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2016年02月02日

【数字力】『数字力×EXCELで最強のビジネスマンになる本』田中耕比古


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数字力×EXCELで最強のビジネスマンになる本


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった1冊。

パッと見、最近よくある「Excel本」のようですが、本書はむしろそれ以前の「数字リテラシー」の指南本だと思います。

アマゾンの内容紹介から。
ビジネスマンにとって、「数字を見る力」は必要不可欠のスキルです。その一方で、「数字を見るのが苦手」と感じている人は少なくないようです。世の中には「ビジネス数字の見方」を指南した本が数多く存在しますが、一向に「数字が苦手」という人が減らないのは、それらの本の内容が、「普段の実務」に即した内容になっていないからでしょう。
そこで本書では、「正しい数字の見方・接し方」や「上手な数字の取り扱い方」を指南するとともに、実務に即した「EXCELの活用法」までを徹底解説しました。「数字が苦手」と感じている方はもちろん、「数字を扱ううえで役立つEXCEL操作を知りたい」という方、新入社員、新たにエリアマネージャや部・課長に就任した方などに、ぜひお勧めしたい1冊です。

既にお買い得なKindle版も用意されております!





Excel for Macintosh Screen Shot 1985-90 / Microsoft Sweden


【ポイント】

■1.数字を見る2つの目的
 数字を見る目的は、大きく分けると2つあります。1つは、「数字を用いて物事を正確に捉えることにより、『気付き』を得ること」、もう1つは「自分の考えが正しいかどうかを数字で『検証』すること」です。
 この2つの目的を理解しやすくするために、まずは「数字を見る際にあるべき思考の順序」を紹介しておきましょう。
 数字を用いて物事を考える場合の思考順序は、「(1)気付き」→「(2)仮説構築」→「(3)仮説検証」→「(4)新たな疑問」→「(5)疑問の深掘り」→「(6)気付き(2周目)」という仮説検証モデルで進められるべきです。


■2.グラフは「棒グラフ」と「折れ線グラフ」だけでOK!
「データ分析」というと、様々なテクニックを用いてデータを加工することだと思っている人がいるかもしれませんが、一般的なビジネスの現場に限れば、そんなに難しいことに取り組む必要はありません。
 例えば、比較をビジュアル化して分析する際の王道はグラフ化することですが、ビジネスの現場で主に使われるグラフは、「棒グラフ」「折れ線グラフ」「散布図」「円グラフ」「面積グラフ」の5種類だけです。
 この5種類のグラフを覚えておけば十分ですが、もっといえば、筆者は「棒グラフ」と「折れ線グラフ」だけ覚えておけば、実務において困ることはほぼないと思います。


■3.成果(アウトカム)は自分で頑張らないと出てこない
 ここで忘れてはならないことは、「アウトプットは誰かに依頼すれば出してもらえるが、アウトカムは頑張らないと出てこない」ということです。
 例えば、課長が部下に「××について考えろ」とか「○○についての数字をまとめてこい」と指示した際に、部下は「考えた結果」だったり「数字を集計した結果」を出してくれますよね。しかし、これはただのアウトプットです。
 そのアウトプットから何かを読み解いて(解釈して)、打ち手や対応方針などの意思決定を行うのは、その業務を依頼した課長の役目です。だからこそ、この「アウトプットを解釈して行った意思決定」によって得られるはずの「成果」や、失敗した場合の「責任」は、課長に帰属することになるわけです。この「意思決定によって得られるはずの『成果』」がアウトカムということになります。


■4.Excelのリボンメニューは「7つ」で十分
「最低限」という意味では「ホーム」タブにある「元に戻す」「罫線」「セルの色変更」「文字の色変更」「%表示」「コンマ区切り表示」「小数点以下の桁ぞろえ」の7種類を覚えておけば十分です。
 もちろん、ピボットテーブルにせよ、EXCEL関数にせよ、様々なリボンメニューにせよ、こういうものを使いこなせば仕事の生産性は飛躍的に向上しますので、使えるに越したことはありません。
 しかし、こういった様々の機能を覚えることに時間を使うのは、もう少し後でよいのではないかと筆者は思います。以前も述べた通り、「作業能力」を鍛えることより、「解釈能力」を鍛えるほうが重要だからです。
 もっといえば、これらの機能を使いこなせなくても、日々の実務を行うには十分事足ります。


■5.「Shift+Ctrl+矢印」で一気に選択する
 勘のいい人は気付くかもしれませんが、「Shift+矢印(選択しながら移動)」と「Ctrl+矢印(一気に移動)」は、組み合わせることができます。つまり、「Shift」キーと「Ctrl」キーを押しながら矢印キー(方向キー)を押すと、「入力されている部分をまとめて選択できる」のです。これは、後ほどご紹介する関数を使って計算する際に非常に役立ちますので、絶対に覚えておいてくたさい。

(詳細は本書を)


【感想】

◆冒頭で申し上げたように、本書は意外なまでに「非Excel本」でした。

読み進めながら、いつになったらExcelの話が出てくるのかと思ったら、半分を過ぎても音沙汰もなく。

厳密には、Excelの表は途中途中でちょこちょこ顔を出すものの、あくまでそれは単なる「表」としての扱いであり、具体的な操作方法等に触れられるのは、130ページを超えての第4章からでした。

……というか、よくよく下記目次を見たら、第4章の上に「第2部 数字を操るEXCEL実務 編」って書いてありましたね。

ゆえに、巷にあふれる「Excel本」だと思って購入すると、肩すかしを食らうこと必至かと。


◆逆に、最初の3つの章は「第1部 ビジネス数字力養成 編」と題され、まさに「実務における数字の扱い方」について指南。

当ブログでご紹介した作品の中では、この本に近い感じです。

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アウトプットの質を高める 仮説検証力

参考記事:【仮説検証】『アウトプットの質を高める 仮説検証力』生方正也(2015年07月23日)

この本同様、本書でもケーススタディとして、「ある飲食店チェーンが売上不振になった原因」を分析。

店の立地(繁華街、ビジネス街、ロードサイド)や、商品タイプ(ランチ、ディナー、喫茶)を、マトリックス化して、時系列で追っていきます。


◆その際、実際に使うコマンドは、上記ポイントの4番目にあるような基本的なものですし、また、グラフ化も上記ポイントの2番目の棒グラフと折れ線グラフ程度。

またあえて割愛しましたが、用いる関数も全部で7つだけ(ネタバレ自重)。

なのにそのうちのいくつかは、私が使いこなせてないものだという……。

もちろん、実際に他人に伝えたり、プレゼンをする際にはExcelの違ったスキル(見栄えを良くする等)が必要とされるのは当然なのですが、本書はその辺のテーマについては、ほとんど触れられていません。

一応「最低限の見栄えを整える方法」(ホントにそういう小見出しがついています)として、「列や行の幅を揃える」TIPSはありましたけど。


◆その代り、上記ケーススタディで用いるExcelの表は、手取り足取り図解入りで解説されています。

その際用いるのが、ウェブ上に用意された元データ。

メアドを登録する必要があるので、私はダウンロードしませんでしたが(ヲイw)、「すでに詳細な売上データが揃っている」ところから、表作成ができる仕様です。

もちろん、本書の主たるテーマは、単に表を作るだけでなく、「そこから何を読み取るか」。

上記ポイントの1番目に立ち返って、何のために数字を見るのかを意識して頂きたいと思います。


実務で数字を自在に操るために読むべし!

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数字力×EXCELで最強のビジネスマンになる本
第1部 ビジネス数字力養成 編
 第1章 ビジネスにおける「数字感覚」とは?
 第2章 正しい数字の見方・接し方
 第3章 「数字」を仕事に生かそう!

第2部 数字を操るEXCEL実務 編
 第4章 EXCELで数字を使う前に知っておきたいこと
 第5章 数字を自在に操るEXCEL操作術


【関連記事】

【仮説検証】『アウトプットの質を高める 仮説検証力』生方正也(2015年07月23日)

【データ分析】『それちょっと、数字で説明してくれる?と言われて困らない できる人のデータ・統計術』柏木吉基(2015年08月05日)

【数学的センス?】『ビジネス×数学=最強』永野裕之(2015年06月11日)

【資料作成】『世界のトップを10秒で納得させる資料の法則』三木雄信(2015年05月03日)

【オススメ!】『コンサル一年目が学ぶこと』大石哲之(2014年07月30日)


【編集後記】

◆本書と似たテーマの作品が、本日発売のようです。

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ビジネスモデルを劣化させない戦略思考の鍛え方 (日経ビジネス人文庫)

著者はお馴染み冨山和彦さんと、フィナンシャル・アナリストの岸本光永さん。

もちろん、こちらはExcelネタはありませんが、より深く分析について学べそうです。


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