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2014年06月04日

【ミス防止!】『仕事の「ミス」をなくす99のしかけ』松井順一


仕事の「ミス」をなくす99のしかけ
仕事の「ミス」をなくす99のしかけ


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった1冊。

著者の松井順一さんは、中小企業診断士、システムアナリスト、情報システム監査技術者といった肩書をお持ちであり、現職では工場改善・管理間接・開発業務改善といった仕事をなさっている方です。

アマゾンの内容紹介から。
さばくスキルがレベルアップし、仕事がもっと面白くなる“とっておき”の処方箋!!ミスに強い人・職場になるための「見える化」と「改善」ツール集。あなたの行動タイプ別「傾向と対策」付き。

今までミス防止関連の作品は何冊かご紹介してきましたが、その中でも「ガチ度」はトップクラスでした!





make mistakes / m.gifford


【ポイント】

■1.再発ミスをなくす「ミス共有ボード」
 もし、個々のミス経験を共有すれば、ある人のミス経験が他の人に活かされ再発ミスを防止できますが、自分のミスをあえて公表するという人はいません。(中略)
「ミス共有ボード」を使って、自分のミス経験を公表し、共に改善して、ミスの再発防止をはかりましょう。そのためには、まず、自らのミス経験をカミングアウトすることから始めましょう。ミスした人を追及するのではなく、ミスが起きた原因を追究する雰囲気づくりが大切です。ミスを告白しやすい環境にしなければなりません。属人的なものではなく、やり方や環境など人以外の原因を追究しましょう。


■2.最新フォルダを明確にする「1フォルダ×1ファイルの原則」
誤って古いファイルを元に修正して資料を作成し、問題となる話はよく聞きます。
 似た名前のファイルや資料があることが間違いの元です。1つしかなければ間違えることはありません。1フォルダ×1ファイルの原則に基づいて、フォルダを作成してファイルを保存しましょう。仕事に必要なファイルと同じ名前のフォルダを作成します。そのフォルダに同じ名前のファイルを入れて、日付順に並べ替えれば、最新のファイル以外はすべて不要です。廃棄するか、旧フォルダを作成しておいてその中に入れます。これで1つのフォルダには1つのファイルしかありませんから、間違えることはありません。


■3.正しい配置がわかる「写真表示」と「合いマーク」
 ファイルや資料が整然と置かれていると一見してきれいになっているので、間違って置かれていることに気が付きません。(中略)
 正しい状態を一目瞭然にできる方法の1つが写真です。正しい状態を撮影し、それを棚などに貼っておきます。写真と比較することで正しく置かれているかすぐわかるようになります。写真を見れば、すぐに正しい状態に直すこともできます。もう1つの方法は「合いマーク」です。ファイルやボックスと棚の両方に正しく置かれた時にマークが合うように表示しておきます。正しく置かれていれば、マークが一致していて、一見して正しいか否かがわかるようになります。


■4.優先度を明確にする「重緊マップ」
「重緊マップ」で仕事の優先度を明確にして、着手ミスをなくし、負のスパイラルから抜け出しましょう。「重緊マップ」は、縦軸に重要度、横軸に緊急度を置いた4象限から成るマップに作業を書き出したカードを貼って、作業の分布を見える化するツールです。重要度が高くかつ緊急度が高い作業は、仕事を混乱させてミスを生む根源です。最優先で処理し、このエリアのカードをなくしましょう。重要度が低く緊急度の低い作業は、不要な作業と言えます。作業リストから除いて全体の作業量を減らし、ミスの発生確率を下げましょう。


■5.ミスの見逃しをなくす「ペア作業スタイル」
 ぺア作業スタイルで、動作と判断を分離し、ミスの見逃しをなくしましょう。ぺア作業スタイルとは、見る・読む、考えて入力・記入という動作と、正しいか確認するという判断を別の人が担って、動作と判断を同時進行で仕事するというものです。動作と判断を分離するので、それぞれ単一のことに集中できてミスの発生確率も減り、ミスの見逃しもなくなります。動作と判断を分離して担当するため、毎回、思考を切り替えるというロスがなくなり、生産性も高まるので、2人投入で1件当たりの作業工数が2倍になるということはありません。


■6.エクセルの入力ミスを防止する「メッセージ」&「リスト入力」
「入力時メッセージ」は、今から入力するという箇所の横に正しい入力をガイドするメッセージを表示するしかけです。エクセルのデータ入力規則のメニューから設定できます。メッセージには正しい入力の値の範囲や属性などを簡潔に表示しましょう。正しく入力できない場合の対処方法や連絡先も表示しておきます。
「リスト選択入力」は、入力する箇所をクリックするとリストが表示され、そのリストから選択して入力する方法です。あらかじめ選択リストを用意しておき、データ入力規則のメニューから選択リストを設定できます。


【感想】

◆以上「99のしかけ」の中から6つ選んでみました。

厳密には、ポイントの3,6番目のように、しかけとしては2つ含まれているものもありますが、それをいったら本書全体でもそういった記述は多々ありますので、本当ならしかけの数は99どころでは済まないのですが。

その中でも今回選んだのは、比較的取り組みやすい「中級者レベル」(?)以下のモノばかり。

というか、「私でもできるレベル」と言った方が良いのかも。

もっとも逆に、「ファイルは縦置きしましょう」ですとか「指さし確認しましょう」「机上ゼロ帰宅しましょう」といった、類書でもみかける「初心者レベル」のモノは割愛しております。


◆では本書に収録されている、「『中級者レベル』超」のモノとは、いったいどういうものか?

色々なタイプがあるものの、比較的分かりやすいモノとして挙げられるのが「チェックリスト」です。

それも、自分自身のみならず「仕事の教え方チェックリスト」(しかけ17)ですとか、「報告・連絡のさせ方チェックリスト」(しかけ18)といった、「他人のミス」をもカバーするための方策もアリ。

その他にも「手順書」「プロセスマップ」「シート」「カード」「星取表」「履歴表」「マトリックス」といった、「書式」がわんさか登場しているのですが、これらは図解がないと分かりにくいため、今回の記事では割愛せざるを得ませんでした。

なお、本書はタイトルで「図解」をうたっていませんが、内容的に「図がないと分かりにくいものが多い」ためか、見開きページの左側は、すべて図解となっており、それは非常に良かったです。


◆ただし、これらの書式は本来、個人で対応すべきものでもないかと。

課なり部なり、場合によっては会社レベルで用意し、組織レベルで実践してこそ、効果が望め、かつコスト的にもペイするものでしょう。

そもそも「ミス」は共有してこそ、と上記ポイントの1番目でも主張しておりますしw

そういう意味では、本書を読まれた「個人」の方が、「99あるしかけ」の全てを実践できるわけではないことは、留意しておいて頂きたく。

……わ、私が実践できないことの言い訳じゃないんだからね!


◆逆に、個人でガンガン推進したいのが、エクセル絡みのしかけ。

上記ポイントの最後にある「メッセージ」や「リスト入力」は、私も以前用いたことがあります。

特に「リスト入力」は、他人に入力を依頼する際には、効果大だと思われ。

本格的にやるならマクロ(しかけ77)なんでしょうけど、そこまでいっちゃうと、それはまた別の本をお読み頂いた方が良いでしょう。

ちなみに真逆な方向性(?)として、「合計ミスを見つけるのに末尾だけ合計する」(しかけ79)なんてのもありましたが、これはこれで、やってる方は多そうな。


◆ところで、いつも申しあげているように、私はネタが多い本の場合、「1つでも2つでも実践できれば元が取れる」と考えております。

本書の場合、私のように「基本的に個人で働く」人間にとっては、使いたくても使えないネタが多かったのですが、それでも「その気になれば実践」できて、かつ「実践したら効果がある」ものは、片手では収まりませんでした。

むしろ、ある程度同僚なり部下がいらっしゃる方や、何らかのプロジェクトを組んだりする方なら、「導入したら効果が高い」であろうネタは、結構あるハズ。

今回、そちら方面のしかけを丸ごと割愛しているため、積極的にはオススメしずらいところですが、機会があればリアル書店等で、実際にご確認下さい。


ミス、(・A・)イクナイ!!

仕事の「ミス」をなくす99のしかけ
仕事の「ミス」をなくす99のしかけ
第1章 行動タイプ別・ミスの傾向と対策
第2章 集中力を高め、ミス防止風土をつくる
第3章 コミュニケーション・エラーをなくす
第4章 ミスの起きにくい仕事環境をつくる
第5章 ミス防止を前提とした仕事の計画・段取りをする
第6章 ミスに強いプロセス・手順・方法をつくる
第7章 変更・変化時の管理力を高める
第8章 ミスを防ぐ機械化とポカヨケ技術
第9章 ミスの検出力を高める
第10章 再発防止と未然防止のしかけ


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【ミス対策】『「事務ミス」をナメるな!』中田 亨 (2011年01月19日)

【作業効率化】「ミスゼロ、ムダゼロ、残業ゼロ! 」オダギリ展子(2008年07月14日)


【編集後記】

◆「ミス」とか「失敗」というと、すぐこの本を思い出すワタクシ。

失敗百選 41の原因から未来の失敗を予測する
失敗百選 41の原因から未来の失敗を予測する

分厚すぎてレビューは難しいんですが、読むだけでも結構面白いです(事故のお話なので、「面白い」という表現は適切ではありませんが……)。


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Posted by smoothfoxxx at 09:00
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