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2015年03月19日

【好かれる秘訣】『好きになられる能力 ライカビリティ 成功するための真の要因』松崎久純


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好きになられる能力 ライカビリティ 成功するための真の要因 (光文社新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、日経新聞の広告で見かけて、タイトルだけで、即、ゲットした1冊。

「好きになられる」と言っても、異性に好かれるのみならず、仕事面で同僚や上司・部下、さらには取引先やお客様に好かれる秘訣が明かされています。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書では、この「好きになられる能力」(=ライカビリティ、Likeability)に注目し、それを高めることを目指す。
とくに、してしまいがちな話し方やコミュニケーションのパターンに注目し、改善するための原則を紹介。豊富な事例に触れながら、自分のふるまいのパターンを意識化し、改善することを目指す。

決め手は「相手の●●について話すこと」だったんです!





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【ポイント】

■1.「6つの返答パターン」例
女性「うちの会社の上司ったら、お気に入りの新人の子ばかりひいきして、ムカつく!」

(解決案)みんながそう思ってるって、それとなく伝えてみれば?
(無関心)ああ、そうなの。
(私の話)そういうことって、どこにでもあるよ。ボクの事務所の子たちはさぁ……。
(反論)そんなこと気にしてるの? 細かいことにこだわりすぎじゃない?
(解説)でも、ひいきしてるように見えるだけってこともあるよ。よくあるのはさぁ……。
(感情)いい気持ちしないよね、そういうのって。


■2.コンビニのレジでできる練習
 コンビニのレジで、一体どうやって相手の感情に触れるのかと疑問に思うだろうか。しかし、これは難しいことではない。
「いらっしゃいませ」と言われたら、「はい、こんにちは」と返すことだ(恥ずかしいかもしれないが、思い切ってやってみてほしい)。この一言があることで、店員は存在を認められていると感じるものだ。もしくは、最初は会釈をすることでもいい。(中略)
 さて、あなたが商品を手にしてレジに向うと、店員はあらためて「いらっしゃいませ」と言うだろう。そのときに何をすればいいか、もうあなたはわかっているはずだ。「すみません。お願いします」といったことを口にするのだ。
「お弁当は温めますか」「ストローは要りますか」という問いかけにも、同じように返事をしてみる。そして立ち去るときは、店員よりも大きな声で「ありがとう」というのだ。


■3.客の心配を共有する
 客に気に入られたいなら、客の心配を共有しなくてはいけない。客は心配を抱えたまま購入を決意するとは考えにくい。逆に、その心配を取り除いてあげれば、買ってもらえるかもしれないのだ。
「これは重すぎないかなぁ」と言われたら、「重さがご心配なのですね」と言うべきだ。相手の感情について話すのだ。
 具体的な重量を確かめ、実際に従来のタイプより重ければ、「ご心配のとおり、従来より○キロほど重くなっているようです」と話せばいいのだ。客が知りたいのは、まさにそのことなのだから。その上で、「重いことが気になるようでしたら、お勧めはこちらです」と、比較検討できるものを紹介すればいい。
「大きくて重すぎないかなあ」に対して、「重くないっすよ」「重くても大丈夫ですよ」、と答えてしまえば、客はもう来なくなるか、この対応に対して何らかの形で反発をしてくると思わなくてはいけない。


■4.「反論」で異性を追い払う人
「食後に紅茶が飲みたい」と言えば、「夜によく紅茶なんか飲むね」と言われるし、「新聞記事をスクラップするのがたいへんだ」と言えば、「毎日少しずつすればたいへんじゃないよ」と言われる。
 こんなことが続くようであれば、あなたが話している相手は、ロジカルなわけでもなければ、かしこいわけでもない。ただ「そんなことしか言えない人」なのだ。
 夫婦であれば、ある程度のところまでは我慢できる、もしくは我慢しなければならないと思うかもしれない。(中略)
 しかし、夫婦でもなく、必ずしも「一緒にいる必要がない相手」であれば、誰がこんな反論を聞き続けたいだろうか。反論癖が、相手を追い払ってしまうことは明らかだ。誰もそんな癖を持った人と一緒に過ごしたいはずはない。


■5.部下の気持ちを満たす
 何度でも繰り返すが、ライカビリティを上げたければ、人が物事を感情で決めることを忘れてはいけない。人はいつでも、認められたい、大事にされたい、気にかけてほしいと思っている。
 したがって部下が、上司に「月に何十時間も残業があるんです」と伝えたときに、上司から「何でそんなことになっているんだ」と聞かれても、嫌になるだけだ。「たいへんなのに、よく我慢していたね」と言われてはじめて、この上司には心を開いてもいいかもしれないと感じはじめるのだ。


【感想】

◆上記ポイントの1番目では「6つの返答パターン」を挙げていますが、これらは自由に選んでいいわけではありません。

基本的に許されるのは、最初の「解決案」と最後の「感情」のみです。

ただし、「解決案」も場合によっては、ライカビリティを下げてしまうので要注意。

特に女性からの相談に対する場合、下手に「解決してはいけない」のは、この本を初めとして、当ブログで何度も述べている通りです(本書では男女の話には絡めておりませんが)。

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ベスト・パートナーになるために―男と女が知っておくべき「分かち愛」のルール 男は火星から、女は金星からやってきた (知的生きかた文庫)

参考記事:【モテ】「ベストパートナーになるために」ジョン・グレイ(2007年08月09日)

ちなみに、上記ポイントの1番目の例ですと、「解決案」はアウトでしょうねぇ。

せめて、まず「感情」について述べてから「解決案」を述べないと……。


◆この「6つの返答パターン」に加えて、本書では、ライカビリティを下げてしまう「4つの話し方のパターン」を紹介しています。

 ●「評価」してくる人

 ●「プロテクト」する人

 ●「ぼやいている」人

 ●「会話がなりたたない」人


この中で、見出しだけでは分かりにくいであろう、2番目の「プロテクト」する人について触れておくと、要は、相手から何らかのミス等を指摘された場合に、自分(や会社)の正当性を表明すること。

たとえば宿泊したホテルで不満等があってフロントに電話した場合に、謝罪することもなく対応部署に取りついだり、話の途中で「それはできかねます」と拒否することなどです。

この場合で大事なのは、「どちらが正しいか」の問題ではない、という点。

このような対応を取られた相手からしみてたら、「ライカビリティが下がってしまう」ワケです。

それ以外の3つのパターンも同様ですから、心当たりのある方はご注意を。


◆そして本書で推奨されているのは、自分の周りにおいて交わされている会話が、これらの「6つの返答パターン」や「4つの話し方のパターン」のどれに当てはまるか分析する、ということ。

電車の中の他人の会話は別として、日頃から付き合いのある人なら、どのパターンを多用するかが分かるはずです。

もちろん、自分が話すときは、「相手の感情について話すこと」を意識すべし!

「私の話」など、もってのほかであり、常に「相手の話」を聞くようにします。

本書曰く「"私の話"などは、雑誌のインタビューを受けたときにしか話さないと決めよう」とバッサリ!

確かに、そのくらいの意識があれば、ライカビリティも高まると思います。


◆また、個人的に「なるほど」と思ったのが、上記ポイントの3番目の例。

これは、家電量販店でPCの重さが気になっている客に対して、店員が対応しているケースなのですが、「重すぎないかなぁ」という心配に対して、「重くないですよ」「大丈夫ですよ」という返答をする店員は、私の経験からしても当たり前のようにいます。

客の心配事には「無関心」で「重くない」と「反論」し、「大丈夫」なのは「自分(私の話)」だろう、という……。

過去、似たような受け答えをしてしまった心当たりのある方は、やはり本書を読んで頂きたく。


「理屈」ではなく、「相手の感情」を理解するために!

4334038476
好きになられる能力 ライカビリティ 成功するための真の要因 (光文社新書)
第1章 ライカビリティとは何か
第2章 どうすればライカビリティが高まるのか
第3章 ライカビリティで解決できる日常的問題
第4章 原則を活かすための注意点
第5章 ライカビリティと「非言語コミュニケーション」


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【編集後記】

◆ちょっと気になる本。

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できる男は超少食―空腹こそ活力の源 !

既にKindle版が出ているのもポイント高いです!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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