼い主との交流で57.2%のオキシトシンを分泌した。これはイヌたちが飼い主を深く愛していることを証明している。


【感想】

◆冒頭で「『ビジネス書』というには、少々無理があると思う」と申し上げ、上記でもそれらしい記載は全然ありませんでしたが、本書は本書なりに「ビジネス書」に向けてのアプローチは行っています。

それが各章の冒頭にある麻生羽呂さんの手による5ページ(扉のイラストも含めると6ページ)ほどのマンガ。

ここでは各動物の習性に触れ、ひるがえって我ら人間でも同じではないか、もしくは見習うべきではないか、という提言をしています。

たとえば初っ端に登場するのがペンギンで、ここではいわゆる「ファースト・ペンギン」について言及。

朝ドラ『あさが来た』で話題!「ファースト・ペンギン」の意味とは | nanapi [ナナピ]

マンガの終わりでも
出る杭は打たれる。――しかし、時代を切り開くのはいつだって先頭を行く者なのである。
と結んでいます。


◆なお、それ以外の各動物と、そこから導き出された「学び」については、下記目次をご参照のこと。

先のペンギンについては、実際の習性と提言が直接的に結びついてましたし、かつ「ビジネス書的」と言えないこともないのですが、それ以外については、むしろ「実用書的」な感じ(「生き方を学ぶ」という意味で)。

本来、このマンガ部分のフレーズを引用すべきだったのかもしれないのですが、やはり絵があってこそのフレーズだったりするので、断念した次第です。

どのような感じのマンガか、については、単行本の表紙に載っているので、そちらをリンクの形で拡大してご紹介(クリックしてもこれ以上は拡大されずに、アマゾンのページに飛ばされますのでご注意を)。

LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方

……うーん、複数の章から持ってきているので、ちょっと分かりにくいですか。


◆ただ、個人的に非常に勉強になったのが、各動物の習性について。

知っているようで知らない情報が満載でした。

たとえば、上記ポイントで言うなら、2番目の「ネコが飼い主のこともネコだと思っている」というのは、まったくの初耳(私にとっては)。

同じく3番目の「キリンが生粋の野生動物」というのも知りませんでした。

一方、割愛したお話としては、「ラッコは繁殖が難しく、日本で見られるのもあと数年かも」というのは、まったくの初耳(詳細は本書を)。

さらに意外なところでは、「カピパラは実は足が速くて(最大時速50キロ)、オリンピックの金メダリストに勝る」、なんてビックリですよ(思わずヨメに話しましたw)。

……あの短い脚で、なぜにそんなスピードが(謎)。


◆というわけで、本書は動物(一部昆虫)好きなら、楽しめること必至。

楽しみながら知識を得られる、という意味では、学習教材としても秀逸かと。

私もムスコの理科の勉強として、いずれ読ませてみる予定です。

なお、巻末には『LIFE2』の予告があり、具体的に収録される動物も登場。

ただし「スタッフ一同、製作する気満々!」なものの「発売未定!(本作の、売上にかかっております)」とのことなので、ここはぜひ、本書をお買い上げいただきたくw


今日中、もしくは今月中ならば、セール価格でお買い得です!

LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方
LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方

Penguin 出る杭は打たれる(が、出る杭が世の中を変える)
Lion 失敗は成功の母
Panda こだわりは身を滅ぼす
Cat 我は我、人は人なり
Giraffe 人は見かけによらぬもの
Honey Bee 仕事を追うても仕事に追われるな
Naked mole rat おごれる者は久しからず
Sea otter 過ぎたるはなお及ばざるがごとし
Capybara 和をもって貴しとなす
Eelephant 生まれながらの長老なし
Squirrel 使わぬ宝はないも同然
Dolphin 古きを捨て、新しきを得よ
Cattle 持つべきものは友
Octopus 疑心暗鬼 鬼を生ず
Honey Badger 竜の髭を蟻が狙う
Sloth あきらめも心の養生
Gorilla 汝の敵を愛せよ
Sow bug 同じ轍は踏まない
Dog 細き流れも大河となる
KangaroRead 前進あるのみ



【編集後記】

◆私の愛用しているサーモスの真空断熱タンブラーが、知らないうちに激安になっていました。

サーモス 真空断熱タンブラー 420ml ステンレス JDE-420
サーモス 真空断熱タンブラー 420ml ステンレス JDE-420


「69%OFF」というのはまた、Kindleセール並みですな。

小さめサイズも激安なので、お好きな方をお選びください!

参考記事:【今さらですが】サーモス真空断熱タンブラーをゲットしました(2013年09月23日)


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「科学」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
Posted by smoothfoxxx at 08:00
TrackBack(0)科学このエントリーを含むはてなブックマークYahoo!ブックマークに登録BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク

スポンサーリンク




この記事へのトラックバックURL


●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
http://trackback.blogsys.jp/livedoor/smoothfoxxx/52246357