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2016年07月20日

【速読思考?】『行動する時間を生み、最速で結果を出す 速読思考』角田和将


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行動する時間を生み、最速で結果を出す 速読思考


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、リアル書店でたまたま見かけて捕獲した1冊。

多少速読トレーニングがあるものの、著者である角田和将さんの著作の中では「ビジネス書寄り」ですから、当ブログでも大丈夫だと思います。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書は、速読を勧める単なる指南書ではありません。
いままで速読を体験したことがない、もしくは試したけれど諦めてきた方にこそ読んでほしい、毎日の時間の「質」と「量」を変えるための本です。

なお、Kindle版なら「23%OFF」で1000円ちょっとと、結構お得です!





speed reading / pfig


【ポイント】

■1.速読の「汎化作用」によって、処理脳力を上げる
 汎化とは「ある特定の刺激と結びついた反応が、別の刺激に対しても生ずる現象」のことです。それを脳に当てはめると、1つの処理がスピードアップすることにより、他の処理も引っ張られるように速度が上がることをいいます。
 脳は「見る」という動作だけを処理しているわけではなく、「考える」であったり「聴く」であったり、様々な処理を行っています。その中でも「見る」スピードだけを極端に上げた状態で、高速状態に慣らしていくと、「見る」以外の処理脳力も徐々に引き上がってくるのです。
 この特徴を活かして、もともと処理できていたスピードよりも速いレべルでの思考や理解ができるようになります。


■2.ゆっくり1回読むよりも速く3回読む
 理解ができている、できていないは関係なくて構いませんので、1時間しか空いていないときでも目いっぱい使って1回読むよりも、同じ時間で3回読めるスピードで読み切ることです。厳密に言うと、「読み切る」というよりは「(読まずに)見切る」に近いかもしれません。(中略)
 たとえば、初めてその本を読んだ日(l回目)から、次は3日くらい経過したところで読み(2回目)、仕上げに1週間経過したところで読む(3回目)。
 その空いた期間に本に書かれていたことを実践してみたり、そのテーマに関わる様々な経験を積んでみたりすれば、次に読む際に、思わぬ理解が得られたり、「こんなこと書いてあったっけ?」という意外な部分が目に入るようになります。より深い理解、もしくはより高い知見が得られるようになるわけです。


■3.速読の3原則
(1)見る幅を広げる
(2)瞬間認識
(3)次に読む箇所への視点移動
 (1)の「見る幅を広げる」というのは、1文字よりも数文字、数文字よりも1行、1行よりも1段落、1段落よりも1ぺージというように、一瞬で目に入れる範囲を広げていくということです。
 (2)の「瞬間認識」というのは、言葉の意味を瞬間的に理解する、ということで、同時に意味を取れる言葉の数がより多くなればなるほど、文章全体の理解も速くなります。
 (3)の「次に読む箇所への視点移動」は、文章を連続して読む際の自分の目線の動かし方のことです。これは眼筋という目の周りの筋肉を鍛えてあげることで、よりスピードアップすることができます。
 これら3つをトレーニングすることで、ある程度までは誰でも簡単に読むスピードを高めることができます。


■4.電子書籍のフォントサイズを大きくする
 やり方は極めて簡単です。自分が「読みやすい」と思うフォントサイズから一回り大きい文字サイズにして、複数の文字をひと塊として「見て理解」を実践します。
 フォントサイズと速読の関係性として知っておきたいのは、フォントサイズを大きくすればする程、「見て理解」しやすくなり、小さくすればする程、「読んで理解」になりやすいということです。
 昔の書籍は1ページ当たりの文字数・行数が多い傾向にありました。だから、古典や専門書は余計に速読しづらいのです。


■5.右脳で見て理解する
 つまり、「見て理解」しているときは直列的な理解の感覚とは異なるため、初めは理解できていないように思ってしまうかもしれません。ただ、それは理解できていないのではなくて、理解の方法が異なっているだけなのです。
 たとえば、「ハリー・ポッター」シリーズをパラパラと高速でめくると、何が書いてあるか全然わからないと思いますが、「評論文ではない」とか「魔法の世界の話である」ぐらいは、理解できるのではないでしょうか?
 右脳で見て理解するというのはそのような感覚で、繰り返し読んでいくことでその理解がより鮮明になっていくアプローチになります。一冊全体の流れを知りつつ、たとえばビジネス書であれば、そこからどれだけ多くの気づきを得ることができるかが理解になるのではないかと思います。


【感想】

◆今回、下記の関連記事を抜き出そうとして自分でも驚いたのですが、当ブログではここしばらく速読本を扱っておりませんでした。

直近が宇都出さんのこの本だとすると、ほぼ5年ぶりですか。

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どんな本でも大量に読める「速読」の本

参考記事:【速読】『どんな本でも大量に読める「速読」の本』宇都出雅巳(2011年09月27日)

ただ、速読本の場合、どうしても物理的なトレーニングと切っても切れない部分がありまして、むしろ、トレーニング部分の多い方が、実際に読むスピードも速くなる可能性は高いです。

そうなると、付箋を貼った部分を抜き出すのが難しくなるので、結果的にここ数年、レビュー対象から外れてきたのもしょうがないのかな、と。

実際、著者の角田さんの過去の著作も、リアル書店で見かけていたものの、トレーニングが中心なので、スルーしていましたし。


◆もっとも、本書もそれなりにトレーニングページがある(40ページ強)ので、その点はご留意を。

本書はアマゾンで「その他のイメージ」が結構収録されているのですが、目次やら図解ばかりで、肝心のトレーニング部分はこれくらいなんですよね(リンク先はアマゾンのページなのでクリックしても拡大されません)。

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上は「一番大きい数字」や「一番小さい数字」を探すトレーニング。

下は左右のページで間違い探しをするトレーニングの、解答部分になります。

実際にはこれ以外にも、お約束の上下左右にジグザグに目を動かす「眼筋トレーニング」等もありますので、キチンとトレーニングをしてみたい方はご安心ください。


◆さて、こうしたトレーニングによって鍛えられるのは、上記ポイントの3番目にある「速読の3原則」のうちの1番目と3番目。

一方、読書歴が長い人が、読むスピードが速いのは、2番目の「瞬間認識」ゆえになります。

要は、小飼弾さんが言うところの「0冊から100冊読むのと、1万冊読んでから100冊読むのとでは当然読む速度が違う」ということですね。

これについては、ひたすら本を読み続けていれば、誰でも習得(と言っていいのか?)できるスキルですから、引き続き当ブログともお付き合いいただければ、と。


◆また「5年ぶり」ということで、初めて速読本に登場しているのを見たのが「電子書籍」です。

本書では、上記ポイントの4番目の「フォントサイズ」しか扱っておりませんが、今後「電子書籍ゆえの速読法」のようなものが生み出されるのかもしれません。

そして同じく「5年ぶり」ゆえに初めて知ったのが、著者の角田さんが「速読日本一になった」という「速読甲子園」。

速読甲子園(全国速読・速解力コンテスト)|みんなの速読 日本速脳速読協会

聞いたことないな、と思っていたら、結果発表を見る限り、どうも2012年から始まったようです。

……学年別の個人戦や団体戦があったりして、かなり本格的な模様。


◆ところで本書のタイトルにある「速読思考」とは、簡単に言えば「速読を身につけることによって、情報収集の時間を節約し、その分実践する」ということになるかと。

本書に図解があるので、そちらもご紹介しておきますが。
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ただし単なる「時間術」とは違い、速読のトレーニング過程において、上記ポイントの1番目にある「汎化作用」がおき、結果的に思考速度も上がる、というロジックのよう。

確かに納得できる話ではあるものの、エビデンスを付けてもらえば、さらに良かったと思います。


処理脳力を高めるために!

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行動する時間を生み、最速で結果を出す 速読思考
PART1.速読思考で人生は変わる
PART2.速読思考の原理原則
PART3.速読思考インプットトレーニング
PART4.速読思考アウトプットトレーニング
PART5.情報収集力を最大化する


【関連記事】

【速読】『どんな本でも大量に読める「速読」の本』宇都出雅巳(2011年09月27日)

【速読】『ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方』苫米地英人(2010年09月15日)

【超実践的】「仕事に活かす! フォトリーディング」主藤孝司(2010年08月20日)

厳選! 「『現役・東大院生の速読術』」の超簡単な活用法5個(2010年06月19日)


【編集後記】

◆上記関連記事でお名前を久々に見て思い出したのですが、現在Kindleでは苫米地先生のフェアを行っています。

Amazon.co.jp: 【50%OFF】苫米地英人セール(7/21まで): Kindleストア

セール期限は明日7月21日までですので、お忘れなく!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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