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2016年09月30日

【熟年起業】『50歳からの出直し大作戦』出口治明


50歳からの出直し大作戦 (講談社+α新書)
50歳からの出直し大作戦 (講談社+α新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日の「未読本・気になる本」の記事にて取り上げた起業本

お馴染みライフネットの出口会長が、「ご自身と同様に50代で起業し成功している6人の経営者」と対談し、成功の秘密を探ってらっしゃいます。

アマゾンの内容紹介から。
突然のクビも、趣味も、子供時代の夢も、すべてが人生大逆転のきっかけに!「無敵の50代」を謳歌する働き方。49歳で左遷人事、55歳で子会社出向、58歳で起業した、68歳の現役経営者が自ら取材、50代で花開いた人たちの成功理由は?

講談社さんのからの新書にしては(?)、Kindle版がお手頃なのがありがたいです!





Group of happy business people clapping their hands / tec_estromberg


【ポイント】

■1.周囲をよく観察する
中村 謙遜ではなく、私自身に特別な才能があるとは思いません。ただ、強いて言えば周囲をよく観察することは多いかもしれません。たとえば、かつて調剤薬局は大病院に近ければ近いほど有利と考えられていました。でも、皆が同じことを考えた結果、大病院の側の地価が上がり採算性が落ちた。ではどうするかと考えて、大病院でなくいい病院の側に切り替えたのです。個人の医療費負担が増せば、患者さんはよりサービスのいい病院に診てもらいたいと考える。それは必ずしも大病院とは限らないから、そこに出店すれば高い収益が得られると考えたのです。

(クオール 代表取締役会長 中村 勝さん)


■2.駐車場は立体事業
大嶋 そう、そこが貸しビル業と駐車場経営の最大の差です。貸しビルの場合は平米当たりの賃料がいくらなら、月の収入はいくらと固定される。ところが駐車場の場合は工夫次第で回転率が上がるから、それに応じて売り上げが増える。つまり、立体事業なのです。不動産事業が「峪業」とすると、駐車場事業は「㎥事業」と考えています。

(駐車場総合研究所 代表取締役会長兼社長執行役員 大嶋 翼さん)


■3.相手の気持ちを察知する
出口 サラリーマン時代の経験が今のビジネスで生きていると感じられることはありますか。

石塚 お客さんの気持ちを考えて行動するという習慣が身についていることでしょうか。相手の気持ちを察知できない人は独立するべきではないでしょう。上司に「あれ、どうなっている?」と聞かれて、「あれって何ですか」と聞き返すタイプはダメ。そういうタイプは何があっても会社に残るべきです。

(アイコインズ 代表 石塚眞一郎さん)


■4.コストのために品質を下げない
出口 コストの見直しなどの努力もされたのでしょうね。

鈴木 いや、それはないですね。そもそも原価計算自体かなりいい加減でしたから。赤字はたしかに困りましたが、それは売れないからであって、コストが高いからではありませんよね。目標の量が売れて、それなりの利益が出れば、それでいいというのが基本的な考えです。逆にコストを下げれば品質が下がってお客さま満足度も下がる。いいことはありません。ただ、同じ品質のものを安く入手する努力はしました。ちょっと遠いけれど安く買える店があれば、自分で早起きしてバイクで買いに行くとか。つまり、自分が汗を流せばいいことはなんでもやるが、会社を維持するために品質を下げることはしなかったということです。

(肉球愛好会 代表 鈴木哲也さん)


■5.起業が成功する3条件
 1番目の条件は、風が吹いていることです。凧を揚げる時のことを考えればわかるように、どんなに一所懸命走っても風が吹いていなければ凧は揚がりません。同じ業種で起業しても、世の中の景気がいい時と悪い時では成功する確率が違うことは容易に想像できます。(中略)
 風とは、世の中の流れとも言い換えられます。難しいのは風向きを的確に捉えること。これが2番目の条件です。(中略)
 そして、最終的には、その掴んだ風向きに個人の才能がジャストミートしていること。これが3番目の条件です。そうして初めて成功を掴むことができるのです。


【感想】

◆今まで「若手起業家」ですとか「学生起業家」の起業本なら読んだことはありましたが、50代以上の起業本というのは初めてでした。

とはいえ本書では、著者の出口さん曰く「50代は、起業するには最適の年代」と主張。

というのも、まず50代にはビジネス上のノウハウがかなり備わっています。

ですから、今まで自分が手掛けていたビジネスで、そのまま起業するのも可能。

実際、上記ポイントの1番目の中村さん、2番目の大嶋さんはそのパターンです。


◆また、50代であれば、住宅ローンを完済していたり、子どもの教育費がある程度見えてきたりしているもの。

特に後者は、30代でできた子どもなら、学費として後いくら準備しなくてはいけないか、具体的になる……ハズなんですけど、我が家はまだ下の子は小学生で全然読めないという(涙目)。

まぁ、この辺は住宅ローン含めて、人それぞれですかね。

ただ、もう1点、50代だと会社内での「自分の立ち位置」が明らかになっているかと。

若いころなら「トップを目指す」と思っていても、さすがに50歳にもなれば、自分が出世レースのどの辺にいるかは分かります。

ですから、若い頃にイキオイで会社を飛び出すのとは、「起業」の意味合いが変わってくるという。


◆ただし、本書に登場される6人の「50代起業家」さんたちは、仕事ができない「窓際族」とは違いました。

とくに、先ほど触れた中村さんと大嶋さんは、むしろ「仕事ができすぎた」ために、いずれも「オーナー経営陣」と対立して、会社を辞めさせられています。

……このお2人は結果的に、起業して上場までこぎつけたのですから、それくらい優秀だったということかと。

その他の4人の方々も、少なくとも対談を読む限りでは、普通以上に業績を上げてらっしゃいました。

ですから、単純に「会社に居場所がない」だけで、起業、という選択は、ちょっと待っていただきたいな、と。


◆一方、それまでの仕事とはまったく関係ない分野で起業をされた方もいらっしゃいます。

たとえば、上記ポイントの3番目の石塚さんは、大手商社に勤められていたのに、趣味の延長線上にある「コイン販売」の道に。

4番目の鈴木さんに至っては、大手証券会社で個人投資家向けセミナー講師をされていたのが、独自のスイーツ販売ですよ!?

とはいえ、石塚さんは、お父さんもコイン販売をされていて、学生時代から仕事を手伝わされていたそうですし、鈴木さんはセミナー講師として全国を回る傍ら、それぞれの土地で名物スイーツをほとんど食べてきたそうですから、いずれも勝算があった模様。

この辺も「ブームだから」と安易に飛びついて起業する方とは違います。


◆また、ボリュームの関係上、割愛させていただいた、お二方のお話も大変興味深いものでした。

住宅環境整備の牧野克彦さんの「自動車用のフィルム型メッセージ装置」は、ぜひ商品化していただきたいですし、行政書士の寺田淳さんは、同じ資格業として、学ぶ点が多々……。

著者の出口さんは、できるだけ異なるタイプの起業家を選ばれたそうですし、ご自身に近い方も一人くらいいらっしゃるかもしれません。

そしてもちろん、50代になってない方でも、彼らが30代、40代のときに、どう過ごしていたかも、きっと参考になるはず。


50代での起業を成功させるために!

50歳からの出直し大作戦 (講談社+α新書)
50歳からの出直し大作戦 (講談社+α新書)
まえがき いつも「今」が人生で一番いい時
第一章 五〇代が起業に最適なこれだけの理由
第二章 偶然を大チャンスに変える
第三章 定年間近の五七歳で創業して上場
第四章 子どもの頃の夢を五〇歳で実現
第五章 趣味を仕事にする幸福
第六章 金融業からスイーツに大転身
第七章 営業センスを生かした資格業
第八章 起業成功の条件と準備
あとがき 置かれた場所で咲くだけが人生ではない


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編

ただ、この作品、今月半ばに行われた6500冊超の「Kindle本50%OFFセール」でも対象になっていたんですよね。

その際、買い忘れた方なら、ご検討を。


【編集後記2】

◆「寝耳に水」でしたが、今年も始まりました!



Amazon.co.jp: ニコニコカドカワフェア 2016: Kindleストア

25000冊超と大規模なセールであり、記事を書くのに時間がかかりそうなので、取り急ぎ速報まで。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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