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2013年07月18日

【プレゼン術】『TEDトーク 世界最高のプレゼン術』ジェレミー・ドノバン


TEDトーク 世界最高のプレゼン術
TEDトーク 世界最高のプレゼン術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、ご存知TED(Technology Entertainment Design)の人気プレゼンから学ぶ、濃厚な1冊。

HONZで田中さんが激賞されているのを見て、急いでリアル書店で買って参りました。

アマゾンの内容紹介から。
聴衆を魅了するスーパープレゼンテーションのテクニックをあなたに伝授。ビル・ゲイツ、アル・ゴア、ジェフ・ベゾス、ボノ、ジェームス・キャメロン、マイケル・サンデル、シェリル・サンドバーグ――。世界の一線で活躍する著名人が、最上のプレゼンを披露するイベント「TED」。中でも選りすぐりのスピーチを12のポイントから徹底分析、ストーリーの組み立て、話し方など、その極意を解き明かす。

田中さんは具体的なテクニックを明らかにされていませんが、ここでは多少の(?)ネタバレをさせて頂こうかと……。


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【ポイント】

■1.核となるアイデアをはっきりと認識する
 プレゼンターがやってしまいがちな最大のミスは、1度のトークに一生分の蘊蓄を詰め込んでしまうことです。ひとつのコンセプトにレーザーの焦点を合わせましょう。そうすれば、プレゼン材料をふるい分ける目の細かなフィルターが自然と得られます。たとえすばらしいコンセプトやストーリーがあっても、それがコアメッセージに直接関係するものでなければ、どんなに使いたくても捨てなければなりません。


■2.「焦らし」で聴衆をつなぎとめる
 たとえば、「健康で活動的に10年長生きさせてくれる3種のスーパーフルーツがあると言ったら、あなたはどうしますか? しかも簡単に手にはいり、朝・昼・晩いつでも手軽に食べられるとわかったら、どうでしょう?」。こう質問された聴衆は、3つのフルーツについてもっと詳しい話を聴いてみたい、なんなら買い物リストに加えてもいいな、そんな気持ちになるでしょう。しかも、こうして焦らされると、聴衆はそれぞれのスーパーフルーツの詳細が明かされるまで、興味を失いません。


■3.統計値には比喩を使う
 統計値については――大きな数字の場合はとくに――鮮烈な印象を与え、相手の心を動かし、個人個人に直接関わるようなアナロジー(類推)やメタファー(隠喩)を使って説明することが大切です。次の2つを比べてみてください。「7000万人のアメリカ人が心臓病を抱えながら、日々生活しています」、「あなたの周囲の3人にあなたを含めた4人のうち、ひとりは心臓病を抱え、それによってやがて命が奪われます」。大きな違いがあるのがわかるでしょう。


■4.結末をメインテーマに結びつける
スピーチの結末は、すべてがあなたの中心テーマと結びついていなければいけません。結末部分であなたが目標とするのは、聴衆が受けるはずの恩恵――「なんのために」スピーチを聴いていたのか――を強烈に印象づけることです。変化を起こすのは大変なことです。だからこそ、聴衆が正しい方向に動き出せるように、今日にでもできる簡単な次のステップを示してあげてください。


■5.自分自身をヒーローにしない
プレゼンターとして最もやってはいけないことは、あなた自身をヒーローに祭り上げることです。せいぜい聴衆と同等、場合によってはガイド役の立場に身を置くこと。けっして聴衆よりも優位に立ってはいけません。そのためには、あなたにまつわるストーリーのなかで、あるいはあなたが選んだ別の人物のストーリーのなかで、あなた以外の人をヒーローにするのはとても効果的な方法なのです。
 そうすれば、自身の失敗や欠点、あるいは不満などを語ることができ、あなたは普通の人間として聴衆に受け入れられます。


■6.つねに「あなた」という言葉を使う
 10人以上の人たちに話しかける場合、一人ひとり名前で呼ぶというのは現実的ではありません。何百人、何千人ともなればなおさらでしょう。けれども、つねに「あなた」(「たち」をつけずに単数形で)という言葉を使うようにすれば、相手との距離がぐっと近づきます。じっさいに多くの視聴数を集めるTEDプレゼンターたちは、「あなた」という言葉を「私」の2倍も多く使っているのです。


■7.ジョークの頻度は1分間に1つ
 あまり科学的な分析ではありませんが、私の調べたところ、最も多く視聴されているTEDプレゼンターたちは、基調演説のなかで平均1分間に1度の割合でジョークを入れています。多くても1分間に2つです。ただし、ジョークはまんべんなく入れればいいというものではありません。ひとつジョークがウケたら、さらに笑いを誘い込めるフレーズを3つほどたたみ込むのです。ケン・ロビンソン卿はこのテクニックをみごとに使いこなしています。


【感想】

◆元はと言えば、冒頭のHONZの記事の前日に、田中さんはこんなツイートをされていました。

カリスマ書店員さんに「これは買いですよ、買い!」とまで言われて、スルー出来ましょうか?(反語)。

さすがに田中さんのように「2013年のベスト翻訳ビジネス書はこの本で決まり」とまでは断言できないものの、年末になって結果的に「上位5冊」に入っていてもおかしくないできだと思います。


◆その内容も、上記ポイント部分はもちろんのこと、下記目次をご覧頂ければお分かりのように、極めてテクニカル。

本書の内容自体が、TEDのプレゼンかと思うばかりに(?)濃密で、お役立ちのTIPSが立て続けに登場します。

例えば「オープニングでやってはいけないこと」と題してNG例が列挙されているのですが、本書の10行ほどの部分に、7例も詰め込まれていてワロタw

普通のプレゼン本なら、それぞれを肉付けして、少なくとも2〜3ページにはしているのではないか、と。

さすがに全部がこの調子というワケではないものの、本書は全体としてそれほど厚くなく(204ページ)、おかげでお値段もお手頃なんですがw


◆個々の内容について触れておくと、まず上記ポイントの2番目の「焦らし」は、言われてみれば、なるほど納得。

実際、日頃「最初に結論を述べましょう」と言われていると、いきなり「寿命を延ばす3つのフルーツとは、アサイー、ゴジベリー、ザクロです(キリッ)」かましてしまいそうですw

本書では、上記ポイントの引用部分の前に、実際に3つのフルーツを明らかにしたバージョンが収録されているのですが、当初私はまったく違和感を覚えませんでした(ダメじゃん)。

でも確かに「焦らし」を使われると、3つ目が明かされるまで「スーパーフルーツとは何だろう」と興味が持続しますよね。


◆また、「目からウロコ」だったのが、「自分自身をヒーローにしない」というポイントの5番目。

アメリカで行われているTEDだけに、自己主張が激しいスピーカーが「俺がヒーローだ!」とまくしたてるのだとばかり思っていましたが、そうではない模様。

なお、著者のジェレミー・ドノバンは、スピーチのスペシャリストであるクレイグ・バレンタインの「(聴衆と)似たところがあるという印象を、"特別な方法"で与えるとうまくいく」という言葉を紹介しています。

そして、その「特別な方法」とは「自分を目立たせずに伝えるということ」である、と。

私は、もし何かスピーチ等する機会があったら、『神話の法則』よろしく、自分の成長&ヒーロー物語にするツモリでいたので、危ないところでした。


◆ちなみに本書の第12章では、「ビジュアル効果」について解説されているものの、最善の選択が「スライドをまったく用いないこと」とあったので、バッサリ割愛。

とはいえ、TEDの人気トークの中でスライドを活用したものを見ると、「3つの異なるアプローチ」があるのだとか(とさっそく「焦らし」に挑戦)。

その中の1つが、私たちにもお馴染みの「●●メソッド」(ネタバレ自重)だったのには、マジで吹きましたがw

いずれにせよ、人前で話す機会がある方なら、読んで損はしない内容であるのは確か。

「ジョブズのプレゼン本」に挫折した方でも、再挑戦して頂きたく。


読めばアナタのスピーチもレベルアップ確実です!

TEDトーク 世界最高のプレゼン術
TEDトーク 世界最高のプレゼン術
第1章 TEDの使命

第I部 内容・ストーリー・構成
第2章 トピックを選ぶ
第3章 キャッチフレーズを作る
第4章 スピーチを成功させる「紹介」の秘訣
第5章 スピーチのはじめ方
第6章 スピーチの本論とつなぎ
第7章 スピーチの締め方
第8章 ストーリーを語る

第II部 伝え方とスライドデザイン
第9章 スピーチを成功させる言葉の使い方
第10章 スピーチにユーモアを盛り込もう
第11章 身体を使ったコミュニケーション
第12章 印象的なビジュアル効果
第13章 恐怖心を克服しよう
第14章 本を置いて話しはじめよう
訳者あとがき


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【編集後記】

◆上記の「スーパーフルーツ」の1つの「ゴジベリー」って要は「クコの実」なんですが、アマゾンでググったら、こんなものが。

有機 生ゴジベリー(クコの実) 特大袋 454g ローフード 最強カロチノイド! スーパーフルーツ☆
有機 生ゴジベリー(クコの実) 特大袋 454g ローフード 最強カロチノイド! スーパーフルーツ☆

商品説明読んでたら、「何か凄そう」と思ってしまった自分は単純ですw


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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