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2015年08月26日

【思考法】『考える訓練』伊藤 真


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考える訓練


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、東大在学中に司法試験に合格され、その後「伊藤塾」にて司法試験の受験指導をされてきた伊藤 真さんの思考のレッスン本。

既に土井英司さんがメルマガで紹介されているので、お読みの方もいらっしゃると思いますが、私自身、なかなか勉強になりました。

アマゾンの内容紹介から。
「考える」こととは、なんだろうか。私たちは、ことあるごとに「自分で考えなさい」と言われ続けてきた。
しかし、何をもって「考える」といい、そのために具体的にどうしたらいいのかを教わったことは、ほとんどない。
本書では、司法試験界の「カリスマ塾長」として知られる著者が、考える力を身につけるための方法論について明かす。
法律家が普段から行っている考え方のアプローチや、日常生活の中で鍛える訓練など、いまの時代を生き延びるために必要な「考える訓練」を伝える。

かなりお買い得なKindle版が28日配信なので、そちらもご検討下さい!





The Thinker / edmenendez


【ポイント】

■1.「共通点」と「相違点」を見つけ出す
「考える」とは、「相互の関係性の種類を見つけ出すこと」だといっても言い過ぎではないと思う。
 関係性には、「大・小」や「含む・含まれない」「正・反・合」「原因・結果」などさまざまな種類がある。
 そして、それらを見つける一番効果的な方法が「比べる」である。
「比べる」とは、「共通点」と「相違点」を見つけ出すことだ。対象を比較して、共通する点、相違する点を見つけていく。「分析する」という言い方をすることもある。
 これは私の勝手な定義だが、「分析とは、共通点と相違点を見つけて類型化すること」だと思っている。
 ある概念とある概念、あるいはある事象とある事象の共通点はどこで、相違点は何かを見つけようとする営みは、「考える」ことそのものだといってもいい。


■2.具体的なものを抽象化する
「考える訓練」の方法として、「具体的なものを抽象化する方法」がある。
 たとえば、ある具体的な失敗があったとする。そこから、抽象的なルールや教訓を見いだしていくのだ。(中略)
「具体的」な経験から「抽象的」な法則やルールが抽出できないと、同じ失敗をくり返すことになる。だから、「具体的」な経験をたんなる経験で終わらせないで、必ず「抽象化」するクセをつけるほうがいい。
 同じことが逆方向にもいえる。ルールを「具体的」なものにあてはめていく作業である。
 たとえば、「報・連・相」が重要だといわれたとき、自分の具体的な行動で、これは電話で確認だとか、これは一度相談しようとか、抽象的なルールをきちんと具体化して行動につなげていくのは「考える訓練」だ。


■3.IRAC(アイラック)を意識する
・「I」……Issue(問題点、課題)
・「R」……Rule(規則)
・「A」……Application(あてはめること)
・「C」……Conclusion(結論)
 何が「問題」なのかを明示し、その問題を解決するための「ルール」は何かを示し、今回の事件はどういう事実なのかその事実をルールに「あてはめて」、「結論」を導き出す。
 別の言い方をすると、課題に対して、「ルールという大前提」「アプリケーションという小前提」「結論」という、「法的三段論法」となる。

(詳細は本書を)


■4.思っていることを文章に書く
「思っていることを文章に書く」のは、立派な思考の可視化である。図にしたり、絵にしたりするのも可視化のひとつだ。そうやって可視化しないと、思考は堂々めぐりをしてしまう。
「論理的に伝える訓練」は、まず思考の可視化から始まるといってもいい。(中略)
 とはいっても、何を書いたらいいかわからないという人もいるだろう。そういうときは「So what」(=だから何なのか)と「Why so」(=なぜそうなのか)を書いてみるのがいい。
「どうしてそれをやりたいのか」「何のためにそれをやるのか」は「Why so」である。「それをやってどうなるの」「だから何なのか」は「So what」だ。


■5.「時間軸」と「空間軸」を動かす
 想像するとは、まさに未来を想像することでもある。「時間軸」を動かして、未来から見たらどうなのかとか、反対に過去から見たらどうなのかと考えてみることも、想像力を働かせることにつながる。
「空間軸」を変えるという方法もある。
 これは自分以外の視点に立つこととも共通するが、たとえば日本の立場からではなく、中国の立場から見るとどうなるか、韓国の立場に立ったらどうかなどと想像してみることで、見えてくるものが違ってくる。(中略)
 時間軸、空間軸を動かすこの方法は、想像力を働かせて考えを深めようとするときに大変役立つ方法だ。このやり方を使うと、より斬新な考えや深まった考えを引き出すことができる。


【感想】

◆本書の「はじめに」の初っ端で指摘されているのが、昨今のロースクールに入った学生の勘違いです。

彼らは「考えること」を「探し出すこと」だと思っているのだそう。

確かに、出された課題について判例を探したり、論文を読んだりして答えを見つけることで、先生から「良く勉強している」と褒められるものの、これは単なる「リサーチ」であって、考えることではありません。

自分では考えているつもりでも、実は単なる「作業」をしているに過ぎないという。

結果、そういう人が現場に出て法律家になると、同じように答えを探しまくってしまい、「ちょっと使えない」という評価になってしまうのだとか。


◆では、「考える」とは具体的にどうするのか、というお話が第1章から展開されていきます。

上記ポイントの1番目と2番目辺りは、その一例として。

また、「関係性」「関連性」に注目するのであれば「横展開」アプローチ、1つの対象だけをマニアックに深掘りするのであれば、「縦展開アプローチ」も考えられます(詳細は本書を)。

同じく割愛したやり方としては、「なぜ」を3回繰り返す、というものもありました。

そのためには、日頃から「なぜ」と考えるクセをつけておくのも、オススメとのこと。

伊藤先生は、自分が何か言ったあとに、必ず「なぜなら」と頭の中で自分に言ってみているのだそうです。


◆一方、上記ポイントの3番目に出てくる「IRAC」というのは、私は初耳でした。

伊藤塾では、判決文を読むときや、法律的な文書を書くときには、徹底的にこのIRACに沿っているのだとか。

ただ、これはビジネスシーンにも応用でき、たとえば「ある商品を何万個売りたい」という課題があるものの、目標に達しなかった場合。

IRACのIは「ある商品を何万個売りたい」で、Rは「地方では売れているが都心部では売れていない」という現状分析、Aは「店舗で置く位置が間違っている」などが相当します。

そしてCが「都心部の店舗への営業を強化する」等。

このようにIRACを意識することで、相手に「論理的に伝える」ことができる、というワケです。


◆今回、ベーシックな部分をメインに拾っていったところ、上記ポイントは、そのほとんどが第4章までの部分からの引用になってしまいました。

ただし、残りの部分でも「精度を上げる」「想像力を広げる」といったように、「考える」上では大事なテーマばかりです。

上記ポイントでは、ボリュームの関係で具体例をほとんど割愛してしまいましたが、実際には事例も豊富で、分かりやすく解説されているのは、さすが長年、受験指導等されてきた経験からかと。

しいて言うなら、字数的に新書でも良かったと思うのですが、サンマークさんは新書やってないですからね(ググったら以前はあったみたいですが)。

もっとも、Kindleだったら同じことですか。


在庫が少なめなので、お早めに!

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考える訓練
はじめに
1「考える訓練」の最初の一歩
2「日常生活」の中で鍛える訓練
3「論理的」に考える訓練
4「論理的」に伝える訓練
5 考える「精度」をあげる訓練
6 考え続けること、考えるのをやめること
7「想像力」を広げる訓練
おわりに


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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中古があまり値崩れしていないため、かなりのお買い得になっております!


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Posted by smoothfoxxx at 09:00
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