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2016年06月13日

【メンタル】『「やりすぎ」をやめれば全部うまくいく。』西脇俊二


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「やりすぎ」をやめれば全部うまくいく。


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも意外と人気だったメンタル本。

私自身、会社勤めしていた頃は「完璧主義者」と言われていた(本当ですw)ので、本書を読んでその弊害を今頃理解しました(遅すぎ)。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
実は、報われない原因は、「やりすぎ」「頑張りすぎ」にある可能性が高いのです!
努力しているつもりなのに成果が感じられない人は、「頑張る方向が間違っている」あるいは「頑張る方法が間違っている」人です。本書では、正しい目標設定と、目標達成のコツを紹介します。他にも、買い物のしすぎや食べすぎ、糖の摂りすぎ、タバコの吸いすぎ、ゲームのしすぎや、性格にまつわる「心配性すぎ」「いい人すぎ」「優柔不断すぎ」まで、あらゆる「やりすぎ」に立ち向かいます。あなたを疲弊させる「ムダなやりすぎ」を克服し、欲しい結果を得て、人生を好転させましょう。

なお、お買い得なKindle版も、もうすぐ配信です!





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【ポイント】

■1.「やりすぎ」の原因は「結果が出ていないこと」
 何かに夢中になっていたり、猛烈に打ち込んでいても、それに見合った結果が出ていれば、人は「やりすぎてるな……」とため息をつくことはありません。
 同様に、傍から見てまじめすぎる人でも、本人が「自分は何事もきっちりやっているから、安心できる」と思っていれば、「俺はなんでこんなにまじめに考えてしまうんだろう」とは悩みません。(中略)
 問題は、時間をかけたり、体力を使ったり、神経をすり減らしたりしているにもかかわらず、結果が出ない場合なのです。
 たとえば、どんなに残業しても成績が上がらない。どんなに気を遺っても周囲と良好な人間関係を築けない。どんなに食事を我慢しても体重が減らない……。
 そんな時、人は「ああ、こんなにやっているのに」と悩むのです。


■2.相手をコントロールしようとしない
他人に対し、「普通ならば、こうしてくれるはず」と期待しがちな人は、上司や同僚、部下がそれに応えてくれないと、勝手に相手に対して失望し、常にイライラを募らせています。
 また、人に期待しがちな人は、自分に対しても期待しているので、「私はこんなこともできないのか」と嘆き、自分自身のミスや失敗を過度に責めます。そしてイライラしたり、がむしゃらにやりすぎたりして身体に悪影響が出ます。
 相手が家族であろうと、他人であろうと、相手の心や言動をコントロールすることはできません。コントロールできるのは、自分だけです。人間関係でストレスを感じている人は、これを刻み付けてください。


■3.「やめられない」理由の2つのタイプ
 リスク優先タイプの人は、「将来起こりうる嫌な事態を避けよう」という意識がモチべーションになります。希望優先タイプの人は、「未来のいいこと」がモチベーションになります。
 リスク優先タイプの人は、総じて捨てるのが苦手です。将来、それがなくて困ったらどうしよう、と頭が働くわけです。そういう人は、「それで実際に捨てて困ったことがあるだろうか?」と自らに問いかけてみましょう。大抵の場合、大掃除などで一念発起して一気に全部捨てたところで、困ることなどちっともないのですよね。
 ただし、希望優先タイプでも捨てられない人がいます。希望優先タイプで捨てられない人は、「今は使っていないコレが、とっておけば将来役に立つかも」と思ってしまいます。あなたが希望優先タイプの捨てられない人なら、「それで実際、とっておいたものが使えたことがあるか?」と自分に問いかけてみてください。


■4.やりすぎる人は「優先順位がつけられない」人
 人は誰しも、自分なりの「よい習慣」「悪い習慣」をもって日々を過ごしています。つまり、やりすぎる人は、「やりすぎること」が習慣化しているといえます。
 しかも、やりすぎる人の中には、「何をやっていいかわからないから、とりあえず、いいといわれる習慣を始めてみよう」と、自分の本来の目的とはまるで関係のない習慣を身につけようとして、やりすぎては結果を得られないまま疲れる・飽きるといった悪循環を繰り返す人もいます。
 こういう方は、「自分にとって必要なこと」を把握して優先順位をつける、というのができていません。何が望みかを明確にしないと、いたずらに流行に振り回されたり、周囲に流されたりして、大切な時間をとられてしまいます。


■5.間違った行動を指摘するより、正しい行動を褒める
 人の行動を変容させようという時は、実は、「間違った行動を指摘する」よりも「正しい行動を教える・褒める」のが一番大切なのです。
 本当にゲームのやりすぎを止めたいなら、長期戦で臨むべきです。その時は、ゲームをやっている最中に叱ってやめさせようとしてはいけません。叱ってゲームをやめさせても、本人は納得していませんから、またやりすぎては叱られて、の繰り返しになります。
 そうではなくて、「正しいことをやらせて、そのたびに褒める」のです。たとえばゲームが終わってマシンをきちんと片づけていたら、「ちゃんと片づけて偉いね」といいます。テレビを消して宿題を始めたら、「宿題やって偉いね」といいます。人は褒められればうれしいので、そのうちに片づけや宿題が億劫でなくなります。
 そうなったらさらに、ゲーム以外の何かをやっている時に積極的に声をかけたり、褒めるようにしましょう。だんだんゲームが減ってくるはずです。


【感想】

◆本書の「はじめに」では、「やりすぎ」には大きく分けて2つの種類があることが言及されています。

まずは「最初は一生懸命やっていたのに、いつの間にかやりすぎて疲弊していた」こと。

これは仕事や家事、運動、ダイエット、恋愛、人間関係等が該当します。

もう1つは「最初は軽い気持ちでやっていたのに、やめられなくなっていた」こと。

こちらはいわゆる「依存」絡みで、タバコや飲酒、暴飲暴食、買い物等が当てはまります。

そして、いずれの種類の「やりすぎ」にも共通するのが、焦燥感や自己嫌悪、もしくはそれに近い「負の感情」を抱いてしまいがちなことで、これが問題である、とのこと。


◆それぞれの対処法については、本書の第1章と第2章で述べられているのですが、それに先立つ序章では、「やりすぎ・頑張りすぎはこんなに損をする」と題して、「やりすぎ」のデメリットについて触れられており、これが結構目からウロコでした。

たとえば、「やりすぎ」の自覚症状がある人は、「やりすぎてストレスが溜まっている」と感じているかもしれませんが、実際には「ストレスが原因でやりすぎている」のだそう。

上記ポイントの1番目の「結果が出ない」というのも「ストレス」の1つでしょう。

もっともこれは、日本が「100点を目指せ」という教育をしてきたことが一因ではないか、と著者の西脇先生は言われています。

たとえば欧米では、テストが80点でもできたところを褒められるのに対して、日本では80点では褒めてもらえず、できなかったところを指摘され、「次は100点を取ろうね!」と叱咤激励されるワケで。

実際、西脇先生はやりすぎる傾向にあったところ、「ことによっては、そこそこでいいんだ」という気持ちに切り替えたことで、以前よりラクになった、とのこと。


◆また、この序章では、ついついやりすぎてしまう人のための、肩の力を抜くリラクゼーション法が2つ紹介されています。

1つ目は、夜、ベッドの中で口角を上げて、ニコッと笑ってから眠りにつくこと。

これをやると、翌朝の寝起きがよくなるそうで、寝起きが悪かったり、寝覚めの気分がすぐれない人にはオススメなのだとか。

もう1つが「漸進的筋弛緩法」というもので、リラックスするために、あえて先に身体の部分部分に力を入れて、パッと緩める方法です(詳細は本書を)。

……実はこの部分も取り上げたかったのですが、上記ポイントが序章だけで終わってしまう勢いだったので、割愛した次第。


◆というわけで、やっと(?)第1章にて、上記の2つのやりすぎのうちの、最初のパターン(「やりすぎて疲弊」)についての対処法が。

ざっくり言ってしまうと、問題は上記ポイントの1番目にあったように「頑張っても結果が出ないこと」が大きくて、「いかに結果を出すか」にかかってくるそうです。

そのために大事なのは「目的を定める」こと。

やりすぎの人が陥りがちなのは、「手段が目的化すること」で、たとえばダイエットなら「とにかく痩せなきゃ」という思考に陥っています。

ここで重要なのは、自分自身が「手に入れたいものは何か」をよく考えることであり、自分自身の目的を明確にして、その上でその目的を達成するための適切な手段を考えよ、とのこと。

本書では、上記ポイントの3番目の「断捨離」のほか、仕事や勉強、恋愛についてもアドバイスがありますので、個々については該当部分をご覧ください。


◆続く第2章では、やりすぎのもう1つのパターン(「やめられなくなった」)についての言及が。

ここはここで、学びも多いのですが、当ブログの読者さんには、こちらのパターンは比較的少ないと思いますので、割愛させていただきます(すいません)。

というか、私自身がこちらのパターンとはほぼ無縁なので、今ひとつ実感が湧かず……。

ただ、興味深かったのが、当の西脇先生がかつて「1日150本」(15本ではないですw)ハイライトを吸っていたのに、「ある禁煙法」によって3日でやめられた、というエピソード(詳細は本書を)。

そういう「結果をだしてきた方」のお話ですから、本書に説得力があるのも、当然かもしれません。


「やりすぎ」でお悩みの方なら、要チェックです!

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「やりすぎ」をやめれば全部うまくいく。
序章 やりすぎ・頑張りすぎはこんなに損をする
第1章 「もっとやらなきゃ!」を半分にする
第2章 「やめたいのにやめられない!」を止める
第3章 誰もが悩む、「私は○○すぎる人」
第4章 「やりすぎ」をやめてできた時間の使い方


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【オススメ】『「悩むこと」が「楽しいこと」になる本 悩む技術 完全マスター』伊東 明(2013年01月12日)


【編集後記】

◆完全に出遅れ感が強いのですが、アマゾンの上半期のランキング大賞が発表されておりまして。

Amazon ランキング大賞 2016 上半期 | 本 | 和書総合 | 通販

Amazon ランキング大賞 2016 上半期 | Kindle本 | 通販

Kindle本はさておき、和書総合の1位がこの本というのは、かなり意外でした。

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おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本

そもそも、寝かしつけしなけりゃいけない人の母数自体少ないのに、まさかの1位ですよ……(謎)。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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