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2014年08月08日

【エリート再び?】『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?【実践編】』戸塚隆将


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世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?【実践編】


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事では、実は一番人気(?)だった1冊。

当ブログでも大ヒットした『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』の続編がいよいよ登場です!

アマゾンの内容紹介から一部引用。
「基本」は徹底することこそが難しい。
ゴールドマン・サックス×マッキンゼー×ハーバードで学んだ一生成長し続けるための「自信」の保ち方!
20万部突破のベストセラービジネス書、待望の続編!!

前作が腑に落ちた方なら、要チェックです!





Goldman Sachs Tower / Erik Daniel Drost


【ポイント】

■1.過去の振り返りが自信となる
 自信の源はどこにあるのでしょうか。
 自信は、過去の積み重ねから生まれると思います。過去の経験や実績が積み重なって自信が生まれる。まさに、自信の源は過去にあるのではないでしょうか。(中略)
 私は、あえて時間を確保し、自分を振り返る機会を用意するように心掛けています。それが、自信を生み出す源泉と信じています。自分の自信は自分で育てる。そういう意識で振り返りを実践しています。


■2.「10分前到着」を習慣化し謝罪癖をつけない
「すみません」を繰り返し口にする人からは、自信を感じにくいものです。無駄に「すみません」を口にする場面を減らすことで、より前向きな言葉を発することができるようになります。
 遅刻癖がつくと、対人関係のなかで、謝罪から会話が始まることに慣れていきます。その後の会話は、受け身になり、後手にまわります。そして、その瞬間、瞬間が積み重なって、自信がない自分を作り上げていってしまうのです。
 逆に、10分前到着をすると自信を高めることができます。少し早目に到着することで、約束の背景や目的を確認することができます。冒頭、自信をもって、堂々と挨拶することができます。


■3.HBS(ハーバード・ビジネス・スクール)流リーダーシップとは?
 HBSの学生がリーダーに立候補をする際には、「人の上に立つ」という発想は全くありませせん。むしろ、「自分が率先して、誰よりもリスクをとり、チームを先導し、チームの成果に貢献する」という考えです。人の上に立つか、人の下に立つか、となると、上に立つ側と下に立つ側の2つに1つです。
 しかし、「自分が率先して、先導する」には、チームを2つに分けません。全員が、「率先してやる」という思いがあれば、それだけチームの推進力が高まります。


■4.「自分ならどうする?」を問い続ける
 日常には、正解のない問いを考える材料は、溢れています。
 当事者意識を大事にし、「自分ならばどうするか?」を考える癖をつけることはとても有効です。
 人の意見を聞く前に、ネットで調べてしまう前に、まずは、自分なりに問いを設定し、解を導くことで、自分なりの意見は骨太になります。
 そして、いつグループの責任者、会社の代表者になっても、堂々と対応できるという準備を積む土台になります。


■5.「ギブ&テイク」より「シェア&シェア」
 ギブという意識では、いつかテイクできることをつい期待してしまう。ずっとギブできる人は利他主義を徹底できる人です。テイクばかりの人は、利己主義の強い人です。
「シェア&シェア」には、矢印がありません。各人は、チームに対して、自分の存在価値を認めてもらう機会として、積極的に自分の提供できるモノ、情報をシェア(共有)します。そこでは、自分がシェアすることで、自分の価値をチームに認めてもらえる。まさに、自己実現です。(中略)
「シェア&シェア」は、利他主義でもなく、利己主義でもなく、利チーム主義。あなた(You)または私((I)ではなくて、常に私たち(We) が根底にある考え方です。


■6.他人と戦わずに、自分と競うことの3つのメリット
 1つ目は、前述したように、無駄な競争に巻き込まれずに、自分の設定するゴールに最短でたどり着けることです。
 2つ目のメリットは、仮に競争に負けても、過度に落ち込まないことです。
 競争の結果は、外部環境や運にも左右されます。仮に負けても、自分の設定した目標に負けた、自分の努力が足りなかった、と前向きにとらえることができます。
 3つ目のメリットは、人を蹴落としてまで這い上がろうとしないことです。競う相手は、あくまで自分です。人を蹴落とすことは目標外の行為でしょう。


【感想】

◆正直な話、前作を読んだ時点では、それが後に20万部ものベストセラーになるとは、まったくイメージできませんでした(恥)。

そもそも、それほど乗り気にならなかった前作を読むきっかけとなったのが、某有名書店の書店員さんのこのツイートでしたし。
リアルでそんなに売れてるなら、ハズレではないだろうと思って、やっと読み始めたという。

読んだ印象としては、前作のレビュー(下記参考記事参照のこと)にも書いたように、「突拍子もないことをやっているわけではない」ということでした。

そしてそれは、今回の「実践編」でも同様かと。

上記ポイントの2番目の「10分前到着」なんて、類書でも見かける、というか、むしろ「10分前で大丈夫か?」ってくらいですw


◆ただ、こうした「王道系」のTIPSが幅広く支持される、ということは、この本でも感じていました。

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桁外れの結果を出す人は、人が見ていないところで何をしているのか

参考記事:【仕事術】『桁外れの結果を出す人は、人が見ていないところで何をしているのか』鳩山玲人(2013年12月14日)

上記記事は、「ホッテントリメーカー」で煽っていないにもかかわらず、「はてブ700超」の大ヒットに!

この鳩山さんもHBSご出身ですし、「華麗な経歴」でありながら、「やってることは意外とオーソドックス」というのは、今回の戸塚さんに通じるものがあります。

結局、「仕事」の本質的な部分では、このような「王道系」が正解なのだな、と思った次第。


◆ちなみに本書は、「実践編」を謳うだけあって(?)、こんな「ツール」も収録しています(注:これはアマゾンのリンク画像であり、クリックしても拡大されずにアマゾンのページに飛んじゃいますのでご留意を)。

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見にくいですけど、タイトルに「自分レジュメ」とあるように、これは「自分のキャリア上の強みと弱みや目標等」を明確にするために、自分自身でまとめておくものです。

本来は、マッキンゼーでプロジェクトリーダーから社内プロジェクトに誘ってもらえるよう、売り込むためにまとめておくものですが、異動や転職にも使えるかと。

……もっとも、これは単にTIPSの1つに過ぎないので、使い方や書き方について、深く掘り下げているのではないのですが。


◆冒頭でも述べたように、前作が気に入った方なら、本書はオススメできるでしょう。

内容に加えて、多少「エリート」の威光による後押しがあるのは、否定できませんがw

まぁ、人が「肩書き」に弱いのは、自然な事ですし、アリストテレスが言うように「ロゴス(論理)」「パトス(情熱)」の土台になるのは「エトス(信頼)」ですからねぇ……。

私だって、リアルで「ゴールドマン・サックス×マッキンゼー×ハーバード」なんてキャリアの人がいたら、多分「言いなり」になるでしょうし(断言)。

それに、結局のところ、仕事や人生に役立つのは、本書のような「基本」を大事にするやり方なのだと思います。


少なくとも上記ポイントの5番目の「シェア&シェア」は実践したく!

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世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?【実践編】
Prologue世界のエリートが実践する「基本」とは何か?
Chapter1 自信の「芽」を自分で育てる
Chapter2 日々の積み重ねで自信を肉付けする
Chapter3 小さなリーダーシップを積み重ねる
Chapter4 チーム成果を最重視する
Chapter5 目標の「背骨」を鍛える
Chapter6 他人と競わず「自分」と競う
Epilogue 本書のタイトル「エリート」に込めた想い


【関連記事】

【仕事術】『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』戸塚隆将(2013年08月18日)

【仕事術】『マッキンゼーのエリートが大切にしている39の仕事の習慣』大嶋祥誉(2014年07月26日)

【エリート?】『世界のエリートはなぜ次々とチャンスをつかむのか?』鶴野充茂(2014年04月30日)

知らないと損する『エリートの条件』:マインドマップ的読書感想文(2014年02月07日)

【仕事術】『世界エリートの「失敗力」』佐藤智恵(2014年01月21日)

【エリートは見た!?】『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』ムーギー・キム(2013年12月22日)

【仕事術】『桁外れの結果を出す人は、人が見ていないところで何をしているのか』鳩山玲人(2013年12月14日)


【編集後記】

ちょっと気になる本。

4809411796
HELP!―最強知的“お助け”本

翻訳本とはいえ、ちょっとお値段が張るのがナンですが……。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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