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2013年05月03日

【資料作成】『「伝わる」「通る」ビジネス資料作成術』渡辺克之


「伝わる」「通る」ビジネス資料作成術―事例と図解で目的に応じた「使える」資料のつくり方
「伝わる」「通る」ビジネス資料作成術―事例と図解で目的に応じた「使える」資料のつくり方


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、プレゼンや講演、会議等で用いられる資料の作成指南本。

特に「図解本」と銘打ってはいませんが、各項目ごとに図解がなされており、「分かりやすさ」の点でも光るものがありました。

アマゾンに情報がないので版元のサイトから。
企画書、報告書、プレゼン資料、稟議書…ビジネスのあらゆる場面で求められる「資料」。それぞれの「目的(=何のために作られる資料なのか?)」を果たすために、最小限の労力で魅力的な資料をつくる方法を伝える。要点さえおさえれば、パワポの初歩的な機能でおどろくほど「つかえる」資料が作れる!

コラムとして挿入されている、「全くの素人状態からのパワポでの資料作り」も個人的には有り難かったです!


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【ポイント】

■1.図解の基本手順
 最初に、表現する要素を短い言葉やキーワードで構成します。それを四角形や丸の図形で包みます。大きな存在は大きく、小さければ小さく作ってください。
 次に、要素間の関わり方を描きます。関係が深ければ近くに置き、太い罫線でつなぎます。関係が薄ければ離して置き、細い線でつなぎます。流れや方向を加味するなら矢印を使ってください。
 最後に、本質をズバッと表現し、読み手の興味をそそる見出し(タイトル)を付けます。


■2.ギャップを解消する提案を入れる
 なお、構成を練り上げる際には、現状と理想のギャップを解消する提案を必ず入れておいてください。これが具体的な提案内容であり、アイデアの具現化です。
 企画書や提案書といったプレゼン資料は、この部分がなければ単なるペーパーです。おざなりなストーリーや意見を主張するだけの資料では、相手は興味を持ちません。


■3.内容を表すキャッチコピーを作る
 資料におけるキャッチコピーの役割は、読み手のために、極力説明を省いてスムーズに理解できるようにすることです。したがって、「インパクトがある」というよりは、「内容がわかりやすい」キャッチコピーがいいでしょう。それを読んで、次に続く本文の内容が想像できればいいのですから。
 私たちにもできそうなのは、本文の内容に合ったキーワードを抜き出して、それをキャッチコピーにすることです。キーワードは言葉であって文章ではありません。内容を端的に表す短い言葉は印象に残りますから、本文を読み始める前の"準備"としては最適です。


■4.装飾せずに差異を付ける
ビジネス資料に太字、斜体、下線などの装飾は不要です。まるで「ここを見ろ!」と言っているようではありませんか。公文書には、基本的に太字や下線は付いていません。(中略)
 最もよい解決策は、差異を付けることです。(中略)
以下のような点に気を付ければ、自然と差異が表現できます。
◎本文の文字は装飾しない(どうしても使いたいときは、1ぺージ1、2箇所に限定する)
◎注目用語は、改行して1行で見せる
◎見出しの書体(文字フォント)を変える(紙面にアクセントが出る)
◎見出しの文字サイズを大きくする


■5.目立たせるのは1箇所だけ
 「ここが重要です!」と目立たせる箇所とは、ページ内の最も伝えたいメッセージがあるところです。できれば、1ぺージに1箇所だけ目立たせるのがべストです。「1つ」であれば、見つけやすいことは言うまでもありません。囲み枠を付ける、白抜き文字にする、色を付ける、吹き出しで見せるなど、要素を目立たせるにはいろいろな方法があります。どれがいいというより、レイアウトにおける要素間のバランスで判断する必要があります。


■6.配色で注意すべき3つの点
(1)使う色は2〜3色まで
(2)同系色でまとめて濃淡で差異を付ける
(3)強調したい個所にだけ濃い色を使う
 なお、「パワーボイント」にはスライドのデザインである「テーマ」、色の組み合わせである「配色」の機能が用意されています。このテーマや配色を適用すると、図形の塗りつぶしや文字色のカラーパレットも対応する配色に変わります。この中から色を選べば、大きな失敗は生じません。


■7.四角形と矢印だけでシンプルに描く
 文章は「短くてシンプルなほどいい」と述べてきましたが、図解に関しても同じです。AとBの関係を図で表すなら、まずは2つの四角形と矢印だけで表現できます。(中略)
 特に決まりはありませんが、これらで図解するときは、次のような点を意識して作るといいでしょう。
(1)四角形は要素、矢印は流れや関係性を表す
(2)重要な要素、数量が多い要素は大きくする
(3)関係が密なところは太い線、薄いところは細い線で表す
(4)文章はできるだけ簡素にしてキーワードで表現する


【感想】

◆装丁が結構重々しかったので、どれだけ内容が堅いのかと思いきや、非常に分かりやすくて嬉しい誤算w

特に冒頭でも触れた「パワポでの資料作りのコラム」がホントに初心者向けで、「パワポ童貞」の私には大変ありがたかったです。

パワポって、てっきり図形や矢印を先に入力するのかと思ってましたが、まず最初にやるのが「文章のベタ打ち」だったとは!?(常識?)

最終的に作り上げるのがA4サイズの「1枚企画書」なんですけど、最終形を見ると、まさかこれが初めてパワポに触る人が作ったとは思えない出来。

……これなら私にも出来るかも!


◆もちろん本文部分も分かりやすいことには変わりないです。

見開き2ページで1項目を解説し、右ページが図解という構成。

図解本というと、やたらと無意味なポンチ図が多用されるものですが、本書の場合ほぼ全ての図に必要性や意味があります。

特に第2章以降は、実際のパワポの資料がガンガン出てくるので、むしろ図がなかったら半分も理解できないかも……と言いつつ、上記ポイントには図を入れられず申し訳ございません。

ホントはこれらの図を撮影した画像をアップすれば一目瞭然なのですが、著作権(ry


◆また、上記ポイントの6番目で「テーマ」や「配色」といったパワポの機能が出てきたように、本書は他の部分でもパワポの機能を前提とした資料作りがなされています。

例えば「タブルーラー」を使った文字揃えや、グラフィック機能の「Smart Art」等々。

まず「こういう資料を作りたい」という「目的」があって、その「手段」として、これらの機能が解説されていますので、「なるほど」と腑に落ちることウケアイです。

もっとも、このように色んなことができる分、「形だけ整って中身のないパワポ資料が量産されている」という話もありますが。


◆なお、下記目次の最後にあるように、本書はパワポの「特選オリジナルフォーマット」を収録。

これらは冒頭の版元サイトからダウンロードできるようになっています。

私のパソコンはパワポが入っていないのでファイルが開けないのですが、本書の解説を読む限り「架空の会社のプレゼン資料」で、イラストや写真も入った本格的なもののよう。

私自身はとりあえずプレゼン等をする機会はないものの、パワポを使ってこういうネタが出来たらいいな、と思うワケでしてw

@nifty:デイリーポータルZ:ペリーがパワポで提案書を持ってきたら


◆やたら「パワポ」を連呼して参りましたが、もちろん「それ以前」の部分も大事です。

本書では第1章で「資料作りを始める前の大切なダンドリ」と題して、パワポ入力前の手書き部分について解説。

そもそもプレゼンとは「相手を動かすこと」が目的であり、その目的という「ゴール」に導くストーリーを作らねばなりません。

基本は上記ポイントの2番目にもあるように「現状と理想を述べ、そのギャップを解消する提案をすること」

なるほど確かに!


新人さん等、資料作りの初心者にオススメの1冊です!

「伝わる」「通る」ビジネス資料作成術―事例と図解で目的に応じた「使える」資料のつくり方
「伝わる」「通る」ビジネス資料作成術―事例と図解で目的に応じた「使える」資料のつくり方
第1章 資料作りを始める前の大切なダンドリ
第2章 見てもらえる資料にする「5つの鉄則」
第3章 わかりやすく見せる定番テクニック
第4章 ひと目で語らせる図解の作り方
第5章 パッと見で引き付けるレイアウトのコツ
第6章 目的を達成するあとひと押しのテクニック
特選オリジナルフォーマット


【関連記事】

【プレゼン】『絶対!伝わる図解 面白いほど通るプレゼン作成術』池田千恵(2012年11月21日)

【オススメ!】『外資系コンサルのスライド作成術―図解表現23のテクニック』山口 周(2012年10月22日)

もしものときのための『ウォールストリート・ジャーナル式図解表現のルール』6選(2011年04月13日)

【オススメ】「超ビジュアルシンキング」ダン・ローム(2009年05月25日)

【88のワザ】「図解力の基本 ちょっとしたコツだけど、だれも教えてくれない88のテクニック」山田雅夫(2010年07月12日)

【図】「図で考えるとすべてまとまる」村井瑞枝(2009年09月13日)


【編集後記】

◆この本も気になるところ。

研究発表のためのスライドデザイン (ブルーバックス)
研究発表のためのスライドデザイン (ブルーバックス)

アマゾンでの評判も良さげなんで、買ってみようかと。


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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この記事へのコメント
いつも長いコメントなので、今回は手短に。

『伝え方が9割』と併用すると効果を発揮しそうですね。
立ち読み…いや、書店で内容を吟味の上購入するか決めようと思います!!

Posted by 五条勝 at 2013年05月03日 08:58
>五条勝さん

コメントありがとうございます。
この本、パワポがどのくらい使えるかで評価が変わってくるかもしれません。
ちなみに私は全くの初心者なので、その前提でお考え頂ければ(汗)。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年05月04日 00:37
コメントありがとうございます!

パワポは他人に教えることができるレベルの五条であります!
ですが、大切なのは『パワポの操作』ではなく、『相手を動かすこと』だと経験則で学びました。

ですので、この本を基礎にして『相手を動かす』ための資料を作れるようになることが必要と感じてます。

そして、書評も『優』(偉そうですが…)です!!

高評価の根拠はこの流れです。

『◆やたら「パワポ」を連呼して参りましたが、もちろん「それ以前」の部分も大事です。
     〜…〜
「現状と理想を述べ、そのギャップを解消する提案をすること」。


これを見て購入…いや、吟味しに行こうと決めましたもの。

また、長いコメントになってしまって申し訳ないです。

Posted by 五条勝 at 2013年05月04日 06:39
>五条勝さん

おー!パワポがそんなにお得意だったとは!
羨ましいです、マジで。
私が会社員だった頃はまだパワポもなく、本業では全く使う必要がないので、未だ触ったことがないんですよね、私……。

いずれにせよ、「パワポ前の部分」は第1章だけなので、五条さん的には微妙かも。
ご確認の上で検討してみて下さいマセ。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年05月05日 03:30