スポンサーリンク

2016年08月13日

【問題解決】『ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール』鈴木鋭智


ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール
ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、ちょっと前の「未読本・気になる本」の記事で取り上げたものの、失念していた1冊。

上記記事の直後に土井英司さんがメルマガでプッシュしてしまったので、戦意喪失した、というのはヒミツです(言いまくり)w

アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書では、まず頭の中から「考えてもムダなこと」を削ぎ落とし、「考えるべきこと」を最小限(ミニマル)に絞り込むためのルールを説明します。
そしてもっと「クール」な解決策を見つけるための発想のヒントを紹介します。
「ロジカルシンキングを学ぶ前の最初の1冊」として読んでいただいても構いませんし、「人生をスッキリさせる心の持ち方」として読んでいただいても構いません。
「ミニマル思考」の人にとって、仕事も人生も、身の回りのすべては「新しい問題解決のゲーム」になるのです。

なお、Kindle版だと、「20%ポイント還元」を加味すれば、1000円ちょっとでお求めいただけます!





Hand Washing / Anthony Albright


【ポイント】

■1.割の合わない「ジャンク思考」をやめる
 高速道路を逆走する車による事故が後を絶ちません。
「出入り口に派手な標識と通行止めのゲートを設置しよう」
「高齢ドライバー全員に認知症検査を義務化しよう」
「一般ドライバーにも事故の重大さを周知して呼びかけよう」
 これらはすべて「出入り口での誤進入をゼロにしよう」という発想。「間違いをゼロにしなければ」という完璧主義はコストと労力の割に効果が薄い、ジャンク思考なのです。(中略)
 たとえば、センターライン矢印にしてみるのはどうでしょう?
 さすがにこれなら出入り口の標識を見落とした人でも直観的に「おかしい」と気付くはず。
 間違いに早く気づけば、路肩や非常駐車帯に車を停めるなりして事故を未然に防ぐことができます。


■2.気分ではなく事実で語る
 説得力のある問題提起とは、「気分」を「事実」で代弁させること。
T事実」が思いつかないなら、もしかしたらそれは実害ではなく単なる思い込みや偏見かもしれません。
「不愉快、ムカツク、嫌い、うるさい、キモイ、面白くない、イラッとする、イケてない」といった「気分」の表現を避け、「事実」で説明する練習をしてみましよう。
 たとえば「このデザインはイケてない」という「気分」。
「このデザインにしてから売上が15%落ちた」
「アンケートの結果、このデザインが好きと答えた人は100人中25人だった」 
 こうすれば、客観的な「事実」として説得力を持ちます。


■3.「事実」と「回想」を切り離す
 パワハラ、セクハラ、モラハラ……。他人からひどいことを言われて傷つくことは、ときどきあります。
 しかし問題は、嫌な目に遭った人自身が被害を増幅してしまうことです。
 実際に暴言を言われた時点では「ダメージ1回」です。
 ところが帰りの電車の中で、あのときのことを思い出してしまいます。言われた言葉だけでなく、そのときのショックと怒りと悔しさも再現されます。
 この時点で「ダメージ2回」。(中略)
 以後、日常のふとしたことであの嫌な出来事を思い出し、そのたびに「ダメージn回」が増えていくのです。(中略)
 こんなことで不眠、冷や汗、食欲不振、顔面の痙攣、肋間神経痛とボロボロになってはいけません。
「事実」と「回想」を切り離しましょう。


■4.人間の「うっかり」は仕組みで防ぐ
 病院の手術室のドアは、足下のスイッチで開くようになっています。これはせっかく消毒した手をドアノブで汚さないための工夫。
 しかし、そんな工夫が活かされるのも「手術前にきちんと手を洗っていればの話。
 ごくたまに、うっかり手洗いを忘れて手術室に入ってまう医師や医療スタッフがいるのです。(中略)
 こうして考案されたのが、消毒液のスプレーをドアノブの位置に取り付けた自動ドアです。手をかざして消毒液が「プシュー」と噴射されないとドアが開かない仕組みです。
 これならどんなにうっかりした人でも、間違いなく消毒済みの手で手術室に入ることができます。
 心がけに頼らず杜組みを変える。これがミニマル思考です。


■5.呼びかけるのではなく「心の叫び」を拾う
 何でも「スマホで検索」のこの時代、自殺を実行する前に自殺関連用語を検索する人たちがいるということが知られています。
 これに目をつけたのがNPO法人OVA (オーヴァ)が運営するインターネット・ゲートキーパー活動、通称「夜回り2.0」という自殺予防の水際作戦。
「死にたい」「自殺方法」など自殺に関連したキーワードを打ち込むと、相談窓口のサイトに誘導する広告が目立つところに表示されます。これによって究極の選択をしようとしている若者たちに「専門の相談員につながって、生きる」というもう1つの選択肢を与えています。
「死にたい」という検索行動の真にある本音は「生きたい」だったのです。


【感想】

◆本書の「あとがき」によると、本書はそもそも著者の鈴木さんの行っている講座の1つである、「問題解決のためのミニマルシンキング」の内容を1冊にまとめたものである、とのこと。

そしてその講座の企画段階での仮タイトルは、「ロジカルシンキングに挫けた人のためのミニマルシンキング」というものであったのだそう。

つまり「ロジカルシンキング以前の下準備」という位置づけだったワケです。

実際、本書では「分析の仕方」や「論証テクニック」といった専門的なお話は皆無。

分かりやすい事例を中心として、「基本的な物事の捉え方」にフォーカスしています。


◆ただし、ただ事例を列挙しているのではなく、いくつか柱となるテーマがあって、それが「3つの原則と9つのルール」なるもの。

まず「原則」とは次の3つです。
・実害がないことで騒がない
・変えられないものを変えようとしない
・もっとクールな手はないか?
一方「ルール」とは、上記「原則」それぞれの下に3つずつ付く仕様で、計9つ。

たとえば上記ポイントの2番目の「気分ではなく事実で語る」というのは、「原則」である「実害がないことで騒がない」の「ルール1」に該当するものです。

ここで9つ全部を列挙してもいいのですが、説明を読まないと意味がわからない「ルール」もちらほらありますので、ここはやはり本書を直接ご覧いただければ、と。


◆ちなみに、「変えられないものを変えようとしない」という原則は、本書のもっともキモとなるものではないかと思います。

特にここの「ルール1」である「心がけより仕組み」というのは、本当にもっともなご指摘。

「机の上が片付かないのは、心が乱れているのではなく、それぞれの置き場所をきめていないから」ですし、「経理が横領するのは、倫理観の問題ではなく、他人がダブルチェックがないから」。

結局「人の心」は、変えようにも変えられません(怒鳴ったり脅したりをするのを除く)から、それを前提とした「仕組み」をつくるしかないわけです。

「人の心」とは少々違いますが、「仕組みづくり」の事例としては、上記ポイントの1番目や4番目が該当するかと。

日本に古くから伝わる「気合、根性、精神論」が、いかに問題解決につながらないかが、身に染みて分かりました。


◆ところで本書は、単行本もお手軽価格ですけど、ページ数もそれ相応に少なめ。

また、見開きの半ページは、すべてイラストになっています。

質問フォームやロジックツリーは、確かに図解があって分かりやすかったですが、それ以外のイラストの必然性は正直微妙な気が……。

とはいえ、問題解決には、こういった「目からウロコ」の切り口がどれだけ持てるかにかかっているので、個人的には読んでよかったと思っています。


薄い本の中にも濃いネタが多々!

ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール
ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール
CHAPTER1 ミニマル思考とジャンク思考
CHAPTER2 説得力のある問題提起のルール
CHAPTER3 解決につながる原因分析のルール
CHAPTER4 空回りしない解決策のルール
CHAPTER5 頭の中のジャンク思考を整理する


【関連記事】

【問い】『Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法』ウォーレン・バーガー(2016年06月30日)

【コンサル流】『本質思考: MIT式課題設定&問題解決』平井孝志(2015年01月26日)

『デザインコンサルタントの仕事術』が想像以上に凄い件について(2014年11月07日)

【オススメ!】『インサイドボックス 究極の創造的思考法』ドリュー・ボイド,ジェイコブ・ゴールデンバーグ(2014年05月15日)


【編集後記】

◆昨夜お送りした講談社さんの「3日間限定全点フェア」の記事は、ご覧いただけましたでしょうか?

【最大50%ポイント還元!】講談社Kindle本「3日間限定全点フェア」開催中!

ビジネス系を中心に拾ったので、見落としてしまいましたが、この本も対象となっていました。

「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気
「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気

もともと「20%OFF」だったところに「40%ポイント還元」が加わり、送料込みの中古より500円弱お得なことに。

内容については、以前、UEIの清水さんが紹介されていましたので、ご参考まで(他力本願)w

参考記事:日本のアニメ業界を変えた男の生き様に衝撃を受ける - shi3zの長文日記


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「ビジネススキル」へ

この記事のカテゴリー:「アイデア・発想・創造」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
Posted by smoothfoxxx at 10:00
TrackBack(0)ビジネススキルこのエントリーを含むはてなブックマークYahoo!ブックマークに登録BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク

スポンサーリンク




この記事へのトラックバックURL


●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
http://trackback.blogsys.jp/livedoor/smoothfoxxx/52228518