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2015年09月14日

【話し方】『頭の回転が速い人の話し方――あなたの会話力が武器になるユニバーサル・トーク×戦闘思考力』岡田斗司夫


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頭の回転が速い人の話し方――あなたの会話力が武器になるユニバーサル・トーク×戦闘思考力


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて、取り上げていた「話し方」の指南本。

ただし、著者があの岡田斗司夫さんだけあって、一筋縄では参りませぬ。

アマゾン内容紹介から一部引用。
「なぜ英語を中高6年間学んでも全然話せるようにならないのか?」とは、日本人の英語教育を揶揄する常套句です。
しかし、6年どころか何十年と日本語を使ってきて、それでもなお「話し方」を学ばな ければならないというのも、よくよく考えたらかなり奇妙なことです。
要は、時間・場所・相手などが変わると、学んだはずの話し方が一気に通用しなくなっ てしまうから、「営業トーク」「人に好かれる話し」「雑談力」など、次から次へ出てくるテクニックを際限なく学ばなければならなくなるわけです。
しかし、本書でお伝えする次の2大メソッドを学べば、もうその必要はありません。

なお、上記未読本記事の時には出ていなかったKindle版が、お買い得となっております!





Si no comunicas, ni vendes ni construyes / IDaccion


【ポイント】

■1.ユニバーサル・トークとは?
 極端にまとめると次のようになります。
「確かにAもわかるよ(共感)。A'だもんね(再構築)」(中略)

「AとBとCの考え方もよくわかる。だから、それぞれの主張を取り入れながら、D'という方向性を探るのはどうだろうか? あるいはEという方向もあるよね」
 これがユニバーサル・トークです。
 ユニバーサル・トークというのは、自分の考えDを是が非でも通そうとするテクニツクではありません。
 みんなの意見を取り入れて1つになるように、再構築したA'とB'とC'をひっくるめてD'やEのような答えをつくることなんです。


■2.共感をすれば、関係はよくなる
 たとえば、自分が結婚を決めたときに、家族が賛成してくれないとします。
 ふつうはパートナーの素晴らしさを家族にプレゼンして説得するというのが唯一の方法です。わかってもらおうと、ただひたたすら話す。
 でも、今後、それは一切しないでください。説得じゃなくて共感してください。
「うん、その不安もわかる、お母さんが心配してくれるのもすごいわかる。私もなんかそう思う。そういう不安も正直、心の中にある」(中略)
 共感すればするほど、「だったらやめなさいよ」と言われますが、そこは「でも結婚します」と自分の「結論」だけ伝えるんです。


■3.戦闘思考力を形づくる3つの要素
自動車やパソコンに限らず、家電でも何でもあらゆる優れた道具に共通しているのが、「パワー」「使いやすさ」「丈夫さ」の3種類の要素です。
 ですから、戦闘思考力も同様に、「思考のパワー」「思考の使いやすさ」「思考の丈夫さ」があってこその能力です。
 言い方を変えれば、
(1)ハイパワーの思考力
(2)どんな価値観にも合わせられる応用力
(3)強く頼れる自己
 の3つで戦闘思考力はできています。


■4.人の話を聞くときには、頭のギアを落とす
 ここで必要なのは、人の話を聞くときには、低速でもいいから強い回転、つまり共感力を強くするんです。
 頭の回転が速くなくてもいいんです。相手が何を言っているのか、次に何を聞き返すのかをそんなに速く計算しなくてもいいから、自分もその気持ちがわかるようになるまでひたすら聞いて言葉を返す。山なりのボールに対して、豪速球ではなく同じようなスピードで返す。
 このように「頭のギアを落とすことができるかどうか」がコミュニケーション上、すごく大切なんです。


■5.「勝つ」のではなく「答えをつくる」
 会話で「勝たない」としたら、何を目指すべきなのでしょうか?
 僕は「勝つ」のではなくて、「答えをつくる」と意識しています。
 話している相手との間に「答え(共通の利益)をつくる」ようにするんです。
 こう言うと、ビジネス用語で言うところの「ウィンウィン」だな、と思う人もいると思います。
 が、似ているけどちょっと違います。(中略)
 極端を例で言うと、夫婦ゲンカで「じゃあ離婚しようか」という結論になったときに、「どっちが悪いから別れるのか?」という言い合いをしてもしようがないじゃないですか。
 しかし、「これから2人でどういう関係をつくれたらお互いが快適か?」と切り替えられると、かなり楽になるし、2人が協力して考えられるんですね。


【感想】

◆上記ポイントの1番目で、サラッと「ユニバーサル・トークとは?」とタイトルをつけて、説明したフリをしていますが、実際のところ、岡田さんのお考えになっている「ユニバーサル・トーク」とは、こんな簡単なものではありません。

何せ下記目次にあるように、本書の第1章は、「ユニバーサル・トーク」の「考え方」だけで終わっているという……。

せめて、この第1章にある「ユニバーサル・トークを理解するためのポジショニングマップ」でも、どこかに落ちてないかなー、とググってたら、ホントにありましたww

◆フォレスト出版 公式ブログ◆ : 【9月新刊紹介】岡田斗司夫氏が久しぶりの単著刊行! 『頭の回転が速い人の話し方』の内容とは!?

複数の図があるうち、ポジショニングマップは1つだけですから、間違われないと思うのですが、2軸の表に三角形が組み合わさったヤツですね(図1というヤツです)。


◆このマップの左右のベクトルは、右方向が「公共型社交」で、左方向が「家族型社交」になります。

「公共型社交」というのは、「不特定多数」向けであり、「家族型社交」は「価値観を共有した特定少数」に向けたもの。

「仲間内では話せるのに、大勢の前では話せない」という人は、左側によっているわけです。

子供や学生のうちはそれでもよかったものの、大人になるにつれて、それではコミュニケーションがなりたたないことに。

そこで、「公共型社交」に向けて「伝え上手」になるべく、本書は書かれたという次第です。

なお、このマップと同じ縦横軸で、実在の人物をマッピングしたものが別にあり、これがなかなか腑に落ちました。

お馴染み勝間さんや、ホリエモン、千原ジュニア、阿川佐和子さん等々がどこに位置するかを予想してみるのも面白いかもしれませんw


◆さて、その「ユニバーサル・トーク」ですが、岡田さんは「朝日新聞」で連載している「悩みのるつぼ」でも、「ユニバーサル・トーク」で考えているのだそう。

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オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より (幻冬舎新書)

参考記事:【オススメ】『オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より』岡田斗司夫 FREEex(2012年10月01日)

確かに、上記ポイントの2番目にある「うん、その不安もわかる、お母さんが心配してくれるのもすごいわかる」的なニュアンスは、言われてみれば、岡田さんの「悩みのるつぼ」の回答にも確かに感じます。

また、このニコニコ生放送も、典型的なユニバーサル・トークなのだとか。

岡田斗司夫ブロマガチャンネル(岡田斗司夫) - ニコニコチャンネル:社会・言論

つまり、画面に流れるコメントを岡田さんが拾っていって、それに答えることによって、番組としての「仲間意識」のようなものが芽生えるのだそう。

そして、その「仲間意識」の中で出てきた結論には反対意見が流れず、ほとんどの視聴者が支持しているように見える、とのこと。

まさに、上記ポイントの1番目のようなことをなさっているワケですね。


◆一方、「戦闘思考力」についても、上記のポジショニングマップのあった版元サイトに概念図があるので、そちらをご覧頂くと分かりやすいかも(図10になります)。

上記ポイントの4番目の「頭のギア」とは、ここの概念図にある、「トップ」「ミドル」「ロー」の3つのギアのこと。

これらを状況に応じて切り替えるべき、というのが岡田さんお考えであって、いつでもトップギアでスピードを出せばいいわけではないのだそう。

確かに、トップギアで相手を言い負かしても、その後その相手とは、うまくいかないことがほとんどです。

であればどうするか、というと上記ポイントの5番目のように「敵対していても協力をする」。

この他、本書では「戦闘思考力を使う際のルール」が計6つ定められていますので、ご確認下さい。


◆では、具体的にどのように「戦闘思考力」をアップしたらいいか、という訓練方法が記されているのが、本書の第5章です。

ここでは10級から初段までの全11段階ごとに、具体的なワークを列挙。

たとえば7級は、「本の内容を2ページごとに1行でまとめる」というもので、以前岡田さんは、宮部みゆきさんの本でこれをなさったことがあるのだとか。

すると、宮部さんが「どのように読者を振り回そうとしているのか、その手練手管がすべて見えた」そうです。

ちなみに3級では、この「1行まとめ」を映画でやるのですが、「頭の中の処理速度が速くなる」とのこと(詳細は本書にて)。

ほかにも「なるほど、これやってたら頭良くなりそうだわ」と思わせられるものばかりという。

……ぶっちゃけ、当ブログの読者さんにとって、本書で一番価値があるのは、この第5章かもしれません。


頭の回転を速くしたいなら要チェックです!

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頭の回転が速い人の話し方――あなたの会話力が武器になるユニバーサル・トーク×戦闘思考力
[第1章]なぜ、あなたの話は伝わらないのか?――誰にでも通じる「ユニバーサル・トーク」の考え方
[第2章]なぜ、あなたの意見は共感されないのか?――「ユニバーサル・トーク」の共感と再構築
[第3章]「話し方」を武器にする――「戦闘思考力」のギアの概念
[第4章]確実に最適解を生み出す話し方――「ユニバーサル・トーク」×「戦闘思考力」
[第5章]あなたの頭の回転を倍速化するレッスン――思考の武道「戦闘思考力」の免許皆伝


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【元ネタ本?】「なぜ、この話し方だと成功するのか」アーチ・ラストバーグ(2010年06月14日)

【話し方】「たった1分間で相手を引きつける話し方13のテクニック」アラン・ガーナー(2010年06月06日)


【編集後記】

◆「未読本記事」で漏れてしまった注目作を。

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「超」集中法 成功するのは2割を制する人 (講談社現代新書)

これまた、なかなか面白そうですね!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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Posted by smoothfoxxx at 09:00
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