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2015年07月22日

【起業心得】『未来を切り拓くための5ステップ: 起業を目指す君たちへ』加藤 崇


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未来を切り拓くための5ステップ: 起業を目指す君たちへ


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、一昨日レビューした『情熱の仕事学』に登場していた加藤 崇さんの起業本

その『情熱の仕事学』での加藤さんのインパクトが強烈過ぎて、本書も即、注文してしまいました。

アマゾンの内容紹介から。
「起業本」の新たなバイブル誕生! いつどんなアイデアで始めるのか? 何をどう売るのか? どうやって会社を大きくするのか? 実践的なノウハウ満載。学歴や職歴、金やコネのない若者でも一発逆転が狙える。自分でビジネスを始めたいと思っている人、不確かな世の中を生きていく技術を身につけたい人には最良の1冊──。

なお、お買い得なKindle版もありますので、そちらもご検討ください!





Martell Ultimate Start Up Space / coolinsights


【ポイント】

■1.曖昧さに対する耐性を持つ
 未来はどうなっていると思いますか?と聞かれても、それに答えるのは難しいよ。こういった曖昧なことについて考えること自体を嫌がる人間もいるだろう。「何を」「いつまでに」「どうやって」やるかが分かっていないと不安になる人たちのことだ。
 一方で「何か向こう側に面白そうなものがあるぞ。それが何だかも分からないし、どんな大きさかも分からない。だから、とにかく見にいってみよう」という人たちがいる。起業家というのは、こういうことを喜んでやる人種のことを言うんだ。
(ジェンスン・ファン


■2.人生は「リーグ戦」だと考える
 どうやら日本の若い人は人生やキャリアを「トーナメント戦」だと考えているようだ。僕はこれまで、大学生や20代の若者に向けて何度も講演をする機会に恵まれて、心底そう思うに至った。ところが米国シリコンバレーで成功してきた起業家たちを見ても分かるように、初期の失敗や挫折がどれだけ彼らの後の人生を豊かにしたかを考えたとき、人生やキャリアは「リーグ戦」だと捉えるほうが、より合理的ではないかと思うのだ。
 なぜなら、人生をトーナメント戦だと考えた瞬間から、人は「負けない試合」をしようとするからだ。対戦相手と距離を取り、ほぼ引き分けを狙いながら時間を過ごし、最後に鼻の差1つの小さな手で勝とうとする。つまり、「トーナメント戦」という考え方からは大きな発想は生まれてこないのだ。


■3.良いアイデアは熱狂的なファンとアンチを生み出す
 ビジネスの「アイデア」に関して、人から拒絶されたとき、コテンパンにやられたとき、思い出して欲しいべンチャーの大原則がある。それは、
「素晴らしい製品やサービスは、しばしば人の集団を、それが大好きな人と大嫌いな人に分離する」
 ということだ。過去に成功したべンチャー企業が生み出した製品やサービスの「アイデア」は必ずと言っていいほど、この道を辿っている。例えば、男性と女性、子供と大人、日本人とアメリカ人とロシア人、全ての人にウケる完璧な商品を作ろうなんて考え始めると、当初の思いとは裏腹に、それは「普通で」「面白みのない」商品になってしまう。
 考えてみてほしい、世界市民全員が好きな商品なんて、要はトイレットぺーパーとか封筒とか、既に世の中に溢れているものなのだ。
そんなの面白くないだろう。


■4.「最初の」お客さん像を具体的に想像する
「最初の」お客さん像について、まずは何パターンか考えてみると良い。もう一度言うが、極めて「具体的に」お客さんの顔や姿を想像できることが大切なのだ。なぜならべンチャー企業のマーケティング活動の効率は、どこまで小さな市場に対して自社が発信するメッセージを絞り込めるかにかかっているからだ。「抽象的な」お客さん像しか想像できないということは、つまり大きいマーケットを狙ってしまっているということなのだ。そうではなく、具体的なイメージになればなるほど、お客さん候補の数は減っていき、あるところまでくると相当検討しやすくなるということだ。


■5.「他ではなくこの商品を買うべき理由」を30秒で伝える
 たとえば、お客さん候補と面会の約束を取り付けられたとしよう。その時、お客さん候補に対して自社の製品やサービスの売り込みをするわけだが、もし面会時間を1時間ほどもらっていたとしても、最も重要なのは、とにかく最初の30秒だ。お客さんに対して「あなたが、他ではなくてこの商品を買うべき理由」を伝えて、ここでしっかりと印象づけるのだ。すなわち目に見えて、手に取って分かるほどの便益があることを、相手に納得してもらわなければならないのだ。


【感想】

◆冒頭の『情熱の仕事学』のレビューをお読み頂いた方はご存知のように、私は【感想】部分の大半を、本書の著者である加藤さんのパートに費やしてしまいました。

そこと被るので恐縮ですが、加藤さんについて再度触れておくと、東大発ベンチャーであるシャフトを技術者2人と創業された方。

<東大発ベンチャー・シャフト元CFO激白>世界一の国産ロボットはなぜグーグルに買われたのか:BLOGOS

一方で加藤さんは、シャフトがGoogleに買われる前に、自己のノウハウや経験をまとめた本書の原本を1000部自費出版して、アマゾンで売りさばいていました。

それが、ビジネスモデルコンテストで審査員として同席した、お馴染み成毛 眞さんの手に渡り、改めて商業出版されたのが本書になります。

この辺の経緯は、本書の第0章にもあるのですが、成毛さんが書かれた本書の書評でも述べられているので、そちらもご覧頂きたく。

『未来を切り拓くための5ステップ』2014年最高のビジネス書 起業のバイブル - HONZ


◆それにしても、上記レビューにおける、成毛さんのプッシュぶりがスゴイです。
断言しよう。この本は世界中の起業家がまず読むべき本であり、他のビジネス書などを読む必要がなくなる完全無欠の一冊だ。ここに起業のすべてが書いてある。本質的だが、柔軟で、すぐに実践に移すことができる起業のための考え方と体の動かし方が書いてある。体系的だが、独創に富み、完全に納得できるアイディアに満ちている。いままでこのような本を見たことはない。日本のビジネスシーンを根底から変える力のある本なのだ。
実は冒頭のアマゾンの書影は、成毛さんの推薦文が載っていないバージョンなのですが、私が買った第2刷の帯だと
「2014年最高のビジネス書!完全無欠の起業バイブル 成毛 眞氏(HONZ代表)
とデカデカと印刷されているという。

「でも成毛さん、そんなに起業本に詳しかったっけ?」と思われた方は、10年前に出ているこの本をお読みください。

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会社のつくり方 (日経文庫)

参考記事:【起業心得】「会社のつくり方」成毛 眞(2010年03月26日)

そもそも成毛さんが創業した「インスパイア」は投資コンサルティング会社ですから、起業やベンチャーにお詳しくて当然です。

その成毛さんが「完全無欠の起業バイブル」とまで言い切っているのですから、本書のクオリティが高いのは推して知るべし……。


◆本書の特徴についても触れておくと、上記成毛さんのレビューでも言われているのですが、まずは海外(というか米国)の起業家の言葉を豊富に引用していること。

たとえば、上記ポイントの1番目は「GPUという三次元画像処理の演算装置で世界No.1のシェアを持つNVIDIA社の創業者であるジェンスン・ファンの言葉です。

それも下記リンク先(動画ではなくポッドキャストです)を加藤さん自身が訳されたもの。



このサイト、全然知らなかったんですけど、本書では他にもこのサイトから引用したエントリーがありました。

名前を知ってる人だけ挙げておきますと、この辺りが。

ジェフ・ホーキンス

Stanford's Entrepreneurship Corner: Jeff Hawkins, Numenta - Follow Your Passions

リード・ホフマン

Stanford's Entrepreneurship Corner: Reid Hoffman, LinkedIn - Entrepreneurs Will Create the Future [Entire Talk]

ダウンロードもできるようなので、興味のある方は聞きこんでみてもよいかもしれません。


◆また、こうした海外の知見を紹介しつつも、非常に泥臭い「起業の作業」も明らかにしているのも、本書の特徴の1つかと。

まさか起業本で、見込み客への電話営業のやり方まで指南してもらえるとは、思いませんでしたよ。

さらに加藤さん自身も、かつて自分のベンチャー企業のサービスを売り込みたくて、大手企業の役員になっている大学OB、200人ほどに、片っ端から手紙(ダイレクトメール)を書いたことがあったのだそう。

ちなみに、封を開けてもらえるよう、「昔ながらの便箋セットに相手の宛名をボールペンで手書きしていった」とのこと。

しかも、あえて差出人は会社の名前を出さず、加藤さんの個人名にしたという。
だって知り合いから来たかもしれないと思うじゃないか。
これぞまさに「起業のリアル」なんだな、と。


◆なお、第4章では資金調達や、M&A、IPOについても解説されているのですが、まだ遠い先のお話なので、上記では割愛しておりますw

とにかく、本書を読み終えた段階で、起業について一通りのことが分かり、「早い人ならもう走り始めている状態」になるのが本書の目的なのだそう。

実際、この書籍の内容で加藤さんが講演すると、感想文を送ってくる若者たちも多く、そこにはいつも「私にもできるかもしれないと思いました」と書いてあるのだとか。

確かに「起業しようか、どうしようか」と迷っている方なら、本書は「一歩踏み出す」きっかけになることウケアイ。

一応、ポジショントークの部分もあるかもしれませんが、少しでも起業を考えたことのある方なら、きっと響くと思います。


起業の真実がここに!

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未来を切り拓くための5ステップ: 起業を目指す君たちへ
第1章 いつ始めるのか?なぜ始めるのか?
第2章 誰と作るのか?何を作るのか?
第3章 誰に、どうやって売るのか?
第4章 どうやって会社を大きくするのか?
第5章 いつも覚えておきたいこと


【関連記事】

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【スゴ本!】「はじめの一歩を踏み出そう」マイケル・E・ガーバー(2008年09月10日)


【編集後記】

◆今日もまた、「Kindleの日替わりセール」から。

B00TPCE66S
Evernote仕事術

気になっていた方も多いと思いますので、今日中にぜひ!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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Posted by smoothfoxxx at 09:00
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