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2015年07月04日

【語学】『使える語学力 7ヵ国語をモノにした実践法』橋本陽介


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使える語学力 7ヵ国語をモノにした実践法(祥伝社新書) (祥伝社新書 426)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、前作『7カ国語をモノにした人の勉強法』が、当ブログでも大人気だった橋本陽介さんの最新作。

今回は自らの体験のみならず、同じような「マルチリンガル」の方の語学学習法をも紹介することで、英語を中心とした「語学学習法」のコツを指南して下さっています。

アマゾンの内容紹介から。
言葉は、どんな場合でも、「いつ、どこで、どのように」という「状況」の下で用いられる。それは日本語でも、外国語でも同じだろう。状況の下で語られていない文は、「生きた言葉」ではない。死んだ例文や単語をいくら暗記しても、使える語学にはならない。ところが、中学や高校の英語授業では、「会話重視、コミュニケーション重視」といいながら、いまも既製の単語帳を丸暗記し、クイズのような文法問題を解かせているのだ。古い学習法を否定し、語学習得の達人が実践した方法を初公開!

やや薄めの新書、かつ横書きなので、ちょっと分かりにくいのですが、付箋を貼りまくりました!







Columbia School Board to Discuss English Language Learners Program / KOMUnews


【ポイント】

■1.「リフレイン」で記憶に定着させる
 リフレインは、同じ言葉を繰り返すことです。語学学習に繰り返しが必要なのは当たり前のことで、いまさら何をと思うかもしれません。ここでのリフレインとは、頭の中で繰り返すことです。(中略)
 目の前に文字のスキットがあったり、耳に音声があったりすると、人はつい覚えた気になります。
 しかし、それは、実は短期記憶のゾーンに入っているだけにすぎません。時間がたてば、すぐに忘れます。すこしだけ時間をおいたところで、頭の中で復唱しようとすると、驚くほど忘れているのに気づくでしょう。
 ここで、思い出そうとして格闘することが大切です。
 そうすると、思い出せたところは記憶に定着し、長期記憶のゾーンに残ります。思い出せなかったところは、ふたたびテキストを開いて見なおしたときに、「ああ、ここはこういう言葉だったんだ!」と気づくことによって、記憶に定着します。


■2.海外のテレビドラマを活用する
 できるようにならない人の多くが、「死んだ」言語を勉強しています。「生きた」言語を学ばなければなりません。生きた言語というのは、きちんとした文脈(状況、場面)が与えられている中で使われている言語のことです。
 英語なら英語の、中国語なら中国語の字幕をついたものを見ます。これが重要なポイントです。
 そして、人物の話す声と、字幕を照らし合わせ、追いかけていってください。この際どのようなリズムで読んでいるか、よく観察しましょう。
 すべてわからなくてもいいので、できるだけ分量をこなし、よく出てくる表現を覚えていくのがコツです。
 映画よリテレビドラマを勧めるのは、テレビドラマのほうがセリフが多いからです。また、日常的なシーンが比較的多いので、よく使う語や構文を勉強しやすくなります。


■3.「ディクテーション」で耳を鍛える
 ディクテーションとは、外国語を聞いて、それを正確に書きとる訓練のことです。当然、これをやる場合には字幕を切ります。
 正解がないと答え合わせができないので、字幕つきを選択できるDVDなどを使いましょう。市販の教材は自然なリズムで読んでいないので、お勧めしません。
 いざ書きとろうとすると、自然と能動的に音声に集中することになります。相当集中しないと細かい部分まで聞きとれないからです。書きとろうと思って音声に向きあうと、自然なリズムや音声のつながり方、省略する部分などがわかってくるでしょう。


■4.辞書は英英辞典を使う
 辞書を引いたら、たくさん出ている例文を見て、中心の意味を把握してください。そして、どういうときに使われる単語なのかを確認してください。
 日本語訳の意味を覚えることよりも、こちらのほうが大切です。日本語訳の意味しか載っていないような辞書を使ってはいけません。
 ですから、必ず英語なら英英辞典、中国語なら中中辞典を引いてください。
 英英辞典を引くと、当然ながら、英語で説明されています。その説明文をゆっくり解読するだけでも、能動的作業を行なっていることになり、記憶はより定着します。
 また、英語で英語の説明をしているわけですから、その文を頭に入れることは、「言いかえ練習」にもなります。


■5.「リハーサル」で話せるようになる
リハーサルとは、頭の中で文を作り、使ってみる方法です。実際に使うつもりで文を作るという意味でのリハーサルです。
「単語を覚えたときには、頭のなかでいろいろ文章をつくって、その単語を必ず何回も何回も使ってみるのです。話す相手がいなければ、独りごとでもいいでしょう。」

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ピーター流外国語習得術 (岩波ジュニア新書)
 このように、出てきた単語を使って、自分で例文作り、「独りごと」を言うと、能動的になるので記憶に残りますし、使える言葉になります。


【感想】

◆そもそも、本書の第1章では「『使える外国語』にするための3つの大原則」なるものが提示されています。

それは
1.「音声」を覚える

2.その言葉が使われている「状況」(いつ、どこで、どのように)を覚える

3.「能動的学習」を追加する
というもの。

これに照らし合わせると、「音声」は上記ポイントの1,2,3であり、「状況」は2,4、そして「能動的学習」は全部と言えば全部ですけど、しいて言うなら1,2,3,5でしょうか。

そして、今回割愛したTIPSも、基本的にはこの3原則に沿ったものでした。


◆ところが、巷に出回る英語学習の多くが、これとは異なっているという。

たとえば「聞き流しているだけで英語がぺらぺらになる」的な広告も、新聞や雑誌で時おり見かけます。

これに対して、「同時通訳の神」といわれた國弘正雄さんいわく「本当に英語を身に付けた人で、楽にできるなんて言った人は一人もいない」とのこと。

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國弘流英語の話しかた

つまり「聞き流す」ような「受動的」な学習法では、身に付かない、ということですね。


◆その國弘さんや、上記ピーター・フランクルさんの他にも、本書では「語学の達人」「マルチリンガル」たちの著作が登場。

その中から重要な部分を引用することで、橋本さんの説を補強しています。

複数回登場するものを列挙すると、こんな感じに。

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わたしの外国語学習法 (ちくま学芸文庫)

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外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)

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世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法

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外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書)

英語を極めたり、複数言語を使いこなす方々の知見は、きっと今現在英語を勉強されている方にとって、ためになると思います。


◆また、冒頭の画像のように付箋を貼りまくりながらも、結局ほとんど割愛してしまったので、それらがどんなものかをご紹介しておこうかと。

普通の本だったら、ポイントとして抜き出していても、おかしくないレベルなんですが……、

・入門書の3つの選定基準

・シャドーイングのコツ

・会話やディスカッションの授業で不可欠な3つのこと

・リーディングでは、どんな本を読むのが良いか?

・正しい単語帳の作り方(具体例アリ)

・電子辞書と紙の辞書の使い分け
etc...

気になる方は、本書にてご確認ください。

特に、単語帳に関しては、「ほとんどすべてのマルチリンガルが『(とくに市販の)単語帳の丸暗記』を否定してる」のだとか。


◆なお、本書は純粋に「使える語学力」を身につけることを目指しています。

それゆえ、特定の分野に特化したい方には、正直微妙。

たとえば「大学受験に合格したい方」や「TOEICで高得点を取りたい方」、さらには「仕事上の専門分野でのやり取りをメールでしたい方」のようなタイプには、あまり向いていないと思います。

……ただ逆に、こういう「本書にあまり向いてない方」の方が、具体的なインセンティブがある分、頑張れたりするんですよねw


英語や他の外国語を学んでいる方なら、避けては通れない1冊!

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使える語学力 7ヵ国語をモノにした実践法(祥伝社新書) (祥伝社新書 426)
第1章 「外国語ができる」とはどういうことか
第2章 初級から話せるようになるための訓練方法
第3章 使える「会話力」の増強法(1)―話せるようになるには
第4章 使える「会話力」の増強法(2)―音声学習の実践
第5章 使える「語彙力」の増強法
第6章 使える「文法力」の増強法
終章 外国語学習をとりまく誤解


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【英語】『「伝わる英語」習得術』から学んだ「英語活用5つのツボ」&「勉強法4つのポイント」(2009年09月09日)


【編集後記】

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参考記事:【必読】『ビジネスは30秒で話せ!』緊急レポート(2015年01月18日)


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Posted by smoothfoxxx at 10:00
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