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2015年07月08日

【説得力?】『「説得力」を強くする 必ず相手を納得させる14の作戦』藤沢晃治


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「説得力」を強くする 必ず相手を納得させる14の作戦 (ブルーバックス)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、6月半ばの「未読本」記事にて取り上げた1冊。

著者の藤沢さんは、講談社ブルーバックスから「累計65万部」を誇る「コミュニケーション・スキル」シリーズを出されており、本書はその集大成なのだそう。

アマゾンの内容紹介から。
説得力は、現代人最大の武器。相手の論理的思考だけではなく、直観を操るアナロジー思考にも働きかけ、スピーディーに説得する技法を伝授。説明力、交渉力、表現力といったシリーズのエッセンスを集大成し説得力に磨きをかける実践決定版。

人を動かしたい方なら、要チェックです!






Friendly Persuasion (1956) / twm1340


【ポイント】

■1.説得できない2つの状況を明確に見分ける
 1つ目の状況は、あなたが説明する小さな主張や根拠A、根拠Bの「意味」を相手が理解できないでいる状況です。ステップ1の「理解獲得」の失敗です。
 そして2つ目の状況とは、相手が小さな主張や2つの根拠の「意味」は理解したものの、その小さな主張に「同意」してくれない場合です。ステップ2の「同意獲得」の失敗です。つまりあなたが説明する「小さな主張」が正しいとは相手が思ってくれない状況です。
 この2つの状況は明らかに違います。この2つの状況を混同していては、説得のための準備も混乱してしまいます。2つの異なる状況を明確に見分けることが重要です。


■2.「たとえ話」のセンスを磨く
的を射た比喩には稲妻のような伝達力があります。眞紀子氏自身が小泉内閣の外務大臣であったとき、小泉総理に更迭されました。その際、小泉総理がなかなか眞紀子氏の思い通りにさせてくれなかったことへの不満を「私のスカートを踏みつけていたのは小泉さんだった」と表現しました。これを聞かされた人は、彼女が感じていた苛立ちを瞬時に自分のことのように実感できたのです。
 たとえ話には、相手を瞬時に自分の立ち位置に引っ張り込み、自分の経験を相手に体惑、共感させる力があります。主張自体が正しいかどうかは別にして、たとえ話は、主張を伝える上で絶大な力を持つのです。


■3.相手の視点から説明する
 たとえば、あなたの会社で素晴らしい新製品が開発され、あなたは午後、お得意様を訪ねてその新製品の説明をすることになっているとしましょう。このような状況に置かれると、人は誰でも説明対象であるその新製品のことは必死に勉強します。しかし、その新製品を説明することになっている説明相手のことを事前に研究する人は、そう多くはありません。つまり、「自分の理解」の準備に終始するだけで、それを「相手の理解」に変換する作業を意識していないのです。
 この変換作業を意識するなら、当然、相手を知る必要が出てきます。相手のことを研究せずに説明の準備をすることは、相手の足のサイズを知らずに靴を作るようなものです。


■4.「たとえ話」作成の手順
<ステップ(1)>
 伝えたい状況や自分の主張を「ターゲット」とする
<ステップ(2)>
 そのターゲットの各種上位分類を想起し、それらの「性質(本質)」をキーワードとしてリストアップする
<ステップ(3)>
 それらのキーワードをなるべく多くあわせ持つべースを探す
<ステップ(4)>
 必要なキーワードが欠けている部分だけを創作でべースにつけ足す(不要の場合もある)


■5.「つなぎ言葉」を効果的に使う
 ここで言う「つなぎ言葉」とは、「なぜなら」「つまり」「したがって」のような接続詞のことです。あなたの周囲で論理的に主張する人は、このようなつなぎ言葉を巧みに使う人ではないでしょうか。
 人を説得する上で、つなぎ言葉は極めて重要です。なぜなら、自分の説明の論理構造(ピラミッド構造)を説得相手に常時、把握させる手段だからです。私はたった今、直前の文で「なぜなら」というつなぎ言葉を使いました。私が今使った、「なぜなら」というつなぎ言葉の役割を考えてみましょう。それは、直前に私が述べた主張に対し、「その根拠をこれから述べますよ」と、いう予告の役割を果たしています。


【感想】

◆上記ポイントのいくつかは、本書のサブタイトルでもある「相手を納得させる14の作戦」からのもの(語尾を変えていますが)。

その14の作戦の中には、普通相手を説得するには当然必要だろうと思われるもの、つまり「柱」となるべきものが、いくつか含まれていました。

たとえば「設計図を最初に渡せ!」(結論を最初に言う)ですとか、「サンドイッチ構造で説明せよ!」といった辺り。

ただし、本記事で抜き出せるボリュームから考えた場合、それらに言及していたら、類書との違いが表せなくなる、と判断しました。

そこで上記ポイントでは、それら以外のTIPSから抜き出してみた次第です。


◆逆に、本書で特徴的なのが、説得力の大きな要因の1つとして挙げている「アナロジー思考」でしょう。

まず、前提となる「アナロジー」とは「類似」「類推」のこと。

類推 - Wikipedia

新しいことを説得相手にとって身近なもの、馴染みのあるものになぞらえてあげると、相手を速やかに納得させることができるワケです。

そこで、人を説得する場合、相手の論理的思考だけを狙った論理的説明だけに注力するのではなく、こうしたアナロジー思考をも考慮して、説得力増加法を探るべき、というのが本書のスタンス。

しかも、上記ポイントの4番目では、「『たとえ話』の作成手順」にまで踏み込んでいるという……w


◆この上記ポイントの4番目は、ちょっと分かりにくいので補足しておくと、まず「ターゲット」とは上記で触れているように「状況」や「主張」のこと。

それに対して「ベース」とは、その「ターゲット」をなぞらえる対象のことです。

たとえば、人体の動脈を高速道路にたとえるなら、動脈が「ターゲット」で、高速道路が「ベース」。

本書では、この「4つのステップ」に沿って、実際に著者の藤沢さんが作られたたとえ話が紹介されていますので、ぜひご覧頂きたく。

たとえ話なんて、勝手に思いつくものかと思ってましたが、このように段階を踏んで作れるものなのだな、と。


◆もちろん本書では、こうした「アナロジー思考」だけでなく、ノーマルな「論理的思考」による説得法も扱っていますのでご安心下さい。

たとえば、典型的な「論理的思考」である、「裏」「逆」「対偶」のお話等にも、しっかりページを割いています。

対偶 (論理学) - Wikipedia

……単に私が苦手なので割愛したのですが。

また、「説得」と言えば、いわゆる「心理誘導テクニック」も本来含まれるのでしょうが、本書では取り扱っていません。

というのも、藤沢さんいわく「小手先のその場しのぎであることが多いから」ということなんですが、さすが「講談社ブルーバックス」は、格調高いですね……。


「論理思考」だけでなく「アナロジー思考」も身につけるために!

4062579197
「説得力」を強くする 必ず相手を納得させる14の作戦 (ブルーバックス)
第1章 説得力とは何か
第2章 説得力の構成要素
第3章 あなた自身の信頼度を高めよ!
第4章 分かりやすく説明せよ!
第5章 論理的に説明せよ!
第6章 説得力を強めるチェックリスト


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【編集後記】

◆ちょっと気になる本。

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あなたのビジネスを変えるデスクトップ超整理術

ペーパーレスに憧れる私としては、読んでおくべきなのかも!?


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Posted by smoothfoxxx at 09:00
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