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2016年04月11日

【生産性向上】『やるべきことがみるみる片づく東大ドクター流やる気と集中力を引き出す技術』森田敏宏


やるべきことがみるみる片づく東大ドクター流やる気と集中力を引き出す技術
やるべきことがみるみる片づく東大ドクター流やる気と集中力を引き出す技術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、リアル書店で見つけた、「集中力ネタ」の作品。

著者の森田先生は、以前当ブログで『東大ドクターが教える集中術』という作品をご紹介したことのある方です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
「やらなきゃ」「よし、やるぞ! 」と頭の中で思っていても、なかなかすぐ行動できない、集中力が続かない。
「自分はなんてダメな人なんだろう」と悩んでいませんか?
でも、安心してください。
気持ちをつかさどる脳と行動をつかさどる体のメカニズムを知れば、誰でも行動に移すためのスイッチを自在に操れるようになります。
この本を読んで追い込まれないとやらない自分にさよならしましょう。

ご自身のパフォーマンスを上げたい方なら、要チェックです!





concentrating / Christopher.Michel


【ポイント】

■1.ワーキングメモリーが正常に機能するよう脳内を整理する
 ワーキングメモリーを鍛えるには、詰将棋のような脳の訓練が必要になります。詰将棋をやるのではなく、複数ある仕事の手順を頭の中で考える訓練です。練習すれば詰将棋が上達するように、脳の段取り力も徐々に向上しますが、時間がかかりますし、限界もあります。
 そこで、即効性があるのは、脳の負担を減らす方法です。
 どうすれば、負担を減らせるか?
 ワーキングメモリーの負担を減らすためには、脳の断捨離が必要です。(中略)
 やることがいっばいなのに仕事が思うように進まないときには、まず脳内を整理して、ワーキングメモリーが正常に機能するように調整が必要だということを認識しておいてください。


■2.重要かつ大変なことを先にこなす
 たとえば、企画を考えたり、プレゼン資料をつくったり、考える仕事は大変な作業です。人は無意識にそういった大変なことを後回しにして、あまり考える必要のないメールチェックなどの単純作業に走りがちです。みなさんも心当たりがあるのではないでしょうか。
 大変なことは後回しにすれぱするだけ、ストレスがどんどん大きくなっていきます。そして、大きくなったストレスは、より一層、あなたがそれに取り掛かることを拒む原因になります。(中略)
 大きな成果を出すためには、まず最重要かつ大変なことから片づけるという意識を持つことを忘れないでください。


■3.「わからない」と思考停止したら過程を分割する
 仕事であれば、まず過程を細かく1つひとつのステップに分割してみましょう。分割した1つひとつのステップの中で何がわからないことなのかを整理します。仕事を分割してわからないステップがはっきりすれば、後は人に聞いたり、調べたりすればいいわけです。
「どうしたらいいかわからない」ことが、「○○さんに聞く」という具体的なやるべき行動に置き換えることができ、思考停止状態が招いていた「面倒くさい」という気持ちを解消することができます。
 作業を始めてから10分経っても何も進まなかったら、それはもうすでに思考停止のサインだと考えてみてください。


■4.「自己ベスト更新」というご褒美を用意する
 前述したように、やる気を上げるためにはご褒美を設定するのがポイントでした。
 ご褒美は必ずしもゴージャスなものである必要はありません。それでは、何をご褒美にするのがいいでしょうか。
 ステップ集中では、いつでもどこでも用意できて、しかも効果的なご褒美を用意しました。
 それはズバリ、自己べスト更新です。
 測定したタイム自体をご褒美にするのです。これだと何も準備はいりません。(中略)
 この方法はシンプルですが、結構有効です。可能なら手帳などにタイムを記入するとべターでしょう。


■5.ジョギングでワーキングメモリーを増やす
 先ほども登場した脳科学者の久保田競先生が行った研究で、ウォーキングと早歩き、ジョギングをしたときにそれぞれ脳がどのように活性化するかを調べたものがあります。
 その結果、ジョギング(時速9km)をしたときには、ウォーキングや早歩きで活性化した脳の領域に加えて、前頭前野という領域も働いていることがわかりました。
 前頭前野は、第1章で述べたワーキングメモリーをつかさどる部分でもありますから、ジョギング程度のスピードで走ることで、短期記憶にも良い効果が期待できるのです。


【感想】

◆当初、本書のタイトルを見たときは、一般的な「集中術」のライフハック的な本かと思いました。

例を挙げると、同じお医者さんである西多先生のこの本のような。

4479782966
精神科医が教える集中力のレッスン

参考記事:【集中力】『精神科医が教える集中力のレッスン』西多昌規(2014年09月25日)

しかし実際に読んでみると、むしろ「仕事の生産性を高める」ということが、メインテーマのような感じという。

たとえば、上記ポイントで挙げたことと「逆」なことをやっていたら、それは「生産性が低い」といわれるハズ。

つまり本書では、「大変なことを後まわしにしてしまう」「『分からない』と思考停止に陥ってしまう」といった状況を避けるためにはどうしたらいいか、が述べられているわけです。


◆実は他にも「生産性を高める」ためのTIPSがいくつもあったのですが、ボリュームの関係で割愛してしまいました。

その中の1つが「プロジェクトをタスクに分解する」というもの。

これは、たとえば「英会話をマスターする」という「プロジェクト」があった場合、それを「英会話の本を買う」「英会話の音源をiPodに取り込む」「英会話のレッスンを受ける」といった「タスク」に分解するといったようなことです。

そしてその中から「自分にしかできないこと」を選択し、他人に任せられるものなら任せてしまえばOK。

やることとやらないことを選別するところから、著者の森田先生は、これを「セレクト集中」と呼び、本書では第2章で解説されてらっしゃいます。


◆一方、「重要なものを見極める」のが、「エッセンシャル集中」。

これは第3章のテーマであり、上記ポイントの2番目はそこからの引用になります。

続く第4章は「ステップ集中」であり、上記ポイントでは3番目と4番目が該当。

ここまでの3つの集中法は、「仕事術」や「仕事の生産性向上」と深い関係があることは、お分かり頂けると思います。


◆実は、本書で言う「集中法」はもう1つあって、それが第5章の「スタミナ集中」。

ただ、この「スタミナ集中」は、インフラというか、食事、睡眠、運動といった要素から集中を高めるものになるため、上記3つの集中法とは少々毛色が違います。

もっとも、寝不足だったり、空腹時に糖質をドカ喰いして血糖値が乱高下してしまっては、集中できるものもできませんから、これも重要な要素かと。

最近流行の、ビジネスパーソンの健康術系の作品をお読みの方には、お馴染みのお話が多いかもしれませんが、こちらもぜひ押さえておいて頂きたいところです。


仕事の生産性を高めたい方に!

やるべきことがみるみる片づく東大ドクター流やる気と集中力を引き出す技術
やるべきことがみるみる片づく東大ドクター流やる気と集中力を引き出す技術
第1章 脳の混乱が「やる気」と「集中力」を妨げている
第2章 脳を断舎離するセレクト集中
第3章 重要なものを見極めるエッセンシャル集中
第4章 やるべきことがみるみる片づくステップ集中
第5章 集中状態を長時間つづけるスタミナ集中
第6章 究極の集中を獲得する天才脳の秘密


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

B00I5FLAD8
マーケティングを学ぶ (ちくま新書)

著者の石井淳蔵先生は、過去の著作をご覧頂ければお分かりのように、ガチでマーケティングがご専門のよう。

新書ながらも真っ当な知識が得られそうです。


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