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2015年09月18日

【88の名言】『大前語録』大前研一


大前語録
大前語録


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、御大「大前研一先生」の語録本。

大前先生と言えば、マッキンゼーの日本支社長まで務められた方ですから、他のコンサルタントの書いたスキルアップ本を読む暇があったら、本書をまず読むべきではないか、と(暴言)。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
一日一条大前流。これを実践すればわずか88日で最強のビジネスマンに生まれ変われます。
たとえばレシピをひとつ紹介。「日本には大器晩成という言葉があるが、実際にはそういう人はあまりいないと思う。
私に言わせれば、それは最初にサボっているだけだ」。こんな強い言葉にドキッとさせられる人も多いのでは。
しかし、その一条は、これまでのサラリーマン生活から一歩抜け出したいと思う人にとって、強い勇気を与えてくれる言葉にもなってくれます。特効薬は88条。ぜひお試し下さい。

これぞビジネスパーソンなら、まさに、写経してもいいくらいの1冊です!?





Ohmae / karaage831


【ポイント】

■1.「自分から最も遠い人こそ自分の人脈にする」――これが人脈作りの最大の要点である。
 人脈作りは、自己改改造の重要なテーマだ。
 ところが、サラリーマンはしばしば「自分と近い人」を自分の人脈にしてしまう。学校の同級生、先輩、後輩、サークルの仲間、同郷の人、同じ業界、同じ職種、取引先……。こうした人たちと一緒にいると居心地が良い。知識、体験、思い、価値観などを共有しているからだ。だが、彼らから新鮮な情報は得にくく、視野も広がりにくい。
 自分から最も遠い人こそ自分の人脈にする。これが人脈作りのポイントだ。日本人より外国人、同世代よりも年の離れた世代、同性より異性、同郷人より出身地の異なる人、他業種、他職種……「自分から最も遠い人」とも円滑にコミュニケーションできることは、サラリーマンにとって重要なセンスであり、彼らこそが貴重な情報と理解をもたらしてくれる。


■2.自分から進んで時間配分を変えない限り、人生は変わらない。個人がコントロールできる唯一のものは時間配分だからである。
 スケジュールを作り(S=スケジュール)、行動を起こし(A=アクション)、その効果が出たか業績を評価する(P=パフォーマンス)。この"大前流SAP"を、まず実行してほしい。自分の1か月のスケジュールを見て、無理なく削れるのはこれとこれだから、こういうパターンにしよう、と決める。そして次の1か月分のスケジュールを作る。そのスケジュールに、今度は「自分のあるべき姿」(なりたいイメージ、取りたい資格、スぺシャリストになりたい分野など)を当てはめていく。
 この"大前流SAP"を実行し、半年ごとに達成度を評価して修正する。これを数年続ければ、人生は変わるはずだ。


■3.プレゼンテーションを聞いた人から質問が3つぐらい出てくるようでなければ、良い企画とは言えないのである。
 いくら良い提案であっても、相手に認められなければ実行はできない。プレゼン能力の弱い人は、企画書を最初から最後まで、まるまるプレゼンしてしまう。これではインパクトがゼロである。
 では、どうすればいいのか。企画書からエッセンスを取りだし、コンパクトにまとめ(15行程度のサマリー)、「この企画のカギはこれです」とロジカルにわかりやすく説明すればいいのである。
 その際のポイントは、最初から企画に対する疑問点が3つ出てくるようにして、その答えを用意しておくことだ。プレゼンは相手を説得し、その気にさせて意思決定をしてもらうためにやるのだから、3つの質問に答えられるようにしておけば、相手を納得させることができるのだ。もし質問が3つ出なかったら、実はその企画が過去の延長線上だったり、当たり前すぎたりして、面白みのないものであることが多い。


■4.成功する人間としない人間には唯一、明らかな違いがある。それは、成功する人はどんな仕事でも厭わずやるが、成功しない人は仕事を選ぶということだ。
 どんな仕事でも前向きに捉え、とことんお客さんのことを考えて取り組む人間は、どんどん仕事が身について成長する。
 一方、仕事を選り好みする人間は、いつも好きか嫌いかだけで仕事が終わってしまい、経験が蓄積していかない。そうすると、5年、10年たっても成長しないから、人間に深みも凄みも付加価値も出てこない。結果的に「あの人は若い頃は優秀だったのに、今は見る影もないね」と言われる存在になってしまうわけだ。


■5.人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える、2番目は住む場所を変える、3番目は付き合う人を変える、この3つの要素でしか人間は変わらない。
 今、会社で定年まで働いても、仕事で完全燃焼して成仏できるケースは少ない。かといって何もせずに待っていても国も会社も良くならない。自分で何も決めてこなかった人間、上から指示された通り無難に仕事をこなしてきた人間も、変わらなければ生きていけない時代になった。
 では、どうやって変えるか。最も無意味なのは「決意を新たにする」ことだ。かつて決意して何か変わっただろうか? 行動を具体的に変えない限り、決意だけでは何も変わらない。時間、場所、友人――この3つの要素でしか人間は変わらないのだ。


【感想】

◆大前先生の名言と言えば、上記ポイントの5番目の「人間が変わる方法は3つしかない」というクダリが、もっとも有名なのではないでしょうか?

私も本書を手に取ったとき、真っ先に探したのがソレでした。

果たしてその名言は、本書では後半となる72番目にて登場(第3章の「人生を強く生きるための22か条」に収録)。

ただ、それに続く「最も無意味なのは『決意を新たにする』ことだ」という部分は知らず、思わず毎年恒例の「新年の決意」を思い出したというw

いえ、もうすぐ新年なので、皆さまにもご留意頂かねば、と。


◆ただし、3つのうち「場所」と「友人」はすぐに変えられるものでもありません(大前先生はやっちゃいそうですがw)。

ということで、「個人がコントロールできる」のが時間配分。

上記ポイントの2番目では、具体的なアクションについて触れられており、名付けて「大前流SAP」

いわゆる「PDCA」とは微妙に違うのですが、「サイクル」として廻していくところは同じでしょう。

私も当ブログの運営に関する「時間配分」については、改善の余地は十分にあると、真夜中に下書きを書きながら思っているわけでして……w


◆ちなみに、今回はポイントとして挙げなかったものの、いくつかの「名言」から共通する傾向がありました。

それは「"個"として際立て」というもの。

私たちに対しても「当たり前でないエキセントリックなところ」ですとか、「他人にはできない発想」を求められてらっしゃいます。

大前先生いわく「他人にできないことをやるのが『仕事』であり、誰でもできることをやるのは『作業』でしかない」とのこと。

「会社を良くするアイデアがあるなら企画書を作って上司に提言し、それが受け入れられなかったら、会社を辞めて、その企画書に基づいて会社を作ればいい」……ってさすが、「元マッキンゼー日本支社長」は違いますネw


◆なお、本書は見開き2ページで、右ページに名言、左ページにその解説というパターンで全88か条を紹介しているため、ややスペースは多めです。

その辺は、いわゆる「語録本」ですし、お値段も控えめなのでお許し頂きたいところ。

ただ、本質を突く言葉が多いので、個人的には満足度は高かったです。

特に仕事寄りの名言が多いのも、当ブログの読者さんにとってもポイントが高いと思われ。


手軽に読めて、中身は深い1冊!

大前語録
大前語録
第1章 ビジネスマンを奮い立たせるための42か条

第2章 最強のリーダーになるための24か条

第3章 人生を強く生きるための22か条


【関連記事】

【大前流】『稼ぐ力: 「仕事がなくなる」時代の新しい働き方』大前研一:マインドマップ的読書感想文(2013年09月08日)

【メモ】「大前ノート」@プレジデントの3つのポイント:マインドマップ的読書感想文(2010年07月07日)

【大前流】『サラリーマン「再起動」マニュアル 』大前研一:マインドマップ的読書感想文(2008年10月06日)

「ビジネス力の磨き方」大前研一:マインドマップ的読書感想文(2007年04月26日)


【編集後記】

◆「マッキンゼー」と言えば、「ロジカルシンキング」です(強引w)。

4046012617
ロジカルシンキングを鍛える VISIONARY SEMINARS

Kindle版も既に発売済みという。


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