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2013年06月21日

友達には秘密にしておきたい『最強! 科学的勉強法』


京大阪大医学部卒業生が教える 最強! 科学的勉強法 (YELL books)
京大阪大医学部卒業生が教える 最強! 科学的勉強法 (YELL books)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、やはり先日の「未読本・気になる本」の記事で取り上げていた1冊。

パッと見、大学受験の本のようだったので、リアル書店でチェックしてから買うツモリが、近場にないので結局アマゾンアタックしてしまいました。

届いた本を見ると、第3章のおすすめの参考書・問題集や、第4章の「科目別勉強法」で、大学を受験しない方には使えない部分があるものの、それ以外は概ね応用可能。

それどころか、具体的な勉強法や、すべての勉強に通じる「勉強の基礎体力」の付け方は、類書でもあまり見ないユニークなものでした。

これは「勉強本オタク」の方にオススメせざるを得ません!

なお、タイトルは、お馴染み「ホッテントリメーカー」作でございます。


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【ポイント】

■1.偏差値の方程式
 過去の多数の生徒のデータから成績と相関がある要素で、大まかな成績は判断できます。
学力=勉強の基礎体力(能力、速読力、読解力、記憶力、論理力など)×勉強時間(家庭で自分で行った受験勉強)×学習効率(O.1〜2倍)×試験対策精度(1〜1.5倍)
 となります。(中略)
 この式を使うことによってある程度自分が、合格偏差値に届いていない理由が推測できます。
 学習効率と試験対策精度は、多くの生徒の場合、1倍程度であまり差がついていません。逆にいえば、学習効率を2倍にし、試験対策精度を1.5倍にすれば、他の人よりかなり少ない勉強時間で合格出来ることになります。


■2.無駄をなくす
 勉強で一番の重要なことは無駄をなくすということです。
 勉強というよりも、「受験勉強では」と言ったほうがいいかもしれません。
 必要な重点事項に絞り、学校で習う不必要な項目は出来るだけカットする。人間が短期間に記憶できる量には限界があります。

 ノートをきれいにするのに時間をかける
 暗記ノートの作成
 英訳をノートに書く
 単語帳を作る
 予習ノートの作成

 などは無駄の典型的なものです。


■3.帰納的思考
 帰納的思考というのは、わかりにくいかもしれません。
 わかりやすくいえば、
 いろいろな問題を解くときに共通点、相違点を意識するということです。
 そして、帰納的思考するために勉強や考え方も変える必要があります。
 具体的にいうと
・1つの教科を短期集中で解くことで共通点を認識しやすくする
・Aの問題はこのやり方で解いたのに、なぜBの問題では違う解き方をするのかを考える
 などを普段から意識すれば、帰納的な考え方が身に付いてきます。


■4.速読
 日本人の一般的な読書速度は1分間に500字程度といわれています。
 東大や京大に現役で合格する生徒は約1000字程度といわれています。単純に2倍の速さで同じ内容の文章を理解できます。
・そうすれは同じ参考書を読むのにも半分の時間ですむ
・時間が短く終わるため復習のサイクルか短くなる→記億量アップ
・試験の時に同じ学力であれば早く問題を解けるため、間違いなおしの時間かとれる

 などのメリットがあり、結果的に半分近い勉強で成績を上げることが出来ます。
 短時間で合格出来る受験生の秘密の1つです。


■5.4回の法則
 記憶は間隔をあけて繰り返せば繰り返すほどよいと書きました。
 では、どのくらい繰り返す(何日繰り返す)のがベストでしょうか?(中略)
単語であれば間隔を数秒あけて4回見る→その日の寝る前に復習→翌日復習(4回見る)を4日続けると覚えるという生徒が多いようです。
 4回見て記憶想起の作業を4日間という4回の法則で覚える生徒が多いといういうことです。それぐらい記憶のためには、何度も繰り返す必要があるということです。


■6.インプットよりアウトプット
物を記憶するためには、インプットよりアウトプットつまり記憶を思い出すという作業が重要で、思い出す(アウトプット)作業自体が記憶の回路を強化するのです。
 一説には人間は、一度見たことはほとんど覚えているということです。
外傷や電気刺激など、なんらかの刺激やきっかけで完全に忘れていた過去のことを思い出すのはそのためです。それゆえ、インプットではなくアウトプットの回路を作れるかどうかがテストでの成績を左右することになります。


■7.超高速暗記
 暗記に重要なポイントがもう1つあります。
 それは、覚える対象の見る時間を極力短くし、回転率を上げるということです。(中略)

 回転数×単位時間=覚えるのに必要な時間

 ですが、覚える単位時間を極力減らすことによって、必要時間を増やすことなく、回転数を出来るだけ上げます。
 単語を20個覚えるなら、意味を隠しながら1個、1個の単語の意味を思い出す作業を行います。その際に、出来るだけ短時間で、早く見て早く思い出すようにします。(中略)
 これは、記憶は時間よりも、見た回数、思い出した回数に依存するという法則に則った記憶法です。


【感想】

◆以前、某勉強本で指摘されていたのですが、昨今の勉強本の多くが、「本来の意味での勉強法」と「勉強をしやすくするためのTIPS」が混在している、と。

前者は普通の記憶法や問題の解法なのですが、後者は「勉強をいつやるか」ですとか「勉強時間をどう作るか」といった内容のこと。

また、その本では指摘されていませんでしたが(確か)、「モチベーションの上げ方」といった内容も後者に含まれると思います。

実際、今まで読んだ勉強本の中で、こういった後者のお話に触れられていない本を探す方が大変な気がするわけでして。

それに対して本書は、こういった内容は「完全スルー」

最初から最後まで、「勉強に直接関係ある」内容に終始しています。


◆特にありがたかったのが、第2章を費やして言及されている「勉強の基礎体力」。

これこそが、大学受験のみならず、小中高受験や、社会人になってからの資格試験の受験にも大きく影響を与えるものです。

例えば今回は割愛していますが、「国語力」は国語のみならず英語の伸びにも相当影響するのだとか。

ウチのムスメは、このチカラに欠けているようで、問題文が「何を言ってるのかわからない」ため、算数の問題でも解けないことが多々あります。

後で「何をどう問うているのか」を説明すると、「なーんだ、簡単じゃん」となるのですが、テストの最中に、自分でそれを読み取れないのは致命的。

同様に、「論理力」があれば、たとえ初見の問題であっても解くことが可能になります。

本書ではこれらの「基礎体力」の必要性と、その向上法について述べられていますので、年齢を問わず、ここは押えて頂きたいところかと。


◆それと本書で特徴的だったのが、「超高速暗記」のお話です。

これは上記ポイントの7番目で触れているように、覚える単位時間をできるだけ減らして、その分回転数を上げる、という記憶法のこと。

似たような考えを提唱されていたのが宇都出雅巳先生で、この本は5万部を超えるヒットとなりました。

速読勉強術 (PHP文庫)
速読勉強術 (PHP文庫)

参考記事(単行本):「速読勉強術」宇都出雅巳(2007年02月03日)

タイトルで「速読」と入っているので紛らわしいのですが、この本で主張しているのは「高速大量回転法」という、とにかく勉強対象を「高速」で「大量」に「回転」させるやり方です……って、そのまんまですがw

なお、この本は、新司法試験を2位で通ったという噂のsunさん御用達の1冊でもあります。

新・単なる勉強記録: 勉強方法を考える上で役立った本

やはり、短時間で何度も繰り返すのは、記憶の王道のようですね。


◆本書の著者はその名の通り、京大医学部や阪大医学部出身の勉強法の研究会で、メンバーは皆、受験勉強のエキスパート。

さらに数百名を超える受験生を指導してきた経験から導き出された勉強法には、説得力がありました。

それも、その受験生は必ずしも優秀な生徒だけではなく、「出来ない生徒(偏差値30〜40)」も含まれているとのこと。

そして、そういう生徒でも効果があった方法のみ採用しているそうなので、普遍性もありそうです。

ちなみにこちらがホームページとのこと。

京大阪大医学部受験研究会 最強科学的勉強法

本書を読んで、ウチもムスメをお願いしようかと思ったものの、名前からして関西方面っぽいので、東京在住の身としては、なかなかツライところですが。


受験勉強全般に使えるオススメ本です!

京大阪大医学部卒業生が教える 最強! 科学的勉強法 (YELL books)
京大阪大医学部卒業生が教える 最強! 科学的勉強法 (YELL books)
第1章 成績を劇的に上げるには
第2章 勉強の基礎体力
第3章 勉強の環境と仕組づくり 無駄をなくすストラテジー
第4章 科目別勉強法


【関連記事】

「速読勉強術」宇都出雅巳(2007年02月03日)

【スゴ本!】『才能を伸ばすシンプルな本』ダニエル・コイル(2013年06月08日)

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【暗記の真実】『東大の先生が実践する「ロジカル」暗記術』に学ぶ5つのポイント(2009年08月28日)

【必見】「再受験生が教える医学部最短攻略法」荒川英輔(2007年08月24日)


【編集後記】

◆「子どもの教育」と言えば、先日買ったのがコチラ。

暗算・算数に遊びながら強くなる びっくりサイコロ学習法―変形12面体&20面体サイコロつき ([バラエティ])
暗算・算数に遊びながら強くなる びっくりサイコロ学習法―変形12面体&20面体サイコロつき ([バラエティ])

変形12面体と20面体のサイコロセット。

ムスコがこれにハマっていて、しょっちゅう「足し算遊び」をしております。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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この記事へのコメント
独学に煮詰まっていましたので、親書で勉強のやり方のはうトゥー本を購入の、基準が主観的に選ぶと駄作のどじょう本が多い。だから、本の紹介文は駄作を安易に買い物することに、考え直せます。助かります。ありがとうございます!
Posted by ありがとう at 2013年06月21日 11:19
ぜんぶ中学受験でやってる方法だよなあ。
中学受験boyz,girlzたちは小5,6でマスターしてるぜ。
無論、正解だけどやってる奴からすると当たり前すぎる内容だよね。

あとは頻度と根性を上げてくことだよ。結局はそこに行き着くんだよね。できねー奴は圧倒的にそこが足りない。
サッカーの戦術理解と同じで初心者で理解なんぞ出来ん。予習復習演習テストなどを繰り返すことで徐々に質も上がってく。
東大生・京大生でも実際は繰り返しとそれまでの経験則で暗記化とスコア化してるに過ぎん。
初心者も東大生自身も気付いてないケースは多いけどな。

イチローの素振りと同じだよ。彼が練習量が少ないとしても、まさか1日1時間の練習でヤンキースのレギュラーなわけじゃない。
それどころか小学生時は休み無く毎日バットを振ってるし高校は強豪で猛練習で知られる中京大に行ってる。
質を意識しても量をこなさないと意味はないよ。

Posted by X at 2013年06月22日 03:46
>ありがとうさん

コメントありがとうございます。
今回の本は、特に大学受験にはかなり役に立つと思いますので、ご検討を。
他にも多数勉強本をレビューしてますので、そちらも参考になさってください。

>Xさん

確かに「出来る人」には当たり前の内容かもしれませんね。
例えば『ドラゴン桜』も、灘・開成辺りの東大に入れるレベルの方にとっては、当たり前のお話だったそうですし。

なお、勉強量については本書でもしっかり指摘されているのですが、その基準が大学受験の話だったので、あえて割愛しております。
ご参考まで。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年06月22日 05:46
「あとで新聞」から誘導されてきました。

基礎体力というのは幼少期〜小学校くらいに、基礎体力のある親から伝授される部分が大きいように思います。
自分の基礎体力のなさを責任転嫁するつもりはないですが・・。

>Xさん
重箱隅ですが、イチローは名電高出身です。

Posted by とおりすがり at 2013年06月24日 08:40
>とおりすがりさん

コメントありがとうございます。
んー、私はそれなりに基礎体力ある方だと思うのですが、ムスメに伝授できませんでした(涙)。
本人のやる気も必要かもしれません。

そしてイチローの件は、私も気が付きませんでした。
ありがとうございました。
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年06月25日 05:16